ミートギアス 〜筋肉のルルーシュ〜   作:ベルゼバビデブ

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『先日即位した第99代ブリタニア皇帝ルルーシュは歴代の皇帝領の破壊を強行しました。貴族制度の廃止、筋トレの推奨、違法でないプロテイン…こちらは皇帝自らが愛用している物とのこと…の格安販売、財閥の解体、ナンバーズの解放…これらの行為に対してもオデュッセウスを始めとする元皇族達は神皇帝を支持しているようです。』
「すっげーなアイツの筋肉!」
「筋肉がすごいのは前からだろう。だが、完全にブリタニアを作り変える気とはな…」
「壊すの間違いじゃないの?」
「ルルーシュのブリタニアへの怒りは本物だったのか…」
「ルルーシュ皇帝の制度と筋肉を支持する声は超合衆国でも多いですわーーー!!!」
 斑鳩のブリッジ内でもルルーシュに対する肯定的な意見が聞こえる中、否定する者がいた。
「いいや、違う」
 星刻はモストマスキュラーのポージングを取り、首を横に振る。
「ルルーシュ皇帝の…いや、ゼロの目的は全世界の…掌握!」
 星刻はサイドチェストにポージングを切り替えて断言した。

 それでは本編スタートです。


TURN22 脳 筋 ル ル ー シ ュ (皇帝ルルーシュ)

 集めた兵士達に奴隷となるようにギアスを掛けるとジェレミアが現れた。

「ジェレミア ゴットバルト、ただいまローゼンクロイツ元伯爵の討滅より帰還いたしました。」

「ご苦労だったなジェレミア。しかし本当にいいのか?お前の活躍ならやはりお前もラウンズに…」

「いえ、ルルーシュ様。私はルルーシュ様に仕えることさえできればそれ以上は何も望みません」

 無欲…いや、忠義の厚い男だ。その反面、俺には人望がないと感じさせられる。こうも各地で貴族どもが反乱を起こすとはな…筋トレする暇が無い。今も空気椅子をしながら右手でバーベルを持ち上げるくらいしか出来ていない、これでは鈍ってしまう…。そんなことを考えていると玉座の間にロイドが現れた。

「来たかロイド。ラウンズ達の機体はどうなっている?」

「えぇ、順調ですよぉ〜」

「ならば案内してくれ。」

 俺は膝でバーベルを挟み逆立ち歩きでロイドに着いて行き、ラウンズのナイトメアの元へと向かった。

 

「まずはナイトオブイレブンから…」

 ナイトオブイレブン…卜部専用のナイトメア『ガングラン』は卜部の希望もあり、回収したカマキリナイトメア…モニカのフローレンスを改造したものだ。特徴的だったインセクトモードを排する代わりに機動力を更に高めた機体。2基有ったハドロンブラスターも1基に減らし、カラーリングも紺色に統一してある。そして卜部に合わせて刀型のMVSとその鞘を右肩に取り付けた。弱点らしい弱点のない安定した機体だが、逆に言うと特徴がないともいう。

「うむ、次に行ってくれ」

 

「はい。次はナイトオブエイトの機体ですよぉ」

 ナイトオブエイト…ロロ専用のナイトメア『ラモラック』はロロが今まで乗ってきていたナイトメアであるヴィンセントをベースに開発した。ガングラン製造時に余ったハドロンブラスターはラモラックが使うことになっている。そして最大の特徴は拳、肘、膝の計6箇所に取り付けたニードルブレイザー。6つ同時起動により前方に絶対守護領域並みの硬度を誇るブレイズルミナスを展開することができる。しかし最大の武器は乗っているロロ自体だ。あいつの絶対停止を展開しつ接近、攻撃はニードルブレイザーから発生するブレイズルミナスで弾き、遠距離はハドロンブラスターを、接近したらニードルブレイザーによる攻撃で仕留める。我が弟ながら実に強力だ。胸を叩く為に片手が塞がることの多いロロの為に一応片手で大まかな動きができるように設定してあるが、細かい動きができないのが欠点だろうか。

 

