インフィニット・ストラトス・アライズ-Dominater of Battlefield-   作:天津毬

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セシリア戦のオマケ回になります。

よろしくお願いします(´・ω・`)

追記(8月11日)
日方風と雷火の挿絵を追加致しました。








#05 Parent Wolf and Puppy(親狼と仔犬)

第3アリーナ

────サブピット

 

ピットの脇に設けられた、野球スタジアムのベンチを連想させられるブース。

防護服で完全防備し、タキオン粒子濃度測定器と化学消化器を手にした整備科職員数名が待機する中、ブルーティアーズと白式は降り立った。

 

『────完敗ですわ。』

 

サブピットに一夏と共に降り立ったセシリアが開口一番に告げた内容はそれだった。

タキオン粒子濃度測定器を持った職員が機体の汚染線量を測定する中、その言葉に一夏はキョトンとする。

 

「…勝ったのはそっちじゃないか。途中まではまぁ…頑張ったけどそっちにボコボコにされて、最後は機体性能に助けられただけだ。」

 

思わず呟き返す。

 

『素人にシールドエネルギーを96%も削られては、負けたも同然ですわ。』

 

それを聞いて、ああなるほどな。と一夏は理解する。

経験値で圧倒的に劣る相手に僅差という状態にまで追い込まれた────それが、プロとしての観点からは、敗北という認識となったのだろう。

────試合に勝って、勝負に負けた。というヤツだ。

…タキオン粒子の測定が終わり、除染用の化学消化水が機体に吹きかけられる。

 

『まぁ、私も自分自身の甘い点も分かったことですし────今一度、鍛え直すと致しましょう。』

 

それを全身装甲越しに見ていると、再びセシリアは呟いた。

 

『…良い好敵手(ライバル)関係になれそうですね────貴方とは。』

 

少し柔らかな口調で、一夏にセシリアは告げる。

 

────ふと、鳴り響くサイレン。

 

『隔壁閉鎖────繰り返します、隔壁閉鎖!アリーナ闘技場の全隔壁を閉鎖。以降は、モニタリング観戦に切り替えます!』

 

アナウンスと共に、シールドバリア発生装置の支柱たる耐爆強化ガラスを守る様に、耐核耐熱耐爆耐レーザー複合装甲から成る隔壁がサブピットを覆う様にせり上がる────。

 

「え?え?」

 

思わず、何が起きているか理解出来ない一夏は困惑し、周囲を見渡す。

────背後の隔壁が閉まり切ると、隔壁に設置された複合カメラが捉える映像が耐爆強化ガラスに、プロジェクションマッピングの如く投影される。

その先に────

 

「────アライズ?!」

 

視界に映る深緑と紅の全身装甲機体を見て、一夏は驚愕────それと同時に、網膜に機体データが投影される。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

《21式機動挺身装備【日方風(ヒガタチ)】》

ーー装甲耐久ーー

粒子装甲:100%

複合装甲:100%

機体骨格:異常なし

操縦者:八雲ナガト=アウグスト

製造元:巌崎重工業株式会社

ーーー兵装ーーー

腕部兵装右:GAU-8EⅡ(アヴェンジャー)ガトリングライフル

      81式Ⅲ型対戦車装甲穿孔槍(パイルバンカー)

腕部兵装左:105mmライフル砲

      81式Ⅲ型対戦車装甲穿孔槍(パイルバンカー)

格納兵装右:07式斬艦刀

格納兵装左:07式斬艦刀

肩部兵装右:MINI-CIWSガトリングガン

肩部兵装左:MINI-CIWSガトリングガン

背部兵装右:GDF-001 35mm連装機関砲

背部兵装左:10式120mm戦車砲

拡張領域内:IHI-F5-1T/AWタキオンエンジン

      GBE-PFDD-1(プラズマフィールド)発生器

 

 

 

《試製22式機動挺身装備【雷火(ライカ)】》

ーー装甲耐久ーー

粒子装甲:100%

複合装甲:100%

機体骨格:異常なし

操縦者:篠ノ之箒

製造元:日照ライムントヴァルト社

ーーー兵装ーーー

腕部兵装右:NR-ⅡⅩ式複合斬機刀《叢雲(ムラクモ)

腕部兵装左:NR-ⅡⅩ式複合斬機刀《叢雲(ムラクモ)

肩部兵装右:NR-Ⅷ式レーザー発射基

肩部兵装左:NR-Ⅷ式レーザー発射基

背部兵装右:04式改空対空誘導弾/AAM-5Ⅱ

背部兵装左:04式改空対空誘導弾/AAM-5Ⅱ

拡張領域内:NR-F1-7Tタキオンエンジン

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「な、ナガトに、箒も乗ってるのか?!どういう事だよ千冬姉!!」

