『これ以上は無理です!』
「もうしばらく持ち堪えて!ゼロが…ゼロがここの構造を把握するまで…!」
カレンは信じていた。彼が、ゼロが、ルルーシュが、あっと驚く策を披露し、この場の打開をしてくれると。
「歩兵部隊はナイトメアに乗り込め!ゼロが鹵獲してくれたサザーランドはまだあるぞ!」
「C.C.さん、歩兵部隊は全員乗り込みました。」
『わかった。例の物を使え。ゼロの護衛に回す』
「分かりました」
それでは本編スタートです。
俺が顎を砕いた男のメモには様々なことが書かれていた。どうやらC.C.を確保するための特殊部隊らしい。男の持っていたデータの中に建物構造図は記載されていたが、肝心のサザーランドの起動コードは書かれていなかった。だからこれを使う。
「それは…例の奴か」
「あぁ、ナイトメアを自動で動かすプログラムだ。と言ってもサザーランドくらいにしか使えないけどな。お前に渡したデータにも入っていただろう?」
「あぁ、逃走しながらでは結局一つしか作れなかったがな。」
C.C.に別れ際渡した便利データには「緑の魔女」というワードに反応して黒の騎士団に協力するギアスをかけた人々のリスト、自動操縦プログラム、さまざまなパターンを想定した作戦手順書を入れてあった。このバベルタワー襲撃に使用した飛行船を使うと言う物も作戦書にあった物だ。
もしかしたらギアスの暴走はやたら無闇に協力者を作るギアスを掛けたのが良くなかったのかもしれない。…だが、そのおかげでC.C.達は再起できたのだと思うと、必ずしも間違いだったとは判断しかねるところではあるが…
飛行船といえば…シャルルの奴隷となって軍師ニクアツ=マッスルガイとして策を弄した時にも使用した気がするな。それにドローンも使用していた。どうやら記憶は違えど考えることは同じらしい。
「…シャルルにギアスを渡したのはお前か?」
「まさか」
C.C.は首を振る。まぁ、こいつが与えていたとしてもどうのこうのするつもりもないが…
「ナナリーはどうしてる?」
「すまない、回収出来ず終いだ。ただ、スザクに連れていかれるところをカレンが見ている」
つまりブリタニアが握っているわけか…俺がゼロだとわかればナナリーは危うい。…そういえば、俺にこの世界で最も愛らしく、声も心地よく良い香りがして弾ける笑顔に癒される優しくも芯の強い妹は居るが弟は居なかったはず…誰だ?あの肉ダルマは…?まぁ、今は一旦その問題は置いておこう。
「長期休暇の課題で作っておいて正解だったな。」
俺のコイツは特別製だ。起動キー代わりに刺し、ハッキングすることで稼働させることができる。まぁ、ハッキングに少々時間がかかるのが難点だが。
『ここで何をしている!?その服装…ブリタニア…の、学…生?学生で良いのか?それに倒れているのは機密情報局の…皇帝陛下の直属部隊がなぜ…?』
C.C.を物陰に隠しつつ、顎を砕いた男に懸命に心臓マッサージをするフリをする。男は顎を砕かれている為ろくに喋れない。うーむ、力加減がわからずバキバキ言っているがまぁこいつには生きていてもらうと困るし、これで死んでも問題ないだろう。
「軍人さんですよね!よ、良かった!早くこの人を病院に!」
相手は迷わず降りる様子だ。ふむ、情報通り特殊部隊とは情報を共有できていないらしい。好都合だな。
「生存者は一人だけか?」
「いいえ、0人です。」
「は?」
俺は左目を開け、ギアスを使う。
「"よこせ、お前のナイトメアを"!」
「あぁ…分かった。大切に扱えよ。ナンバーはQR5-YK1D6だ。」
「ありがとう。…そしてさようなら。」
取り敢えず別れの挨拶代わりに顔面に回し蹴りを叩き込み、意識を刈り取ってからサザーランドを起動させる。
「毎回思うんだが何故殴る?」
「敵のパイロットが意識を取り戻したら厄介だろう?」
「そ、そうか…」
敵に連絡などされるリスクがあるからな。
「よし、C.C.はこっちを使え」
「分かっている。」
C.C.が乗ってきた無頼は左腕が頑丈そうなものに置き換えられている。恐らく輻射波動などの直接的破壊力のあるギミックはないものの、殴打に特化した物なのだろう。
「C.C.は予定通りバベルタワーに対する爆薬設置作業を開始しろ。私はナイトメアを鹵獲しつつ指示を出しつつこの無頼で殴る。」
カレンが敵のナイトメアを壁をブチ抜いての輻射波動で破壊した。
「よくやったQ1、次は21階だ。P4は階段を封鎖しろ。R5は左30°にミサイル発射。N1はそこから50m、天井に向けて斉射。」
