ミートギアス 〜筋肉のルルーシュ〜   作:ベルゼバビデブ

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タイトル詐欺です。物を投げないでください。やめてください、ものを投げないでください!


ミートギアス 〜暴力のアキト〜

 拳と拳のぶつかり合い、ルルーシュと僕の拳はお互いの顔面をブチ抜き、脳を揺らした。しかし僕はまだ倒れない。さらにと貫手をルルーシュの腹に空いた傷口にブチ込む。そのまま中を掻き回せば幾らルルーシュとは言え立っては居られない。更に出血も相まってとうとう気絶する様だ。

「負ける…?俺が、スザクに………」

「僕は鍛えたからね。君に勝つために。」

 度度響くルルーシュの掛けたギアス、『鍛えろ』は文字通り僕を鍛えた。ユフィとも殴りあったことすらある。

 そもそも僕と殴り合う前にランスロットのパンチでルルーシュは腹に重傷を負っていた。あの状態で立って動いていただけでもおかしいのだ。ロイドさんにゼロを捕らえたことを報告すると、皇帝陛下から直接会うから連れてこいとのことだった。

 

「久しいな、我が不祥の息子ルルーシュよ」

「シャ…ルル…!」

 ルルーシュが反応したので僕は地面に押さえつける。傷口に指を差し込めばいかに頑丈な肉体でも痛みに耐えられるはずがない。

「ルルーシュ、その怪我で暴れるのはお勧めしないよ。」

 僕はルルーシュを押さえつけたまま皇帝陛下を見る。

「何か、言いたそうだな枢木よ。構わん!言ってみるが…よい」

「…恐れながら、自分を帝国最強の十二騎士、ナイトオブラウンズに加えていただきたい。」

「ほう?ゼロを、ルルーシュを捕らえた褒美が欲しいと?」

「はい。」

 僕は頷く。

「スザ…ク!友達…を、売る、のか…!?」

「あぁそうだ。君は僕の踏み台だよ。広い背中で実に踏みやすい踏み台だ。」

「ふはははは!良かろう!!…今の言葉気に入った。」

 すると皇帝陛下は立ち上がる。うん?今瞳が変わった気がするけど…?

「それでは早速ナイトオブラウンズに命じる!その男の左目を塞げ。」

 僕は命令通りにそれを実行した。

「やはり…ギアス!な、何をする気だ…!」

「記憶を…書き換える。」

 どうやらV.V.くんに教えてもらったギアスなるものは瞳に宿るらしい。そしてどうやら陛下もギアスを持っているようだ。僕も気を付けないと。ルルーシュの目を左目だけを塞ぐと言うことはルルーシュのギアスは左目にあるらしい。そしてどうやら見ることで効果を発揮するようだ…いや、目と目が合ったらかな?

「シャルル・ジ・ブリタニアが刻む新たなる偽りの記憶!!お前はゼロであることマリアンヌのことナナリーのこと!全てを忘れ、ワシの忠実な僕として今よりE.U.へ赴きワシのために策を弄し拳を振るって貰う!!」

「ふ、ふざける…な!う、うわぁぁああああああああ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 全治半年といわれた傷を一週間で治したルルーシュ…いや、今は別の人物だが…は、僕と二人、ユーロブリタニアに向かっていた。ルルーシュは記憶と名を奪われ、その力と知恵を皇帝陛下のために使う奴隷となった。皮肉だね、ブリタニアの破壊を望んだ君が今やブリタニアのための奴隷になるなんて。

「許しは…乞わないよ。」

「は?何を言っている枢木卿」

「いえ、独り言です」

 彼は水を飲もうとして…あ、水差しを砕いた。

「水…」

 

 列車を使用してようやく僕らは目的地に着いた。しかし、あまり歓迎されていないのだろう、出迎えは見るからに最低限と言った感じだ。

「なんだ?迎えはこれだけか?」

 彼も同じ感想を抱いたらしい。少ない迎えをキョロキョロと見てから尊大な態度でそう言った。

「まぁいい、私が帰る頃には溢れんばかりの見送りと喝采が送られるだろう。」

 それして彼はダブルバイセップスを決め、誇らしげに言い放った。

 

「この天才軍師、ニクアツ マッスルガイがもたらす勝利によってな!」




タイトル詐欺解説:アキトが登場しない。

亡国のアキトを見ていない人向けに解説すると、ルルーシュが一時的に記憶を書き換えられて天才軍師「ジュリアス キングスレイ」としてE.U.攻略に遣わされていましたので、それの脳筋ルルーシュ版です。

おまけではありますが、ある意味最終話の結末を記してもいます。


●オマケ NGシーン●※化物語ネタです 第五話にも同じネタのオマケを7/29に追加しています
「恐れながらシャルルル皇帝陛下」
「ルが1個多いぞ、枢木よォ…」
「申し訳ありません、噛んでしまいました。シャルルルル皇帝陛下」
「今度は、二つ多いぞ、枢木よォ…お主、わざとやっておるな?」
「断じてそんなことは!どうかお許しを、シャル皇帝陛下!」
「今度はァ!ルが1個足りぬでは無いかァ!!枢木ィ!!」
「大変失礼いたしました!申し訳ありませんシェルル皇帝陛下!」
「枢木よ、ワシの名前はシャルル ジ ブリタニアである。決して、貝類のような名前では、なァい!」
「どうかお許しを!謝ルル皇帝陛下!」
「誤植では無いか枢木よォ…謝罪の気持ちがァ!わしの名前に移っておるでは無いかァ!!」
「謝罪の気持ちに免じてお許しいただければと、ぱるる皇帝陛下…」
「枢木よ、ワシの名前を埼玉県出身のビッグアップルに所属しておるAKB48の元メンバーの日本女優の愛称みたいに言い間違うとは何事だ!」
「はっ!大変申し訳ありませんでしたルシャシャ皇帝陛下!」
「ルとシャが!入れ替わっておる!!」」
「お許しください!ルルーシャ皇帝陛下!」
「そこにおるワシの不肖の息子のように間違うとは!なんったる愚かしさ!!貴様の記憶力は死んでおる!死んでおる貴様に権利などなァい!!!」

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