ミートギアス 〜筋肉のルルーシュ〜   作:ベルゼバビデブ

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 しばらくモチベーションが無くなっていたのですが少し湧いてきたので書きます。

 あと、私事ですがダンベルを購入しました。


増量版 第十二話

 少し前までは早起きなんて無理だったのだが、人間の慣れとは恐ろしいもので、すっかりこの朝5時起床の生活習慣が身についてしまった。最近では目覚まし時計よりも早く目が覚める。メイド服に着替えて外の掃き掃除、朝食はルルーシュが作るだろうから任せるとして…む、窓に汚れが…後で掃除しておこう。

「…何をやってるんだ私は」

 永遠に生きるこの呪われた生を終える為、私は誰かにギアスを与え達成人とし、コードを押し付けなければならない。だが、現実はどうだ?ギアスを誰かに与えることもなくただただ時間だけが過ぎていく。私の願いは死ぬこと、それなのに…「お前の願いが死ぬこと…?いいや、違うな!間違っているぞC.C.!!」うお、声デッカ。折角箒で寄せたゴミが全て跡形もなく消し飛んだぞ。…まぁゴミは消えたから良いか。…窓ガラスは震えているしナナリーが起きたらどうするんだ「安心しろ。ナナリーの部屋周りの防音処理は完璧だ。」あぁ、そうかい。

「…ところで、いつから私の心を盗み聞いていた?趣味が悪いな」

「少し前までは早起きなんて、辺りからだな。」

 初めからじゃ無いか…!

「しかしなるほど、お前の与えると言うギアスとやらを受け取り、ギアスを鍛える事で達成人なる状態に己をビルドアップしその状態でお前からカードとやらを力尽くでブン取ればお前の不死性は消えるのだな?」

 ところどころなんか違うし、力尽くで無くても奪い取れはするがもはや訂正も面倒だ。「確かに、お前自身が手放す意思があるのだから暴力的にやる必要もないか」あぁそうだよ。わかってて言ってるだろコイツ。

「いかんな、最近己の筋肉でなんでも解決し過ぎて少々思考が短絡的になっている気がする。」

 気がするんじゃ無くて事実なんだよな…。

「…それはそれとして、私の願いが間違っているとはどう言う意味だ?」

「…それはまだ言うべきではないだろう。それに、俺の目的が果たされるまでお前の不死性が消えるのは困る。」

「…分かっている。」

 まぁ、ずいぶん長く生きたのだ。もう数十年くらい別に待てるさ。

 

〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜

 

 理想の家…オーストリアの静かな土地に建てた立派な豪邸がようやく完成した。家具も揃えたし完璧だ。足りない要素は後一つだけ。

「待っててねC.C.…すぐに迎えにいくから。」

 

〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜

 

「キョウトから召集が?」

 カレンから渡された資料を読むと、確かに召集令状と言う感じであった。

「ふむ。分かった。」

 そして俺は迎えの車の運転手の心を読み、キョウトはフジ鉱山にある事を知った。車で行くよりも自分の足で行ったほうが早いのでダッシュで向かい、トンネルの途中からハッチを無理矢理こじ開け上へ向かう。

『何!?ゼロを見失っただと!?何をしておる!』

 先ほど腹をぶん殴り気絶させておいた運転手が目覚め、電話で連絡を取ったのだろう。男の…いや、老人の怒鳴り声が聞こえてきた。この声…確か…あぁ、思い出した。

「ご安心を、キョウトの代表。」

「むぅ!?」

 姿こそ見えないが、幕の向こうから気配を感じる。そして驚いている様子なのも感じた。

「貴様…ゼロ!?一体どうやってここに!?」

「護衛部隊!何をしている!」

 ほう?ナイトメアまで持ち出して守るとはな。

「召集に応じて来てみれば…随分な仕打ちなのでは?桐原 泰三殿。」

「…!」

「コイツ!」

 護衛達から放たれた弾丸を全て空中で掴み無効化する。ナイトメアによる銃撃は…まだ無いか、まぁ使えば痕跡を消すのも簡単では無いだろうからな。

「やめい!」

「しかし!」

「良い。…ふむ、昔知り合いの子供から聞いたことがある。鍛え上げた眼力や聴力をもってすれば相手の表情、汗の分泌、心拍の変化、目線の動きから相手の嘘を見抜ける、と。」

「つまり…?」

「ここからはワシの憶測じゃが、それがもし脳筋とも呼べる程に己の肉体を研鑽し鍛えた者ならば…全身が実質的な脳味噌であり、驚異的な頭脳を待つ事になるその者であれば…全身の筋ピューターを用いる事で相手の思考を実質的に読むことが出来るのでは?」

 ほう…?