『ゼロ!歩兵部隊は全員ナイトメアに騎乗致しました。次の指示をお願い致します!』
黒の騎士団の団員は俺の指示通りに動いている、士気も高い。
『くたばれイレブンが!』
ようやく俺の所にも敵が来たか。敵のサザーランドの射撃を柱で受け、スラッシュハーケンとランドスピナーにより一気に距離を詰める。左手のナックルで胴体をブチ抜き沈黙させた。そろそろカラレス総督が出張ってくる頃合いか。
『ゼロ!ブリタニアの援軍だ!も、物凄い数ですぜ…あんなの勝てっこありやせんぜ!』
上からも下からも凄まじい数の敵ナイトメア…どうやら予想通り総督が出てきたようだな。脱出は難しい…だからこそ俺の勝ちだ。ご苦労なことにJフロアを残しブリタニアが制圧を実行、我々黒の騎士団は上下を挟まれ、地上に逃げるしかない…しかし、その先にはカラレス総督の本隊が陣取って居る。正面突破という手もあるが、それでは芸がないだろう。
勝利を確信した敵ほど策に嵌めやすいものはない。今回の作戦はバベルタワーの爆破。ただ爆破するだけではなく、地上に陣取ったカラレス達を押し潰すように瓦礫が落ちるように計算して爆破する。さらにこの崩壊したビルは中華連邦の総領事館までの逃走ルートに応用できる。黎星刻には話がついて居る。我々が総領事館にまで逃げることができれば勝ちだ。まぁ、俺は行かないのだが。
「C.C.そちらのフロアはどうなって居る?」
『あぁ、現在作業中だ。10分もあれば完了する。』
「わかった。ならば今の配置で守り切れるだろう。」
ディートハルトの残したラインΩ、総領事館でこれを流せば黒の騎士団とゼロの復活が為されるだろう。
『ゼロ!敵のナイトメアが一機で……………うわぁ!!』
「うん?どうした?」
『なんでだ!?さっきまであっちにいたのに!……………のわぁ!』
味方機が尽く突破されて居る…?スザクでもあるまいし何が起きて居る…単独行動?まずいな、このままだとこちらまで来る…!
『ゼロ!ここは一先ずアンタだけでも逃げてくれ!元々我らが陽動、捨て石の作戦だ。』
「いや、卜部には爆破準備の方の警護に回ってほしい。こちら同様に突破してくる敵が居ないとも限らないからな。」
こちらのフロアがやられるよりもC.C.がやられる方がまずい。俺は最悪ナイトメアを捨ててでも逃げ隠れすればなんとかなるが、C.C.の方が崩壊すれば我々は敗北が確定する。
『しかしそれではゼロの守りが手薄に…』
「問題ない。私の守りはこの私自らが行う。良いことを教えてやろう卜部。王自らが動かなければ部下は着いてこない、そうだろう?」
『分かった、我らが王よ!健闘を祈る!』
これでこちらの守りはサザーランドドローンが2機とカレン、そして俺だ。ドローンならばいくらでも捨て石に出来る。カレンは…できれば生き残ってほしい。
最近良い筋肉がついてきて居るんだからな。
そして壁を突き抜け、金色のナイトメアが現れた。ドローンが反応し、銃撃を仕掛ける。金色のナイトメアはスラッシュハーケンで軌道を逸らしそれを回避したようだ。…ん?いまドローン達と金色のナイトメアが瞬間移動したように見えたぞ!?ドローン1は肘打ちのような攻撃で破壊されていた。
ドローンプログラムにもサザーランドにも瞬間移動の機能などあるはずはない、つまり何か物理的でない何か…例えば時を止めるような能力が…?いや、ならばドローンも動いていることに説明がつかない。それに…何故奴はコクピットをこじ開け中身を確認するような動作をとっている?俺はC.C.を誘き寄せるための罠、あの男はそう言っていたな…つまり。これはギアスの力…!
人に命令する力、記憶を書き換える力、思考を読む力、例えば…人を停止させる力、そう言ったものがあるとするならば?ギアスだというのならC.C.には通用しない、つまりC.C.を捕獲しようとしているあいつはギアスの効かないドローンをC.C.が乗っていると勘違いしたのだ。相手はギアス持ち、一体どんな奴…く、ドローン2もやられた…!まずい、もう壁役がいないぞ…!
『ゼロ!ここは私が!』
いかにカレンが優秀でも相手を停止させる(仮)ギアスを持つ相手では勝ち目がない!
『こちらC.C.、準備完了だ。』
「流石は出来る女C.C.!完璧なタイミングだ!」
『えっ?そ、そうか?ま、まぁ?私はC.…』
あそれポチッとな。これでバベルタワーは崩落する。さらばだ。カラレス総督!上の部隊は地面に叩きつけられ、下の部隊は上から押しつぶされる。これで敵の一掃は成った!
