ツーサイなお兄様   作:仮面ライダー四季鬼

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皆さんお久しぶりです、お待たせしました。
お待たせしすぎたのかも知れません。

前後編仕様で仕上がっておりますが、このタイトルでもう何が起こるのかわかる人もいるでしょう!ご期待ください!

最初の人物…一体何ロウなんだ…!?

ギーツも早いことでもう6話ですが、次はまさかのラストゲーム!?
一回のデザグラでこのスパンなら一体何回やるのでしょう?





未来への両翼 前編

????side

 

暗い

 

暗い…

 

どこまでも漆黒の闇が広がるこの寂しげな空間の中で俺は何をするでもなくただ彷徨い続けていた。

なんの面白味もない場所だが、

あのアホがさっさと素直になって泣きを見せるか…

もしくは俺が認める程の覚悟を決めるかするまではここにずっと居続けなきゃならねぇ。

まったく…自分で決めたこととはいえ嫌になるぜ。

 

ん?俺が誰かって…?

ハハハ…そんなもんお前らなら大体予想付いてんじゃねぇのかァ?

ほら、お前らがずっと会いたがってたやつだよ!

俺がそう簡単に消えるわけねえだろ?

まぁもう少し待ってろ…

今、『外』の気色が変わってきてる。

もしかすればもっとすげぇものが見れるかもしれないぜ?

 

大二、ここが根性の見せ所だ…

あんまり期待しないでおくからよ…

 

大二・ライスside

 

『ウイニングジャスティスフィナーレ!』

 

『ブルーローズ!チェイサーレイン!』

 

大二とライス、二人の必殺の銃撃が赤石によって召喚された大量のギフジュニアを纏めて一掃する。いくらかの時間が経って少なくない数のギフジュニアを倒した。

今の必殺技を行なった時点でようやく殲滅完了したのであった。しかしこのままギフジュニアを召喚され続ければジリ貧、やがてこちらが先に限界を迎えてしまうだろうということが容易に理解できてしまうために徐々に焦りが募り始める。

 

「ハァ…ハァ…ライス、大丈夫か…?」

 

「う、うん…ライスは平気…でも…」

 

「素晴らしい、やはりあれほどの雑兵など君には取るに足らないようだ…」

 

未だ諸悪の根源を断つことはできておらず、赤石は未だ健在。赤石自身の戦闘能力を鑑みても超長期戦を回避することはできない、それどころか生きて帰れる保証すらない。

 

「…ライス、君は行ってくれ!もうレースまで時間がない…」

 

「ダメ…!お兄様を置いて行けないよ!」

 

こうなったらレースの時間が迫っていることを口実にライスだけでも離脱させようと思ったが、それをライスシャワーが了承する筈もなく

その提案は否決されてしまった。

 

「この状況でレースの心配とは随分と余裕のようだ…ならこういった趣向はどうかな?」

 

そう言うと赤石は右手の手袋を外して天へと掲げる、するとその腕の先の空に突如として大きな穴が開けられた。

その穴の先にはなんだか禍々しい赤黒い空間が広がっているのが分かるがそんなことは重要ではない。何故ならその穴の中には色違いのギフテリアンが群れを成していたのだから。

あれが全て解き放たれればこちらのさらなる消耗は必至、もしかすれば近くの京都レース場にも被害が出る可能性が出てくる。

なんとしてもそれだけは回避せねばならないと身構えているとその悪魔の群れは予想外の行動を取った。

 

「…え?……あれ…なに?」

 

「なにが…起こってるんだ…?」

 

なんとギフテリアン達は外界に飛び出すことはせず、やがて一匹残らずその身体を泥のように崩してしまったのだ。一体何がしたいのか分からず困惑していると、やがてその泥は収束していき一つの球状の物体へと変化した。

大二はその光景から何が起こっているのかを察知し、それだけはさせまいと穴の中の球体に向かって銃撃を放つ。

 

「もしかして…!させるか!」ドンドン!