 

思わず一夏は管制室へ通信を入れて叫ぶ。

 

『どうも何も、予定がある(・・・・・)と言っていただろう?…今回の模擬戦は先程まで極秘扱いだったからな。』

 

千冬がそう告げる。

 

『…なるほど────新装備の営業(マーケティング)の為に機体を派遣したのは、私達だけではなかったのですね。』

 

それで────一夏と対照的にセシリアは、全てを察した様に口にした。

 

 

────甲冑武士と戦闘機を融合させた様な印象を受ける、紅の機体。

アライズ【雷火(ライカ)】のコックピット内。

操縦者────箒の視線の先には。

────戦車に人の形を与えたという印象を受ける、重装備群を山の様に積載したナガトのアライズ【日方風(ヒガタチ)】が仁王立ちしている。

────何度目か分からない深呼吸をする。

シミュレーションでは、何度か勝つ事が出来た。

しかし所詮は機械が再現したワンパターンな戦闘機動でしかなく、人間が扱う、血の通った機体と対峙するのは初めてだった。

 

「────はぁ…」

 

────また深呼吸。

心臓が大きく跳ね、緊張している事が自分でも分かる。

だが何故か、気持ちは昂り続けている。

ナガトはどんな軌道で戦うのだろう。

やはり最初はガトリングだろうか。

あるいはいきなりパイルで殴りに来るだろうか。

それとも、120mm砲で来るのだろうか。

────答えのない思考を巡らせる。

それは、恐れからでも、勝ちたいという欲求から生じたものでもない。

────楽しいから、である。

緊張した時、好きなこと事を考えるといい。

そうナガトに教わった通り、箒は行動しただけである。

 

『────ではルールを確認する』

 

────ふと、千冬の声がイヤホン型通信機を介して鼓膜を震わせる。

 

粒子装甲(パーティクルアーマー)を先に削り切った方が勝ち────コンペディションISと同じ勝敗判定だ。いいな。』

 

『そういう事だ。』

 

────続いて、ナガトの声も無線越しに響く。

戦闘直前だというのに、何処か優しい声。

 

『今回はあくまで模擬戦────気楽に行こうや。』

 

そう告げるのと同時に。

 

『双方配置に着いたな────』

 

千冬の声がアナウンスを介して響く。

 

『────ではこれより、【試製22式アライズ《雷火(ライカ)》】の模擬戦を開始する!』

 

千冬の声と共に────日方風と雷火が激突した…!!

 

 

 

雷火の両肩部ユニット────NR-Ⅷ式レーザー発射基が火を吹く。

瞬時に世界を駆けるレーザーは、大気をプラズマ化し、蒼の閃光を形成する。

二条の光が大気を切り裂きながら────日方風を直撃した…!

だが箒は攻撃の手を緩めない。

すかさず両背部のウェポンコンテナが開き──── 04式改空対空誘導弾/AAM-5Ⅱが撃ち出される…!

その総火力は、ブルーティアーズに勝らずとも劣らない。

それを見た日方風は、両肩のMINI-CIWSガトリングガンを起動し────迎撃しながら回避行動を取ろうと、空に上がる。

だが、箒はそこにレーザーを叩き込み────衝撃で、日方風が一瞬停滞する。

その隙を逃がさないと、発射された32発のAAM-5Ⅱミサイルが日方風に食らいつく…!

連鎖する爆発。

アリーナを埋め尽くす爆煙。

通常のコンペートならば一瞬でシールドエネルギーを蒸発させられる火力。

それを経て────日方風は、健在だった。

 

────日方風、粒子装甲(パーティクルアーマー)残量92%

────日方風、タキオン粒子再充填中

────日方風、粒子装甲(パーティクルアーマー)残量96%

 

(────やはり腐っても重量型機…硬い!)

 

日方風(敵機体)と共有している粒子装甲のデータウィンドウを見て、箒は息を呑む。

無論、分かっていたことだ。

近接信管や着弾と同時に炸裂するミサイルは粒子装甲とすこぶる相性が悪い。

実質、完全無力化されると言っても良い。

更に粒子装甲のタチの悪いところは、シールドエネルギーと違い、生成したタキオン粒子を充填することで回復する点だ。

────ジェネレーターが動く限り無限に再利用可能な絶対防御、とも言えるそのシステムは、アライズの根幹であり、複合装甲との組み合わせによって、最強の盾とすら言える代物だった。

特に、日方風のような重装甲型機に至っては積載できるジェネレーターが強力なぶん、粒子装甲の防御力も回復力も雷火よりは上だ。

コンペートのシールドエネルギーに当てはめ、その上で数値化するならば。

────平均的なコンペートが5000程度。

────雷火が4万2000。

────日方風は恐らく6万は下らない。

正面から火力頼みに当たっても、これでは埒が開かない。

 

(────なら!)

