「君は…桜坂日花だね?」
「そういう貴女は翡智彩里さん」
「あん?嬢ちゃんこのお嬢さんのこと知ってるのか?」
意外な接点に少し驚く神吊
「ええ、この方は翡翠グループの翡智仁社長の一人娘で翡翠グループの最高傑作、翡智彩里さんです」
ぺカーと少女、翡智彩里の背後が光った気がする
「最高傑作っつー事は嬢ちゃんより強いのか?」
恐る恐る聞くと神吊に
「もちろんですよ」
当然のように帰ってくる答え
「げえ…!マジかよ…」
神吊は動揺したように翡智彩里を見る
「えっと~翡智さん…もしかして神吊がご迷惑をお掛けましたか?」
その神吊の様子を見た日花はかなり冷や汗を流しながら尋ねる
「この妖魔は君のペットかな?いやいやそんなことはないよ、少し暇つぶしに付き合ってもらっただけさ」
「そうですか…安心しました」
日花は本当に安心したように息を吐いた
「感謝するよいい暇つぶしにはなったからね」
「そう言ってもらえて良かったです」
「あの嬢ちゃんが下にでてる…だと…!?」
その光景に神吊は目を丸くし後ろではアンが物珍しそうに見ていた
そこへ日花は素早く移動し囁く
『翡智彩里さんはうちの上司であり副社長の地位の方です媚びを売れるとき売っといて損はないのですよ』
『嬢ちゃん出世欲とかあったのかよ』
『それはありますよ出世すれば待遇もよくなりますしもしもの時の救助スピードも上がります』
それにこれも上がるのでと手で丸を作る
『現金だな…なんていうか久しぶりに嬢ちゃんの人間らしいところを見た気がするぜちなみに嬢ちゃんの今の地位はどのくらい下なんだ?』
『前も言いましたよね喧嘩売ってるんですか?…下っ端の下っ端一番下ですよ問題起こしすぎたので』
ズーンと沈む日花
『そういえばそうだったな…』
神吊も思い出したみたいでそういえばそうだったなと頷いていた
『というわけでいってきます』
そう言って今度は翡智彩里の前にかなりのスピードで移動する
「翡智彩里様私のペットと遊んでくださり有難うございました、肩は凝ってませんか?喉は乾いてませんか?良ければ靴をお舐めします!…と、ところでなのですが私もこの会社に勤めて2年になり結構な数の妖魔を倒し事件を解決してきたと自負がありまして…少しばかりき、給料を少し上げていただけたらなと思いまして~」
素早く椅子と飲み物をを用意し肩を揉みながら笑顔で同年代に媚を売る日花の姿がそこにあった
「アン、あんな大人になったらダメだからな」
「うん、社会人って悲しいわね」
その日花に対しかなり乾いた視線を送る神吊とアン
「ふふふ、確かに翡翠の最高戦力の一人と言われている君に靴を舐められるのはかなり気分いいかもしれないね、でも今回はいいよ今はかなり気分がいいからね神吊といったかな?ペットに感謝したまえ」
「ありがとうございます!」
「やめてくれ嬢ちゃん!?あんたはどんだけプライドを捨てる気なんだ!?」
神吊に対し全力で頭を下げる日花に頭を抱える神吊
「プライドで出世ができるんですか?」
「いやそうなんだけどよ…その目やめてくれガチで怖いから」
光の籠らない真っ黒い目を向け首を傾げる日花に顔を背ける神吊
「あはは、君たち面白いよ私としては桜坂君」
「はい、何でしょう!」
「君に前々から興味があってねできればだけどお手合わせ願いたいと思っていたんだよ」
「私とですか?」
日花としては意外な申し出にきょとんとする
「ああ、しかし私相手に全力で攻撃するのは君としては不本意だろうからルールを設けるよ」
「それは助かります」
もしもの事故が起きたなんてことがあったら目も当てられない事になるのでそれは日花としてもありがたい
「まず使う武器は木刀のみそして5回攻撃を当てたほうが勝ちとしようあとは…ゲーム中に君が2回私に木刀を当てることができたら給料と出世の件を考えてもいいよ」
「本当ですか!?」
その言葉に目をキラキラ光らせオーラを上昇させる日花
「ああ、もちろんさそれに本気でやってくれないとつまらないし――殺しちゃうかもしれないしね」
ゾクッ
その言葉と共に翡智彩里のオーラが急激に上昇する
「おいおい…マジかよ…この圧力、アンの時以上だぜ」
「恐らくこれでもまだ本気じゃないんだろうけど…はあ…自信なくすわ~」
その光景に冷や汗が止まらない神吊にため息を漏らすアン
「神吊、私に荷物から木刀を二振り持って来て下さい」
「ああ」
神吊はバッグから木刀を持ってきて一振りを日花、一振りを翡智彩里に渡す
「ふむ…中々いいものを使っているようだね、どこのかな?」
意外とというよりかなりいい木刀が手元にきて少し驚きながらも日花に尋ねる翡智彩里
「麒麟のオーダーメイドです」
「へえ?」
その意外な答えに感心したように木刀に目を通す翡智彩里、ちなみに麒麟とは高級な木材を扱う武具屋でそこで扱う木刀ももちろんお高い
「身に着けるものはレディメイドではなくオーダーメイドそれが淑女の嗜みですから」
日花は木刀を構えそう言い放った
「ねえ神吊?日花何でドヤ顔してるの?」
「知らねえ…てか嬢ちゃん別に淑女じゃねえだろ」
終末のワルキューレネタなのだが知らない二人からの反応はあまり良くないみたいだ
「ぷははははっいや~やはり君は面白いよ、じゃあ――殺ろうか」
「…ええ」
それが合図となり両者がぶつかり合った
「…やろうの字が違うわよ翡智さん()」
「いいんじゃねえか?もう知らねえ」
その光景をカロリーメイトをかじりながら神吊とアンは眺めるのであった
淫妖蟲~斬~14話:高嶺の翡智さん①読んでいただきありがとうございます!前回から新キャラが出てメインキャラがそろった感じです!この調子で頑張って進めていきます!よろしくお願いしますね!!!