あと、今回はギアスに関する独自解釈を含みます
損傷の影響で脱出機構が動かない。気絶から目覚めて視界にゼロらしき機体が入った為、隙をついて攻撃したまでは良いがどういう訳か反応されて弾かれてしまった。
奴のアサルトライフルの照準は確実に此方へ向けられて居る。この機体では躱すのも無理だな。スラッシュハーケンはさっき弾かれた時に壊れたらしい。ハッチも開かない。…ここまでか
「さらばだ」
最早無様に足掻くことも命乞いもしない。潔く受け入れよう。
…済まない、マリーカ…
『質問ッ!』
突如、私のサザーランドは蹴っ飛ばされた。更に、その衝撃のせいかは分からないが、突如脱出機構が作動した。やり方は乱暴な気がするが、恐らく助けられたのだろう
『大切な物はなんだァ…?それは、命だ!!』
グロースター…コーネリア殿下の親衛隊だろうか…?
〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜
突如空から現れたグロースター…恐らく空輸されて来たのだろう。降りて来ていきなり味方(?)の機体を蹴っ飛ばすという行動に思わず俺は動きを止めてしまった。
『お前が噂のゼロか?』
俺のことを知って居る…?
「何者だ?」
『質問に質問で返すとは!』
俺はスラッシュハーケンを放つがそれは左手に持つ盾によって防がれてしまった。コイツ、只者では無い。
『ざァん念!この私、ナイトオブテンのルキアーノ・ブラッドリーが会話に気を取られて戦闘が疎かになるとでも?』
何…!?皇帝直属の十二騎士…ナイトオブラウンズの1人だと…!?
『此方が譲歩して質問に答えたんだ。そちらも答えるのが道理だと思うがなァ?』
そう言いつつ盾を構え突進してくる辺りは流石というべきか。だが、その程度回避は容易だ。
「フン…そうだ。私がゼロだ!」
『そうかゼロ!では質問ッ』
…そう言えば違和感がある。奴の機体…グロースターだが…細かいところに違いがある。カスタム機…ナイトオブラウンズならば当然だろうが…特に変わって居るのは奴の右腕だ。4つの鉤爪が付いて居るが、それで攻撃してくる素振りがない。それが違和感の正体。
『お前の大切な物はなんだァ…!?』
そしてその違和感の塊である右手を攻撃に使って来た。武器は鉤爪、間合いさえとれば躱せるだろう。間合いさえ取れば。…だが、相手はナイトオブラウンズ!そしてカスタム機!そんな相手がわざわざリーチの短い鉤爪による刺突などという攻撃をこの間合いで、少し退がれば躱せる生半端な攻撃を仕掛けるか!?答えは、否ッ!!
『それは、命だッ!!』
突如鉤爪が回転したかと思うと、その鉤爪は光を放ち出した。白兜と戦った時に実弾を弾いたあのシールドと同じ光…まさかッ!
『さァ!咲かせてみせろ!お前の命の華をッ!!』
高速回転する四本の爪から伸びる光の刃…そんな物防ぐ術は無いッ…!ならばッ!
『…ほう、ギリギリ躱したか。コイツはとっておきだったんだが…やるなァ…ゼロ!』
此方の防御が意味をなさない貫通力特化の矛に巨大なシールド…隙が無い…!だが…俺にはとにかく一つやらねばならないことがある。
「一つ訂正しておこう。ナイトオブテン、ルキアーノ・ブラッドリー」
『ほう?何かな?』
「この私にとって大切なものを…それは…筋肉だ!!」
『命よりも筋肉だと…!?』
スラッシュハーケンを地面に放ち、その衝撃と同時にランドスピナーの展開を加えつつ跳躍!
『何…!?サザーランドでこれほどの跳躍を…!?』
そしてスラッシュハーケンをビルに放ち、奴の頭上を通過する。
『敵わないと察して逃走か?』
そうしたいところだが、恐らくそれを許すほど奴は甘くないだろう。つまり、奴の撃破…それこそが唯一の活路!