「ねぇ、ルルーシュ!」

「うん?ユフィか、どうしたんだい?」

「私専用のナイトメアはまだ出来上がらないのですか?」

 ナイトオブスリーのユフィの為に開発予定の『ユーウェイン』は現在グロースターをベース開発しているはずだったが、ユフィの希望である「デケェ拳で相手を叩き潰したい!撲殺です!」を叶えるのは流石のロイドでも難しかったらしい。何せ他のナイトメアと同時着手のため、完全新規作製をするは時間が足りない。しかし、グロースターがベースではユフィの望むデケェ拳を振り回すだけのパワーに欠けるのだ。

 しかし驚いたな…ギアスを解いてなおユフィが戦うと言い出すとは…。

 ユフィには俺のギアスのことを説明した。そしてその結果起きた悲劇も、全て俺の責任だと誤ったが、彼女は首を横に振ったのだ。

『私、吹っ切れちゃいました。だから許します、私はルルーシュを。そして…私が人々を殺めたのは私の罪、その罪滅ぼしのためルルーシュと共に優しい世界を作るのです。』

 そう、言ってくれたのだ。まぁ、許す前に顔面に拳は貰ったが安いものだろう。…正直ギアスの影響がかなり残ってるんじゃないかと心配になる言動を繰り返しているが、ジェレミアは確かにギアスを解除しているのだ…我が義妹ながら逞しいものだ…あ、いや、心がな。うん。

 

 そして卜部もロロもジェレミアもスザクもロイド達も…もちろんC.C.も俺の計画に協力してくれると言ってくれた。だから…俺は必ず成し遂げなければならない。

 すると、電話が鳴る。皇帝である俺の電話に直接かかってくるなど2つしか想像出来ない。どうやら動き出したようだな。

 

 

 

 僕達ナイトオブラウンズは旧ナイトオブラウンズの鎮圧に出ることとなった。こちらはユフィを除く僕、ロロ、卜部さんの3人。対してあちらはビスマルクさん、ジノ、ドロテアさん、3対3なら数は互角、さらにこちらは最新の機体ばかりだ。負けるはずがないし、負けるわけにはいかない。ここで皇帝ルルーシュとそのラウンズが旧ラウンズを撃破することでブリタニアにおける反抗の芽を完全に潰せるはずなのだから。

「旧ナイトオブワンは自分が相手する。ロロは旧ナイトオブフォーを、卜部さんは旧ナイトオブスリーを相手してほしい」

『オーケー!』『承知した』

 まずはラウンズよりもその直属部隊を叩くとしよう。でもそれはどうやらみんな考えは同じらしい。

 ランスロットアルビオンのエナジーウィング、ガングランのハドロンブラスター、ラモラックのハドロンブラスターが直属部隊の機体を撃墜していく。

『枢木スザク!』

 やはりあんな雑な攻撃ではギャラハッドは墜とせないか。

『どちらが真のナイトオブワンか…ここで決着をつけようか!』

「望むところです!」

 

 

 

 今回は追い詰められるまでなるべくギアスを使うなとブラザーから言われていマス。ですが、ボクがギアスだけでは無いと言うことを教えてあげまショウ!

『喰らいなァ!』

 ナイトオブフォー…そしてパロミデスのフィンガーハドロンが飛んできまシタ、ここはラモラックの機動力を活かしテ攻撃を躱しマス。そして一気に距離を詰めて攻撃デス!

『距離を詰めれば勝てると思ったか!?』

 パロミデスは拳を繰り出してきまシタ。でも甘いデス。こちらは肘のニードルブレイザーからブレイズルミナスを展開して受け止めマス。このポジションでは攻撃は難しいですネ、一度距離を取りマス。そしテ…

「ハドロンブラスター発射デス!」

『舐めるんじゃ無い!フィンガーハドロン発射!』

 ラモラックのハドロンブラスターではフィンガーハドロンの一斉射撃には流石に勝てないようデス。押し負けたハドロン砲がボクに当たる前に素早く避けると既にパロミデスのフィンガーがこちらに向いていまシタ。

『貰った!もう一回食らえ!!』

 再びのフィンガーハドロン…ですが避ける必要は有りまセン。

「効きませんヨ、そんなモノ!」

 ラモラックの六つのニードルブレイザーを起動シテ、ブレイズルミナスを展開しマス。

『防がれた!?馬鹿な!?』

「ヴィンセントとは違うのですヨ、ヴィンセントとはネ!」

 肘打ちで最大の武装と思われる肩の武器を破壊しマス。これでボクの勝ちデス!膝を胴体にぶち込んで終わりにしマス!

