第一部・最終話
「──やっと、やっとキミと対局できる」
真っ直ぐにヒカルの目を見つめながら、アキラはそう告げた。
待ち望んでいた。
長らく待った。
そして、全てはこの日のために。
そんな意志を感じさせる澄んだ瞳に射抜かれて、ヒカルは固唾を飲んだ。
アキラは
──
驚くヒカルを余所に、アキラはゆっくりとした動作で屈み込んで蓋を拾い上げる。
机の上に蓋を置くアキラの手は震えていた。
緊張。
そして『恐れ』による震えだった。
武者震いなどではないことは、アキラ自身が一番分かっていた。
ヒカルを前にして、あまりにも巨大なカベを感じた相手を前にして、アキラの身体は震えという形でその内面を表していた。
深呼吸を一つ。
アキラはいつもの、あの真剣な眼差しで挑む。
震える身体は想定通りだった。
だから、恐るるに足りないと、今までの全てをぶつけるつもりでアキラは口を開いた。
「お願いします」
ヒカルも応える。
佐為の代わりに、目の前の同い年でありながら才能溢れる存在に気圧されながらも、しっかりとした口調で。
「お願いします」
三度の邂逅。
そして対局。
佐為の黒番。塔矢アキラは白番。
コミは5目半。
運命の一戦が始まろうとしていた。
『いきますよ、ヒカル』
佐為は指し示す。
この、若き才能を受け止めるために、何より自分のワガママを聞いてくれるヒカルに勝利を捧げるために。
全身全霊を以って勝利すべく。気迫を漲らせた。
『右上スミ 小目』
ヒカルが鋭く打ち据えた。
『パチリ』と鳴る碁盤。
その音を合図に三度目の戦いの火蓋が切られた。
ヒカルが打った直後。
アキラは
あまりにも早い一手。
二度目の対局では一手目に3分を掛けた事を思えば早すぎるほどだ。
恐らくもう何度も佐為との対局を頭の中で試みたのだろう。
身が引き締まる思いでヒカルが次の一手を打ち込んだ。
一手一手の応酬が行われる。
真剣な対局は時が過ぎるのも早かった。
ヒカルは佐為の手の意味を推測しながら、そしてアキラの一手の意味を考えながら、冷静に俯瞰して見ていた。
打っている者にしか一番深い所は見えない。
ヒカルは当事者として打ちながら最もニュートラル、中立的な位置に立つことが出来ていた。
現在のヒカルはまだまだ力不足ではある、しかし。
違った未来では、『とある真剣勝負』において佐為すら、塔矢行洋すら気がつかなかった一手を見極める才能の原石を持っている。
淀みなかった佐為の手が止まった。
長考。
佐為が長考するのは珍しい事だ。
ヒカルは自分なりに考えてみる。
左上隅の戦いは最も盤面の中で多くの手を使っていた。
三線(盤面の端から数えて3本目の線のこと)に置かれた佐為の黒石を覆うように、アキラの白石が伸びている。
絶妙なバランスで分断されており、佐為の三線に置かれた黒石は中央との合流を果たさせない。
だが、かといって佐為の黒石が死ぬこともないだろう。
三線に伸びる布石を崩すのは非常に困難を極める。
三線のメリットの一つに地が安定していることが挙げられるからだ。
ましてや番手は佐為である。
アキラがもし無理に地を荒らそうとすれば忽ちに返り討ちに遭うだろう。
故にこの局面は硬直している。
しかし、碁の面白いところは全ての盤面がつながっている事だ。
中央で戦っていたはずが、気が付けば右辺、左辺に重大な影響を及ぼす事などままある。
硬直したのは現時点で重要な一手が別の局面にあるというだけである。
