新連載です。この話は天寿の方を書き始めた頃から考えていたものです。
設定は天寿の方と多少違いますが、諸々は一緒です。
天寿の方と一緒で、駄文を極めていますが、何卒宜しくお願いします。
第一話 始まり
誰しも寿命というものがあり、この概念からは逃れられることは決してできない。だからこそ不老、不死というものに夢を持つ者がいる。
そんな人たちに僕は問う。
不老、不死になったとして、どうしたいのか、と。
意見は人それぞれだ。
世界中を見て回りたい、趣味を楽しみたい、愛するものとずっと居たいという等々。
確かにその通りだと思う。やりたいことがどんどん見つかったとしても、たった数十年しか生きられないのだからそう思うのは自然の摂理だ。
だけど、だ。それが終われば?
もう自分がしたいことは終わった。なら、後は永遠にある時間をどうしたい?
最初はみな、嬉々として語る。だが、それが終われば沈黙する。
物事には限りがあり限りがあるからこそ、それには価値があるし価値を見いだせる。
故にこそ、永遠に対する価値など小さいのだ。
望むのはいい。この世にはしたいことが山ほどある人など多くいる。だけど、そこには覚悟が必要だ。孤独である覚悟と、生きることへの覚悟が。
そんななか、覚悟の準備も出来ず、不幸にも突然不老を手に入れてしまった者がいる。
これは別の世界線のある男の物語。
それでは綴ろう。僕たちの『
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side:???
(数十年前)
とある町にその少年はいた。赤目白髪で中性的な見た目だ。どこか庇護欲を掻き立てられる雰囲気がある。
その少年は旅をしていた最中だった。しかし今はその旅を一度切り上げ、とある都市で用事があるため、道中にあるこの町で休憩をしているところだった。
この町はなかなか盛んなほうで出店などが多々ある。少年はのんびり飲み食いしながら歩いていた。そんな最中だった。
「なぁ、少年。ウチの眷族にならん?」
突然目の前に現れて、そんなことを言ってきた。
その人は、短髪の赤髪に糸目で...その...なんというか...とてもスレンダーな女性だった。いや、僅かに神威が漂っているので女神か。
「突然なんですか?」
「いやな、アンタを見た瞬間ビビビっときてん。これは運命やっ!てトリックスターとしての勘が強く働いてな。だから誘ってみたんや!」
何やら変なことを言っているが、要は眷族に誘われている。
「えっと、眷族どうこうの話は分かったんですけど、何方ですか?あ、僕はベルと言います」
「ウチはロキっちゅうねん。よろしくな、ベルたん!」
なんか勝手に眷族に入ることになっている件について。
ベルは戸惑った顔で口を開いた。
「僕、まだ入るとは言ってないんですけど...」
「ええやんええやん。...はっ!もしかしてもうどっかの眷族なん!?」
「い、いえ」
「よかった〜!ほな行こか!早速刻むでっ!」
満面の笑みで僕の手を引いて、ズンズン歩いていくロキ様。突然引っ張られたことで前のめりに倒れそうになる体を立て直す。
力強すぎじゃない?
