「良かったのかL.L.。ギアスなんて渡してしまって」
「見ていたのかC.C.。良いんだよ。ギアスは必ずしも悪いものじゃない。…普通じゃ叶えられないが…どうしても叶えたい願いがあるのなら、そして強い意志と筋肉と覚悟があるのなら…ギアスという選択肢を与える事もやぶさかではない。実際、俺はお前と出会いギアスを手に入れたからこそ、大切なものを失わずに今こうして居られるんだからね」
大事な妹のナナリーも、俺の筋肉も、親友のスザクも、大切な友人のシャーリーも、ソウルブラザーたるロロも、初恋の相手だったユフィ…は、うん…まぁ生きてるから…。
「筋肉は関係ないと思うがな…。まぁ、良いか」
「…なんとなく、昔の俺に似てた気がするんだよ」
復讐に燃え、それだけで無く冷静さも兼ね備えた目、それに力強く握り締めた拳には覚悟を感じた。
「そうか?体型は普通だったぞ?」
「筋肉量の話ではない。…なんというか、復讐を…但しそれだけでなく大切な何かを、というような…中身の、願いの話だ」
「願い、ね。」
コードを継承してしまった俺の身体はもうこれ以上筋肉を鍛えることはできないが、トレーニングは継続している。身体は変わらずとも心の筋肉を鍛えるためだ。
「そう言えば最近、ブリタニア式バスケの国際試合でシノザキジャパンに対して点数を取るという快挙をナナリーが率いるブリタニアが初めて成したらしい」
この前雑誌で読んだ。その偉業を成したのがナナリー本人でなかったのは残念だったが。
「バスケットボールで長らく誰も1点も取られてないチームがあるということの方がおかしくないか?…で、どうやって点を取ったんだ?」
「どうやらナナリーが思い切りぶつかることで射出されたオデュッセウスにユフィが跳び乗り、そこから再度ジャンプして天井まで到達してから天井を蹴って加速度を得た状態からパスをもらってそのままの勢いでダンクを決めたらしい。」
「何度聞いてもバスケットボールの話に聞こえないな。」
まぁブリタニア式バスケとバスケットボールは別物だからな。
「因みに、なんでもその時のナナリーの車椅子はその余りの速さに閃光のようだと言われていたらしい」
「閃光、ね。血は争えないな?」
「ふっ、そうだな。」
俺とナナリーの実の母であるマリアンヌ…。Cの世界で会った時、実は俺達とは後でどうせ会えるのだからと見捨てられたと知ったが、まぁ…なんだかんだこの俺の運動神経は母譲りであるし、幼い頃…今考えれば虐待まがいだったが…厳しく稽古を付けてくれた方にも感謝はしている。…結果論だがな。
「…閃光のマリアンヌか。…そう言えば昔、『幻の第一皇女』と言うのを聞いたな。第一皇女はギネヴィア、だったか?」
そう言えばC.C.は昔シャルルや母マリアンヌと交友があったんだったか、その時にそう言う話も聞いて居たと言うことか。
「ギネヴィアは確かに第一皇女だがそうでは無い。…実はギネヴィアはあくまでもシャルルにとっては次女でな。」
「次女?だが、第一皇女なのだろう?」
「少し複雑な事情があってな、本当の長女は奴が即位する前に結婚していている。名をシェリー・メ・ブリタニア…婚約者が日本人だ。」
会ったことこそ無いが、スザクの家で何度か枢木ゲンブがその名を漏らして居た記憶がある。
「その日本人との交際時にデートとして日本各地の道場を破…じゃなくて、巡ることで日本の武術を取り入れ、その凄まじい足捌きにより独特な高速移動術を確立し、残像を持った高速移動を可能としたことから幻と呼ばれるようになったんだよ。」
「そんな理由だったのか…。…と言うか交際時のデートが道場巡りってやはりブリタニア皇族は頭がイカれてるんじゃないのか」
失礼な。ナナリーのどこがイカれてると言うのだ。まぁ良い…
「…さて、休憩は終わりだ。旅を続けよう。」
「そうだな、L.L.」
映画本編は見て居ないが今現在把握できる情報を見つつ、どんな改変をしようか悩む作者です。