女神転生転性転生―電霊:セラフィックアイドルにうと化したおっさん転生記―   作:おかひじき

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 まだ常識に囚われているみる子さん


※みる子視点 ペルソナ使いとみる子育成

 わたしの名前はみる子。リアル世界でやばい宗教にひどい目にあったと思ったらこの世界で電霊マスコット風美少女キャラに転生することになった3……20台の元一般成人男性です。

 

 今日はワイルドなペルソナ使いのスガルさん、特にワイルドではないペルソナ使いの裕奈ちゃん、依頼立会人のちおちゃんに連れられて、渋田海岸の南側で異界デビューすることになりました。

 

 スガルさんは「セクシー」って文字の入ったTシャツにスパッツっていう投げやりな格好ですが、裕奈ちゃんはセーラー服、ちおちゃんは巫女装束です。気合入ってますね。わたしはスガルさんのスマホCOMPに入って震えています。なぜこんなことになってしまったんだ……。

 

 いや、メガテン+ペルソナ世界の悪魔の時点で強くなるしかないってのはわかるよ?だけどわたしはそれでも言うよ、嫌なもんは嫌だと!

 

「ついたぞー。ほれ、ぱぱっとやってくれ。ゼロッチが管理権限渡しとくって言ってたし出来るよな?」

 

 スガルさんが何を言ってるのかわからない。え?ゼロッチさんは装備とかアイテムを登録して自由自在に実体化とデータ化出来る?一部は「スウィートトラップ」として攻撃にも使ってる?かさばる装備やアイテムを持ち込まなくてもゼロッチが使う時だけ実体化してくれるから助かる?電霊だしお前も出来るよな?

 

「出来るか!」

 

 わたしがそう言うとスガルさんは心底驚いた顔で「そうか……そうなのか……」と何やら納得してた。

 

「しゃーない、誰か『化身』について来てもらうか……」

 

 スガルさんはすぐにスマホCOMPで連絡を取り始めました。するとすぐにスマホCOMPの中に仲魔が増えて、ゴッチさんが出てきます。

 

「どうした?何かあったか?」

 

「お、来た来た」

 

 どうやら言ってた事は本当だったみたいです。スガルさんと裕奈ちゃんの体が光に包まれて、フル装備になりました。

 

 裕奈ちゃんは拳銃に天使の羽?かなり派手な格好ですが、問題はスガルさん。拳銃にでかいナタ……いや包丁?に、スク水にサンダル?

 

「いやおかしいでしょ!?」

 

「あー、そう思うのは当然っすけど、結構いい装備なんすよねこれ」

 

 思わず叫んだわたしを、ちおちゃんが嗜める。見た目と実用を兼ね備えた装備で、スク水のくせに下手なサバイバルベルトとかアーマー類よりはるかに上の守備力なんだとか。

 

 そうは見えないけど……まあ、そういうのもあるのかな、としか言えない。わたしはメガテンもペルソナもそれほどやりこんだわけでもないし。

 

「うー……」

 

 何だか納得いかないまま、わたしたちは渋田海岸南部、わたしの異界デビュー戦に向かうのだった。

 

 

 

………………………………

 

 

 

 わたしのデビュー戦、いや、メガテンやペルソナのバトルってのはさ。もっとこうギリギリで、生きるかどうかの大ピンチを潜り抜けてさ。ハードコアな……いや、ハードコアではあるけどさ。

 

「ほれ、こいつ動けねえし『淀んだ空気』でいいからひと当てしてみ?」

 

「グゥー……」

 

 スガルさんの大きな武器、鬼包丁に押さえつけられて身動きが取れない『ピンクルーパー』がアワレな鳴き声を上げている。……ちょっと切れてるのグロいです加減して。いや勘弁して。

 

【淀んだ空気】

 

 発動すると、なんかくさそうな霧がピンクルーパーを中心に発生して周囲を覆う。……実際にはほぼ臭くなかったのが救いだ。これで臭かったら泣くわ。

 

「よし、ホイっと」

 

 ピンクルーパーに淀んだ空気が届いたのを確認した後、スガルさんはピンクルーパーを始点に鬼包丁を円運動で回転させて一刀両断。だが、わたしも既にレベル4になっているのでこれだけではレベルアップはしなかった。

 

「あ、でもスキルが増えてるっすよ」

 

「え?本当ですか?」

 

 ゴッチさんがスマホCOMPに表示してくれたわたしのデータに、『リベラマ』が表示されていた。

 

「リベラマ?」

 

「えっとアレっす、確か敵寄せの魔法っす」

 

 な、なんかくさそうな霧を出したら敵寄せの魔法を覚えたって、イメージがちょっと……。

 

「いいんじゃね?ものは使いようだし。使ったスキルとか関係ないっしょ」

 

 スガルさんはそう言ってずんずん松林の奥に進んで行きます。間違ってもわたしが怪我とかしなさそうなのはいいけど、これでちゃんと鍛えられてるのかな。若干不安になったものの、ゲームみたいにレベル差補正でボス倒してレベリングするハードモード……はわたしに出来るとは思えないので、これでいいと思いました。

 

 わたしにしては良く頑張ったねと自分を褒めてあげたい。この人たち……スガルさん強いし、頭おかしくもなってない。いや性癖的にはアレだけどそれに関してはわたしも同類だし、それにしたって「原作」から見れば問題になるほどじゃない。

 

 わたしは貰えるものは貰う主義だし頼っていい人には頼れるだけ頼る方だ。そのまま数時間、渋田海岸南部の雑魚敵で至れり尽くせりのわたしのデビュー戦を行い、しかるのちにわたしのレベルがある程度上がったらスガルさん・裕奈さん共にペルソナ全開のデプス周回へシフト。

 

 わたしはほぼ後方で淀んだ空気を連打するだけの置き物になるだけだったけど、つまり一応デプスとのバトルにも参加していたので、レベル差の恩恵を受けまくってレベルが急上昇。スキルもいくつか覚えて、何とか状態異常をばら撒く役目としては働けるくらいにはなった。

 

 ちなみに他の人はちおちゃん裕奈ちゃんが成長したくらいで他はレベルが上がっていないようだ。まあ、レベル差ってのは逆にも働くからね。レベル的にはわたししか恩恵を受けてないけど、周回1回5万円と地域貢献的な意味で受ける価値はあるのかな?

