ジルクスタンでの一件を終え、僕はまたゼロとして仮面を被り活動を続けている。しかし、一度乱れた平和は残念なことに直ぐには元通りにはならず、世界の各地で再びテロが起きていた。
人道支援の名の下に、僕は再びランスロットに乗り空を駆ける。
「こちらゼロ、指定されたポイントに到着した。敵の位置は?」
『…申し訳ありませんゼロ、ロストしてしまいました』
「問題ない、引き続き情報の取得を頼む。」
レーダーがダメなら目視だ。モニターを眺めていると違和感に気が付き、そこにヴァリスを撃ち込む。
『チッ!バレたか!』
どうやらステルスなだけでなく視覚的にも偽装して隠れていたらしい。しかし僕の視覚を簡単に騙すことはできない。一気に急降下し、MVSを構えてすれ違い様に切り裂く。その後も現れるテロリストのナイトメアを薙ぎ倒し制圧する。…少しだけ疲れたな。
「こちらゼロ、テロリストは制圧した。これより帰還する。」
『…いえ、少々お待ち下さい』
「…?」
言われた通り待っていると別の通信につながった。相手は…ナナリーか。
『スザク』
「今はゼロです。ナナリー名誉顧問」
『失礼、ゼロ。今から送る座標に向かいなさい。あとはわかりますね?』
それだけ言ってナナリーは通信を切ってしまった。座標を見る感じだと…E.U.の国かな…?念のためシュナイゼル殿下に座標を送り意見を聞いてみることにした。
『やあゼロ、君に送ってもらった座標なんだがね』
「なんだ?」
『イタリアンドルチェ専門店のようだよ』
やっぱりか。
「シュナイゼル、ナナリー名誉顧問の好みは把握しているか?」
『勿論だとも。私は腹違いとは言え彼女の実の兄だからね』
そう言ってシュナイゼル殿下は通話を切ってしまった
…?
「シュナイゼル!何故通話を切った!?」
『済まないねゼロ、通信状況が悪かったみたいだ』
「嘘を吐くな。ナナリー名誉顧問が喜びそうなドルチェをピックアップして欲しい」
シュナイゼル殿下は返事をすることなく通話を切った。そして直様メールが送られて来た。中を確認するとリストが添付されていた。
「…ティラミスが5つにパンナコッタも5つ…あとは…」
…全部5つずつだけど何か理由があるんだろうか?
指定された店の近くにランスロットを停め、店に入る。
「いらっしゃいま…ゼ、ゼロ…!?」
あ、うん、そりゃ驚くよね。店にいきなりゼロが入って来たら。
「このリストのものはあるだろうか」
「あ、はい」
店員さんにリストを渡し、商品を用意して貰う。
「保冷剤はどうなされますか?」
「2時間で頼む」
帰還してナナリーの元へ戻ると、すぐに部屋に呼ばれた。ドアをノックするとナナリーの手だけが扉から出てくるのでいつものように手渡す。
「ナナリー名誉顧問、依頼の品お待ちいたしました。」
「ご苦労様」
そしてそのままナナリーは扉を閉めて部屋に戻ってしまった。しばらくすると中から話し声が聞こえて来たのでナナリーには悪いと思いながらも聞き耳を立てる。僕くらい身体を鍛えるとその気になれば部屋一つを隔てたってクリアに聞こえるのさ。
『やっとスイーツが届きました!』
『ナナリー、カテゴリーとしてはイタリアンドルチェと言うらしいぞ』
『まぁ!コーネリアお姉様は物知りなのですね!』
あ、今日はコーネリア殿下も着てるのか。
『今日はユフィ姉様もチートデーなんですよね!』
『そうなの!ナナリーやお姉様、お兄様と甘い物を戴くこの日が楽しみだったわ!』
あ、ユフィも来て…ん?お兄様?
『こうやって成長した妹達と共に楽しいひと時を過ごせるようになるとは…私は幸せ者だね』
…シュナイゼル殿下…これで4人だけど…あと一人は誰だろう?…あ、ここにはいないけどルルーシュの分…とかなのかな。
まぁ、元ブリタニア皇族のお茶会なら仕方ないよね、うん。
…そう言えばこう言うのって経費で落ちるのかな?総督補佐の時から領収書だけは貰ってはいるんだけど。そう思った途端扉が開き、中からシュナイゼル殿下が現れた。
「忘れていたよ。建て替えありがとう、ゼロ。お釣りはいらないからね」
そう言って渡された額はどう見ても今回の費用には足りていない。…でもまぁ払ってもらえただけ良いとしようかな、うん‥.
…。
今日はシャリオのところに行こう。よしビシバシ鍛えるぞ…!
『なんかすみません、僕まで呼んで頂いて』
…ん?シャリオの…声…?
『構わないさ、君はナナリーと同じく脚が不自由だからね、これからの政策の為に是非意見が聞きたいと思っていたんだ』
『僕なんかの意見で良ければ』
…。
「…もしもしカレンかい?よかったら今から虫しょ…」
あ、切られた。…何がいけなかったんだろう?
「のえーのえー」さんのリクエスト「ゼロになってもパシリのスザク」
スザクはどれだけいじめても良いみたいな風潮、よく無いと思います。