『私が逃すとでも?』
親衛隊の物を拾ったのだろう、奴の投げたランスを回避するが、そのせいで姿勢が崩れた。
『コレで終わりだ!』
俺の落下コースに待ち構え、奴はまた右手の矛を展開していた。だが、再度スラッシュハーケンにより体勢を整え浮かび上がった事により、奴の攻撃は此方の脚を破壊するに止まった。
『何ッ!?』
上半身が残っていれば十分。このまま落下による加速に合わせてスタントンファを振り下ろし奴を倒す…!
「コレで間合いは…!」『詰まったッ!!』「…何ッ!?」
突如奴の機体の頭部の角が可動し、発射された。
「仕込みのスラッシュハーケンかッ…!!」
『そのままスタントンファで私のグロースター・ランサーを破壊し、自分は脱出機構で逃げるつもりだったのだろう?そうは行かないなァ…!』
クソ…!スラッシュハーケンがコクピットブロックを貫通しているせいで脱出機構で距離を空けられない…!こうなったら…!
俺がハッチを蹴破り外に出ると、ナイフが飛んできた。俺はそれを拳で弾く。
「…ッ!?」
馬鹿な…弾いたつもりが拳に突き刺さっただと!?
「私のナイフの切れ味はどうだァ?ゼロ…」
派手な髪色の男…コイツがルキアーノ・ブラッドリーか…!とりあえず、ナイフは抜いて傷口は筋肉止血して対処だ。この程度の傷、寝れば筋肉の超回復で治るから良いとして、俺は抜いたナイフを観察する。
「…なるほど、よく磨がれている。」
「ウチの同僚にも3人…いや、今は2人か。まぁいい、お前のような筋肉ダルマが居てなァ!」
そう言うと奴はナイフを取り出し、たと思うと既に投擲が終わっていた。なるほど、徹底的に磨がれたナイフを超高速で投げつける事で俺のようなマッスルガイを倒す術を持って居ると言うことか…!しかし!!
「フンッ!!」
「何ッ!?白羽取りだと!?」
凄まじく速い投擲、しかも俺の急所のうち、筋繊維と筋繊維の隙間という、どれだけ筋肉を鍛えても防御不可能な箇所を的確に狙うとは…。なんという正確な投擲術、それにナイフの研磨と手入れ、この男のナイフ投擲による攻撃を見るにさぞかし徹底的に鍛え上げたのだろう。正直、敵ながら天晴と言いたいところだ。しかし、もう奴のナイフ投擲では俺を殺す事はできない。
(馬鹿な…!ならば今度は脚を潰し、起動力を削ぐッ!!)
そして俺の両足へと放たれたナイフを俺は両手それぞれの人差し指と中指で刺さむ事で白羽取る。
(な、何ィッ!?)
