「ええっと~日花ちゃん?これはどういうこと?」
目の前にいるのは夜倉純さん、私が所属している退魔師グループ『翡翠』の先輩で私が住んでいるアパートの管理人さんだ
「ん…なんかボコしたら改心して…憑いてきました」
「ま~そうゆうこと~」
私の後ろで私のケータイをいじりながらそう返事をするのは幽霊船事件の主犯アンジェリカ・ロビンソン通称アンだ
「憑いてきたって…あのね?貴女はなんでそう仕事関係のものをを持ち帰ってくるの?神吊もそうだし3か月前やばいの封印してる宝石を持ち帰って来て退魔師グループがパニックになったの覚えてるでしょ?」
「嬢ちゃんそんなものまで持って帰ったのかよ…」
そういえばそんなこともあったっけ?懐かしいです、あの宝石はなんか自由に持って帰ってくださいって石の上にメモがあったから持って帰ったんだけど実際持って帰って聞いてみるとやばい妖魔が封じられているものだったんですよね
「いや持って帰ってこないでよ!?いかにも罠だしヤバイ雰囲気の祠だったでしょ!?」
ギャーギャー騒ぐ夜倉さん
「なんていうか…嬢ちゃんよく今まで生き残れたな…」
「まあ、私強いですから(キラッ)」
「なのに頭脳が低いせいで総合戦闘力測定では低く出ているのよね」
「あの…私が全能力の足を引っ張るレベルの馬鹿みたいに言わないでくれます?」
すごい傷つくんで
「それで?その封印されていた妖魔はどうなったんだ?」
「なんか封印が解けそうだったので血威で中身ごと細切れにしましたよ?」
「…まあ、嬢ちゃんだしな」
あの時の皆のは?って顔は今でも鮮明に思い出せます
「一応言っておくけど普通出来ないからね?日花ちゃんが異常なだけだから!」
「強すぎてすみませんね」
「その強さを頭脳面でも発揮してほしいものね」
痛い…グサグサ来る…
「はあ…まあいいわ、で?ここに来たのはこの用事だけ?」
「いえいえ、もう一つ大事な用事がありまして」
「何かしら?」
そう言いお茶を飲む夜倉さんに
「この前夜倉さんのチームが夜倉さん以外全滅したじゃないですか?」
「ぶううう!?!?」
特大の爆弾を投げる
「けほっ…!ごほっ…!」
「あの…大丈夫ですか?」
「え?な、ななな何で日花ちゃんが知ってるの?」
「なんでも何もみんな知ってますよ?」
「みんな!?今みんなって言ったの!?」
青ざめていく夜倉さん
「はい、やはり人の口に戸は立てられぬといいますか、夜倉さんのチームメンバーが夜倉さん以外見当たらないことで上に問い詰めたらすぐに吐きましたよ」
「ええ…噓…」
「それとなんですが…1人だけ生き残ったの今回だけじゃないですよね?」
「……」
夜倉さんは無言で滝のような汗を流している
「これは広まってない情報なので安心してください、しかし二回もそんなことが続くと夜倉さんに対して疑問視する声も出てくるんですよ」
「まあ、だよね…」
「はい、流石に夜倉さんが妖魔と繋がってるとは思いませんが私でも何か隠してるな~とは思いますよ?」
「……」
黙り込んで私から目をそらす夜倉さんはどこか悪さをして怒られている子供のようだ
「ふう…まあ、それはいいです」
「え?」
「別に今回は夜倉さんのことを探れとは言われてないので」
「そ、そうなんだ」
どこかほっとした表情の夜倉さん
「はい、今回上から受けた任務は夜倉さんのチームが倒せなかった妖魔の退治です、そして」
私は立ち上がり夜倉さんを見下ろし
「そして夜倉さん貴女にはそれに付いてきてもらいます」
「な、なんで!?」
「夜倉さんのことを探れとは言われてませんが監視しろとは言われてるので」
「ええ…」
「ちなみに許可は下りてるので夜倉さんが怪しい行動をとった場合即血威の錆にします」
「怖い…うちの職場と後輩が怖いよ…」
カタカタ震え丸くなる夜倉さん
「まあ、怪しい行動をとらなければいいだけです問題ないですよね夜倉さん?」
「もちろん…よ、うん…」
夜倉さんは頷くがどこか元気はなかった
家にに帰った私達は妖魔退治の準備をする
「夜倉さんのことどう思いますか?」
「どうだろうな~別に妖魔との繋がりはないんじゃねえか?まあ、別のことを隠してるぽかったけどな」
「同感ね、なんていうか悪意というか子供の悪さの延長線みたいな雰囲気を感じたわ」
「なるほど…あって小悪党レベルですか…つまんないですね」
「嬢ちゃん悪人に何を求めてるんだよ」
それはエンターテイメントですよ
「別にいいじゃない私は好きよ?小悪党、いい声で泣いてくれるイメージがあるわ」
うわ…流石アン、性格悪い
「安心しろよ嬢ちゃんも十分性格悪いから」