「ちょっ!ちょっと待ってください!入るのは良いとして、まず話をしましょう!」
そう声を張り上げるとやっと止まってくれたロキ様。
「ん、話ってなんや?」
「先程言いましたが、ロキ様の眷族になるのはいいです。ですが、とある人の許可がないとダメなんです」
「なら、早速許可取りに行こうや。で、誰なんそいつ?」
「ちょっと落ち着いください。あと、誰かはまだ会うまで秘密です。ですが、これからその人にも会いに行くのでこの件も含めて行きましょうか」
勢いが凄いロキ様をなだめつつ、予定を追加していく。
僕がそう言うと、さらに息巻くロキ様。
「やったらはよ行こうや!な!」
「だから落ち着いくださいって!僕にも準備があるのでそんなすぐ行けませんよ!」
子供?目の前にあるおもちゃに興奮する子供なの?と内心ツッコミを入れるベル。
ベルの言葉に口を尖らせるロキ様。大変不満顔である。
「わかったわかった。ほな、ベルたんの準備中に交流会といこうやないか」
「いいですね。そうしましょう」
再びパァっと笑みを浮かべるロキ様。僕の宿はこっちです。と示し僕たちは並んで歩いていく。
さて、一段落したところで、僕には一つ聞いておきたいことがあった。
「質問なんですけど....ロキ様って女神様ですよね?」
「貴様どつき回したろか」
僕は腰を90度曲げた。
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side:ベル
「では行きましょうか」
「よっしゃあ!」
あれから二日後、目的地へといく準備が出来た。
これからその都市まで行く馬車へ乗り込み、穏やかな時間を過ごしていく。
この二日間である程度ロキ様との間柄は深まったと思う。
ロキ様は幾らか前に降りてきたらしく、ゆっくり少しながら眷族となる子を探していたらしい。そんなこんなで僕を見つけたという。
僕は旅をしている事を話した。ここではこんなのを見たやこんなのがあったなどなど、ロキ様は興味津々に聞いていた。
だが、僕が数千年生きていることは話していない。その件についてはあの方と説明しよう思っているからだ。
馬車に揺られながら、着いた目的地。
「なぁ、ベルたん。ここって...」
「ええ、ロキ様のご想像の通り『オラリオ』です」
オラリオへ指さしながら僕へと目を向けてきたロキ様に、僕は頷いた。
『世界の中心』とも称されるほどの都市である。そう呼ばれる理由は、世界三大秘境の一つがここにあるから。そして、とあるファミリアらの拠点でもあるからだ。
門を通り抜け馬車から降りた僕達は宿探しへと向かった。
もうそろそろいい時間なので明日にしようと決めたからである。
ちなみに余談になるが、ロキ様と僕は一緒の部屋で過ごし、一緒のベットで寝たのだが、ロキ様の寝相は悪く、抱きついて来ることが何度かあった。でも何故だろう?何とも思わなかったんだ。
...やっぱりロキ様って...男し(蹴
次の日の朝、ロキ様によると、気絶していたように寝ていたらしい。
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「で、どこに向かっとるんや?」
「もう少しで着きますので」
昼食を早めに終わらせ、用事と眷族の報告をするためにとある区画へと向かっていく僕に、隣に歩いているロキ様が辟易した様子で言ってきた。
早く僕に『
そんなこんなで着いた場所。大きな館だった。
「なぁ、ベルたん。このおっきい建物なんや?」
「ここは《ゼウス・ファミリア》の館です」
「....ぜうすって、あのゼウスのことか?」
「ええ、そうです」
疑問を浮かべた表情をするロキ様に、僕は苦笑する。何故ベルが《ゼウス・ファミリア》と交流にあるんだ?とでも思ってそうだ。
「...ほぉーん、まぁ訳はゼウスに聞くとして、行こか」
歩き出した僕達は門へと近づいていく。そして、門の側にいる門番に「ベルが来ました」とゼウス様に伝えてくださいと言うと、胸に手を当て「かしこまりました」といい軽く腰を曲げ、館へと足早に入っていった。
やがて戻ってきた門番により案内される。
昨日のうちに事前に手紙を届けていたので、かなりスムーズに事が進められている。
客間へと案内されると、大きいソファが二つ、向かい合わせに並べられており片方にゼウス様が座っていた。
「お久しぶりです、ゼウス様」
「おお、久方ぶりじゃなぁ、ベルよ」
朗らかな笑みを浮かべ優しい声音で出迎えてくれたゼウス様。一度僕の隣にいたロキ様へと視線をうつし、直ぐに僕へと向ける。
「ロキのことは後にして、まず報告してくれ」
「分かりました。ではまずーーー」
地上にいるモンスターの状況や世界情勢を報告していく。報告内容はゼウス様の後ろにいる団長が紙に記していく。