アンチ筋肉読心術を体得していない事、そして狙いが正確過ぎることが仇となったな。俺は白羽取ったナイフを逆に奴へと投擲した。
「クッ…!」
すると、奴はKMFのコクピットに戻り、脱出レバーを引いたのだろう、何処かへ飛んで行った。
「実弾を弾くバリア…ブレイズルミナス。この技術、確保したいところだが」
俺は一気に後方へと跳躍して距離を取った。その直後、奴のグロースター・ランサーは爆散し、跡形も無くなった。
「盾の中に爆薬を仕込むなんて正気の沙汰とは思えないが、情報漏洩を防ぐ為か。…仕方あるまい。」
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私は…そうか、また死んで…「目が覚めたようだなC.C.」いや、まだ覚めてないが?心の声が聞こえるようになったからって目覚めた扱いするな。
「ったく…酷い目にあったぞ」
今回の死因はKMF爆散に伴う爆死。…そう言えば昔戦争に巻き込まれて爆弾で吹っ飛ばされた事もあったかな。
「…そんな昔から不死身だったのか」
「まぁな。少しは年長者を敬う気になったか?」
「肩でも揉んでやろうか?」
そう言ってゴキッと指を鳴らすルルーシュだが、コイツに揉まれたら多分捥げるんじゃないか?勘弁願いたいところだ。
「で、私が死んでいる間何があった?」
「予備プランを使って包囲網を崩し脱出した。」
予備プラン…?そもそもの作戦ではルルーシュが気合いで包囲網の一角を破壊してそこから逃げる算段のはずだったが…
「お前はともかく俺もHMFを降りるハメになってな。1機では流石にどうにもならん。予め近くに待機させておいたカレン達に外から攻めさせた。」
なるほどな。
「さて、何はともあれ…これで最低限の駒は揃った。」
ルルーシュ…ギアスも無しにまさか本当に戦争を始める気とはな。
「む、そう言えばそのギアスとやらについて色々質問すべきことがある」
…好きにしてくれ
「お前の知るギアス能力を教えてくれないか?」
記憶を書き換えるギアスに他者の心を渡るギアス、それに他人に愛されるギアスと人の心を読むギアス…ぱっと思いつくのはこの辺りか。
「…意外と少ないんだな?」
「他にもギアスはあるだろうが、別に私も相手がギアスを持って居るのか、持っていたとしてもどんなギアスなのかは分からないんだ。」
「そうか、そこまでお前も万能ではないと言うことか。まぁ良い。ギアスという特殊な能力が存在するという事実を知れているだけでかなりの情報アドバンテージだ。」
…仮にコイツがギアスを得たらどうなるのだろうか。ギアスは一般的にその人間の望みを叶えるものが多い。…より筋肉を鍛える為に己に過酷を強いるギアス…とかか…?
「なぁC.C.、他者の心を渡ると言うのはどう言う能力だ?」
ふむ、あのギアス…正直私にも理解しきれてるわけじゃないんだよな…。まぁ簡単に言えば自分の意識を他人の精神に転送…って感じだろうか。
「そもそも、お前の不死身と良いどう言う理屈なんだ?」
そんなもの知らん…。恐らくCの世界…集合無意識が絡んでるんだろうが、原理なんて一々考えたりはしない。「まぁC.C.だしな」馬鹿にしてんのか「してるが?」ムキー!!
「ふむ、集合無意識…つまり現実世界とは異なる精神世界…それも世界規模の精神世界的なものがあるとしたら、そこに肉体情報のバックアップを残す事で現実世界での不都合をバックアップデータを読み込む事で復元しているのだろうか?」
バックアップか…まぁそんな感じだろう。恐らく。
「ギアスは個人規模の精神世界に干渉する能力なのかも知れないな。人の精神とは主に記憶に宿る、つまりは脳。お前の前の発言から合わせると自らの肉体から特別な情報…例えば視覚ならば光情報…いや、そもそも振動か。自らの肉体から特殊な振動を放ち相手の肉体、この場合は主に五感経由して大脳に干渉する事で超常の力を発生させるのかも知れないな。」
そうなるとマオの心を読むギアスはどうなるのだろうか?周囲の心を読むと言うより、勝手に聞こえてくると言うのが実のところだが
「ふむ、恐らくギアスを得た事で自らの肉体から常に特殊な振動を放ち、周囲の人間はその振動に当たると自らの心の声を特殊な振動に変換してそのマオとか言う奴に反射させているんじゃないか?そしてマオは跳ね返って来た特殊な振動を知覚し、音に変換する事で周囲の心の声が聞こえる。」
