女神転生転性転生―電霊:セラフィックアイドルにうと化したおっさん転生記―   作:おかひじき

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 こいつえらい数増える気でいるな……。


第3章 その名はアニマウイングス
AW(アニマウイングス)始動


「えーと、ガチャゲーのことはいいとして、それじゃ、派遣する化身はナンバリングの頭にアルファベットをつけてA0000-0000-0000からにしておいて……あの邪教の館ならまあ、安心だろう」

 

「デビオクとかはどうなの?」

 

「やだ怖い」

 

 いきなりネット上で自らを晒して、全国区になると霊体悪魔でも捕らえて強制契約やって来るようなガチ勢いそうじゃん。なのでまずは身近なとこからこつこつとやらないとね。

 

「それで、この『手口』以外の売りってのは何だ?」

 

「それは……今のワタクシたちは正直慣れ過ぎていて忘れているかも知れませんが、我々のようなTS転生同志の受け皿という役目ですわ」

 

 あ、そうだった(ど忘れ)。そりゃそうだわな、オレら自然に『同志』とか言って接触して来たけど、その同志がいざって時集まる場ってのもいるわな。TS転生同志が集まらないといけない事態ってのがどういうものなのかは分からんが。駆け込み寺的な?まあ同好会とかサークル活動みたいな感じでもいいし。

 

「あと……ワタクシの個人的な考えですが、飽和状態で危険な領域に達しつつあるらしいメシアン系天使の異界を我々で攻略して異界を奪うような活動もしたいんですけど……ゼロッチさんはどう思われますか?」

 

「え?そう言われても……たしかリアル世界側の神霊召喚儀式とこっちの天罰両方の影響で天使系の異界が異様に増えてるんだっけ?SNSだとそんなレス多かったような。この街だとそこまでではないけど。……実際そろそろヤバいか?」

 

 特に人の多い大都市ではあっちも天使こっちも天使でドミニオンが出る異界がごろごろあったりするとか何とか。確かに放置すると、聖四文字……はこの世界では大丈夫としても、高レベル異界を利用して暴走した大天使か何かが世界の危機を起こしたりするかも知れない、しないかも知れない。

 

「ええ、この件はワタクシなりに今まで情報を集めていましたが、明らかにメシア教の管理能力を越えている状態ですわ。メシアンは天罰でかなりの数『いなくなった』ので当然ではありますが。むしろガイアあたりが乗っ取ってくれないかなーと生き残った構成員が祈りながらデスマーチの状態だとか」

 

 ああ、確かにニッチ情報にもそういうのあったな。メシアンデスマーチ……解決のめどは……頭数が足りないんだから、ないよなぁ……それこそ他に異界を奪ってもらうしか。出来るようになったらオレがやってもいいんだけどなぁ。状況が落ち着いた後で何か言われる気が。

 

「でもそうは言っても、その乗っ取って欲しい異界と重要な異界の見分けつかないしな……」

 

「その違いはハトに聞いたらどうですの?」

 

「そうか、そういうの知ってそうなハトがいたな。ハトに依頼として出してもらえば……もう出てたりするかな?」

 

 隣街のメシア廃教会、フレンドリーな神霊という信じられないほど奇跡的な存在だが、それは実在した。あそこは放棄された廃教会だし、もしあそこの廃教会が奪って欲しい異界だったとしたら、ハトのフォローも期待して……いいんだよな?何ならあそこの廃教会をテストケースとして、異界ボスとしてオレが色々学ぶのもいいかも知れない。

 

「でもオレがそういうはじめての異界ボス?やるとしたらあそこは電源とか端末がないのが痛いんだよなぁ……」

 

 何とかして電気を引っ張ってくる、発電機を使う、どっちも大掛かりで面倒すぎる。何とかならないかな。

 

「スマホとか携帯ゲーム機とか。ジャンクの端末でも使えるんじゃない?お前なら」

 

「いや、それはそれで持ち込むのは面倒な気がする」

 

「お前って物品をCOMPに出し入れ出来るんだから、充電して置いて回収して充電して……ってループ出来るんじゃないか?」

 

 ……あれ?そうかな?別に電子機器だからダメってのはないし、登録してしまえば端末の充電は家でも出来て、それを別の端末経由で運んで、廃教会に置いて……って感じで無限ループ出来る?複数個置いとけば充電切れでやばいって事もないし、あれ?これ行けるんじゃね?

 

「明日……は流石に休むとして、明後日にでも行ってハトと話してみるか。やるかやらないかもそれから決めりゃいいし。いやーついにオレのダンジョン戦略ものが始まっちゃうかな?」

 

「ダンジョン戦略ゲームもいいですけど……あと一つ、決めておくべき事がありますわ」

 

「もう一つ?」

 

「私たちのグループの名称……ちなみに天使推しはメシアっぽくなるのでダメですわ」

 

 そっかー何もなければセラフィックなんちゃらで結果的に天使推しになってたかも知れんけどなーこの世界じゃなー。

 

「じゃあこういうのは?」

 

「そりゃダメだ。スガルは……」

 

「うーん、思いつかん」

 

「ぼ、ボクなら……」

 

オレらのグループ名称を決める話し合いは、深夜にまで及んだ。

 

 

 

………………………………

 

 

 

「結果発表~!」

 

「イエー!」

 

 微妙に長引いた深夜の話し合いのせいで、ちょっとテンションが上がっている。ミミカはもう寝た。……しかし名前決めだけでこんなに長引くとは思わなかったな。

 

「オレ達のグループ名称は『AW/アニマウイングス』に決定しましたー!」

 

「ワーパチパチ」

 

「コレデヨイ……」

 

