新たな主人公、ロゼとマッスル2人の兄弟が繰り広げる"発汗"の物語が、新時代を切り開く!
令和の時代に描かれる新たなミートギアスの物語にご期待ください。
あなたは感想で「…ミートギアスシリーズ全部令和じゃねぇか!」と言う!何故わかるかって?これが、筋肉読心術"マッスルリーディング"です。
第1話 ※お試し版
かつて、世界の3分の1を占めた超大国『神聖ブリタニア帝国』は第99代皇帝ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアを最後にその長き歴史に幕を下ろした。いくつかの小国に分裂した混乱期もあったけれど、シュナイゼル・エル・ブリタニア主導のもと、大半の国が統合…超合衆国に加盟する『ブリタニア共和国』として新たな一歩を踏み出した。
世界は、平和になったかに思われた。
光和3年、一部のブリタニア勢力が突如として宣戦布告し、『合衆国日本』のホッカイドウブロックを急襲した。そのまま武力制圧し、この地で『ネオブリタニア帝国』の建設を宣言したのだ。
こうして、再び日本人は虐げられた。日本がブリタニアの属領となり、エリア11と呼ばれていた頃のように…
その日、私は白い雪の積もる森の中をサクラと2人で駆けていた。それを追うのは2機のナイトメア。常識的に考えて人間とナイトメアの追いかけっこなど成立しない。
【※スザクやルルーシュ、ユーフェミアや車椅子を駆るナナリーなどは例外とする】
それでもナイトメアが直ぐに追いつかないのは追う側が楽しんでいるからだろう。
そう、それはまるで狩りであった。そして私達は崖際に追い詰められてしまった。私はサクラの手を固く握り、サクラも私の手を固く握り返す。しかし、それは放たれた銃弾に地面が爆ぜるとその衝撃に呆気なく離れてしまった。今思えば筋力が足りないからと言わざるを得ない。あの時私がもっと鍛えていたら…。
でも、もうあんな無力な私とは違う…力を手に入れたのだから。
「…シュトゥンペタワーがデーンと鎮座…。んで、この辺がターゲットの領地かぁ。兄さん、ナイトメアの調整はどう?」
「あと6分で仕上がる。今日はここで野営だな…」
「それじゃあ先に準備してるモニ!」モニ~
私は偽りの兄であるマッスルにそうだねと返答しつつ、野営の準備を始めるモニカさんをチラ見する。元ナイトオブラウンズである彼女は現在『ナナシの傭兵』の臨時メンバーとして、戦闘における戦力として重宝はしている。戦力としては。…今現在モニモニと跳ねながら準備している為に効率が滅茶苦茶悪いように、戦闘面以外はかなりダメダメである。一応過程に目をつぶれば結果は残すのだが、その過程が酷すぎる。これでこの人既婚者なのだから驚きと言わざるを得ない。
更にマッスルは女性への免疫がカスなので、どちらかがナイトメアのコクピットに居れば良いが、モニカさんと2人きりになると機能不全に陥るのである。普段からそれなりに長い時間共に過ごしてるのだから多少は慣れて欲しいものである。…とは言え、私の変装や変声機を「そういうお年頃モニカ~」モニ~で片付けるくらいアホな割に「人の秘密は知りたくはなるけれど、言いふらす趣味は無いモニ!」モニ!との事なのでそういう意味でも貴重な人材である。彼女も彼女なりの理由があるようだしね。
ダンベルを片手に空気椅子に腰掛けながらモニカさんの運転で車に揺られていると、ニュースが耳に入ってきた。因みに、車の運転に関してはナイトメアの操縦同様そつなくこなせるようである。そしてマッスルは車と並走しているが気にしてはいけない。
『お昼のニュースを報告します!昨日、クシロゲットーツルマイ地区において、治安部隊による対テロリスト制圧作戦が行われましたァ!これによる、カークウェイン治安部隊の死者は0、テロリストと見られるイレブンの死者は…』
…カークウェイン…かつて私達皇家に仕えていながら、ネオブリタニアによる侵攻の際に真っ先に裏切り手引きした奴ら…。あの日本人を平気で差別する兄弟のことだ。ニュースのテロリスト制圧作戦なんてのもどこまで本当か怪しいものである。早速征伐しに出掛ける…!