 

日方風と距離を詰め、両腕に保持したNR-ⅡⅩ式複合斬機刀《叢雲》を、ライフルモードで構える。

応える様に、日方風も右腕に保持したGAU-8EⅡ(アヴェンジャー)ガトリングライフルで箒を捕捉する。

正面からの攻撃は意味がない。

ならば、雷火の得意とする戦い方を実践するのみ…!

眼前で、ガトリングライフルが唸り声を上げて、銃身の回転が始まる。

スラスターの推力を最大限まで引き上げる。

ガトリングの砲口が閃光を放ち────マズルフラッシュとけたたましい砲声と共に40mm徹甲弾が飛び出して────箒はそれを、二段瞬時加速(ダブル・イグニッション)で躱してみせた…!

 

 

多段瞬時加速(マルチステージ・イグニッション)?!」

 

管制室から試合の光景を見ていた山田は、二段瞬時加速でガトリングライフルの一斉射を躱してみせた箒の姿に驚愕する。

────多段瞬時加速(マルチステージ・イグニッション)

内容自体はシンプルであり、瞬時加速を複数回重ねる事で、多段加速するというもの。

事実箒の駆る雷火は時速4500km────マッハ3.5という驚異的な加速をして、日方風の砲弾を躱してみせたのだ。

だが、多段瞬時加速(マルチステージ・イグニッション)は本来、操縦者への肉体的負荷や機体への負荷が強く、アライズ乗りでもそう容易く習得することは出来ない高難易度技術でもある。

それを────新入生である箒はあっさりと使ってのけた。

それに山田は驚愕したのだ。

箒に負荷を耐えるだけの素養があったのか、それとも機体が負荷に耐えられる、高機動格闘戦に特化した仕様なのか。

あるいはその両方────。

 

『────なるほど、速いな。』

 

────それを間近で見ている、ナガトの声が管制室に響いた。

 

 

「────なるほど、速いな。」

 

────瞬時加速と横深瞬時加速による目まぐるしい軌道を描きながら、日方風に数珠玉の様に連なった黄白色のビームが叩きつけられる。

雷火が両腕に持つブレード機構搭載型複合ライフル《叢雲》────そのライフルモードが放つ、高速イオン速射砲(パルスキャノン)の一斉射によるものだ。

 

──── 粒子装甲(パーティクルアーマー)残量87%。

 

高速イオン速射砲(パルスキャノン)の光弾が嵐の様に粒子装甲を叩き、粒子装甲を構成するタキオン粒子を攫っていく。

そして────減衰箇所に、レーザーキャノンを正確に撃ち込んで来る…!

 

(この速さで…よく当てる!)

 

日方風の両肩に装備された迎撃兵装《MINI-CIWS》の自動照準(オートAIM)射撃は雷火を捉え切れずに虚しく(くう)を切り────雷火は日方風の死角を取った。

そして────

 

『これで────!!』

 

無線越しの箒の声。

それと同時に────全兵装一斉射(フルバースト)…!!

高速イオン速射砲(パルスキャノン)の煌めく光弾が雨の如く。

レーザーキャノンの自由電子レーザーが雷の如く。

04式空対空誘導弾の放たれたミサイルは嵐の如く。

────日方風の粒子装甲を叩き割る…!!

 

『はぁぁぁ────ッ!!』

 

更に雷火は突貫────叢雲のブレード機構を起動し、斬りかかる…!

 

(────当然か。俺が見込んだのだからな。)

 

──── 粒子装甲(パーティクルアーマー)残量62%

 

眼前より迫る幼犬()の攻撃を喰らいながら、ナガトは笑みを浮かべていた。

…それはまるで、子の成長を喜ぶ親か、狼の様に。

 

 

縦、横、斜め、後ろ、前、すべての方向から高速イオン砲とレーザーキャノンを穿つ。

 

「これで────!!」

 

目まぐるしい空戦(ドッグファイト)の末に死角を取る。

狙うは一点。

人体の死角たる頸────そこに、ありったけの光弾とレーザーと誘導弾を叩き込む…!

 

────高速イオン砲、エネルギー残量ゼロ

────レーザーキャノン、エネルギー残量ゼロ

────ミサイル、残弾ゼロ

 

それで、雷火が持つ全ての射撃兵装が使い果たされた。

本来ならば、このまま高速イオン砲とレーザーキャノンに電力供給用ラインを直結し、エネルギーを再装填する必要がある。

だが、叩き込んだ一撃が日方風の粒子装甲を大幅に減衰させた光景を見て────

 

(────いける!)

