クリミア王都メリオルの付近までたどり着いた優輝達の前に目にしたのは王都を強襲するデイン軍であった。
困惑するなかメリオルから脱したクリミアの隠された王女エリンシアを護衛するジョフレ将軍率いるクリミア騎士団と共にメリオルから離れ獣人の国ガリアへと向かう、だが直ぐ様追撃を再開したデイン軍の猛攻により一人…また一人と騎士達が散っていく。
メリオルから離れてから3日が経った時であった。
ジョフレ「くっ!…待ち伏せか…」
クリミア兵「俺たちはここまでなのか…」
ジョフレ「まだ諦めるな、エリンシア様だけでもガリアに無事にたどり着かせるのだ」
エリンシア「ジョフレ!」
ジョフレ「エリンシア様、我々が戦っているうちに迂回路から進んでください」
エリンシア「そ、そんな…ジョフレ達はどうなるのですか!?」
ジョフレ「我々も無事に突破してエリンシア様のもとに合流します、さあ、お早く、お前達道中エリンシア様を頼むぞ」
クリミア兵「はっ!」
エリンシア「ジョフレ!?ジョフレ!」
エリンシアはクリミア兵士達に連れられて迂回路へと向かう。
優輝「ジョフレ将軍!」
エリンシアがジョフレ達のもとから離れて少ししたあと優輝とカタリナがやって来る。
ジョフレ「君達か…直にここは危険になる君達も早く迂回路に…」
優輝「今からじゃ遅いと思います」
優輝が指を指した方向にはデイン兵の先鋒部隊がすぐそこまでやって来ていた。
ジョフレ「くっ!早いな…ならば先鋒隊を蹴散らせたあとに直ぐに君達はここから離脱するんだ」
カタリナ「わかりました」
ジョフレ「それと君達の武器では心許ない…これを持っていくと良い」
ジョフレから鋼の剣、風切りの剣、エルファイアを優輝とカタリナに渡される。
ジョフレ「鋼の剣は君が使っていた鉄より強力な剣で風切りの剣は遠くの敵を倒すことができる使い分けが重要だ」
優輝「使い分け…はい、わかりましたありがとうございます」
貰った鋼の剣と風切りの剣を腰に身に付け鋼の剣を鞘から出して戦闘体制を整える。
カタリナ「ユウキ、行きますよ」
優輝「ああ!」
二人は先鋒隊に突っ込みカタリナがファイアで牽制して土煙が舞いそのなかを突っ切りデイン兵を切り殺す。
そんな優輝を狙う弓兵が弦を引き狙いを定めていた。
カタリナ「させません!」
優の危機だとわかった、カタリナはエルファイアを放ち弓兵は断末魔をあげて焼き殺す
優輝「すまん、助かった」
カタリナ「遠い敵は私に任せてそれで近づく敵は…」
優輝「わかった、俺が何とかする」
カタリナ「それじゃあ、いきます!」
その後も激戦といって良いほどの戦いだった、迫り来るデイン兵達にクリミア騎士団と同等の実力を奮う優輝達、クリミア騎士団も負けておらず奮闘していく。
優輝「はぁ…はぁ…まだ来るのか…」
傷だらけになりながらも立ち上がる優輝にジョフレが駆けつける。
ジョフレ「ユウキ、カタリナ、君達は先にここから離脱するんだ」
優輝「ジョフレ将軍は?」
ジョフレ「我々なら後で追いかける」
優輝「…わかりました、俺達は離脱します、カタリナ行くぞ」
少し考え込む仕草をしてから了承して優輝達はエリンシアが通っていった迂回路へと急いだ。
ジョフレ「行ったか…」
クリミア兵士「将軍!デインの後続の部隊が接近してきました!」
ジョフレ「我々はエリンシア様が逃げられるように時間を稼ぐ!全員!行くぞ!」
戦線から離脱した優輝達は急いで先にいったエリンシア達と合流するために急いでいた。
カタリナ「こっちです」
優輝「…ジョフレ将軍は無事だろうか…」
カタリナ「大丈夫ですよ、ジョフレ将軍もクリミア騎士団の皆さんもそんな弱くないです、信じましょう」
優輝「そうだな…ん?っ!あれは!」
カタリナ「ユウキ!?」
優輝が見つけたのはボロボロになって瀕死の状態のクリミア兵士でそれを見て優輝は急いで近づく。
優輝「おい!確りしてください!」