「いらっしゃいませ〜」
「潤滑剤の充填とエナジーフルチャージで」
立ち寄ったエナジースタンドで車の補給をしつつ、私自身も自動販売機で水を3Lほど購入し飲んでいると、男の怒声が聞こえてきた。
「何やってんだこの馬鹿ァ!!」
声の方を見ると女の店員さんが殴り飛ばされていた。マッスルは即座に反応し、女性が地面に落ちる前に女の人を空中で抱き止めていた。…咄嗟の行動故に女性耐性0でも問題無く動けるらしい。いつもそれくらいやって欲しいと言わざるを得ない。
「お前の溢したオイルの1滴はイレブンの命より貴重だと思…え?」
中々のガタイをした怒る店員だが、マッスルが余りにも早く動き女性を受け止めたことに驚きを隠せないらしい。
「余りにも早い抱き止め…私達じゃなきゃ見逃しちゃうモニ」モニッ
いつの間にか隣に来てドヤ顔しつつ腕組んで頷いてるモニカさんはどの立場なのだろう。そしてモニカさんはツカツカと…ではなくモニモニと跳ねながら店員に近づく。
「人が吹き飛ぶくらい強く殴るなんてどういう事モニッ!」モニニッ!
多分怒っているのだろう。手足をバタバタとさせている様はどう見ても癇癪を起こした子供のそれであり、おおよそ成人女性の振る舞いとは思えない。
「なんだアンタ…?というかなんだその語尾…。兎に角、そいつは俺が雇ってるイレブンだ!俺がどうしようと勝手だろ!」
するとモニカさんは店員の首に手刀をブチ込んでいた。多分言い返せなかったのだろう。あの人はアホなのですぐに口で言い負かせられる。よって滅茶苦茶簡単に手が出るのである。まぁ、流石に相手を気絶させない程度に手加減してるみたいだけれど
「いってェ!何すんだテメェ!!」
ここは穏便に私が収めるとしようかな…
「こらこらモニカさん、沸点低すぎ。すみませんね、彼女語尾から分かる通りアホでして」
「モニーン⁉︎」モニーン⁉︎
「なんの真似だアンタら…こっちは出るとこ出ても良いんだぞ!」
「出るところが出ているなんてスケベな店員モニ!私はこれでも既婚者モニ‼︎」モニ!!
「言ってねえし聞いてねえよ!!」
サッと胸を庇うような仕草をするモニカさんだが、正直黙ってて欲しい。話が拗れる。
「ここは穏便に行きましょう、争い事はお互い得になりませんし…奥でその辺の話を」
私は抵抗する店員を無理矢理引き摺り、店に連れ込む。
「ったくなんなんだ!」
「まぁ、僕らが何者かなんてなんでも良いじゃ無いですか。それより、どうして彼女を殴ったんです?」
「はぁ?そりゃイレブンだからに決まってるだろ」
イレブンだから…か、それは違うと言わざるを得ない。
「それはちょっと違うなぁ。あの人は日本人の労働者でアンタはブリタニアの雇用主だ。労働者は仕事をクビにされるとお金に困るから逆らえない。それにアンタ…脂肪も目立つが中々の筋肉量だ。さぞかし贅沢な物食ってんだろう。…対して彼女は苦しい生活なせいもあり華奢。結局アンタは自分より弱い人を安全な立場から虐げてるだけなんだ」
「だったらなんだってんだよ!このガキ!」
右拳を振りかぶる店員だが、遅すぎると言わざるを得ない。私はロゼ…真の名を皇サクヤ。そして我が母はシェリー・メ・ブリタニア
「ッ!?消えた!?」
我が母はかつて幻の第一皇女と呼ばれていた。その独特な足捌きからなる高速移動は瞬時に相手の死角へと回り込む。故に相手には消えたように見える。まさに幻。
私は母からその足捌きを受け継いだ!そしてッ!
「殴打ってのは…こうやんだよッ!!」
店員の顔面にッ!拳をッ!!捩じ込むッ!!!