 

────内心で箒は確信した。

勝機は今しかない────と。

────叢雲のブレード機構を展開。

刀身が90度回転し、グリップがストックと一体化────刀の柄となり、刃からイオンブレードが放出される。

イオンブレード────従来の静電気除去器のように針先からの面放電で高密度イオンを発生させるブレード機構。

誘電体実体刀とその表面に形成した無数の鋸状微細電極によって構成されており、プラズマ発生ポイントを高密度に有することから、高濃度のイオンを素子全面にわたって効率よく均一に発生させることが可能な次世代EN兵器。

大気をプラズマ化させながら、箒はそれを手に、

 

「はぁぁぁ────ッ!!」

 

────突貫する。

────迎え撃つは、ガトリングから放たれる40mm鉄鋼弾。

絶対防御を食い破る事に長けた砲弾での一撃。

 

「ぐっ、ぅ────!」

 

────僅かに被弾する。

叩きつけられた衝撃が高速機動する機体の体勢が揺らぐ。

しかし箒はそれを、立て直し、

躱した40mm砲弾が左肩の粒子装甲を掠める。

 

────粒子装甲(パーティクルアーマー)残量79%

 

スラスターを最大で蒸し、前へ前へと機体を飛ばす。

そこに再び放たれる、MINI-CIWSガトリングガンの17.5mm砲弾を交えた砲撃。

箒は、それを────

 

「ふッ、ぅ────っ!!」

 

────二段瞬時加速(ダブル・イグニッション)で躱し、距離を詰める…!

 

前へ、前へ、前へ────とにかく前へ!!

雷火は一瞬にして再びマッハ3.5にまで加速し、更に瞬時加速。

肉体の軋む音と機体負荷上昇警告が鳴り響く。

箒は歯を食い縛り、眼前を睨む。

箒は、40mm砲弾を放つガトリング目掛けて突撃する。

 

「────まだ、」

 

ガトリングの砲口が迫る。

距離にして50センチメートル。

しかし、箒はそれを。

 

「だ────ッ!」

 

────横深瞬時加速(スライド・イグニッション)で躱す。

サイドブースターにより、日方風を中心に(まどか)を描きながら箒は、日方風の背後を取り────、

 

「────取った…!!」

 

────箒は叢雲を振るう。

────黒鉄の直刀が光を放つ。

黒曜石じみた色であった刀身は淡い黄白色に輝き、激しい稲妻を発し。

 

「はぁぁぁぁ────────ッ!!」

 

────黄白の刀が一閃される。

刀剣はその軌跡通りにイオンプラズマを放ち、日方風の粒子装甲(パーティクルアーマー)を吹き飛ばす…!!

そればかりか、小ハイレーザー砲と言うべき電子と熱の塊は炸裂と同時にアリーナを震動させる。

それは粒子装甲に叩きつけられた瞬間──── 爆煙と共に、文字通り日方風を吹き飛ばした。

アイカメラを下に向けると、放物線を描くようにして堕ちゆく深緑が見えた。

致命傷は避けているだろうしすぐ再生するだろうが、地上への墜落は避けられない軌道。どう足掻いても、地表に叩きつけられた衝撃で粒子装甲(パーティクルアーマー)は限界を迎える筈。

 

「────堕とした…!」

 

箒は息を荒くして笑みを浮かべた。

勝った、と確信した。

だから────日方風が落下しながら、ギロリと此方を睨み。

 

『────詰めが甘ェ。』

 

ナガトのその声と共に、日方風が左腕に保持していた105mmライフル砲が叩き込まれた瞬間、その喜びは驚愕に塗り替えられた。

────衝撃が機体に走る。

内臓が攪拌されるような感覚。

機体フレームが激しく軋む。

────粒子装甲(パーティクルアーマー)残量61%

 

「なッ、ぁ゛────!?」

 

あり得ない。

機体は動いているから反撃は予想していた。

だが────レーダーアラートが鳴らなかったのだ。

通常、ISの武器は全てFCSを介したレーダーロック方式による攻撃が前提として構成されている。

それはアライズである雷火や日方風だけでなく、コンペートである白式やブルーティアーズに至るまで────。

…だというのに、眼前の日方風────今のナガトの砲撃には、レーダーアラートが鳴らなかったのだ。

故障?いや、あるいは────まさか。

…ナガトの口から聞いたことがある。

──── 【非電探連動射撃(ノーロック・ショット)】。

レーダー照準に一切頼らず、肉眼のみで砲弾を命中させる離れ業。

実用的ではないだの、教え方が難しいだのとぶつくさ言って教えてくれなかった技────それだけに、箒に与えた衝撃は凄まじかった。

…射撃の反動で姿勢を立て直し、ブルーティアーズの空爆でクレーターだらけとなった地表に容易く着地して見せたこと等、眼中に無いほどに。

 

「ッ────!」

 