クリミア兵士「くっ…君は…確か…我々と…一緒に…」
カタリナ「何があったですか」
クリミア兵士「…デインの…待ち伏せあった…エリン…シア様は…あちらに…」
決死に振り絞ったちからでエリンシアが逃げっていった方向を、指差し直ぐに力尽きた。
優輝「おい!確りしてください!おい!」
カタリナ「ユウキ…もうだめです…」
優輝「…くそ!」
カタリナ「それより、エリンシア様が危険だということです、急いで向かいましょう!」
優輝「ああ、死んだこの人のためにも!」
そういって、優輝達は先程より急ぎで走りだしエリンシアが逃げていった方向へと走りだし途中クリミア兵士の死骸が幾つか転がっていることから危険な状態だと直ぐに分かった。
優輝「間違いなくこっちなはずなんだが…」
カタリナ「はい、でもあれじゃあデインに捕まった可能性も…」
優輝「…くそ!」
恐らく護衛についていたクリミア兵士は全滅したと予想しそれだと捕まったという可能性があるとふんだ優輝達は後悔してしまう。
???「っ!あなた達!ここで何をしているの!?」
必死に探していると赤髪の女性に呼び止められデインの手先かもしれないと思って優輝達は臨戦態勢をとる。
カタリナ「あなたは」
ティアマト「私はティアマト、グレイル傭兵団の副団長をしているわ」
カタリナ「傭兵団ですか…私はカタリナと言います、こちらはユウキです」
優輝「…あの、一つ聞いて良いですか?」
ティアマト「何かしら?」
優輝「こっちに緑髪の女性を見かけませんでしたか?」
ティアマト「緑髪の女性…もしかして倒れていた緑髪の女性の関係者かしら」
カタリナ「えっと、どういえばいいんでしょうか…」
優輝「そこまで深くはないですけど一緒にメリオルから逃げてきたといった仲で」
ティアマト「あなたたち、メリオルから逃げてきたの!?ならメリオルは…」
カタリナ「私達が遠くですが見たときにはほぼ陥落していました」
ティアマト「…そう、話してくれてありがとうね、よければ私達の砦まで一緒にどうかしら?」
優輝「お言葉に甘えて、同行します」
ティアマト「こっちに来て仲間がいるから」
そういって優輝達はティアマトと共に仲間のもとへ合流する。
ティアマト「アイク、倒れてた関係者だと思う、子を見つけたわ」
アイク「本当か?」
優輝「えっと、まだ見てないんで確証はないですけど」
アイク「あんたは?」
優輝「優輝といいます」
アイク「ユウキ?…まさか、ユウキ・シノザキか?」
優輝「は、はい、確かにそうですけど…」
アイク「…特徴も一致する…なあ、タツヤという名前に聞き覚えないか?」
優輝「達矢!?もしかして達矢から俺のことを!?」
アイク「ああ、タツヤからあんたが囮になったと聞いていた、安心しろ全員無事だ」
優輝「そうか、みんな…よかった…」
優輝は今は嬉し涙を堪え一番の気にしていたことが大丈夫だったことに嬉しく思った。
アイク「嬉しいのは良いが確認してほしい、この女性なんだが…」
そういって倒れていた緑髪の女性を優輝達に見せてそれが先に戦線から離脱して待ち伏せにあい、生死不明だったエリンシアだった。
カタリナ「エリンシア様…!」
優輝「よかった、護衛が全滅していたからデインの手に落ちたと思ったけど…よかった」
アイク「知り合いなんだな」
優輝「はい、素性の方は俺達から言うことはできませんが探していた人です」
アイク「そうか、一度砦に戻ろう彼女の事情は直接聞かないといかないし、ユウキをタツヤ達に会わせないといけないからな」
そういって話は砦についてからになり優輝とカタリナはアイク達グレイル傭兵団と一緒に倒れていたエリンシアを連れて彼らの拠点の砦へと進路をとった。
次回予告
グレイル傭兵団の砦にて達矢達と再開を果たす優輝、一方エリンシアは藁にもすがる思いでグレイル傭兵団にガリアまでの護衛を依頼する、だがそこにデインの魔の手が忍び寄る、次回『脱出』