次の舞台となるのは、右上隅。
先番の有利を用いて中央に構える佐為の黒石を、アキラがどう崩していくか、という戦い。
佐為の長考はどのように中央の地を作るのか。あるいは右上隅の塔矢の地を荒らしに打って出るのか。
恐らくはその検討だ。
ここまでの戦況は、ヒカルの見立てでは佐為の分が悪い。
押されている印象すら受ける。
半年前は成す術なく敗れたアキラが、佐為と互角以上に渡り合っているという事実。
そんな事実に鳥肌が立った。
あまりの成長速度に対する驚愕だった。
そんなヒカルにアキラが話しかけた。
「……少しは成長しただろうか、ボクは」
「……ああ。お前、強くなったなぁ」
「あ、え。う、うん」
聞かれたので、思った事を答えたら急にアキラが赤面し始めたので思わずヒカルが恥ずかしげに叫んだ。
「なんだよ、もう!」
「いや、ごめん。素直にそう言ってもらえるとは思わなくって……」
「そこ! 私語は慎みなさい」
『す、すみません』
ヒカルもアキラも、それぞれ違った恥ずかしさで赤面しながら盤面に向き直った。
『ヒカル、塔矢と仲良くするのも良いですが、これは真剣勝負ですよ? まったくもうっ』
(わ、わりー佐為。いや、そんなつもりはなかったんだけどさ……、うん)
『集中してください。厳しい戦いが始まる予感がします。──いきますよ、ヒカル』
(ああ、頼んだ)
『13の四 ツケ』
意識を新たにヒカルは一手を放った。
『本来』の流れなら、ヒカルはここで佐為の指示を振り切って自分の一手を生み出した。
けれど、ヒカルはそうしなかった。
同じ手を思いついていたが、ヒカルは打たなかった。
それはヒカルの碁に対する意欲が薄れた、という意味ではない。
むしろ逆だ。
碁に対する興味、意欲は佐為に出会った頃と比べて格段に増している。
だから、その理由を一言で言うならば『信頼』だった。
佐為の強さを知って、それを時間をかけて理解した。
佐為は次にどんな手を打つのだろう。
塔矢は、どういった手を返してくるのだろう。
誰よりも間近で対局を感じることが出来る、誰よりも近い距離で観戦できる特等席。
肌で感じる生の真剣勝負の気配。
自分に向けられる、塔矢の闘志。
佐為から放たれる、論理の究極とでも表現すべき美しい一手。
そしてその一手を積み重ねて、塔矢との間で生み出される、美しい棋譜。
まるで自分の中を経由して生まれるそれらの積み重ねに、ヒカルは『ドクンドクン』と脈打つ心臓のような鼓動を感じていた。
棋譜に通っている血を、息遣いを、感じるような心地だった。
ヒカルは思った。
ああ、本因坊秀策も、こんな気持ちだったんだろうな、と。
好きな碁を、誰よりも素晴らしい棋士の碁を最前線で感じることができる。
虎次郎は優しい人だったのかもしれない。
けれど、何より佐為の碁が大好きだったんだろうとヒカルは思った。
盤面は進む。
終局に向けて、美しい一手が応酬され続けていた。
しかし。
美しい石の流れとは裏腹に盤面では凄まじい攻防が繰り広げられていた。
そして。
──アキラは渾身の出来栄えに拳を握る。
佐為は、額に汗を垂らした。
佐為が古い定石を使い、アキラが最新の定石を使っている状況。
それは果たし合いに例えるなら、刃渡りの見えない刃をアキラだけが使っている状況に近い。
佐為がその刃渡りを見極めるにはその身を引き裂かせて確かめる他なく、それはつまり序盤での優位を塔矢アキラに引き渡すことに他ならない。
