僕のヒーローアカデミア~生まれ直した天翼種《フリューゲル》~   作:暁月鈴

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第三章──this game

三人称視点~

 

「え、え~と、とりあえず自己紹介から……か?俺は──」

 

 あの予想外な第一声に戸惑いつつも、この変な空気をどうにかしようと言葉を発するセルキー。

 

 ──しかし。

 

「海難ヒーロー《セルキー》。そしてそちらの方がドラグーンヒーロー《リューキュウ》、でございますね」

 

 天翼種(フリューゲル)の少女が、先回りしていう。

 

「俺らのこと、知ってるのか!?」

 

 こんな海の真上にいるのにも関わらず、自分たちのことを知っていることに少し驚くが……

 

「あなた方の事は前に本で読んで……あ、リードしておりましたので」

 

(・・・言い直した・・・)

 

 そんな少女の返答に、思わず心の中でつっこみを入れるリューキュウ。それと同時に二人は少女が自分たちの知ってる理由に納得した。これだけたくさんの本がある場所だ。自分たちのこと……プロヒーローのことについて書かれている本があっても何もおかしくはない。

 

 まあ実際の所、ここにそんな本はなく、ジブリールが二人のことを知っていたのは【原作知識】によるものなのだが。

 

「それで……ユー達は何の「あ~……その前に少しいいかしら?」ホワイ?」

 

 このまま、英語混じりの話し方をする少女にリューキュウは声をかける。

 

「あなたのその喋り方、知ってる有名人を思い出すのよ。地じゃないならやめてくれない?それに話も進まないし……」

 

 そのリューキュウの指摘が──どうやら深く衝撃的だったようで・・・

 

「なんと・・・精鋭的かつ個性的な、独自言語のつもりなのですが、まさかお気に召さないとは………」

 

(そこ(へこ)む所なの!?)

 

 そんな彼女の反応に、心の中で思わずつっこみを入れる二人。だがすぐに、彼女はすっと表情を改めて。

 

「ほして、今日はどのようなご用件どすか?」

 

「「いや何で京都弁?」」

 

 思わず声を上げて、同じつっこみをする二人。一方で、少女は

 

「そちらの古語なんやけど、お気に召しまへんか?」

 

 と、二人の反応を楽しむかのように笑みを浮かべる。そんな少女の質問に対して、

 

「ええ、つっこみ所が多すぎて、全く話が進まないわ」

 

 そう返答するリューキュウ。彼女の表情は疲労と呆れの二つが入り混じっていた。

 

「うぅ、此処には客が来ませんもので、知識を披露する機会でしたのに残念でございます」

 

 ショボーンと、若干涙目に(へこ)天翼種(フリューゲル)の少女。もはや先程までの威厳など、全くといっていいほど見受けられなかった。

 

「じゃ、えーと、普通に喋ってくれ。いいか?『普通に』だからな」

 

 頼むから普通に喋ってくれ。そう言わんばかりに”普通”という言葉を強調してセルキーは少女にお願いする。しかし……

 

「わカゝヽ)まtナニ」

 

 そんなセルキーのお願いは何の意味もなく、とうとう何を言っているのかすら分からない。そんな言葉になってしまった。

 

「帰りましょうか」

 

「あぁ、帰るか」

 

 相手をするのに疲れたのか、そう言って(きびす)を返す二人。すると、慌てたのか天翼種(フリューゲル)の少女は物凄い速さで二人の服を(つか)んで涙混じりにいう。

 

嗚呼(ああ)ッ!すみません申し訳ございませんっ!全く人来ないんですちょっと、そんなすぐに帰らないで下さいお茶出しますからお茶菓子とかもお出ししますからぁっ!」

 

 

 

■■■

 

 

 

(あ~危ない所でしたね。流石に遊びすぎましたか)

 

 せっかくのチャンスを逃す所だったと、私は少し反省する。反応が思ってたよりもよりも面白かったため、つい遊んでしまった。

 

 今私は、二人分のお茶とお茶菓子を出して、二人のプロヒーロー。《セルキー》と《リューキュウ》をもてなしている。他三人の相棒(サイドキック)と思われる人達は(いま)だに気絶から立ち直れておらず、仕方ないので近くの床に転がしているが。

 

「それでは改めて。私、名をジブリールと申します・・・・・さて、本日はどのようなご用件で?」

 

 とりあえず、私は二人自己紹介とここに来た目的を聞く。とはいえ、目的に関しては何となく予想がつきますがね……

 

「それじゃ、単刀直入に言わせてもらうわ。まず・・・これは何?」

 

 思った通り、二人はこの【エルキア大図書館】のことを調べにきたようだ。その質問に対して

 

「”何”と言われましても……私の所有する図書館でございますが、何か問題がおありで?」

 

 私はそう答える。嘘はついていない。実際、この図書館は神様から頂いたものですし。そして、少し煽るかのように「問題があるのか」と聞く。すると……

 

「問題ありに決まってるだろ!”個性”の無断使用は禁止されているんだぞ!だから、この【図書館】どうにかしてくれ!」

 

 と、声を上げるセルキー。しかし……

 

(───・・・来た!!)

 

 この言葉を引き出すことが、私の目的だったとは知らなかっただろう。

 

「────そうですか・・・それでは・・・・・・」

 

 そう言って、私は両の掌を立てて合わせる。すると、パァンと音が鳴り、二人は私に注目する。そして、そんな二人を見ながら、私はこう言った。

 

「ゲームをしましょう」




プロヒーローって【具象化しりとり】をやろうと思うのでしょうか……?
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