超昂大戦 二次創作SS エスカ・チーム最強化計画、始動! 作:環 藍河
「イマジネーションが! 足りない!」
全国のJKのみなさーん、本日のスーパーうららちゃん爆走タイムですよー。
「う…うららちゃん、一応聞くけど、イマジネーションって…?」
「ふっふっふっ、天知る地知る人ぞ知る、私たちエスカ・チームには、愛されイメージが! 必要なのよ!」
「そ…そうかなあ?」
「え〜? 十分じゃない? モフモフわんこに、キラキラハムスターのお二人さん、うふふっ」
珍しくエリーがうららの暴走モード(アカリ巻き込まれ確定)に参戦するのは、このテーマなら、かわいい系トークができそうだという期待からのようだ。
【ツインテールはドッグイヤー、みんなの名犬・エスカ・ルビー!】
【金の毛並はジャンガリアン、手乗り系ハムスター・エスカ・トパーズ!】
エリーの即興キャッチフレーズが炸裂。
「わ…私って、そんなイメージなの?!」
「えー? だって自分でユカさんの時、わんわん言ってたじゃない?」
「はうう…」
「そんなこと言ってるけど、エリーだって、アニマル系お嬢様じゃないの。」
【パープルキャットはお澄ましスマイル。気まぐれペルシャ・エスカ・アメイズ!】
「へぇ〜、蛇のイメージで来るかと思ったけど、これもアリっ! ありがと、うらら!」
まんざらでもないエリー。ガールズトークでアゲアゲの三人だった。
「あれ? じゃあ、愛され系エスカチームって…完成?」
「いるでしょ、もう一人。」
「ほへ? …あっ。」
「…アカリ、酷くないか?」
加古野ヒビキ。エスカ・サファイアであった。
「ち…違うよ違うよ! ヒビキちゃんはカッコ良くて凛々しくスラッとして、うららちゃんの言う愛され系と違うポジションで、エスカ・チームに欠かせないから…あれ?」
ぷしゅううううっ。
「…わ…解った。私の誤解だったから…もう勘弁してくれ…!」
耳まで真っ赤に茹で上がるヒビキ。天然の人たらし・園崎アカリの本領発揮であった。ああ、どうしてこの子は、かくも真っすぐな瞳で、相手の良さを照れもせず本人に言えるのだろう。
「マジメな話、サファイアのイメージアニマルって、どーしてもルビーやアメイズとカブるもの。」
【見据える眼光、ポインター。蒼き猟犬、エスカ・サファイア!】
「か…カッコいいっ! うららちゃん、スゴいよ、私のイメージ通りだよっ!」
横で俯き、肩をわななかせ、褒め殺しオーバーキルに耐えるヒビキ。
「だーかーら、犬でルビーとカブっちゃダメっしょ!」
「忠犬モフモフ系秋田犬と、勇猛果敢クール系ドーベルマンで、棲み分けオッケーでもいいんだけどねー。で、私の猫イメージとヒビキがカブる、ってのは、どういうワケ?」
「にゃんにゃにゃーん、にゃんにゃん、にゃーん。」
うららがモノマネを始めた刹那、クナイを喉元に突きつけるモノマネの主は本日三度目の赤面、かつ涙目。
「だからアレは…忍猫の、そう、調練だと言っているではないかっ!」
という弁明はスルーされ、
「猫モフりが大好きなヒビキちゃんと、自分が猫そのもののイメージになったヒビキちゃんとは、別物じゃないのかなあ?」
「うーん、ヒビキを見た市民さんが、猫ちゃんを想起するようになれば、愛され化としては成功よね。」
「だーかーらー、アメイズとカブるからダメだっつってんの!」
当人おいてけぼりの【サファイア・アニマル化プロジェクト】ネタ出し企画会議が、留まるところを知らない。
「白鳥! 白鳥デス!」「うおおっ!?」
議論もたけなわ、突如の参戦者。
「…キレー?! いきなりどうしたのよ?」
キレー・アルノー。フランスから日本に留学し、親の命令と、あるもう一つの理由でダイビートに所属する、ジャックオーランタンの魔力因子を宿す魔女。
「私、エスカ・サファイアさんの戦いを一目見たときから、彼女は白鳥だって確信しマシタ。フィールドを縦横無尽に舞い、ブリザード・エスカレーションで敵陣を切り開く、まさに氷原の小公女…ああ…!」