 アニマとは男性の心の中にある女性心理のこと。精神医学だか心理学の用語である。詳しい理屈は色々あるが、特にオレ達の同志、転生者かつ男から女に性転換したやつらの集団である事を強調する名称にした。もちろん秘匿条件としてリアル世界からの転生者であることも加味される。対外的には、配信を積極的にすることで「男達の心の中にしかいなかった理想のアイドル配信者がここに!」的なアピールだという事にする。実際そういう目的も(オレ的に)あるしな。

 

 あとウイングスとは見たまんま、オレ達皆翼つけてるから。ほぼ偶然だが、今を基点に思い出にするにはいいんじゃないかと思う。

 

「ワシには翼はないが」

 

「ヒナちゃんには触手があるでしょ?触手の方が強い」

 

「そ、そうかのう?今はちょっと触手もお休み中じゃがのう」

 

「しっかし……被りや地雷を避けてたら名前つけるだけで結構時間かかったな」

 

 悪魔関連の名称、原作名称、既存の創作名称、全部避けるのが一番めんどかった。リアル世界の方は記憶頼りになるしな……。

 

「さーて一応決まったし明日はまた商店街行って合体して……夜はウライチがあるんだっけ?寝よ寝よ」

 

 明日は8のつく日で、ハチマン神社で市(イチ)が開催される。夜には業界関係者の「ウライチ」があり、一品ものやレアなスキルカード、悪魔なんかをハチマン神社仲介の元で売買したり交換したり出来るらしい。低レベルだと不安で今まで不参加だったけど、ちおちゃん情報だと今のレベルなら余裕らしいので行ってみる事にした。いいものが手に入るといいが。

 

 スガルはミミカのいる本宅……爺さん婆さんの家に向かい、阿形さんと裕奈ちゃんはオレの住居である「はなれ」に、悪魔のオレと仲魔達とヒナちゃんはオレ作成の太閤異界で夜を過ごす。ここ最近のベストポジションである。いや、オレが設定上キチ過ぎて爺さん婆さんにも若干引かれてて、その分かどうか分からんけどミミカとスガルが身内レベルで受け入れられてるんだよね。

 

 爺さん婆さんは老いたりとはいえ一応元?悪魔業界関係者ではあるし、意外とマジでオレの弟子扱いのミミカとスガルを後継者にしたいってのはあるかも知れん。悪魔のオレじゃ一応仕事はこなせても後継にはならんからな。

 

「さて、何か派遣したり異界ボスを狙ったり……色々使う用の化身を作っておかないとな。高レベルが必要なボス用の化身優先かな?」

 

 今の太閤異界には特定のボスはあえて設けていないが、いてもいいかもしれない。他にも使うことを考えると、少し多めに作るか。

 

「9人目のナインから……13人目まで作ってしまおう。明後日、メシア廃教会に行くついでにレベリングすれば……外の堕天使ならレベル1でも大丈夫かな?」

 

 なぜ13までなのかと言えば……13は凄腕スナイパーに育てたいという欲求があるからだ。後ろに立つと殴られます。

 

「ゼロッチー、今日の配信はー?」

 

「おめーよぉ、何やるのかすらオレ任せかよマジでよぉ」

 

 まあこの一生だらける係のヨッチもオレ自身なんだけどな。オレが24時間ゲームしたりボーっとネット小説読んでたりするとこうなるのだ。

 

「今日は……積みゲーしてた携帯ゲーム機のカードゲームやるぞ」

 

「お、おー!」

 

 携帯ゲーム機のゲームなのでデスクトップCOMPと電霊的に繋げて……起動して……配信画面に……。

 

「ゼロッチやってー」

 

 何ィ!?しょーがねーなぁホントにお前は!どれ……ほお、主人公の見た目は男3女3か。じゃあこれ……ふわふわ頭の美少女で。当たり前だよなぁ?んで名前はデフォルト名で……ニックネームはにうにしておこう。

 

 ゲーム開始。チュートリアルか?ガーディアン?ダメージ?ゾーン?も、もう分からん……うおお、今オレは雰囲気でカードバトルしている!たちあがれオレの分身!

 

 

 

………………………………

 

 

 

 い、今オレの身に起こった事をありのまま話すぜ!ルールを把握するまで戦うぜ!と思っていたら朝だった。一帯何が起きたのかわからなかった……。

 

 予想外に時間が経っていたので、オレは手早く新たなる化身「ナイン」「テンコ」「イレブン」「トゥェニー」「にう13(にうサーティーン)」を作成し、ミミカのアームターミナルに登録しておく。一応太閤異界の中でちょこっとレベル上げはしておくか。それは……とりあえずゴッチに頼んでおいて、まずニッチはいつも通りネットで情報収集と配信の補助、ヨッチはダラダラ配信、サッチはスキルや電霊能力の検証、エイトはガイア教関連の偵察や情報収集、セブンはずっと旅。

 

 オレとイッチとロッチ、レベルの高い3人が外出かな。まず今日はオレらミミカ組が時間城でペルソナ合体、ついでに依頼やスキルカードチェック。阿形さん達はその間にカメンヒジリさんにペルソナ合体してもらって、その後しおさい商店街の邪教の館で合流。悪魔合体を済ませてお向かいのカードショップでもスキルカードをチェック。カードゲーム三昧の後、ウライチが開催される夜になったらハチマン神社へ移動。ウライチを見て回って、終わったらフツーに帰宅という流れだ。

 

 スガルのコミュニティ期待でもあり、化身と同期しつつずっと動いてるオレもいるので厳密には完全休養というわけでもないが、まあ休みの必要な人間にとっては休みといってもいいのかもしれない。多分。

 




 よくわからんゲームを良く分からんまま進めるのは至高の瞬間である(当社比)
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