「む、南…今日は貸切のようだな」
「あれ?玉城の奴からそんな事聞いてなかったが…。明日からは暫く店休むとは聞いてたんだけどな」
生まれた国も違えば生き様も異なるものの、何故か不思議と南とは馬が合う。なので私達は公私でよく食事に出かけるのだが、カフェゼロ弐號店は『本日貸切』となっていた。半分は店主の玉城が南の古くからの友人である事、半分は単に提供される食事をなんだかんだ気に入っていると言う理由でこの店の常連であったが、流石に貸切とあるのに入るほど非常識では無い。残念だがここにくるのはまた今度にしよう。
「まぁ玉城のことだし忘れてたんだろ。仕方ない」
「ふっ…確かにあの店主ならば仕方ないか。ではたまには周 香凛がバイトしてるラーメン屋にでも行くか」
看板娘として人気らしいからな。少しからかってやろう。
「あの人今ラーメン屋でバイトしてんのかよ…」
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「それでは、ラウンズ同窓会始まりナリ」ナリ~
ナナリー名誉顧問の続く『乾杯ナリ』ナリにより、僕以外のみんなはグラスを合わせ乾杯していた。…そう、ナイトオブラウンズによる同窓会である。ジルクスタンの件からもう1年程経ち、あれ以来大きな戦争やテロは起きていない。そんな頃にナナリーが個人的な感情として主催した完全にプライベートな集まりが今回のラウンズ同窓会であるが…いや、プライベートな集まりだからこそ声を掛けた人物全員が参加することになった。これがもしシャルル皇帝主催なら全員バックれているに違いない。僕ならそうする。…因みに参加依頼は僕が出したし、一部のラウンズに関しては僕が送迎をした。
そして、ジルクスタンにおいて僕が倒したエクスカリバーと名乗っていたビスマルクさんだが、当然機体が爆散していたので死亡した…
と、思っていたのか?
「まさかヴァルトシュタイン卿が生きていたとは…あ、ルキ」ルキ
「スザクくんに二度目の敗北をして爆散して死んだと聞いてたモニ」モニニーン
「何、生きているとは言ってもこの体ではもう戦えんビス」ビス
そう、ビスマルクさんはその鍛え抜いた身体により、機体の爆散にも辛うじて耐えて生き延びていたのである。
やはり筋肉、筋肉は全てを解決する。
…とは言え、爆散する破片により本人曰く未来を見るギアスの宿っていた眼を失い、両脚も怪我により不随、左手すら欠損した為、本人の言う通り闘いの場に戻る事は不可能と言えるかもしれない。…でも筋肉があればそうとも言い切れないかもしれない。
「剣を取り争うことは出来なくとも、我々とジルクスタンにて研究している医療技術によってまた再び普通の人と同じ生活ができる日が来ると思うナリ」ナリ
そう言うナナリーは今なお車椅子なのだが、そこには誰も触れない。何故なら、ナナリーの場合は車椅子と言う枷により、トップスピードでの施設内逃走を名誉顧問脱走時自在展開防壁(別名オデュッセツウス殿下)を展開することで辛うじて暴走を封じ込められる状態であり、5体満足になって僕のような壁走りやルルーシュのような天井走りを覚えられでもすれば最早誰にも止められないお転婆顧問になることは明白だったからだ。…因みにナナリーは車椅子で壁走りを敢行した為、ラクシャータさんによりナナリーの車椅子には車輪が壁に付いた瞬間車輪がロックされるように改造された。
「普通の生活、か…長らく騎士として鍛え続けた人生故、普通の生活なんて逆に想像も付かないが…それも良いかもしれないビス」ビス
ちなみに、ラウンズが集まって催しとなれば当然のように全員がモニカの真似をして変な語尾になるのが最早お決まりである。3回目ともなればブラッドリー卿すらも慣れてしまい、逆らう事は無くなった。
「それにしてもラウンズ同窓会にお前達も参加するとは思わなかったテア」テアッ
「あ、すみません…でも義姉さんから折角だから出なさいって言われたので…あ、ロロ」ロロ
「それに私達はルルーシュ皇帝の代における正式なナイトオブラウンズ、同窓会に出る資格は十分あると思うフィ」フィ~
そう、この同窓会はビスマルクやジノ、アーニャと言った皇帝シャルルの時代のラウンズだけではなく、ロロ、ユフィと言ったら皇帝ルルーシュ時代のラウンズも参加している。少し前では考えられない事だったかもしれないけど、モニカと卜部さんが結婚した為、その辺は若干水に流れている。それに、ノネットさんが積極的に和解方針で動いてくれた為、大きな問題には至らなかった。
「まぁまぁ良いじゃ無いか。昔の事は水に流すノネ、ドロテア。折角平和な時代になったんだ、かつて矛を交えた相手と楽しく酒を酌み交わせるのもいいじゃ無いノネ」ノネ
「それは…ノネットは直接コイツらと戦ってないから言える事テア。…しかし、私を倒したナイトオブエイトが懇意にしてる筋肉雑貨の関係者だったとは…見抜けなかった、このドロテアの目を持ってしても…テア」テアァ…!