 

「お兄様…!?」

 

その銃撃は確かに球体に直撃するも、傷ひとつ付いておらず対した効果は得られていないことは明白だった。

呆然としている間に球体は更に変化を続け、やがて人型の形状になる。

どうやら恐れていたことが現実になるようだ。ギフが自らの力で直接生み出した色違いのギフテリアンはギフスタンプを人間に押印して生まれるギフテリアンとはその戦闘力は大きく異なる。勿論ギフから直接生まれた存在が弱い筈はない、その唯でさえ強力な色違いのギフテリアンが集約し、形状を変化させ、人型になったとなれば考えられる可能性は一つ…

より強力なギフテリアンの上位個体の誕生だろう。

 

「おはよう、ヘルギフテリアン…」

 

はっきりと形を成した、まるで悪鬼のような形相を浮かべた異形の降り立つ姿は今までのギフテリアンのような目の前の御馳走にむしゃぶりつくために勢いよく飛び出す様な真似はしなかった。

ただ冷静的に、まるでフライトからゆっくりと降りてくる役人のようなどこか厳かな印象を与えるものだっただけにそれが今まで敵のそれとは格が違うことを思わせ、心に恐怖をちらつかせる。

 

「愚かな人類、愚かなウマ娘…その意味無き生に終焉を…」

 

この瞬間産まれいでた異形、ヘルギフテリアンなる存在はそう言葉にするや否やその場からライスの目の前に一瞬で移動し、腕を振り上げる。

まずい…!

 

「逃げろ…ライスっ!!」

 

『アームズアップ!エレファント!』

 

「大丈夫…これくらいなら!」

 

ライスは突然目の前に現れたヘルギフテリアンにもウマ娘の優れた五感による脅威的な反応速度で対応。

エレファントバイスタンプをすかさずスキャンし、形成したゾウノマサカリを盾にするように構える。

 

ガァァァァン…!

 

「ぐぅぅ……!」

 

ヘルギフテリアンの攻撃の威力は凄まじく、ライスは体勢をそのままに数十メートルは吹き飛ばされたがゾウノマサカリを盾にしていたことと、ローゼスはその華奢な風貌とは裏腹に高い防御力を誇るという特徴を持っていたおかげであろうか、ライスが深刻なレベルのダメージを負ってしまった様子は見られなかった。

その事実に思わず安堵の感情が込み上げそうになる大二だったが、相手を倒せたわけではないとすぐに思い直す。

案の定ヘルギフテリアンは次は大二に狙いを定め、先程と同じようにまさに瞬間移動と見紛うスピードで迫ってくる。大二は警戒を怠らず、常に相手の動きを注視し迫りくる凶刃を回避し続ける。

さっきのライスへの攻撃の威力から考えてホーリーライブがあの攻撃を喰らうのは非常にまずい。下手をすれば一発で変身を解除させられる可能性もあったかもしれない。

 

「……」ブンッ…! ブンッ…!

 

(こいつ、スピードは速いけど攻撃自体は大振りで単調だ…これなら!)

 

やはり多少知性はあれど、目の前の敵は今産まれたばかりの謂わば赤ん坊だ。

回避はそう難しいことではない。だが先程も言った通り、如何せんスピードが速いのでこちらが反撃できる時間がなかなか訪れない。しかし大二は焦らない、何故なら態勢を立て直して此方へ向かってくる頼もしい味方の存在を察知しているからだ。

 

『アームズアップ!キツネ!』

 

「えい…!」

シュボボボ…ヒューン…ヒューン…!

 

「ぬぅ…!」

 

「(今だ…!)ハァァァァっ…!」

ドンドン! ジャキンジャキン!

 

背後からのライスの攻撃を察知し、大二への攻撃を中止して回避に徹し始めるヘルギフテリアン。しかしそれは大きな隙となり、それを見逃す大二ではない。

すかさずライブガンの銃撃とフェザングラウムの斬撃を連続で叩き込む。

途中に苦し紛れの反撃が来るが怯みながらの攻撃に自慢のスピードと威力が乗るはずもなく、苦もなく攻撃を繰り出した腕を掴み、投げ技をかけその要領で脚で踏みつけ拘束することに成功。

 

「(このまま…!)これで終わりだっ…!」

 

『必殺承認!』

『ホーリージャスティスフィニッシュ!』

 

脚元で藻掻いているヘルギフテリアンに対して必殺の高出力チャージショットを至近距離でぶち込む。

これではどんなに堅牢な装甲を持っていようが意味はない。

上半身が跡形もなく蒸発し、完全に生命活動を停止したのを見届けた。

 

「やったね…お兄様!」

 

「あぁ、でもまだ油断はしちゃ駄目だ。」

 

それにしてもあんなに勿体ぶって登場しておきながら随分と呆気なかったように感じる、だがなんてことはない。自分とライスの二人を相手にするにはあいつら自慢のヘルギフテリアンでは役不足であっただけの話だろうと大二はそう当たりを付けた。

 

「後はお前だけだぞ赤石、大人しく投降しろ…」

 

ライブガンを向けて威嚇しながら、赤石へと近づき警告を投げる大二。

しかし、銃を向けられている当の本人は相変わらず不敵な笑みを浮かべ続けているだけだ。

もしかしてまだなにか隠し玉を用意しているのだろうか。その可能性を考えて最大限の警戒をしながら赤石を常に見据える。

 