怯えるな。

まだ戦闘は終わっていない。

箒は自らを鼓舞し、射撃兵装に切り替える。

ミサイルは底を付き、レーザーキャノンはコンデンサを充電中。

だが────高速イオン砲はまだ、2000発程残弾がある。

 

────日方風・粒子装甲(パーティクルアーマー)残量59%

────雷火・粒子装甲(パーティクルアーマー)残量61%

 

…両者の粒子装甲残存耐久量に差はない。

むしろ雷火が僅差で上回っている。

だが────ふと、ナガトは何を思ったか、

 

「────え?」

 

日方風の装備をパージし始めたのだ。

 

────左腕105mmライフル砲、パージ

────肩部MINI-CIWS、パージ

 

『ふむ────ま、多少は軽くなったか。』

 

肩の荷が降りた────と言わんばかりの口調でナガトは言う。

 

『お前とやるには、どうも少し、重過ぎるんでな────』

 

ガトリングライフルの砲口を雷火に向けて────ナガトが口にする。

それはまるで、狩人か、狼のような声音で。

 

『────続きだ、行くぞ。』

 

お前には、まだまだ仕込むべき事がある────そう、言外に告げる。

 

「────はい!」

 

宣告と共に、日方風がガトリングライフルの引き金を引き────雷火が超疾した。

渦巻く突風。

叢雲を手に、(あか)閃光(機体)が黄白の光弾を放ちながら疾走する。

 

────迎え撃つは黒鉄のGAU-8EⅡ(アヴェンジャー)ガトリングライフル。

砲口がけたたましい轟音を立て、緋色の弾道を描きながら40mm徹甲弾を撃ち出していく。

奔る砲弾。

流す一撃。

秒速1200mの速さで駆ける40mm弾を箒はすんでのところで、イオンブレードを展開した叢雲で受け流す。

 

「────ッ!」

 

雷火の動きが止まる。

日方風は、雷火の疾走を許さなかった。

標的まで40メートル。

嵐のように攻め来るガトリングライフルは、先程の様に間合いに詰める事すら許さなかった。

射程2000mを誇る武装であるそれは、射程圏内に侵入してくる敵を撃墜すれば良いだけ。

対して、それに挑まざるを得ない箒は明らかに劣勢だった。

────その相手が、火力投射に優れ、更に機動力を増した状態ならば、尚の事。

────だから、超機動力をもって、その穴を埋めるしかない。

箒は。再び多段瞬時加速を掛ける…!

 

「────────!」

 

雷火が三段瞬時加速(トリプル・イグニッション)で飛ぶ。

時速4900km ────マッハ4.1の速度域にまで加速して、イオンブレードを振るう…!

先程とは違う。

瞬時加速を常時行い、超音速で地面を駆け、地表上空、前後左右から目まぐるしく日方風に喰らいつく。

展開したイオンブレードの光を引きながら駆け抜ける様は、美しい流星の様ですらある。

だが、悠然と構える日方風は、ガトリングライフルから砲弾を撃ち、雷火を迎撃する…!

箒がいかに超音速で近付こうにも、ガトリングライフルの一斉射によって全てが阻まれる。

────しかしそれは、ガトリングライフルの砲弾が続く限りの話。

 

『────────。』

 

カラカラカラ、とガトリングライフルが空回りする音を立てる。

砲弾が尽きたのだ。

すかさずナガトは右腕のガトリングライフルをパージし、装備を持ち替える。

────その一瞬。

 

(そこだ────!)

 

箒は、ナガトの死角────脳天直上から、急降下斬撃を叩き込む…!!

…しかし、それは。

 

────(ガィン)という、重金属音が爆ぜて、阻まれる。

その音源は、日方風が持ち替えた装備だった。

巨大で無骨な鉄塊の剣。

凄まじく重く、その大質量を持ってして敵を薙ぎ払う事が見ただけで分かる近接武装。

およそ通常のISに扱える代物ではなく、またISに対して扱う代物でもない。

それは────巨大兵器撃破(ジャイアント・キリング)に特化した武装。日本帝国の空対艦迎撃ドクトリンが産んだ魔剣。

────名を、【07式斬艦刀】。

ただひたすらに、純粋な大質量の刃で戦艦を叩き斬る為に創造された武装だった。

…故に、その大質量────盾として、箒の叢雲を受け止めることなど造作もない…!

 

「くっ────!」

 

────迂闊。

その二文字が頭に浮かんだ瞬間、斬艦刀が振るわれ雷火は吹き飛ばされる。

 

──── 粒子装甲(パーティクルアーマー)残量55%

 

(まだだ────!)

 

しかし箒はすぐさま横深瞬時加速。次いで三段瞬時加速────直ぐに超音速に回帰し、再び日方風の死角に斬撃と高速イオン砲を叩き込む…!