 

 

 

………………………………

 

 

 

リザルト:みる子デビュー戦(みる子)デプス周回×3

 

マッカ:+4320 マグネタイト:+5133 現金:+150000

 

アイテム:ボロックナイフ×1、みはらしのたま×2、アメジスト×2

     アクアマリン×2、宝玉×3、魔石×7

 

電霊:【みる子】LV10(+6) 銃・神経・魔力・破魔・呪殺無効、電撃弱点

    スキル:逃走加速、淀んだ空気、砂煙、ギルトアイズ(新)

        ルナトラップ(新)、リベラマ(新)、リフトマ(新)

 

 

 

………………………………

 

 

 

 ゴッチさんがわたしのリザルトをスガルさんのスマホCOMPに表示してくれました。えーっと、リベラマにギルトアイズにルナトラップにリフトマ?どこから出て来たんだろうこのスキル。

 

「おー、何か色々覚えてんな。リアル世界の方でも何か能力者だったとか?」

 

 違います。

 

「いやフツーにオレみたいに人間×悪魔合体で電霊になって、その合体した悪魔の影響とかじゃないか?」

 

 違います。てかそれフツーじゃないです、何で悪魔と合体したマジキチ人間ですなんて設定くっついてるのにそれがフツーだと思ってんですか頭ガイアですか?

 

「オレの属性はダーク・ニュートラルなんだよなぁ……」

 

 いや属性ダークとかマジもんじゃないですか?本当に大丈夫ですかこの人?

 

「電霊ってダーク・ニュートラルだぞ。みる子もそうじゃないか?」

 

「え……?」

 

 そうなんだ、悪魔の種族で属性変動とかあるんだ。ちょっと確認してみよう。

 

 

 

………………………………

 

 

 

電霊:【みる子】 属性:ニュートラル ― ニュートラル

 

 

 

………………………………

 

 

 

「あれ?中身準拠っぽいですよ?わたし普通の人間と同じニュートラル・ニュートラルみたいです」

 

「なにぃ!?」

 

 ずいぶん驚愕したゴッチさんが、わたしの属性を確認し、他の人の属性も順番に確認して、何やら遠く……海を見た。

 

「……ダークでも生きて行けるし」

 

「アッハイ……」

 

 何やら繊細な話題のようだ。そっとしておこう。

 

「あ、あの、それならボク達を転生させた悪魔の影響とか?」

 

「なるほど、ありえねー話じゃねえな。ゼロッチの『化身』能力とかどう考えてもあいつの影響だし」

 

 あいつ?よく分からないので聞いてみると、スガルさん達を転生させたのはペルソナ2に出てきた時間城の主らしい。

 

「天使じゃないんだ……」

 

「あん?どういうことだ?」

 

「いやその、わたしを転生させたのはサリエルっていう天使で、この事態もこの転生も神の御心とか何とか言ってたから、みんな天使に会ってるのかと……」

 

「あー、今回はことがことですし、天使にそう言われたらそう思っちゃいますよねー。でもまあ、ハチマン様とかオトヒメ様とかも転生やってますんで……」

 

 どうやら別に天使に限ったことじゃなくて、悪魔オールスター的な転生フィーバーみたいですね。ずっと勘違いしてた。やっぱ一人だと限界があったな。わたしだけ天使がどうこう言ってたらメシアンと勘違いされたかも知れない。危ない危ない。

 

「しかしサリエルか……結構露骨にテコ入れしたスキル構成だな」

 

「え、そういうの分かるんですか?」

 

「特殊な魔法もルナトラップもギルトアイズもかなりサリエルっぽい。月と魔法と魔眼だからな。逃走加速と淀んだ空気は関係性が微妙だからこれはみる子主体のスキルじゃないか?」

 

 何でそんなのだけわたし由来なんだ……。

 

「と、ところでサリエルってメガテンかペルソナにいましたっけ?」

 

「あー、いたよ確か。真2でなんかピンクか赤色のやつ。ストーリーには絡まない一般悪魔だったけど」

 

「あ、わたしの会ったサリエルって多分それです、でもなんかむちゃくちゃ強そうだったし見た目怖かったから震えて土下座してたら『これでは話が進まん……』とか言って見た目変えてくれました。やさしみの天使でしたよ」

 

「見た目変えた?」

 

「なんか、何かの作品を参考にしたショタっぽい女神天使か黒翼の美形天使か銀髪美少女天使か選べって言われたから、銀髪美少女天使を選んだらそうなってくれました。とにかく良し!でした」

 

「お前ある意味すげえな……人生姫プレイだな」

 

 わたしは誠心誠意お願いしただけなのに何が姫プレイですか。これが分からない。

 

 まあとにかく、今日のわたしの異界デビューは無事終わり、本日別行動のミミカさん・阿形さんと合流して帰る事になった。そっちは女悪魔だらけの異界で仲魔集めしてるらしいけど上手くいったかな。

 




 メガテン・ペルソナのバトルはもっとこう……強い。でもこれイージーモードなのよね。
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