「駄目だよ、大二君…

油断はしてはいけない、先程自分で言ったことじゃないかぁ…」

 

「どういう意味だ…!」

 

「ふふふ…後ろを見てみるといい…」

 

「?………な!?」

 

目線を外すことは躊躇われたが、赤石の声色はこちらを小馬鹿にしているものではあるが不気味にも嘘をついているようにも思えなかった。細心の注意を払って振り返ってみるとそこには…

 

「…?」

 

不思議そうにこちらを見つめて首を傾げるライスと…

 

グォォォ…

 

その背後で半身を完全に消し飛ばした筈のヘルギフテリアンが五体満足の姿で立ち上がり、そのままライスに攻撃しようとしている姿があった。

 

「ライスっ…!!!」

 

大二は吠え、駆け出し、やがてイノセンスウイング…翼を広げて飛翔する。ホーリーライブが出せる限界まで速度を上げ、全霊をかけてライスの救出に動く。

だが相手は既に腕を振り上げており態勢は万全、間に合うかどうか…いや、間に合わせる!

 

「どうしたの…キャッ…!?」

 

ガァァァァン…!

 

「ぐぁぁあぁぁ…!」

 

間に合ったには間に合った。だがなんの代償もなかった訳ではない。ライスの所に辿り着いたのは良かったが、離脱する暇は当然なくその身を守るべく抱き締めて庇うことで大二はその攻撃を背中にもろに喰らってしまった。数十メートル吹き飛ばされたところで動きが止まる。

 

「ぐっ…ガハッ……あ…ああ……」

 

「お兄様…!大丈夫!?お兄様!」

 

翼を含めた背中の装甲はひしゃげ、内部が露出してしまっている、そんな状態で変身が維持できる訳もなく大二は変身を解除させられてしまった。だが、たとえ満身創痍でも大二は思考を止めることはしなかった。

何故ヘルギフテリアンはその生命活動を再開し、攻撃を仕掛けたのか。

いや、そもそも吹き飛ばしたはずの上半身が何故再生されているのか…

何もかも分からないことだらけだ、だがその疑問に当人のヘルギフテリアンが間接的に答える言葉を吐いた。

 

「私はギフ様の化身、この肉体は無限なり…」

 

その言葉を聞いて合点がいくと同時に自分の馬鹿さ加減にむかっ腹が立つ。

赤石が言っていたではないか、自分はギフの恩恵によって不死となり長年人類の歴史を観測してきた存在なのだと。吹き飛ばした上半身をも復活させる脅威の再生能力、それはもはや実質的な不死だ。

誕生の経緯からしてギフの因子を色濃く有しているであろうヘルギフテリアンにもそれに類する能力があったとしても不思議では無い筈…

あらゆる可能性を考えて行動すべきだったと心の中で猛省する。

しかしどうすればいい、いくらダメージを与えたところでそれを再生されてしまえば意味はない。何かあの再生能力を無力化する方法さえあれば…

 

「………お兄様はしばらく休んでてね…」

 

そう思案していると腕の中に居たはずのライスはいつの間にか抜け出して、戦闘準備を整えていた。まさか一人で戦うつもりなのだろうか。

 

「ライス、駄目だ…君だけじゃ…!」

 

「ううん、大丈夫…だからそこで見てて。

予想が当たってればライスは、あの人にちゃんと勝てるから…ハッ!」

 

『アームズアップ!オオカミ!』

 

ライスはそう言いながらオオカミバイスタンプをリードし、クレッセントヴォルフを左手に顕現させ二刀流の状態で相手へと突撃していく。ヘルギフテリアンはそれを黙って見ている訳はなく、真正面から向かってくるライスを構えながら迎え撃つ。

近づいていく両者、それが重なり合う瞬間にヘルギフテリアンの方がいち早く攻撃を仕掛ける。しかしライスはその小さな体躯を活かしてヘルギフテリアンの股下をスライディングで通り抜け、瞬間二刀で脚を斬りつける。

思わず怯むヘルギフテリアンをすぐさま体勢を整えたライスが畳み込むように連撃を刻む。ヘルギフテリアンも負けじと反撃するもライスはクレッセントヴォルフの刀身の腹を使って軌道を逸らし、がら空きの胴にカウンターを打ち込む。

鬼神の如き苛烈な追い上げ、動きに一切の迷いも隙も無駄もない…

自分との戦いでは手加減でもしていたのではないかと錯覚してしまうほど猛々しく、それでいて美しい戦い方だった。

 