『ロロく〜ん!お願いなんだけどさ〜ぁ!』

「ロイドサン!?」

 突然の通信デス。驚きまシタ。

『その機体、できれば鹵獲して欲しいんだけ…あっちょっやめっ…』

 …取り敢えず絶対停止でパロミデスの動きを止めて起きまショウ

『ロロですか?私です。貴方の義理の兄の腹違いの妹…つまり貴方の腹違いの姉のユフィです』

「…間違ってはないですケド…それはもうほぼ他人ですヨ…」

『何か言いましたか?そのパロ…?パロデミ?…兎に角!その機体が私欲しいのです!必ず鹵獲しなさい、良いですね!』

 …後が怖いし言われた通りにしまショウ…胴体ではなくコクピットに肘打ちをブチ込みマス。ヨシ!これで鹵獲成功デス!

 

 

 

『くっ…その形状…フローレンスか…!その機体はモニカのものだ!返して貰うぞ!』

「これは正々堂々の一騎打ちを経てモニカ殿より直々に受け取った物!貴殿に返す通りは無い!ジノ ヴァインベルグ卿…相手にとって不足なし!この機体欲しくば力づくで来いッ!!」

 相手は可変ナイトメアトリスタン。こちらも元は可変ナイトメアだったがその機能を使う気はない。そもそも空中ではあまり意味がないからな。

『食らえ!ハドロンスピアー!』

 ほう、あれがスザクくんの言っていたハドロンスピアーか、だが…!

「こちらにもハドロンブラスターがある!」

 左肩のバドロンブラスターで相殺し、すぐさま距離を詰める。…が、流石は元ナイトオブスリー、既に人型になっていたか。振るわれたMVS同士のぶつかり合いとなり、火花を散らす。だが、このガングランの元となったアレクサンダなるナイトメアにはモニカ殿にも使われたことのない仕込み武器が存在する。それがこのウルナエッジ!手首に仕込まれたこれならば!

『隠し武器だと!?モニカから聞いてないぞそんな物!』

「当然だろう、でなければ隠し武器にならんからな」

 胴体へのウルナエッジは逸されたものの、そんなことはこちらとて想定済み、最初から狙いは頭部!

『しまった!』

 ギリギリ躱されたが頭部の半分は持っていけたな。これで視界は大きく削げた。続けて蹴りを叩き込む!

『そんな攻撃ッ!』

 距離を取ってギリギリ躱す算段か、甘い!このガングランは変形を想定してはいないが、可変構造自体は残してある。つまり!モニカ殿のフローレンスが度々見せたインセクトモード、あれは太腿部分が延長される構造になっている…ならば!

『脚が…伸びた!?』

 躱しきれず蹴られ、体勢を崩したところで叩き切ってやる!俺はMVSを上段から下段に振り下ろした。

『クソッ!』

 再度MVSで防がれたか…だが!その削がれた視界ではこの腰のスラッシュハーケンは避けられまい!

「食らえ!」

『何!?どこから…!』

 とどめにフットスタンプを叩き込む。先程も言った通りガングランの太腿は伸びる。つまり一度目の衝撃を与えた事で相手の抵抗力を相殺し、ガラ空きになった相手に更なる衝撃を叩き込めるということ!これぞ破壊の極意なり!あまりの衝撃にトリスタンのフロートシステムが砕け、落下していく。…勝ったか。どうやらロロくんの方も終わっているらしい。あとはスザクくんだけか。

 

 

 

 おかしい、こちらの攻撃が読まれているし、ランスロットの移動先も読まれている。機体性能では圧倒しているはずなのに…これが元ナイトオブワンの実力か…!