「ふむ、それなら確かに辻褄は合う…のか?」
なら私のギアスも似たような感じだったのかもな…
「…。そうなると他者の心を渡るギアスとは自分自身の精神情報を特殊な振動に変換して相手に送りつけ、相手の精神領域に無断で自分の精神領域を構築する感じだろうか。」
そんな事私は知らん…。
「お前にギアスが効かないのはお前の持つ不老不死のコードなるものは特殊な振動を防ぐ効果があるのだろう。まぁ、仮説だがな」
「…そう言えば私に構ってて平気なのか?ナナリーはどうした。」
「ナナリーなら生徒会の皆とカワグチ湖に行ってるよ。咲世子さんも一緒だしカレンにも頼んであるから大丈夫だろう。俺は俺で色々と準備があるからな」
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「『黒の騎士団』…か」
「あぁ。お前達の他にサイタマのヤマト同盟が加わったのだ。いつまでも扇グループと呼ぶ訳には行かないだろう?」
「そうだな、ゼロ。そもそもリーダーは君になったんだ…君に任せるよ」
俺は頷き、次に黒の騎士団の制服を配る。複数の組織の寄せ集めだが、案外こう言った単純な事でも仲間意識の芽生えに繋がるからな。
「組織が大きくなった分、アジトがこの車両一つって訳にも行かないわね」
井上の言う通りだが、本格的に組織を作るにはまだ時間がかかる。暫くは暫定幹部の使用にとどめ、それまでは各々のアジトを利用してもらうしかないだろう。
「そう言えばゼロ、俺たちは暫くどういった活動をするんだ?」
泉に尋ねられ俺は立ち上がる。
「我々の最終目標は別にあるが…。まず重要なのは我々と言う存在が民衆に受け入れられる事だ」
「民衆に?それはつまり日本人にってことか?」
永田の質問に対し、俺は首を横に振る。
「民衆とは普通のブリタニア市民も含めてだ」
「なんでだよ!ブリキの奴らなんてどうでも良いだろ!」
噛みついてきたのは玉城か、まぁ予想通りの反応だな。
「敵を間違えるな。我々が目指すのは日本を取り戻す事。ブリタニアを倒すと言うのは手段であって目的ではない。君達日本人、そして日本という国を押さえ支配するのは無理だと分からせるだけで良い。…必ずしもブリタニアを滅ぼす必要は無いという事だ。」
全員それなりに納得したようで反論は無いみたいだな。さて、まずはダブルバイセップスだ。
「どうしたんだゼロ、急に…」「今日もキレてるなぁ…」「凄い筋肉ね」「肩に陶芸窯でも乗っけてんのかよ…」
「私達がまず目指すべきは…『正義の味方』だ!」
すると、ニュースを見ていた南がモニターを指差した。
「ゼロ、それなら正義の味方はこの場合どうすれば良い?」
ふむ、なになに…?カワグチ湖コンベンションセンターで…日本解放戦線が…一般客を人質に立てこもり…だと!?な…なな……
ナナリーーーーーー!!!!!!!
キューエルは死んだと言ったな?
あ れ は 嘘 だ。
という訳で増量版ミートギアスにおける最初のナイトオブラウンズはラッキーことルキアーノ・ブラッドリー卿です。
いやー、みなさんコレまでの情報ではさっぱり分からなかったでしょうねー
キューエルを何の因果かルキアーノが助ける展開になりました。
増量版ではルッキーの身体能力も増して居るのでナイフ投擲でマッスルガイを傷つけることができます。但し、投擲が正確すぎて心を読まれるのでルルーシュには通じません
独自解釈の結果、ギアスとは全て何かしらの「特殊な振動」に帰結しました。特殊な振動を放ち、受ける側が振動を電気信号に変換して脳がアーデコーデウーデパーデしてギアスにかかると。…大丈夫かこれ?
マオの場合は特殊な振動を放ち、相手側が電気信号に変換した上で心の声を特殊な振動に変換して送り返してもらう事でそれを受け取ったマオが再び電気信号に変換して音声として心の声を聞けるという感じでしょうか。
映画のやり直しギアスは少々特殊なギアス。自身の記憶を特殊な振動に変換し、Cの世界のバックアップにある前の時間軸の世界の自分に送り付けてる感じでしょうか。まぁ原理なんてわかんなくても面白ければ良いのだ