だが────いかに箒が目まぐるしく飛び回り死角を突こうとも、日方風は斬艦刀のただ一振りで全てを弾き返し、返す刀で雷火の粒子装甲(パーティクルアーマー)を削っていく。

 

──── 粒子装甲(パーティクルアーマー)残量51%

 

「はっ────、あ────!」

 

────奇襲を弾かれる。

超音速という速度域を駆ける箒は、近接戦によって叩き込まれたイオンブレードの剣戟は確かに日方風の装甲を攫っていく。

だがそれ以上に、日方風の防御が堅牢なだけという話だ。

────超音速機動による強襲に長けた雷火。

────堅実な防御型近接戦に長けた日方風。

一見雷火が有利に見えるそれは、長引けば長引く程、持久力のある日方風が有利になっていく。

日方風には未だ斬艦刀の他に、腕部固定兵装のパイルバンカーや背部兵装の120mm対戦車砲といった大火力兵装を保持している。

故に日方風に勝機が傾いた瞬間、一気に逆転されてしまう。

事実、雷火は持ち前の超機動力と近接格闘能力をもって攻め続けることで、日方風の攻撃を封じていた。

もし攻撃に転じることを許せば、その瞬間終わりだ。

 

「ふっ、ッ────!」

 

────だから箒は泥沼だと知りながらも、体力に限界を感じながらも必死に攻撃を繰り返す。

 

『────────。』

 

────対して、日方風は無傷といかないが未だナガトの体力に衰えは見えない。

雷火の斬撃は二度目の攻防が始まって以来、一撃たりとも日方風に届かず、不動のままナガトは迎撃する。

その様は、さながら城塞だ。

技量、体力、戦力────その三点において、ナガトと日方風は、箒と雷火を圧倒している。

故に、唯一雷火が日方風を上回っている超音速機動力が失われた瞬間、あるいは箒の機動パターンを見切った瞬間、ナガトは地を蹴り反撃に転じるだろう。

 

「くっ、ぅ────!」

 

箒の体力は既に下り坂だった。

ナガトが箒の軌道を見切るのは、時間の問題だ。

もってあと数秒────全力を出せなくなった瞬間、雷火は日方風に噛み砕かれる。

 

『ふむ────埒が開かんな。』

 

そしてその時は、

 

『────では埒を開けるとしよう。』

 

ナガトのその言葉と共に、迎える事となった。

────日方風が飛ぶ。

斬艦刀を雷火の予測軌道上に放り投げ、時速4000kmに達する瞬時加速で、箒の前に躍り出る。

日方風では雷火の速度に追い付く事は叶わない。

ならば予測軌道上に出れば良いだけのこと。

投擲した斬艦刀に追いつき、空中で掴み取るなりナガトは雷火を薙ぎ払う。

箒はそれを、反射的にふた振りの叢雲で防ぐ。

────轟音。

大気を裂かんばかりの鋼と鋼の激突は雷火の敗北で終わった。

衝撃で地表に投げ出され、ざざざ、という音と共に雷火は地上に押し戻される。

そこに、120mm戦車砲が叩き込まれた…!

 

「ぐぅ…────!」

 

APFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)が雷火の粒子装甲(パーティクルアーマー)を食い破り、姿勢が崩れる。

 

──── 粒子装甲(パーティクルアーマー)残量39%

 

その瞬間を追撃する国防色のアライズ。

再び、斬艦刀を叩きつけてくる軌道────それを箒は受け流し、防ぎ切る。

だが関係ない。

受け流されたのなら、また引き寄せて斬れば良い。

そう言わんばかりにナガトは即死級の斬撃を繰り出して来る。

 

──── 粒子装甲(パーティクルアーマー)残量32%

 

斬艦刀が嵐のように振るわれる。

重装甲型機に非ざる速さと重装甲型機ならではのアクチュエータ出力をもってして、日方風の速度は近接格闘型機である雷火を上回っている。

圧倒的なまでの力と速さ、そこに扱う人間の技すらも組み込まれる。

…そうなれば、逆立ちしても箒に勝ち筋が無い事など明白だった。

箒も、そんな事は分かりきっている。

だから────最後に一矢報いようと、今は死力を尽くす。

今は、勝てなくてもいい。だが、死力は尽くせ。

────それはナガトの教えであり、箒が戦う原動力となっていた。

だから、

 

(まだだ…。まだ、やれる…!)

 

雷火と自らに鞭打ち、必死に斬艦刀の剣戟を受け流す。

その過程で生まれる、振りかぶった際の体勢。

そこに、ゼロ距離からイオンブレードを打ち込めれば、一矢報いるか、あるいは逆転に繋げられるかも知れない。

いずれにしろ、それが箒の限界点であり、最後の攻勢になる。

その時まで、ひたすら、耐えて耐えて耐えて耐えて耐えて耐えて耐えて────!

