俺はラスボスを見た
蛇みたいな細長い胴体
その胴体にたくさんの脚がついている
ムカデだ
巨大ムカデがいる為なのかカマキリを食べにトンネル中央に
移動した為なのか他の昆虫たちは居なくて助かった
敵を観察することにした
サイズが大きいと細部まで見えて更に気持ち悪い
黒い胴体に赤い足
このタイプは日本によくいるムカデだ
威嚇行動なのか腹ばいになって頭を上げてこちらを見ているようだ
巨大ムカデは口に大きな牙みたいなものが見える
その牙は頭の次の胴体から口元に向かって生えている
頭の先端は触覚だろう
うねうねと動いている
足の先端は尖っていて皮膚に刺さりそう
色、姿だけで危険な生物だと分かる
気を付ける点は近くに来て抱きつかれないようにする
抱きつかれると足が身体に刺さり動けなくなる
そしてあの凶暴な口で噛まれる
こんな感じだな
ムカデは毒をもっている
毒は頭だろうか?お尻の触覚みたいなところにあるのだろうか?
今はどちらか分からないのでなまくらを頭に向かって投げて
頭にぶつかったら衝撃で頭はお尻の方に向くだろう
そこで走り抜けれは成功だ
もしお尻の方から走り抜けようとしてお尻に毒があれば危険である
これで完璧な作戦だ
俺はゆっくり巨大ムカデに近づきなまくらを頭に向かって投げた
なまくらは巨大ムカデに当たらずトンネルの外の草むらに消えていった
俺の作戦は一瞬で失敗に終わった
巨大ムカデはこちらを見ている
俺は背負っているリュックを前に持ってきて胸ガードにする事にした
そうするとリュックの中から木の棒が飛び出しているのが分かった
これはなまくらを拾う前に道端に落ちていた木の棒だ
すっかり忘れていた
俺は木の棒を素早く取り出しリュックを背負った
胸ガードにすると木の棒を振り回す時に邪魔になるからだ
巨大ムカデがじりじりと近づいてきたので木の棒を
バットをスイングするように右から左、左から右へ振り回した
木の棒を左から右にスイングした時巨大ムカデに当たり
巨大ムカデはトンネル出口ギリギリまで転がりウネウネしながら体制を整えた
巨大ムカデは足が2本外れたがそんなにダメージはなさそう
これはいける!
左から右にスイングした時当たったので打撃力が弱かったので
距離を一気に縮めて右から左にスイングすれば巨大ムカデのダメージは大きいはず
何故なまくらを持ってる時点でこの戦術で戦わなかったのか後悔した
こちらを威嚇してる巨大ムカデに向かって距離を縮めて木の棒を右から左へスイングした
空ぶった
しまった!巨大ムカデが怖くて距離を縮めることができなかったのだろう
思いっきりスイングした為砂を踏んでバランスを崩して尻もちをついてしまった
その瞬間巨大ムカデが俺に素早く覆いかぶさるように襲ってきた
俺はここで終わるのか?
この島で俺の考えはすべてはずしている
俺は本当にダメな男だ
俺の足は巨大ムカデに抱き着かれ動くことが出来ない
目の前の巨大ムカデの牙と口がはっきり見える
ああー気持ち悪い
俺はカマキリの様に食べられて終わる
俺は目を閉じた
今に巨大ムカデに刺されて毒で身体が動かなくなるのだろう
カマキリは脚を食べられたら抵抗しなくなったな
何故死ぬ時まで抵抗しないのだろうと疑問に思ったが
その気持ちが今ならわかる
そんなことを考えていたら俺の脚に抱き着いていた巨大ムカデは離れていった