そしてこれまでの2度の対局でアキラは佐為の定石をしっかりと確かめた上で対策すら練っている。
それらの相乗は火縄銃で武装して堅固な陣を敷いた安土桃山時代の
経験と知恵では攻め手である佐為が勝る。
しかし、それをアキラは最新の技術で補っており、なおかつ研究し尽くして佐為に応じる対処法を用意している戦況。
戦略で完敗しているにも関わらず、戦術を以って挑み掛かる愚か者と言わざるを得ない立場。
それが佐為だ。
挑む事を止めて、守りに入ることは出来ない。
定石で負けているということは、最適化がなされていないという意味である。
つまり、ここから先、佐為が守りの一手を打てば打つほどアキラが有利になる。
無為な時間は佐為の敵でもあった。
巧みな用兵と戦術を以って延命を続けて隙を探す佐為。
そうはさせじと、有利を保っているうちに決定的な敗北を刻むため采配を振るうアキラ。
雷の如き音を発する筒に兵を失いながらも、一度下がって竹盾を用意して再度挑むような分の悪い勝負。
それが成り立っているのは佐為の類稀な読みと打ち回しによるものだ。
しかし、それでもジリジリと兵を失い不利になるのは佐為である。
機を待たねば勝てぬ、そう判断しながらも差が広がってゆくのを歯噛みしながら耐えるしかない。
──我々の現代。
2022年。
AIが台頭を果たした時代では、2017年よりも以前の定石は一変している。
たったの5年で、定石が覆ったのだ。
今までの悪手が好手とされるほど、変遷の激しい混沌とした時代だった。
そして2017年に人類が『DeepLearning』によるブレイクスルーを果たしたAIに完全なる敗北を喫して5年。
この5年で培った定石があれば、『人類』が5年前に完全敗北を喫した、そのAIにも勝てるだろう、と言われるほどに、定石の持つ価値は飛躍的に進化している。
それが140年。
AIは存在していないが、あまりにもその時間の隔たりは長い。
学べば一瞬で我が物とする『最強の棋士』も、知らなければ手の施しようがない。
この半年をヒカルとあかりの指導に充てたのが強烈な打撃として戦況に響いていた。
加賀や筒井と打つ際にも導くことに重きを置いたが故の不利だった。
何よりプロとアマでは基準値が格段に異なる。
プロとの練磨を経ているアキラの一手は限りなく鋭い。
佐為は序盤から中盤初期にかけて厳しい状況に追い詰められようとしていた。
その流れの中でヒカルは一手一手を積み重ねる。
厳しい状況はヒカルも理解していた。
そこら中に白石で切られた死にそうな黒石の塊が点在する中で、何とか流血を最小限に止める佐為の打ち回しに手に汗を握りながら、何も口は挟まずに一手を重ね続けた。
佐為なら何とかする、そう信じていた。
けれど。
ふと気がついてヒカルは手を止めた。
佐為の指示する一手。
それよりも面白い一手を、ヒカルは見つけてしまった。
最善ではない。
それは佐為の指示する一手だろう。
実利(地を作る事を優先する考え方)は定石で劣る現況で求めれば致命的な崩壊を招く。
後手に回っては実利は得られないからだ。
故に厚み(将来の利得を重視する考え方)を増すことに専念すべきという佐為の判断は正しい。
今は苦しくともオオヨセにまで持ち込めば読みの差で挽回する芽が生まれるからだ。
劣勢ながらもアキラより実力が上手である佐為の挽回の芽は逆に言えばそこしかない。