「まるでレースを走っている時みたいだ…」

 

ウマ娘の本能が一番活性化するレースの間、ライスはいつもの可憐な少女から他者を畏怖させる程の気迫を持った刺客へと変貌する。

きっと今彼女は一番強いと思う自分を引き出しながら戦っているんだろう。

しかし相手は無限の再生能力を持つヘルギフテリアン、いくら追い詰めたとしても再生されてしまっては意味がない。先程与えたばかりの傷ももうすぐ回復されてしまうだろうと思っていると眼の前に広がる光景は予想外のものだった。

 

「グッ…グァ……ア………」

 

「傷が、再生しない…?」

 

「やっぱり…!」

 

努めて冷静に振る舞っていたライスはその事実を目の当たりにして喜色を孕んだ声を上げる。一体何故ライスが与えたダメージは回復されることがないのだろうか。まさかライスの変身するローゼスシステムにはなにかそういった機能が搭載されているのか?

 

「お兄様、赤石さんの話を思い出して…

 

あの人の…傷付いた左手の話を…」

 

「はっ!そうか…!

奴の不死とヘルギフテリアンの再生能力は元々はギフから与えられたもの…

そしてそれを阻害し無力化できるのは…」

 

「そう、ウマ娘に宿る…ウマソウルの力!」

 

赤石の話をよく思い返す。赤石はギフの恩恵によって不死となっていたにも関わらず、ウマ娘と接触を持っただけでその身に残る程のダメージを受けていた。それはギフと相容れない、ウマ娘に宿る魂、ウマソウルの影響によるもの。だからライスの攻撃はヘルギフテリアンにダメージを残すことに成功していたのだ。これならもしかすれば…いや、きっと確実に…!

 

「ライス、君なら…勝てる…!」

 

「!…うん!」

 

ライスは一際に喜びの籠もった声を上げると同時にヘルギフテリアンに追撃を仕掛ける。傷を回復することもできずにいるヘルギフテリアンは既に先程の猛攻で満身創痍、ライスの二刀を用いた華麗なる剣舞の前には手も足も出ない。ヘルギフテリアンはやがて力尽き膝を付く、もはや虫の息のそれにライスはとどめを刺すべく必殺の一撃をおみまいする。

 

『必殺認証!』

 

「ごめんね、貴方にもし来世があるのなら…

きっと、素晴らしい人でありますように…」

 

『ブルーローズ!チェイサーファング!』

 

「グ……グアアァァァァッ……!!!」

 

その言葉とともにヘルギフテリアンに手向けられたのは誰よりも優しく、それでいて鋭い必殺の牙…

彼女にその道行きを偲ばれたあの怪物はそれに幸せを感じていただろうか。きっとそんなこと考えてなどいないだろう。あいつらの頭の中にあるのはどこまでいっても自らの敬愛するギフへの忠誠だけだろうから。

ヘルギフテリアンは爆散し、そして二度と蘇ることはなかった。兎にも角にもこれで正真正銘あとは赤石だけだ、だがライスならばきっと勝てる筈だ。なら自分は少しでも多くライスの攻撃が赤石に届くように最大限にサポートをしなければ…

 

「ライス、あともうひと踏ん張りだ…!

俺ももう一度加勢する…!」

 

『ホーリーウイング!』

 

「!…駄目だよ!お兄様はまだやす───」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

声が

 

途切れた…

 

一輝・バイスside

 

強く地面を踏みしめるたびにおおきく足音が響いていく。そのリズムの狂いの無さからはその者の身体能力の高さを如実に表していると言えるだろう。その芸術ともとれるような走りをしながら一輝はその歩を進めていた。

今、一輝は京都レース場の緑の広場に急いで向かっている。

ライスからどこで戦うのかは事前に聞かされていたから間違いないだろう。一度戦闘の音が途切れたにも関わらず、今はまた大きな戦闘音が響き続けている。なにかあってまた戦い始めたのだろう。二人が改めて衝突したのかあるいは…

 

「誰かに襲われてるかもしれない!バイス!急ぐぞ!」

 

(応よ!オレっち達がカッコよく助けてやんねぇとなぁ!)