「いや…(いくら筋肉を鍛えてもそんなことできるはずありませんよ!?)」

「いくら筋肉を鍛えてもそんなことできるはずがない、か?」

「…!?」

 出来るんだよ。俺ならば。

「やはり…お主は…」

「…ふっ、どうやら私の正体について見当がついたようですね。」

「うむ。ブリタニアへの憎しみを持ち、しかし正体を明かせず、そして圧倒的な筋力を持つ者。…ワシには一人しか思い浮かばぬ。」

 見事と言うべきだろう。まさかスザク以外に俺の正体がわかる者が居たとはな。

「…お前達黒の騎士団への援助は任せておくが良い。隠蔽工作も手伝おう。低脂肪高タンパクな食事もトレーニング機材も手配する。それに、日本解放戦線から正式に黒の騎士団への併合依頼が来ている。」

「ほう?共同戦線ではなく併合ですか」

「うむ、ナリタでの闘いの中、お主の鍛え上げられた筋肉に多くの兵士が感服したようでな。」

 草壁を始めとする強者達が俺の駒になる訳だ。悪く無い。

 

 そして俺はダッシュで帰り、シャーリーとプロレスの観戦に行った。気になっていた新人レスラー、マスク・ド・ユフィとトゥーと呼ばれる女性レスラー同士のプロレスは大変白熱した。マスク・ド・ユフィは途中からナイトメアに乗り込みトゥーを追い込むが、トゥーはプロレスのリングを強く踏み込む事により畳替えしの要領で仕込んでいた武器を調達、ナイトメアの股間にグレネードを撃ち込み破壊すると、今度はトゥーは高く跳躍し天井に仕込んで置いた針天井を起動させマスク・ド・ユフィを追い込んだのである。

「…凄く白熱したプロレスだったね!一瞬たりとも目が離せなかったよ!」

「あぁ、そうだな。ナイトメア相手にどう立ち回るのかと思っていたがまさか武器をあらかじめ仕込んでおくとはな。」

 

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 人の多い街中、それは僕にとって最も避けたい場所だ。

(午後の授業サボっちゃおっかな)(良き筋肉!良き筋肉!)(ゼロ…!どこに居る…!必ずこのジェレ…)(モニッ!良い筋肉発見モニ!)モニィ(結局世の中金か…金金金…)

 僕の思考を読むギアスはオンオフができない。故に人混みは大量の情報が流れ込み、頭が痛くなる。だが、今はこれに耐えなければならない。大量の情報をなんとか処理し、欲するものがないかひたすら探し、耐える。

(ったくなんだよ!ゼロの愛人の癖にいつも俺に偉そうにしやがって!ムカつくぜ…C.C.の奴め!)

 …見つけた…!今あそこでゴミ箱を蹴っ飛ばした男、アイツはC.C.に繋がっている…!奴を尾行し、C.C.を見つけ出す…!

 

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「まさかこちらの作戦がバレていたとはな…流石はコーネリア…!」

「我々のタンカー爆破を見抜いていたのでしょう、まさかタンカーを無視して潜伏する我々を直に叩いてくるとは」

「四聖剣と藤堂中佐が殿を務めたがどうなるか…。」

「早くゼロに合流せねばなるまい。」

 

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「…何!?藤堂と四聖剣が捕まっただと!?」

「おう、午前中に日本解放戦線の片瀬っておっさんから連絡があったんだよ。…あ、もう元か、黒の騎士団に併合するんだもんな!」

 まずい、日本解放戦線における主な戦力は三つ。一つは草壁…奴に宿る村正は白兵戦においてかなり強力…ナイトメア戦は好きでは無いとは言うがやってみればかなりの腕だ。二つ目は四聖剣…一人一人が精鋭だが四人が揃った時の連携は見事な物だ。寄せ集めである黒の騎士団とは異なる洗練された集団戦法はあの白兜やラウンズを相手にする時に必要になる。そして最後は藤堂、多くの物から尊敬され人望があり本人の実力も高い。…逆に言えばブリタニアも四聖剣と藤堂の事は脅威に感じているはず。早速救出の為の算段を立てねば…!

「私は色々準備がある。全員いつでも動けるように準備をしておけ。筋トレとプロテインの摂取も忘れるな!」

 まずはどこに収監されているかとナイトメアをどう運かだが…。…む?

「やぁ、初めまして。ゼロ…いや、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」

 誰だ…?コイツは…。それに何故「俺の名前を知っている?…かい?」…!?馬鹿な…!?

「アハ!良いねえ、その顔。」

 まさか俺のアンチ筋肉読心術を破り心を読む奴が居るとはな…!コイツ、一体何者だ!?」「あれ?C.C.から聞いてな…」そうか…これがギアス…!「お、正解。」そうか、コイツが心を読むギアスを持つ者か…!アンチ筋肉読心術で防げるのではと思っていたが…ダメだったようだな…!

「なるほどねえ、君のアンチ筋肉読心術ってのは所詮己の身体を律して情報を表に出さないようにしているだけさ。」

 ならば同時に「複数のことを考えたって無駄さ。君が本気で考えてることなんてお見通しだよ」…チッ…!だったら… इस बारे में कैसा है?「へぇ!凄いな、思考言語をブリタニア語じゃなくてにヒンドゥー語にしたのか、でもそれも無駄だよ。」…どうやら奴のギアスは俺が律したりコントロールすることの出来ない何かしらの形で放出する、思考を変換した波動を感じ取り即座に己の中で変換することで心を読んでいるようだな…!「ごめん、それは知らない」そうか。「うん。」

「仕方あるまい、できればこの手は使いたくなかったが…」

 これを知られたらまたC.C.の奴に短絡的だと言われてしまうな…。

 

 俺は思い切り地面を蹴り、奴に接近するとその顔面に拳を叩き込んだ。




アンチ筋肉読心術では心を読むギアスは防げない模様
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