そして、報告が終わった。
「助かったぞ、ベル。礼を言う」
「いえいえ、僕にはこれくらいしか出来ませんから」
「儂の子供たちもお主に感謝しとるわい。済ました顔をしとるが、コヤツだって内心嬉しがっとるぞ」
ガハハと笑うゼウス様。団長さんは苦笑していた。
「で?何故ロキがおるのだ?」
「それはな、ウチがベルを誘ったらからや。そしたらベルが許可がいるって言いよってな。誰やと思うたが、まさかゼウスやとは思わんかったで」
「ほぉ....とうとう、いや、やっと誘われたのだな、ベル」
ベルは神が降臨してきてからというもの、一度も誘われたことがない。いや、『守護者』''アレグサンダ''として狙われていることはあったのだが、その神たちはベルを見つけることが出来なかったという。
また、ゼウス様の眷族にという話はあったのだが、ゼウス様曰く「ベルは『英雄』基質がない」との事で眷族になることはなかった。
そうして約1000年近く神の目に止まることが無かったのだが、先日とうとう誘われたということに、ゼウス様はしみじみとしているのだ。
「ええ、そうですね。それで、どうですか?僕としては誘って貰った事ですし、入ろうと思っているのですが」
「いいのでないか。それに、面白いじゃねぇか。道化から道化など、運命の巡り合われかもしれんな」
ゼウス様の言葉に頷く。
僕もロキ様が道化師というのを聞いたときから思っていたからだ。これもロキ様の眷族になると決めた理由の一つだったりする。
「ベルよ、あの話をしたのか」
「いえ、まだです。ゼウス様に許可を貰ってからゼウス様に言ってもらおうと思っていたので」
「そうか。では、ロキよ。ベルを眷属にするというのならば心して聞いておけ」
これは天寿の創作と一緒で、
まずは、僕が数千年前に生まれたこと。アルゴノゥト達と冒険していたこと。『守護者』''アレグサンダ''がベルであることなどなど要所を語っていく。
その
そして、話が終わるとロキ様は立ち上がって
「流石ウチやで!こんな面白い子、後にも先にも見つからんで!ようやった!」
そんなロキ様をみてため息を一つこぼすゼウス様。
「ベルのことを頼むぞ、ロキ」
「任せときっ!ベルと一緒にいつかアンタらを超えるファミリアになったる!」
「....ああ、それは楽しみにしておこう」
優しい笑みを浮かべ、そう言葉を零す。
ベルを孫のように想っていたゼウスは、ベルに旅立ちに何か想ったのだろう。そんな穏やかな表情だった。
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報告会が終わったあと、次はギルドへと赴いた。ウラノス様への挨拶だ。
ここで冒険者として過ごすことなどを報告したあと、暗くなり始めた空の下、宿へと並んで歩く。
宿につき、ご飯を食べたあと、早速とばかりに
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ベル
Lv.1
力 :I 0
耐久:I 0
器用:I 0
俊敏:I 0
魔力:I 0
《魔法》
【テア・オルディナヘイム】
詠唱式:
『我に与えられしは恒久の
・広範囲防護結界魔法
・防護結界内いる者を持続的に治癒する
・全ての攻撃を遮断、反射する。
・魔力が無くなり次第、寿命を魔力へと変換する。
《スキル》
【
・仲間を想うほどステータス中補正
・仲間を想うほど獲得経験値中
・守護放棄すれば能力激減
.☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*・°.*・゚ .゚・*..☆.。.:*・°.*・゚ .゚・*..☆.
「流石はベルや!《スキル》《魔法》両方あるし、その内容もなかなかヤバイで!」
第一声はそんな言葉だった。興奮冷めやらぬその姿に僕も早く見てみたいという気持ちが溢れ出でくる。
紙に写されたステータス。他の人がどんなのかは知らないけど、ぼくに合った《スキル》と《魔法》だと思った。
「ベル、これからよろしゅうな!」
その言葉に羊皮紙から顔を上げれば、ロキ様は満面の笑みを浮かべ手を差し出していた。
僕もその笑みに応えるように笑い、
「はい、よろしくお願いします!ロキ様!」
と、しっかりと握った。
そして、これからの冒険者人生に心はやらせるのだった。
ありがとうこざいました。
ロキ・ファミリアの創設メンバーにベルがいるというものですね。
ロキ・ファミリアの創設期って25〜30年前ぐらいだと予想してるんですけど、どうですか?
この創作も変な所があると思います。そのとき、指摘してもらえると嬉しいです。
次回、三首領
では、さようなら