『スザク、予定通りこの戦いは全国に放送されている。お前の鍛えられた力を見せつけろ!』

「分かってる!」

 ギャラハッドによる距離を詰めての斬撃…幸いスピードで圧倒しているアルビオンならば回避は可能…だけど

「回避した場所に蹴りを!?」

『ナイトメアの性能の違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!』

「くっ!」

 エナジーウィングから無数のエネルギー弾を飛ばすけれど全て躱された…!更に…いけない!この軌道ではスラッシュハーケンが避けられない!何故ランスロットの軌道を…!まるで未来を読んでいるかのようだ…!だったら…!複雑に左右にフェイントを掛けての攻撃…!

『甘いな』

「何ッ!?」

 ギリギリでMVSで鍔迫り合いに持ち込むが、これはランスロットの機体性能のおかげだ。つ、強い…!

『我がギアスは未来を読む!弱点は…無いッ!!』

 袈裟斬りをエナジーウィングの盾でなんとか防いだけれど、何度も受けたら機体が保たない…!

『スザクくん、加勢は…』

「必要ありません!これは僕の一騎打ちです!ロロも手を出すな!」

『オーケー』

 そうだ、乗り越えなければ…!この強敵に勝てるように…!ゼロレクイエムの為にも…!!

 

「僕は、"鍛える"!」

 

 僕に掛けられた「鍛える」ギアスは僕の力量不足を感じると発動する呪い…だが、それを逆手に取れば…!

『なんだ…!?さっきよりも早い!?』

 ランスロットアルビオンに搭載された新システム…『マッスルデバイス』は僕の筋肉の動きを読み取りそれを数値化して機体の制御に反映している…つまり!僕の筋肉が鍛えられれば鍛えられるほどより早くランスロットアルビオンは動く!!

『帝国最強の騎士は、我が名と共にッ!!』

 ギャラハッドが剣を構えてこちらを見ている…しかし!

「うおおおおおおおおおお!!パワーーーーーッ!!!!」

 動きが読まれても関係ないほど早く!より早く!体を鍛えて攻撃をブチ込む!!!

『な、なんだ!?機体性能じゃない…!?この動きは……!!!』

 脚部にブレイズルミナスを展開し、回転を加えた蹴りで…胴体をブチ抜くッ!!

「食らえ!陽昇流誠壱式旋風脚!!」

 

『…見事』

 

 ギャラハッドは爆散した。これで反旗を翻したナイトオブラウンズはもういない。

 

 

 

 スザクがビスマルクを倒したことを確認し、俺は次の一手に出る。全世界に向けての宣言だ。

「全世界に告げる!今の映像で私が名実共にブリタニアの支配者とお分かり頂けたことと思う。そして見よ!この筋肉を!!」

 俺はダブルバイセップスを披露して服を破り裂く。

「そしてこのブリタニアの支配者である私は…我が神聖ブリタニア帝国が超合衆国への参加を表明したい。交渉には枢木スザクを始めとする武官は立ち会わせない…何故なら必要がないからな。この筋肉があれば護衛など不要と言うことだよ。全て超合衆国の指示に従おうではないか。海を走ってこいでも、空中を走ってこいでも、会場までは逆立ちでこいでもなんでも…ただし、交渉の舞台は現在超合衆国とブリタニアの中立地帯の日本…アッシュフォード学園を指定させていただこう」

 まぁ、どんな条件で来られてもこちらは超合衆国の代表達を人質にする作戦を決行するがな…!そもそも超合衆国のシステムは俺が使ったのだ。その弱点は把握している…そして暴力で脅して首を縦に振らせる。民主主義の脆弱性を教えてやろう…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、ルルーシュ。なんでも条件を呑むとは言え、これは余りにも…その、あまりにも酷くはないか?」

「そうか?」

 俺は今、日本に降り立ち、C.C.を肩車してウサギ跳びでアッシュフォード学園に向かっている。超合衆国からの条件は

・ルルーシュ皇帝の類稀な筋肉を見ればSPは不要と考える

・ルルーシュ皇帝の類稀な筋肉で戦力は十分なのでナイトメアの持ち込みは不可

・ルルーシュ皇帝の類稀な脚力を拝見したいので日本内の移動はウサギ跳びに限る

・ルルーシュ皇帝の類稀な筋肉を考えれば同行者は不要と考えるが、必要な場合はルルーシュ皇帝自らが肩車すること

であった。恐らくこちらが「こんな条件が飲めるか!」と怒ることを想定したんだろうが甘いな…!