────剣戟の最中に、隙を見る。

斬艦刀の突き────それを叢雲で軌道を逸らし、斬艦刀の峰を踏み付ける。

斬艦刀の刃はその体質量故に、土塊を巻き上げて地に沈む。

その、無防備となった日方風の腹に、箒は叢雲のイオンブレードを振りかぶった…!

だが同時に、日方風の空いた左腕が雷火を向く。

その上腕部には穿孔槍(パイルバンカー)

火薬に火を灯すだけで、厚さ数メートルの装甲を貫徹する杭が撃ち放たれる。

────迷うな。どうせ結果は同じなんだ。だったらもう最後までやるしかないだろうッ…!

箒は覚悟を決め────叢雲を振るう。

火薬の炸裂と共に、撃ち出される穿孔槍。

ゼロ距離から叩き出された装甲を穿つ射突ブレードはそのまま雷火目掛けて迫る。

 

 

【挿絵表示】

 

 

(────構うな!)

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ────ッッ!!」

 

悉く討ち払う、雷霆の斬撃。

最大出力で放たれたプラズマイオンが、世界(アリーナ)を、眩いばかりの雷の嵐で照らし上げ、ブレードと余波のプラズマが、日方風の粒子装甲(パーティクルアーマー)を削り切る…!!

────その嵐が鳴るコンマ数秒前。

ズン、という衝撃と共に。

穿孔槍が雷火の粒子装甲(パーティクルアーマー)を貫き削り切ったのは、その時だった…!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

《21式機動挺身装備【日方風(ヒガタチ)】》

ーー装甲耐久ーー

粒子装甲:0%(回復作業開始中)

複合装甲:100%

機体骨格:異常なし

操縦者:八雲ナガト=アウグスト

製造元:巌崎重工業株式会社

ーーー兵装ーーー

腕部兵装右:16式斬艦刀

      81式Ⅲ型対戦車装甲穿孔槍(パイルバンカー)

腕部兵装左:81式Ⅲ型対戦車装甲穿孔槍(パイルバンカー)

格納兵装右:

格納兵装左:16式斬艦刀

肩部兵装右:

肩部兵装左:

背部兵装右:GDF-001 35mm連装機関砲

背部兵装左:10式120mm戦車砲

拡張領域内:IHI-F5-1T/AWタキオンエンジン

      GBE-PFDD-1(プラズマフィールド)発生器

 

 

 

《試製22式機動挺身装備【雷火(ライカ)】》

ーー装甲耐久ーー

粒子装甲:0%(回復作業開始中)

複合装甲:100%

機体骨格:異常なし

操縦者:篠ノ之箒

製造元:日照ライムントヴァルト社

ーーー兵装ーーー

腕部兵装右:NR-ⅡⅩ式複合斬機刀《叢雲(ムラクモ)

腕部兵装左:NR-ⅡⅩ式複合斬機刀《叢雲(ムラクモ)

肩部兵装右:NR-Ⅷ式レーザー発射基

肩部兵装左:NR-Ⅷ式レーザー発射基

背部兵装右:

背部兵装左:

拡張領域内:NR-F1-7Tタキオンエンジン

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「はぁっ…、はぁっ…、はぁっ…!」

 

箒は荒く息をする。

心臓が未だ激しく脈打ち、神経が研ぎ澄まされたまま。

観客席からモニター越しに見ている生徒らは皆一同に、戦闘経過に圧倒されている。

一夏やセシリアも同様だ。

 

『ふむ────まぁ…こんなもんだろう。』

 

無線越しにナガトが呟く声と同時に、

 

《────模擬戦闘終了》

 

試合終了を告げるアナウンスが鳴った────。

 

 

 

 




〜あとがき〜

◉ナガトと箒のナゼナニ劇場⑦

▪︎ナガト
「てことでお疲れさん箒」

◽︎箒
「お疲れ様でした、ナガト。」

▪︎ナガト
「じゃあ今日は疲れたし解散────」

◽︎箒
「いや待って下さい?!」

▪︎ナガト
「んだよ。」

◽︎箒
「今回だって色々あるでしょう、例えば私の機体とか。」

▪︎ナガト
「ん。では今回は箒の専用機こと【試製22式機動挺身装備《雷火(ライカ)》】について解説するぞ。」

◽︎箒
「お願いします!」

▪︎ナガト
「試製22式機動挺身装備《雷火》は日照ライムントヴァルト社が開発した試作機で、中・近距離戦を得意としているアライズだ。
 従って、戦闘スタイルはもっぱら空中格闘戦が主体となっている。
 武装は本編でも触れた様に、ブレード機構搭載複合ライフル…通称・ガンブレード、肩部レールキャノン、背部32連装ミサイルポッド。主機システムにはメインに中型タキオンエンジン1基、サブに小型タキオンエンジン2基を採用している。」