ヒカルは正しくその形勢を理解していた。
だが、どうしても好奇心に抗えずにヒカルは佐為に伝えた。
『ポロッ』と溢してしまうほどに佐為の事を信頼していたから。
これが運命の契機となった。
ヒカルは『自分で』打たなかった。
佐為に任せた。
その心境の変化はヒカル自身でもわからない。
打ちたいという気持ちは胸の中に秘めている。
だというのに、見つけた輝くような面白い一手を自分で打たなかった。
様々な変化と積み重ねが齎した偶然でありながら、そうなるべく積み重ねた必然だった。
ヒカルの思う一手を佐為が熟考する。
非常に面白い一手だった。
それこそ囲碁が大好きな自分が、この一手を使ってどのように展開させていくのか、強い興味を惹かれる程に。
二人の案を束ねて打つ。
卑怯であるという思いが脳裏に過らなかった訳ではない。
だが、それ以上にヒカルの示した一手は魅力的に映った。
勝てる可能性があるからではない。魅力的なのは、佐為にはない発想だったからである。
むしろ、その手を打てば勝てる可能性はより低くなるだろう。
ハイリスクハイリターンの一手である。
その一手は大きな危険を孕んでいる。
面白い一手ではある。
しかし、たった一つでも読み誤れば、アキラを誘導し損ねれば、数十手後には佐為の敗北が決定付けられてしまうほどに危うい手。
勝敗は重要だ。
勝つべくして打つべき、という考えは佐為の中にもある。
ましてや今回は黒を握っている。
佐為は今まで黒を持って負けたことがない。
しかも、いまは形勢が不利。
とてもではないが面白い一手を模索できる状況ではない。
強烈な不敗という自負と、面白い碁を打ちたいという欲求。
それを自身の中に感じて佐為は微笑んだ。
比べるまでもない、と。
『ヒカル、あなたの示した一手。私が使っても良いでしょうか?』
佐為の選択は面白い碁を打ちたいという欲求に従うことだった。
今までにないヒカルの視点すら自身の中に昇華して、佐為は新たな一手を打ち出した。
それは初めて打つ碁。
佐為とヒカルが本当の意味で力を合わせて打った、最初の一手だった。
云うならば、これは『ヒカルの碁』。
悪手を好手に変貌させる一手。
『2の十三』
思慮の外にある一手。
一見は悪手に見える一手だった。
思わず『ハッ』としてアキラは手を止めた。
長考すべきか。
そう思うが、流れのままに打つべきとアキラはすぐさま次の一手を返した。
そして、その一手から数手目。
先ほどは無意味と思えたその思慮の外にある一手が、強烈な存在感を放った。
コウを狙った一手であると、ようやくその時に気がついた。
実利を狙えず、厚く厚く打っていた各所にある佐為の布石がここに来て活きる。コウ当てを作れる布石は十二分に用意されていた。
(こ、これは……!)
ハメに近いが、それだけではない。
ヒカルの発想を実現可能なまでに落とし込んだ佐為のウデがあってこそではあるが、その一手は今まで不利であった一局面を覆しかねない程の一手に変貌した。
アキラの陣地内に飛び込んだ活路がないように思われた一手が活きる。
(くっ! このコウ争いは負ける……! 先ほどの悪手と思わされた一手で8目ほどボクが損をした……! 序盤に作った差が、これでもう。いや、それでもまだまだボクが有利! だが、オオヨセ(終盤戦の初期で十目以上の大きいヨセ)のことを考えれば戦況はまた五分になった……!)
