淫妖蟲~斬~   作:白ノ兎

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こ、ここからだ…!ここから進まなくなる!


3話:幽霊船アポストル号(船内戦編①)

 ドカッッ!!!バキッ!!!

 

「痛っって!?」

 

「よっと!」

 

 大きい音を響かせ私は着地に失敗し神吊は綺麗に着地した

 

「何で!?そこは普通逆でしょ!?」

 

「いや、一応俺のほうが身体能力で言ったら上だからな?」

 

 顔を上げ抗議するが現実は非常なり事実は変わらない

 

「というかプロローグの嬢ちゃんはどこ行ったんだよ…もう別人じゃねえか…」

 

「さあ?ファミレスでステーキでも食べてるんじゃないですか?」

 

「さいですか…さて…」

 

 そんな茶番を終わらせ私と神吊は周囲を見渡す

 

「ふむ…歓迎は特にないようですね」

 

「俺は侵入と同時に骸骨の集団に囲まれるくらいは想像してたんだがな」

 

「まあ、相手もそこまでバカじゃないってことですよ」

 

 と言いつつ囲まれてたら結構やばかった気もしますが…

 

「どうする?このまま中に入るか?正直悪手な気がするが」

 

 さっきまでノリノリだったのに急に慎重になるなこのチキン

 

「中は罠だらけでしょうしね…成功すると思いませんがここで火をつけてみます」

 

 そう言って私はライターを手に取る

 

「無難だな」

 

 私はライターの火をつけ床に近付けるが

 

「……つかねえな」

 

「…つきませんね」

 

 それはそうか

 

「ちっ…まあ、そんなうまくいったら面白くないですしね」

 

「舌打ちしながら言うことじゃねえからな?」

 

 さて…どうしたもんか…

 

「やはり中に入るしかないみたいですね」

 

「そうだな」

 

 そう言って神吊が扉に手をかける

 

「神吊」

 

「あん?なんだ?」

 

「中に入ったら私から離れないでくださいね?」

 

「…わかってるさ、中から感じる力は本気の嬢ちゃんほどじゃないが尋常じゃねえ」

 

 え?私ってそんなえげつないの?

 

「それにここは敵のフィールドです私達2人でも余裕とはいかないでしょう」

 

「そうだな、だが…」

 

 ですが…

 

「「そんなのいつものことだろ?」です」

 

 妖魔退治はいつも妖魔の結界で行われるそこで罠を張られたり有利に立ち回られたりなんてしょっちゅうだ、だがしかし!だからどうした?とばかりにその小細工ごとねじっ伏せていくのが私達だ

 

 今回も同じだろう、相手はいつもと同じ自分のフィールドで腕組みしながら構えてる、だったらいつも通り迎え撃ちねじ伏せるだけのこと…とかっこよく決めてみたが思い返してみれば私が神吊とタッグで戦うの初めてじゃない?何が私達(きりっ)だよ私…

 

「じゃあいくぜ?」

 

「ええ…」

 

 そして神吊がその扉を開けた

 

 

 

 

「へ~中は意外ときれいだな」

 

「そうですね」

 

 そう言って私は壁に触れる

 

「ん?どうしたんだ?」

 

「いえ、もしかしたら幻覚の可能性もあったので」

 

 こういう時は幻覚が一番怖い

 

「ああ~なるほどな、で?どうだ?」

 

「…どうなんでしょう、触ってみた感じ景色に偽りはなさそうですが…」

 

「何か気になることがあるのか?」

 

「少しだけですが」

 

「なんでもいいぞ?」

 

「では、まず何故明かりがついてるんでしょうか?」

 

「へ?…なんでだろうな?霊的なパワーとかか?」

 

「そうではなく明かりをつけることで有利が働かなくないですか?」

 

 人にとって視界とは一番頼りになる感覚だそれが使えなければ全開のパフォーマンスができなくなるくらいには

 

「ああ~確かにな」

 

「真っ暗にして奇襲を繰り返されれば私たちでも困ったかもしれませんのに」

 

 だから正直中が明るかったときは拍子抜けしたものだ

 

「案外幽霊も暗いところでは目が見えなかったりして?」

 

「それはないんじゃないですか?」

 

 暗闇で活動できない幽霊なんているのでしょうか?

 

「で?他には?」

 

「ええ、もう一つは…さっきから視線を感じますしかも1つや2つではないですね」

 

「そうだな、だが不思議なことに殺気が無え、ってことはこいつらの役割は偵察ってとこか?」

 

「そこまでわかっているんでしたら良かったです」

 

「そこまで鈍感じゃねえつーの」

 

「わかってますよ」

 

「待てよ?なんとなく嬢ちゃんの言いたいことわかったかもしれねえ…」

 

「おやおや?それはすごいです」

 

「偵察ってことはこいつらには役割があるってことだよな?ってことはつまり…」

 

 というわけで答え合わせと行きましょうか

 

「はい、この幽霊船には幽霊たちを指揮する指揮官がいます」

 

 

 

 

 

 

「うわ…めんどくせえ、そういうタイプかよ」

 

 同意見です

 

「まあ、この客船に指揮のプロが都合よく乗っていたとは思いませんし付け焼き刃でしょうが」

 

「だが数年間いやここに現れる前からだったらもっと前からこの海に漂っていたわけだし意外にうまいかもしれないぜ?」

 

「…幽霊も練習ってするのでしょうか?」

 

「幽霊だって練習くらいするだろ?」

 

 そうなんですかね?

