ミートギアス 〜筋肉のルルーシュ〜   作:ベルゼバビデブ

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TURN9.5書いてラウンズ全員に出番ができたので書いた悪ふざけ。

スザク、ジノ、アーニャ、モニカ→TURN11の後、TURN12の前
ノネット、ドロテア→TURN9.5の後

のお話です。


TURN11.5 ラウンズ懇親会

 僕らが中華連邦からエリア11に戻ると、急に本国からの招集命令が掛かった。何事かと向かうと…

 

『祝!中華連邦生還記念 ラウンズ懇親会』

 と書かれた横断幕と満面の笑みの皇帝陛下がいた。既に嫌な予感しかしない。僕の肩に座ってるアーニャは相変わらずブログの更新に夢中だし、ジノもすごく微妙そうな顔をしている。そしてドロテアさんとノネットさんに関しては逃げようとしているのを必死の形相のビスマルクさんに止められている。あの人も苦労人だよなぁ…僕だって逃げられるのなら逃げ出したい。でもナナリーが『私の補佐はローマイヤさんがいるので是非行け』と言って来たので総督補佐を理由に断ることも今から帰ることもできなかった。そもそも皇帝陛下の勅命なので無視することもできないけれど。

 

「枢木卿」

「あ、ブラッドリー卿…その、どうされたんですか?既にボロボロですが…」

 ブラッドリー卿の目は腫れているし、見る限り肌はアザだらけ、服もあちこちがズタズタだ。鼻血を出した痕も見えるし、左腕に関してはあまり曲がってはいけない方向に曲がっている気すらする。野生動物かそれに相当する何かに襲われ…いや、きっとヨガか何かに違いない。僕は左腕から視線を逸らした。

「あぁ、これか、逃げようとしたら陛下にボコボコにされたんだ。」

 信じたくは…無かったよ…!

 

「それではこれよりィ…ラウンズ4名の中華連邦からの生還を祝して…懇親会をォ…始めるゥ!」

 ニカッ!と笑う陛下だけど、とても楽しめる雰囲気ではない。陛下の横のビスマルクさんなんて真顔で拍手してるもん。あ、アーニャも拍手し始めた。それからみんなが渋々拍手をし始めた。僕の騎士叙勲と同じだ。なんかそう考えるとあの貴族の人たちには悪いことをしてしまった気分になる。きっとみんなあの時のダールトン将軍に「余計なことしやがって」と思っていたに違いない。だって今僕がまさにそう思っているのだから。

「懇親会をォ…より楽しんで貰う為、余興を提案…するゥ…」

 陛下、陛下からの提案は命令と同義なんですよ。知ってましたか?

「モニカよ!」

「モニッ!?」モニ⁉︎

「これより、ラウンズ全員にィ…」

 …ま、まさか!?いけない…!陛下の顔面にドロップキックを叩き込んで…なっ!?羽交締めを!び、ビスマルクさん!?そんなに冷や汗をかいておきながら何故止めるんです!離してください!何故そんな目を見開いて首を横に振るんです!

 

「モニカと同様に自分の名前の一部を含んだ語尾で喋って貰うブリ!」ブリリッ‼︎

 

 間に合わなかった…!というか陛下もやるんだ…しかもシャルル ジ ブリタニアの"ブリ"タニアからあえてブリなんだ…なんか音が汚いんだよな…

「懇親会、アーニャわくわくニャ」ニャー

 ニャ!?敢えてのアー"ニャ"のニャをチョイスしたのか!?その外見で語尾ニャは色々まずい。ロリコンテロリストゼロが誘拐しに乗り込んでくる危険性がある…警戒しないと。

 それにしてもアーニャは相変わらず順応が早過ぎるよ。

「モニ〜!アーニャとお揃いモニ」モニ~

 アーニャを抱きしめるモニカの絵面は微笑ましいけど、とても和む気分にはなれなかった。

「ドロテア…覚悟を決めるノネ」ノネ

 ノネットさんは"ノネ"ットのノネか…どこかで教師でもやってそうな語尾だ…

「ノネット…しょ、正気か…!?あ、いや、正気テア…!?」テア⁉︎

 みんなが律儀すぎて怖いよラウンズ。それにドロ"テア"さん顔真っ赤じゃないか…もう喋るのやめなよ…

「なぁスザク、陛下も面白いこと考えるヴァイ」ヴァイーン

 "ヴァイ"ンベルグから取ったんだね…ジノ…。なんだが急に日本の方言みたいになっちゃったな…と言うか話し掛けないでくれ。

「どうした枢木ィ…先ほどから一言も喋らぬではないかブリ」ブリッ!

 クソ!圧がすごいんだよ!近づきながらブリッ!って言わないでくれ!唾が飛んでくるし、なんかもう色々と汚いッ!!

「も、申し訳ありません、皇帝陛下…あ、えっと、ルギ…」ルギ…

「ふむ、よかろうブリ」ブリィ…

 ルルーシュ、僕はブリタニアを必ず中から変えてみせるよ…こんな…こんな圧政を許してはいけない…!

「みんな変な語尾モニ!面白いモニ〜」モニ~

「黙って欲しいニャ」ニャ~ン

「モニカには言われたく無いヴァイ」ヴァイ

「お前がそれを言うテア?」テア?

「モニカ、あなたにはだけ言われたくないノネ」ノネ…

「寧ろこれを日頃から無意識に出来ているモニカはすごいルギ…」ルギ…

 頭がおかしくなりそうだ。いや、多分もうなってる。ブリタニアを中から変える前に取り込まれてしまいそうだ。済まないルルーシュ、ナナリー、僕は無力だ。

 

 すると、突然ドアが開きシュナイゼル殿下が入ってきた。

「あれ?シュナイゼル殿下、どうかされたんですヴァイ?」ヴァイ?

「トラブル、発生ニャ?」ニャ?

「…やぁ、ジノ、アーニャ。懇親会を楽しんでいるところ済まないゼル」ゼル

 流石はシュナイ"ゼル"殿下…すぐさまこの異常事態に順応した…そして同時にこの混沌をどうにかしてくれる人物がいなくなった事に僕は密かに絶望しています。

「父上、早急に対応していただきたいことがあるゼル」ゼル

「ううむ…ならば仕方ないブリ、すぐ向かうブリ」ブリ…

 よし、陛下が部屋を出ていった!これでこの地獄から解放される!

「…やれやれ、何がモニカと同じような語尾で話せ、だ…くだらん」

 瞬間、ブラッドリー卿は"ビス"マルクさんのドロップキックを受けて壁にめり込んだ。

「ルキアーノ!陛下の催しはまだ終わってないビス!」ビスッ!

 まだ…まだ続くのか…この地獄は…!

「なぁノネット、私達がおかしいテア?」テア?

「きっと正常ノネ」ノネ

「めり込んでるルキアーノ、記録ニャ」ニャー

 

 この地獄の催しは朝まで続いたルギ…




女性陣の語尾がすんなり決まったので悪ふざけに書いたら悲惨なことになったバビ

先に懇親会の話はおまけとして書いていたのでこの話の存在が本編にもちらほらと匂わせられてたりします。
(TURN12、20.5)

活動報告にR2の後書き的なものを書きましたので暇な方はどうぞ

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