◽︎箒
「なるほど。つまりは私に合ったブレード機体ということですね。」

▪︎ナガト
「そうなるな。…開発コンセプトは、敵機体ないし敵拠点への強襲攻撃と、瞬間火力と格闘戦で敵機体を撃破する────いわゆるヒットアンドアウェイ戦法を得意とする機体として造られたようだな。」

◽︎箒
「なるほど……その割には火力不足では…?」

▪︎ナガト
「まぁ、強襲攻撃型と空中格闘型を同時に実現しようとすると、どうしても重量問題にブチ当たるからな…。」

◽︎箒
「…ひょっとしてガンブレードみたいな複合兵器も重量問題対策で…?」

▪︎ナガト
「ああ。機体の軽量化の為に複数の武器を使い分けるのではなく、ひとつの武器に纏めて運用する。誰でも思いつきそうだが、案外失敗する運用法だ。」

◽︎箒
「そうですね…確か、アメリカが開発していた複合アサルトライフル開発構想も、使い勝手の悪さや重量増加などが原因で頓挫した、と聞いた事があります。」

▪︎ナガト
「ああ。で、日照ライムントヴァルトはこの問題をEN兵器にすることで解消したらしい。」

◽︎箒
「確かにパルスライフルも2000発分のエネルギーカートリッジ換装式という点に目を瞑れば画期的ですし、イオンブレードは機体からエネルギーラインを直結することで発動していましたから、問題はない様に思えます!」

▪︎ナガト
「だが機体からエネルギーラインを直結するという事は、それだけ機体のジェネレーターに余裕が無いといけないわけだ。
 後半になってから、一度もレーザーキャノンを使っていなかったが、レーザーキャノンのコンデンサ充電は間に合っていたか?」

◽︎箒
「あ……確かに、間に合わないからブレードに全部エネルギーを回して居ました…」

▪︎ナガト
「だろう?つまりはジェネレーターの出力が不足しているという事になる。
 日方風(ヒガタチ)みたいに重大型タキオンエンジン2基、補助型タキオンエンジン4基と、馬力にモノを言わせてカッ飛ばすならまだしも…メイン1基、サブ1基を推進力に使い、もう1基のサブエンジンをブレードに直結する…明らかにエンジンがもうひとつ要る状況でEN兵器を2種類も運用するのは少し…なぁ。」

◽︎箒
「逆に日方風ってそんなにエンジン積んでたんですね…。そりゃ、あんな重装甲過剰積載状態なのにマッハ3とか叩き出せる筈です。」

▪︎ナガト
「代わりに、拡張領域を犠牲にしているがな…。で、空中格闘戦だけなら今回使用した武装だけでも充分だろう。各種武装も試験段階だから、後々改良されるし。
 だが強襲攻撃型も兼ねている以上、拡張領域に予備の実弾弾頭枠────今回だとミサイルだな。それを入れる分を取らにゃならん。
 それが空中格闘戦に必要なだけのEN兵器充填用タキオンエンジン搭載を阻害した結果、短期決戦を強いられる事になっちまったんだろう。」

◽︎箒
「確かに、後半になるにつれて不利になっていきましたもんね。」

▪︎ナガト
「まぁ所詮は試作機だ。これから問題点を挙げて改良していき、正規実戦型の開発に貢献する。それが機体開発って仕事だからな。
 今回の模擬戦はまぁ、箒にとっては苦い経験だが、問題点の炙り出しとしては必要な事だ。」

◽︎箒
「はい、今回は良い勉強になりました。」

▪︎ナガト
「うし、ではまとめるか。」

◽︎箒
「はい!
・箒の専用機。
・日照ライムントヴァルト社製の試作機。
・強襲攻撃能力と空中格闘戦能力を持つ。
・空中格闘戦を考慮しているので重量増加を回避するべく武装数を減らしたり複合兵器や砲弾を必要としないEN兵器運用で対応している。
・ジェネレーターの出力不足問題を抱えている。
・強襲攻撃能力に必要な実弾兵器予備弾倉用のスペースを拡張領域に確保する必要がある為、EN兵器用エンジン搭載の障害となっている。
・現状では短期決戦を強いられる機体となっている為改良がまだまだ必要。
…こんな感じでしょうか。」

▪︎ナガト
「うむ、こんなところだろう。」

◽︎箒
「次回は時系列的に、一夏の祝賀会と鈴音が来るところまででしょうか?」

▪︎ナガト
「まぁ、そんなトコだろう。次回はそう原作とは違わない筈だ。」

◽︎箒
「では、また次回!」

…次回もよろしくお願いします。



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