細かすぎる読みを求められる未知の領域へと突入する、接戦と呼べる様相を呈し始めていた。
『ヒカル』の『悪手を好手に変える』一手でリズムを崩され、差はそれ以上に広がらない。
逆に佐為が息を吹き返してオオヨセに向けて着々と一手を重ね続ける。
アキラは未だ成熟していない。
故に失着なく完璧に盤面を進めることは難しい。
だが、それでも序盤と中盤に掛けて作った優位は大きい。
少しずつ優位を削られながらも必死で応戦する。
より真剣に、より集中して両者譲らない一手を打ち続ける。
そして。
盤面は半目を争うコヨセに入る。
整地を終えて、両者の地の数を比較する。
コミを入れて。
──『黒』の2目半差での勝利。
つまり、進藤ヒカルの、佐為の勝ちである。
持ち時間を、両者共にほぼ全て消費した上での大接戦。
周りには対局を既に終えた者達や大会の係員で溢れ返っていた。
口々に賞賛や驚きの声が溢れる中で、塔矢は。
『ホロリ』と涙を流した。
ただ無言で、俯いたまま。
『ボロボロ』と落ちる涙が止まらない。
激昂する訳でもなく。
悔しさに震えるでもなく。
ただただ、静かに『ボロボロ』と涙だけを流した。
確かに届いたと、超えられると思った瞬間があった。
超えられないカベに手をかけた瞬間があった。
途中まで、塔矢が勝っていた局面すらあった。
だが、結果は敗北だ。
誰も声をかけられない。
そんな状況の中で、唯一ヒカルだけが動いた。
かつて言えなかった言葉を伝えるために。
「塔矢。──強いだろ、オレ」
勝ち気に、ともすれば空気が読めないとも言えるタイミングでヒカルはそう言った。
アキラは顔を上げた。
そこにはまるで太陽のような笑顔で笑っているヒカルが居た。
涙に濡れた顔を袖で拭って、悔しそうに、けれど憑き物が落ちたような顔で苦笑いした。
「ああ、君は強いよ。でも、まだ『たったの』三回負けただけだ」
「そーだな」
この負けず嫌いめ、と今度はヒカルが苦笑いした。
「ズルい、ズルいよ。ボクはこんなにキミと打ちたいのに、もう打つことが許されないなんて」
『ゴシゴシ』と顔を拭って、鼻を『ズズズ』と鳴らして目を真っ赤に腫らしながらも、塔矢はいつものあの澄んだ瞳でヒカルを見つめていた。
「……ボクはもう、この大会に出る事は出来ない。今回限りという約束で、先生に三将にしてもらったから。……だから、進藤。ボクは先に行くよ。これ以上厳しい環境なんて、それこそもうプロしかない。キミならいずれこっちの世界に来るだろう? ボクよりもずっと強い人たちがいっぱい居るんだ。お父さんや、緒方さん、桑原さんや倉田さん。キミの知らない強い人たちが大勢いる。……ボクは、一足先にその世界に行く。キミを追いかける事は止める。でも、いつまでも待ってる。キミがプロ棋士になって再び対局出来るその日まで、ずっと」
「どうかな、オレはプロにならないかもしれないぜ?」
「なるさ。キミなら絶対に。──だって、このボクのライバルだから」
相変わらず、囲碁の事になると自分のことしか考えていない。
身勝手だけど、どこか憎めない物言いにヒカルは苦笑いした。
2人の少年が作り上げた棋譜は長く残るだろう。
まさに全身全霊をぶつけ合って作られた美しい棋譜。
きっと、アキラも、ヒカルも、佐為も。
そして。
この対局をまるで宝石箱を見つめるように眺めていた藤崎あかりも。
この『四人』は事あるたびに思い起こして、この対局に思いを馳せるだろう。
140年も前の棋譜が残っているように、もしかしたら、2人の若き天才が作り上げた記録として、この棋譜も後世に渡って残り続けるかもしれない。
色々な人の目に、触れるかもしれない。
だが、そんなことは今の彼らには関係のない話だ。
より神の一手に近づくために。
少しでも前に進むために、ただただ、目の前だけを見つめているから。
ヒカルは決めた。
佐為とアキラの対局を通して感じた煌めくような感覚を信じることにした。
今のヒカルでは発想があっても佐為のように打つことは出来ない。
佐為は物凄く強いがヒカルのような柔軟な発想力は持っていない。
この対局を経て、ヒカルは自分の役割を理解した。
本因坊秀策のように。
佐為に打たせながらも、けれど、秀策の焼き直しではつまらない。
だから、ヒカルも一緒に打ち続ける。
そして。
いつか『二人で』神の一手に近づくのだと、ヒカルは決めた。
ヒカルは振り返る。
そこには変わらずに佐為がいる。
不思議そうに、どうしました? とでも言いたげに首を
きっと、佐為は消えないだろう。
二人で、神の一手を目指すのだから。
──『神の一手』
──『第一部・完』
To Be Continued.