「その…お前には…羞恥心という概念はないのか?」

「あるに決まっているだろう。だが、皆が俺の鍛えられた身体に注目しているのだ、どこに恥がある?」

「私は今ほど死なないことを後悔したことはないよ」

 ウサギ跳びを続けていると、急に声をかけられた。

「ルルーシュ!教えてくれよ!今までどうしてお前は俺に…」

 声の主はリヴァルか…久しぶりだな。だが今の俺は皇帝、もうあいつと話すことなどない。無視してウサギ跳びを続けると学園に到着した。出迎えが現れ…あれはカレンか。それにゴーグルをかけた護衛が数人、ギアス対策だろうな。

「…恥ずかしいとかそういう概念はあなたには無いわけ…?」

「お前もおかしなことを聞くんだな。あるに決まっているだろう」

「やめておけカレン、この肉ダルマには何を言っても無駄だ、それより早く案内してくれ、私の方が恥ずかしくて死にそうだ」

「…同情するわC.C.…こっちよ」

 そしてカレンの案内で俺は体育館へと向かった。

 

「超合衆国最高評議会議長、皇 神楽耶殿…我が神聖ブリタニア帝国の超合衆国への加盟を認めて頂きたい。」

「それには各合衆国代表の3分の2以上の承認が必要ですわーーー!!!」

「えぇ、わかっています。それが民主主義というものでしょう?」

 相変わらずの喧しさだな、神楽耶…

 すると突然俺の周りに壁が現れた。なるほど、これもギアス対策か…だが杜撰な対策だな…。周りのざわめきを聞けばギアスのことを知っているのが神楽耶と黒の騎士団のメンバーと言うことが予想できる。そして目の前のモニターに神楽耶が映し出された。

『悪逆皇帝ルルーシュ、あなたの狙いはお見通しですわーーー!!!』

「ほう?狙いとは?」

 すると神楽耶だけではなく星刻も映し出される。そして星刻はサイドチェスト(こんにちマッスル)と挨拶をしてきた。俺もサイドチェストを返す。星刻め…この短時間でここまでのキレを…中々侮れない奴だ。

『ふん、相変わらずキレているなルルーシュ。そして相変わらずの頭のキレだ。合衆国の決議は多数決で行われるが、その投票権は人口に比例する…中華連邦が崩壊した今、世界最大の人口を誇る国家はブリタニアだ。その数はおよそ過半数を超える…』

『つまり、合衆国は事実上あなたに乗っ取られてしまいますわーーー!!!ブリタニアと言う国を割るか、投票権を人口比率の20%にするかしてほしいですわーーー!!!』

 やはりそう来たか…だが!

「我が国にだけそれを求めるのは不平等では?多数決、民主主義とは平等が前提のはず。それとも何か?神聖ブリタニア帝国の人民は他国の20%分の権利しかないと?」

『それは…』

 星刻が狼狽えた隙に壁を殴り破壊する。この程度の壁で俺を閉じ込められるなどと愚かな考えだ。

「この私には世界を統べる資格がある!強靭な肉体!全てを破壊する覚悟!その二つが私にはある!」

 瞬間、天井を突き破ってランスロットアルビオンが現れる。今頃はブリタニア軍が日本へと向かっているはずだ。国際的信用など筋肉の前には無駄!筋肉…つまりパワー、パワーとは即ち軍事力。この絶対的軍事力で世界を統べてやる!

「ブラザー、会場の黒の騎士団員は全員始末したヨ」

「よくやった。」

「いつの間にかナイトオブエイトが現れましたわーーー!!!」

 C.C.を連れてきたのはこの為だ。ロロが広範囲を絶対停止し、同行者として会場内に待機したC.C.が内側からロックを外す。そしてロロが内部に侵入して黒の騎士団員達を始末する。

 いつの間にか現れたナイトオブエイト、倒れた護衛、そしてランスロットアルビオン…とどめにこの俺の筋肉!もはや誰も俺には逆らえない!