「そ…そうなのか? …感謝する。」
そもそもキレーが、何故ヒビキに食いつくものか…その違和感をスルーしてしまったことを、エリーはこの直後、深く悔やむことになる。
「ぜひ! 是非サファイアさんと…恋人に、このキレー、一生に一度のお願いがありマース!」
「…えっ? 私も?」
エリーの戸惑いもよそに、キレーが取り出した2つのティアラ。ブロンズの光沢をたたえる、白鳥を模したチャームを正中に配したブルーのティアラはヒビキに、そしてやはりブロンズの光沢に紫がかったピンクのティアラはエリーに。
「こ…これは?」
「ワタシに日本留学を決意させたジャパニメーション、『星座の騎士たち』の戦士、シグナスとアンドロメダの聖なる闘衣デース! この二人のワンシーンを、サファイアさんとアメイズさんで再現できたら、我が生涯に一片の悔いナシ!」
はふーっ、はふーっ、はあはあっ。
「ど…どんなシーンだろうか…?」
かつてない気迫で二人に迫るキレーに圧され、ヒビキが尋ねてしまう。
「師匠に敗れて氷の棺に閉じ込められ、冷え切ったシグナスを、アンドロメダが抱きしめて自らの命を分け与えるシーンデース!」
…
「つ…つまり、二人の、男同士の、イチャイチャ抱き合って温め合うシーンが欲しい、と…?」
「ノーン! 抱き合うなんてオードブルのカナッペレベルの、ひと口お試し睦み合いなんか、認めまセーン!」
キレーが今にも血の涙を流しそうな勢いで全否定。
「いいデスかっ! 命を、自分の全部を与えるんデスよ! オトコがオトコの全部を注ぎ込む、コレ、やおい穴へのインサート以外、あり得まセーン!!」
…
……?
この子は、何を言っているのか。
キレー・アルノー。腐女子。
ダイビートに居候する最大の理由、それは君枝とトキサダを温かく見守ること。
「も…もうココまで来たら、辛抱堪忍、たまりまセーン! いでよ、かぼちゃの騎士たちーっ!」
キレー、魔力発動。小さなハロウィンカボチャがわちゃわちゃ来襲、ヒビキとエリーを取り囲み、二人を強制変身、ティアラ装着、ポーズ固め、透明化してキレーの思い描くシーンを本能のまま…もとい、煩悩のまま実現していく。
「うわーっ! エリー、エリー! やめてくれええっ!」
「わ、私じゃないわよー! やだっ、やだああっ!」
「ああ…っ、ジャポンに来て、地球に生まれて、ホントに良かった…っ!」
「いい加減に…、しなさーーーーーいっ!」
エリーの魔眼が妖しく輝き、バジリスク・エスカレーション発動。
かぼちゃの騎士団を魅了し、軍団は友軍攻撃を始める。
「うえ…っ!? き、きゃああああっ! ひっ、恋人サンっ、や、やめてくだサーイ!」
「そんなにやりたけりゃ、自分ひとりで頑張りなさーーいっ!」
恥ずかし固めでポーズを固定され、キレー、陥落。
…
「ヒ…ヒビキ、私は悪くない…わよね?! ふつーにあんたのイメージアップ、考えただけ…!
…も、もらい事故よ! こんなんなるなんて想像もつかないもん!」
「…いちおー、箱船代表として、身内の狼藉、心からお詫び申し上げます…」
「エ…エリーちゃんも被害者だから…ねっ?」
「…は、白鳥、怖い…!」
サファイア・アニマル化計画、なし崩しに凍結。
2話もお読みいただき、感謝感謝の環 藍河です。
キレーさん、その妄想パワー、使いどころが難しそう(メインストーリー的にも、SS二次創作的にも)ですなあ。
「あ…あきらめません! 次はルビーさんをペガサスに、サファイアさんはドラゴンです! 聖闘衣に込められたサファイアさんの命が、ルビーさんのやおい穴に(ハアハア)」
…うん、やっぱ難しい。
3話は現在プロットができてますが、出力と推敲に数日かかる予定です。
「マジメかー!」な第1作「真の仲間に~」ともども、ギャグ全振りの第2作「最強化計画」、よろしくお読みくださいますれば幸いです!
よろしければ、またお立ち寄りのほどを…