 

そう気合を入れ、より迅速に向かうために脚の力を強めようとした時、ふと声が聞こえた。

それは十数年前に一度五十嵐家を襲い…いや、もっとそれ以前に自身の父と母を苦しめた厄災と同じものだった。

 

「随分と急いでいるようだな、坊主…」

 

建物の柱に寄りかかる様に立つ厄災の名はベイル。

バイスとよく似た姿をした悪魔だがその精神性はとてもではないが似ても似つかない。黒い体に真っ赤なラインの入ったその身体はまるで返り血に染まった怪物だ。

元々は父、五十嵐元太の悪魔にしてかつての相棒であったが今は袂を分かち赤石やギフの尖兵へと成り下がっている。本当ならば即座に倒してしまいたい存在ではあるのだが、それはできない。

詳細は省くが、簡単に言えばベイルの存在が元太の命を支えていると言える状態にあることがその原因だ。

宿主の死=悪魔の死であることは大前提だが、ベイルと元太の場合に限りその逆が当て嵌まってしまう。

戦闘においてどうしても二の足を踏まされるため、こいつとの戦闘は苦手分野だった。

 

「ベイル…!なんでこんなところに…!」

 

「聞かなくとも分かるだろ…?俺の目的はあの頃から何一つ変わっちゃいない…」

 

「…まだ父ちゃんに固執してるのか…!」

 

25年前…

五十嵐元太こと白波純平は母の五十嵐幸実と一緒になるために、そして自分から生まれた悪を断つためにノアやベイルと決別した…

そしてベイルはそれを許さず、自分を捨てた嘗ての相棒に復讐しようとしているのだ。

 

「大人しくお前の父親を差し出せ…今度こそ俺を裏切った報いを受けさせてやる…!」

 

「…違うな、父ちゃんがお前を裏切ったんじゃない…お前が先に父ちゃんを裏切ったんだ!」

 

『レックス!』

 

一輝は吠え、そして相棒を呼び出す為にバイスタンプを自分に押印する。すると一輝の体から彼の相棒のバイスが出現し、そして共に変身を開始する。

 

「行くぞ、バイス!」

 

「ああ!今度こそケリを着けてやるぜぇ!」

 

『ギファードレックス!』

『ギファードレェックス!』

 

それぞれサイドSとサイドNに分離させたギファードレックスバイスタンプを二人は自分用のリバイスドライバーに押印し、

 

『ビックバン!Come on!ギファードレックス!』

『ビックバン!Come on!ギファードレックス!』

 

「「変身!」」

 

『アルティメットアップ!』

 

『溢れ出す熱き情熱!』〜♪

『Overflowing!』『 Hot passion!』

『一体全体!表裏一体!宇宙の力は無限大!』

 

『仮面ライダー…リバイ!バイス!』〜♪

 

『Let's go!Come on!』

 

『ギファー…ギファー…!ギファードレックス!』

 

そしてバイスタンプをセットと同時に傾けると、二人の背後に巨大なティラノサウルスのエネルギー体が実体化、一旦レックスゲノムに変化した二人を飲み込むように噛み付くことで、上から特殊なスーツが装着され変身が完了する。

これこそ一輝とバイスが変身するものの中でも最強の姿、アルティメットリバイスである。

その力は諸悪の根源たるギフと完全に同質のもの…まさに禁断の力をその身に宿した究極の形態と言えるだろう。

戦闘準備を整えた一輝とバイスのコンビは目の前の障害を倒すべく特攻する。まずはバイスが猪突猛進、開幕の先制攻撃を仕掛けるもベイルは焦った様子を見せず片手でいなして回避する。そこへすかさず一輝が叩き込まんと振るった拳を既のところで防御する。一輝とバイスのコンビネーションは攻撃の波を途切れさせることなく続いていく。それだけでも彼等の連携力の高さを思わせるがその猛攻を受けてもされるがままにならず、対抗し続けることができているベイルもまたいかに洗練された戦闘技術であるかを伺うことができるだろう。

 

「今はお前に構ってる暇はないんだ!」

 

「そうつれないことを言うな、仲良く遊ぼうじゃないか…家族みたいに!」

 

「ふーんだ!!

お前なんか家族でもなんでもないっつーの!」

 

攻防と問答を繰り返す中で、ベイルはふと思いに耽る、赤石から言い渡されたおかしな依頼についてだ。

 

『もし、他のライダーが出しゃばるようなら足止めをしておくこと』

 

この要求には一体どのような意味があるのか、直接聞いてみたが要領のある解答を得られたとはとても言えず、ただ面白いものが見れるだろうということしか話さなかった。ちょっとした暇潰しのつもりで請け負ってみたがこれでしょうもないものを見せられた日には溜まったものではない。

ベイルはこの場には居ない協力者に対して、届かない警告をするのだった。

 

(俺を満足させなければタダでは置かんぞ、赤石…!)

 

 

 

つづく…

執筆して欲しい方はどっち?(詳しくは活動報告へ)

  • リバイスとテイオー主体の物語
  • ライスシャワーが主人公の物語
  • その他
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