 

「さぁ、民主主義を始めようか…!」




ドロテアに出番を与え過ぎて逆にノネットの影薄すぎる問題。でも、ロスカラに出番があるから逆に動かしにくいんですよね、彼女

前回の感想欄で多かったので質問返し※作者の描写不足の言い訳
Q.マリアンヌがまともな人になってません?
A.ルルーシュが本物の母親だと分かったのは「ルルーシュがマリアンヌの殴打を受けてから」です。しかも、「途中で次の攻撃が何がくるかを知っていました。」よね。これは私の描写不足ですが、マリアンヌは幼いルルーシュ達に鍛錬()を行っていた事になります。結論として…なんだ、良い人ですね()

●オマケ● オリジナルナイトメア紹介
『ランスロットアルビオン(脳筋)』
・現代の技術力を全て組み込み、気が付いたらリミッター付けずにフルスロットルで動かすとルルーシュですら死に至る性能になってしまったナイトメア。リミッターの代わりに「マッスルデバイス」による半自動制御によりそのパイロットで可能な最大限のパフォーマンスを発揮する。
(武装、外見は原作と同じなので省略)
・「マッスルデバイス」…フローレンスの素体であったアレクサンダで用いられていたE.U.独自のシステム。存在を知ったルルーシュが権力などを用いて取り寄せた。パイロットの筋肉を自動的に読み取り数値化し、機体制御に置き換える。これにより現在のパイロットの筋肉量では耐えられない動きは出来なくなる。逆に言えば筋肉を鍛え、負荷に耐えられれば耐えられるほどより本来の性能に近づいて行く。スザクは必要性に駆られると『鍛える』ギアスが発動し、無限に鍛え続けるので理論上はいつかランスロットアルビオンの本来の性能を発揮するまでに至る。

『ガングラン』
・モニカのフローレンスを改修して作り上げたナイトオブイレブン、卜部専用のナイトメア。
・両腕の大型MVSを取り払い、変形を必要としない方向性に強化。結果として機動力や運動性能が上昇した。
・武装は腰のスラッシュハーケン×2、ハドロンブラスター、MVS(刀タイプ)
・MVSはハドロンブラスターのあった背中部分に鞘を取り付けたため、ハドロンブラスターを1基取り払っている。
・カラーリングは紺色(四聖剣暁の時と同じ色)
・左腕にはブレイズルミナスを装備
・変形機構自体は残っているため、太腿が伸びる上、踏みつけた状態で一気に伸ばす事で二段蹴りの様な攻撃が可能。

『ラモラック』
・ヴィンセントをベースに開発したナイトオブエイト、ロロ専用のナイトメア。
・拳、肘、膝の計6基のニードルブレイザーにより高い防御力を誇る。同時起動する事で最高硬度の絶対守護領域に匹敵するブレイズルミナスを展開可能。
・武装はニードルブレイザー×6、スラッシュハーケン×2、ハドロンブラスター
・ガングラン製造時に余ったフローレンスのハドロンブラスターを譲り受けている。
・カラーリングは金色

『ユーウェイン』
・鹵獲したパロミデスをベースに現在開発中のナイトオブスリー、ユフィ タダノ専用のナイトメア
・本人の希望で武装がデケェ拳のみに縛られるためロイドも頭を悩ませていた。また、既存の汎用機をベースにしてはパワーが足りないため難航していたが、ドロテアのパロミデスを鹵獲した事により開発の目処が立った。
・武装はハーケンフィスト×2
・紅蓮聖天八極式の右手と同様に巨大な拳をブースターとワイヤーで飛ばして攻撃が可能。飛ばさずにブースターを使用する事でユーウェイン自体が高速で移動が可能。
・カラーリングはドピンク
・掌にブレイズルミナスを装備している。
・見た目の割に素早く、拳でぶん殴るだけで並のナイトメアはブチのめすことが可能。

オリジナルナイトメア、出来るだけ原作等からベース機を持ち出す事で想像しやすい様に留意しましたがどうでしょうか。わかりにくかったらごめんなさい。

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