 

「ところで思ったんだが」

 

「なんですか?」

 

「いや、さっきからいくつか部屋を通りすぎてるんだが…入らねえの?」

 

「……」

 

「入らねえの?」

 

 二回言わないでください!

 

「…なんか入る気分じゃないんですよ」

 

「気分!?いやいやいやここまで来たんだから頑張ろうぜ嬢ちゃん?」

 

「それに今朝の占いで幽霊船の部屋に注意って言ってましたし」

 

「あの番組の占い当たらないことで評判だから気にするなよ」

 

「あとは…」

 

 それでも渋る日花

 

「…もしかして嬢ちゃん…ビビってるのか?」

 

「っっっ!?!?!?!?」

 

「いや、動揺しすぎだろ…」

 

「び、びびびびびビビッてないですし!」

 

「まず落ち着けって」

 

 私がビビる?そ、そそそそそんなことあるはずないじゃないですか!

 

「え?マジかよ…嬢ちゃん幽霊駄目だったのか」

 

「そうじゃありません…ただ…」

 

「ただ?」

 

「びっくり系が苦手で…」

 

「…なるほどな」

 

 そう、私桜坂日花はびっくり系が非常に苦手なのである

 

「一応幽霊退治で怖い感じの所にはまあまあ行くのでホラー耐性はあるのですが…驚かせてくるタイプの耐性はどうにもつかないのです」

 

「つまりいわくつきの廃墟には行けるがお化け屋敷は無理というわけか」

 

「そういうことです、しかもこういう部屋は基本的に驚かす系の仕掛けを設置してくると決まっています」

 

 そう言って私は扉を睨む

 

「わからないぜ?もしかしたら武器や回復薬が落ちてるかもしれない」

 

「ゲームのやりすぎでは?」

 

「その言葉そっくりそのまま嬢ちゃんに返すぜ」

 

「……」

 

「…で?どうする?」

 

「決まってるでしょう…入りますよ…」

 

 そう言って私はドアノブに手をかける

 

「じゃないと船内に入った意味ないもんな」

 

「すぅーーー…ふぅーーー…いきます」

 

「すげえ緊張してるじゃねえか…」

 

 黙っててください

 

「ていや!」

 

 そう言って扉を思いっきり開ける

 

「!?」

 

 するとその中から紫色の空気の塊がこちらに向かってきた

 

 私はそれを確認した瞬間直ぐにドアから手を放し抜刀する、そのまま空気弾を細切れにして四散させる

 

 そのまま部屋の奥を見ると

 

「花?」

 

 机の上に花瓶に入った紫色の花が一凛あった

 

「おいおい!俺がそばにいるのに刀を振り回すなよ!」

 

 私が抜刀したのと同時に射程距離内から脱出した神吊が冷や汗をかきながら抗議をしてきた

 

「…気を付けてください、恐らく先ほどの空気弾はあの花が撃ち出したものでしょう」

 

「あっそ…けど見た感じあの空気弾状態異常系だろ?嬢ちゃん大丈夫じゃねえの?」

 

「耐性は毒から催淫までコンプリートしてます」

 

「…まあいいや」

 

 神吊は何か言いたそうにしてたがあきらめたようだ

 

 そんな会話をしてたら花はまた空気弾を撃ち出してきた

 

「よっと」

 

 私はその空気弾を避けて花に近づきその花を下から縦にぶった斬った

 

「…神吊ェ…こんな雑魚敵ばっかり相手にするのやだよ~」

 

 花をぶった斬った私は一息つきこの後の道のりを考え…泣いた

 

「いや、わかるけどよ?でも泣くほどなのか…?」

 

「だからこういう部屋開けたくなかったのに…」

 

「でも嬢ちゃんが『動けなくなるまで荒らす(きりっ)』って言ってたじゃねえか」

 

「こんな小さな霊気の場所じゃなくてもっとどでかいところあるでしょ!」

 

「あるとは思うが俺そういう細かい探知とか苦手なんだよ」

 

「奇遇ですね!私もです!」

 

 いや私達苦手なのかよ!?プロローグでいかにもできます雰囲気出してただろ!?

 

「はあ…仕方ないです地道に行きますか…」

 

「それしかないしな」

 

 そして私達は次の扉に手をかけた

 




何とか書けた!!!!
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