その後、数分ほど「お話」をしたところ、彼は心を入れ替え、日本人の店員さんへの今までの行いを反省したようだった。これであの女の人は慰謝料や残業代、有給休暇などを貰えるようになるだろう。
「あの…店長、大丈夫ですか…?血が出てますけど…」
「俺のことはいいから…次のお客様の対応してきて…グスン」
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「ふむ、触れたナイトメアの行動を阻害する『シトゥンペの壁』…厄介な物だね。ラクシャータ博士、アレの対抗策は未だに難しいのかな?」
「私の作ったゲフィオンディスターバーとはまた別の原理だからねぇ…関係する資料も無いんじゃ少し厳しいわねぇ」
情報は恐らく全てホッカイドウブロック…いや、ネオブリタニアの中で秘匿されているのだろうね。それにしても元々はニッポンが対ブリタニアのために作って居た技術だというのに、今はニッポン人を捕える為の檻になってしまっているとは、皮肉なものだね。
「それにしても…シトゥンペバリアだけならともかく『アドサの壁』だなんてね。潜った瞬間身体から力が抜けて大変だったよ。」
そう、黒の騎士団には私を含め、ゼロやユフィ、星刻など白兵戦を得意とする者も多く存在する。しかし、その対策と言わんばかりにナイトメアの動きを阻害するシトゥンペバリアに重なるように、筋肉の動きを阻害するアドサバリアと呼ばれるバリアも貼られているのである。オデュッセウス兄上がその壁に触れた瞬間、直撃したミサイルにより全治1週間の怪我を負うことになった。あのフレイヤの直撃すら耐えた兄上が、である。恐らく長男だから耐えられたのだろう、次男である私ならば死んでいただろうね。これではユフィやゼロですら無理矢理潜るのは危険と言える。それに…
「マッドドッグ…小規模ながらも世界各地でのテロ活動だなんて…」
「大丈夫だよナナリー。こちらも世界各地に黒の騎士団を派遣し、各国と連携してテロ活動の防止に努めているからね」
「はい…。私も早く出撃してテロリスト共をユフィ姉様と共に殲滅したいのですが…」
あぁ、うん。なんだろう。怖がっていると思っていたらそうじゃなかった。流石は我が妹。そしてルルーシュの兄妹と言ったところか。
…マッドドッグ…暫く活動が無く、何か企んでいると思っていたけれど、ネオブリタニアの動きに合わせて世界各地でテロ行為を引き起すとは。恐らくネオブリタニアと連携しているというよりも、一方的にマッドドッグがネオブリタニアのアシストをしたという感じだけれど、お陰で黒の騎士団は初動が遅れ、ネオブリタニアの建国を許してしまった。私とした事が完全に後手に回ってしまったと言える。
しかし…希望があるとすれば…クルシェフスキー夫妻がたまたまホッカイドウに旅行に行っていた事だろうか。
この作者、無料公開だった第2話までを見て取り敢えず書き始めたので見切り発車にもほどがありますね。
因みにこれより先はまだ書いてないので次回更新は未定です。それまでは増量版とかのオマケでお茶濁ししたいと思います。
今回これを投稿したのは奪還のロゼシナリオ…つまり発汗のロゼはこんなノリで書いていくというようなお試し版であるというのと、「続きを必ず書き、完結させる」と言う意思表明…もしくは願いつまりはギアス的な物と捉えてください。どちらにせよレンタルしなきゃ続きは書けないですけど。
登場人物紹介
⚫︎マッスル
『ナナシの傭兵』の一人。ロゼの兄。女性的免疫がカス。車と並走と言う記述通り、筋肉に汚染された本作のマッスルガイである。
⚫︎ロゼ
『ナナシの傭兵』の一人。マッスルの弟。その正体は皇カグヤであり、女性。過去の出来事から筋肉の大切さを痛感している。口癖は「〜ざるを得ない」
⚫︎モニカ・クルシェフスキー
『ナナシの傭兵』の臨時メンバー。元ナイトオブラウンズ(98第皇帝)であり既婚者。現在諸事情により夫とは別行動中。
⚫︎マッドドッグ
正体はマリオ・ディゼル。脳筋過ぎる世界を正さんと世界中でテロ活動を行うテロリストである。ジルクスタンの戦いでも登場しており、奇跡的に逃げおうせていた。最終的にギアスの欠片を回収するC.C.とL.L.の二人により倒されるのだが、現時点ではまだそうでは無い模様。世界各地でテロ行為を起こすことにより、黒の騎士団を牽制し、ネオブリタニアを間接的に支援している。この為、原作よりもナイトメア及び白兵戦力が充実しているミートギアス世界での黒の騎士団でもネオブリタニアに対する初動が遅れ、ホッカイドウブロック制圧を許してしまう形となった。