そして俺は今からナイトメアを隠しつつ学園に戻りアリバイ工作を、C.C.には俺の代わりにゼロとして演説をしてもらう。演説の内容は既に録音済み、完璧な作戦だ。
『日本人よ!私は自らを鍛え直し、再びこの地に帰ってきた!今よりこの部屋が合衆国日本の新たな領土となる…』
ブラザーは落下してしまいマシタ。まぁ、ブラザーは殺しても死なない人ですカラ、きっと大丈夫でショウ。それよりもボクの任務はブラザーの記憶が戻った時の抹殺とC.C.の確保デス。万が一に備えて準備が必要デス。ボクに預けられたナイトメアはヴィンセント、ランスロットをもとにした量産機デス。まずは黒の騎士団のサザーランドを殲滅しまショウ。ルルーシュにしてもC.Cにしてもこんなところにいるはずがありまセン。
"絶対停止"発動…!
ピタリと止まったサザーランドを破壊していきマス。もし動けるナイトメアがいたらそれがC.C.ということデス。
壁をブチ抜き、広場を見渡すと、鹵獲されたサザーランドが2機、左腕のゴツい無頼、要注意機体の赤いナイトメア…4機デスカ。そう思っていると、サザーランドから発砲されマス。まずはC.C.が居ないかのチェックをしまショウ。その前にこの銃撃はスラッシュハーケンで避けるとして…
"絶対停止"発動デス…!
無頼と赤いナイトメアへ止まりまシタカ。…!?サザーランドが2機とも動いてイル!?そんな馬鹿ナ!ボクのギアスが効かないということは、C.C.が乗っているというコト…でも、それが2機?まさかC.C.や嚮主V.V.と同じような存在を黒の騎士団は確保したってコト…!?いや、そんなハズ…!
「あ、ありえまセン!」
ここで時間切れ、一旦"絶対停止"を解除し、破壊したサザーランドのコクピットを確認するが、コクピットには誰も居まセン。これはどういう事デス!?
再度"絶対停止"を発動し、もう一機のサザーランドも返り討ちにし、コクピットを調べマス。やはり誰も乗っていまセン。…いや、起動キーの代わりに別の何か…これはまさかドローン!?ドローンと言えば確かあれは少し前のコト…
『ヘイブラザー!こんな夜中まで何作ってるんデス?』
普段は早寝のブラザーがまだ起きていると報告を受け、僕は確かめに行きまシタ。
『悪い、起こしたか?ナイトメアを自律行動させるためのプログラムをちょっと作っててさ』
『へぇ…なんの為につくってるんデス?』
『嫌だなロロ、長期休暇の課題だよ。ユーロブリタニアでは実戦にも投入されたって聞いてさ。俺も作ってみようと思って。』
まさかあれが…?あの時からこのことを読んでイタ?いや、そんなはずはナイ!どっちにしろ、あの2機のどちらかにルルーシュが居れば始末するだけデス!再度"絶対停止"を…うん?この爆発音と振動はなんデス!?天井が崩れていマス!いけない、物理現象は止められまセン!
なんとか脱出してみると、バベルタワーは倒壊し、カラレス総督は亡くなったとのコト。ゼロによる演説が始まり、発信元が中華連邦の総領事館と聞き、駆け付けマス。僕の前では警備など無駄デス。"絶対停止"を発動して潜入しようとすると、電話が掛かってしまシタ。…ブラザーからダッテ?
「もしもし?ブラザー?」
『良かったロロ、無事なんだな!?お前今どこに…』
「ブラザーこそ…どこにいるんデス?」
『何言ってるんだ。学校だよ。体育の補習…ヴィレッタ先生に代わるぞ?』
ブラザーは学園に?と言うことはあのゼロはルルーシュじゃないってことでショウ。
『ロロか?お前も早く帰ってこい』
「…オーケー、ヴィレッタティーチャー」
僕はどこか安堵しながら帰路に着きまシタ。
一応R2より前の亡国のアキトでドローンが出て来てるので時系列的にはおかしくないはず。まぁ高校生が作れてるのは異常かもですが
ゴミほど興味ない話だとは思いますが、Twitterアカウント作りました。
●オマケ●
ミートギアス 〜筋肉のルルーシュ〜 R2 OPテーマ歌詞
朝も夜も身体鍛えて
この拳でキミマモル
殴ったら行方知らズ
明日は昨日よりも鍛えて
増していくよ筋の肉
走る速さは流れ星
身体を鍛えてても
変わることのないものがある
拳を振るってでも
守るべきものが僕らにはある
何万回何億回ものの筋トレで筋肉が
強くなる増していく
筋肉ダルマと人が呼ぶ
筋肉の壁で君守る
I continue to Train
I continue to Train!
見つめ合い 拳を交わして
鏡越しのボクとボク
こんなに筋肉あるのに
褐色肌に歯が真っ白は映えるよ
筋肉のない君のもとへ
駆ける付ける速さ流れ星
鍛えた僕の身体
敵を今殴り飛ばす