かつてドロテアさんはロロにラモラックを駆るロロに敗北していた。しかし、相手がそのロロとは気づかず、ロロの作った木彫りの筋肉像を筋肉雑貨としてを仕入れていたりしていたのたらしい。世間とは意外と狭いのかもしれない。ドロテアさんはこの同窓会にてロロがナイトオブエイトだと知り、とても困惑していたけれど、それもそのはず。ロロはギアスの暴走により元々の日焼けスキンヘッドゴリマッチョ風の見た目から色白の華奢もやし男に劇的ビフォーアフターしているので言われなければ気付くはずが無いのだ。
「そう言えばダモクレスを巡る攻防戦において僕を倒したのはジノさんでしたよね、あの時は本当に焦ったロロ」ロロ
聞けばジノはロロのギアス範囲外から自由落下に任せてフロートユニットを破壊したんだっけ。無茶するよなぁ…。
「君の厄介なギアスなる物を撃ち破るにはああするしかなかったヴァイ。…ふむ、世界にはまだ他に厄介なギアスなる物を持ってるものが居るかもしれないヴァイ…」ヴァイ…
「難しい顔してる…珍しいジノ、記録ニャ」ニャ~
そんな風になんだかんだ楽しそうにしている皆を遠巻きに僕は見ていた。
「…ゼロ、君は彼らと交流しなくて良いセツ?」セツ?
「…私はゼロゼロ。だからラウンズでは無いゼロ」ゼロ
ナナリーの気遣いで護衛としての参加…と言うか会場内の滞在はしているが、僕の正体をおいそれと明かす訳には行かない。
「…あくまで名誉顧問の護衛としての参加ということセツ?」セツ…
「はいゼロ。それが…俺の罪に対する罰ゼロ」ゼロ
「…そうか、ならばもう何も言わないセツ」セツ
僕と共に遠巻きから見ていた卜部 巧雪…改めてコウセツ クルシェフスキーは僕と別れ、ラウンズ達の輪へと入っていった。
「改めて挨拶を、私は元ナイトオブイレブンのコウセツ クルシェフスキーセツ」セツ
「こうして直接顔を合わせるのは初めてビス。元ナイトオブワンのビスマルク ヴァルトシュタインビス」ビス
ヴァルトシュタイン卿と卜部さんが握手をしていると、モニモニと言い跳ねながらやってくる存在があった。まぁ勿論モニカである。
「そう言えばヴァルトシュタイン卿は結婚式来てくれなかったモニ~」モニニン
「まぁ、誘われてもなければそもそも生きていると思われてすら無かっただろうからな…仕方がないビス」ビス
「そう言えば私とルキアーノは知り合いの旅人がたまたま私たちを見つけたと言っていたが、ヴァルトシュタイン卿の事は誰から聞いたテア?」テァア!
ドロテアさんもブラッドリー卿もルルーシュがまだCの世界に囚われている間にC.C.が発見しており、その事が黒の騎士団経由でモニカ達に所在地を知られた事で結婚式の参列者になっていたんだっけ。
「それについては私から説明させていただくナリ。実はジルクスタンでの戦いの後、シャリオが満身創痍のエクスカリバーさん…つまりはヴァルトシュタイン卿を発見したナリ。でも、ヴァルトシュタイン卿はシャリオに自分の正体を隠していたのでシャリオもヴァルトシュタイン卿がブリタニアの関係者だと知らなかったらしいナリ」ナリ~
つまり、シャリオにとってヴァルトシュタイン卿はあくまでエクスカリバーという名前の人物でしかなく、僕らもわざわざエクスカリバー名義で捜索して来なかった為、生存に気付かなかったのである。尤もヴァルトシュタイン卿は最近まで意識を失っており、怪我も酷くで移動させる訳にもいかないので結婚式にはどちらにしろ参加できなかったと思うけど。
「そう言えば新婚旅行どうだったニャ?」ニャ~
「新婚旅行はイタリアに行ったセツ」セツ
イタリア…あっ…そう言えばユフィが通り魔やってたんだっけ…
「あぁ、あの時は新婚旅行だったのですね、お邪魔してしまいましたフィ?」
「邪魔というか、とても迷惑だったモニ」モニ!
まぁ新婚旅行先で知り合いが通り魔になってたらそうなるよね…。
「イタリアかぁ、俺も各地を回っているがピザが美味しかったヴァイ!」ヴァイ!
そう言えばジノは冒険家になったんだっけ。そんなジノは玉城さんが作ったピザを食べてこれも美味いと言っていた。カフェゼロの店長である玉城さんは元々和食がメインだったんだけど、常連さんのために中華連邦料理を覚え、ブリタニア料理を覚え、E.U.料理も覚えたらしいし、なんかその時に洋菓子作りに興味を持ったらしく、パティシエの修行に出てしまった。…少し前に本格的なピザ作りがしたいと言って店にピザ窯を増設したばかりなのに。…因みにその時の搬入は僕がした。
「旅行と言えばモニカ達はまた旅行行くって聞いたヴァイ。今度はどこ行くヴァイ?」
「今度は海鮮を食べるモニ!」モニ
「ホッカイドウブロックにでも行こうと思っているところセツ」セツ
書いてて思う「ミートギアス死亡回避キャラ多すぎな件」
まさかのラウンズ全員生存である。(ビスマルクはボロ雑巾になっちゃったけど)
卜部も朝比奈も生きてるし、星刻まで生きてるので、「ナイトメア動かせるやつ全員連れてこい」がとんでもない数に…?
海産美味しい訳ですし、自分も北海道行きたいんですよねぇ…