うっさい
「神吊、荷物持ちました?」
「ああ、って前も思ったがこんなに荷物必要か?」
「備えあれば患いなしですよ」
「いや、そうなんだろうけど毎回ほとんど使ってないしな」
「別にいいじゃないですか、持つの神吊なんですし」
「…流石に怒っていいか?」
「冗談ですよ一応それぞれ使い道があるんです」
「ホントか?このトランプとか妖魔退治に絶対に必要ないように思うんだが…」
神吊はトランプをバックから取り出しこちらをジト目で見てくる
「ああ、それ私のサブ武器です」
「は?武器なのかこれ!?」
「まあ、普通のトランプですが」
「ごめんな、ちょっとばかし嬢ちゃんが何を言いたいのかがわからねえ」
「普通のトランプですが武器です」
「…どういうことだ?」
「今退魔師グループでブームなんですよトランプで戦うの」
「ブーム!?え?俺たちそんな遊び感覚で討伐されてるのか今!?」
驚愕の事実に驚きを隠せない神吊
「ブームは時期によって違うんですが確かに私もトランプはどうかと思いますね」
「そういう問題じゃねえ!?いや…それもあるが何で妖魔退治にブームなんてあるんだよ!?」
「知りませんよ…と言いたいところですがまず退魔師に若者が増えたこと、翡翠のチームが増えて討伐が簡単になったこと、仮に失敗して捕まってももすぐに他のメンバーやチームが救助に向かうから被害が最小限になったこと、それらで危機感が減ったことからの余裕からじゃないですか?」
「マジかよ…今そんなポンポン妖魔って退治されてるのか…かなりショックなんだが…」
「いえいえ逆ですよ」
「逆?」
「個人や少数組の退魔師たちがすぐ捕まって苗床になるから流石に一部の退魔師たちが危機感を覚え団結、そのまま集まってグループが生まれたんです、それにグループで討伐が簡単になったといっても退魔師のグループなんてここくらいしかないので他の地域ではまだ妖魔退治は倒すか一生苗床かの大変なものです」
「ふ~ん…って嬢ちゃん前捕まったら終わりみたいなこと言ってなかったか?救助あるじゃねえか!」
そんなことに気づいた神吊が指摘する
「私が負けるような妖魔にそんなポンポン救助が出ると思いますか?」
「……それもそうだな」
「確かに私が退魔師グループに入ったのはそこを期待したからですが入ってみたら私レベルなんてそうそういないですし、いたとしても大体相当上の立場なので私の救助には時間がかかるんですよ」
「なるほどなそして時間切れでゲームオーバーだな」
「そういうわけです」
「なになに?面白そうな話してるじゃない」
そこへ準備を終わらせた野次馬系少女アンが現れた
「アンには関係ない話ですよ」
「え~そう言われると余計気になるわ」
年相応の無邪気な笑顔を見せるアンこれが漁船を沈めまくった極悪人だとはだれも思わないだろう
「別に話してもいいんじゃねえか?どうせいつか話すんだろうし」
「まあ…そうですね一応話しておきますか、アン」
「何かしら?」
「実は私は常にとあるルールが付きまとっているんです」
「ルール?」
「ええ、物心ついた時から頭の中にミッションが浮かぶんです」
「へ~面白そう!どんな内容?」
面白そうに目を輝かせるアン
「時によって違いますが妖魔を20体倒せとか、この前ですとマグロを釣れでしたね」
「だからあの時鬼気迫る顔でマグロ釣ってたのね、ちなみにミッションをクリアできないとどうなるの?」
「ミッションをクリア出来なければ全身から血が噴き出して激痛の果てに死にますね」
「ええっ!?大変じゃない!?」
大変どころじゃないんですけどね
「だからミッションをクリアする事が私の一番の行動理由なんですよ」
「なるほどねーだから私の誘いを断ったのね?」
「いえ、それは普通に嫌だったからですが」
「ガーン」
すぐにアンは悲しそうな顔を作る
「そんなに私と一緒に暮らすの嫌だったの?」
「幽霊船で幽霊に囲まれて暮らすのは誰だっていやだと思いますが」
「それもそうね」
アンはケラケラ笑う
「そういえば今回のミッションは何だったんだ?」
神吊が今回の話の本題に切り込む
「今回のミッション…ハッキリ言ってめんどくさくはありますがもしかしたら一番簡単かもしれません」
「へえ?そうなのか?」
「ええ、それに今回の妖魔退治に夜倉さんを連れて行くのもこのミッションのためです」
「ミッション内容にあの夜倉って人が関係あるの?」
「そうですねそしてそのミッションというのが」
すうーと息を吐きその内容を口にする
「『夜倉純の秘密の内容を当てろ』です」
ちょっと長くなっちゃった!