女神転生転性転生―電霊:セラフィックアイドルにうと化したおっさん転生記―   作:おかひじき

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 性癖をこじらせた3人が、メガテン・ペルソナごった煮世界で出会った。


美少女受肉三人娘 ※前半ミミカ・スガル視点

 宇佐野 美々加はデビルサマナーである。彼女……元彼もまた、オカルトの犠牲となってこちらの世界に降り立った。

 

「それで……今のどう思う?」

 

「いやー、マジかよって感じ?自分で悪魔を選ぶとかさぁ……」

 

 答えるのは、末吉 為軽。マリンブルーの髪を、アニメやゲームでしか見ないようなカットで、ショートカットに切りそろえつつ、後ろに一房だけ長大に伸ばした髪をお下げにまとめた彼女は、これまた少々非現実的に大きなヒスイ色の目を開いて驚きをあらわにした。

 

 一言で言えば新しい方のペルソナ風の、派手な容姿をした美少女。眼鏡だってかけている。これまたアニメチックに大きい、赤ブチの巨大丸眼鏡。もちろん彼女……元彼も同じく、世界ごと終わりを迎えた所を時間城の主に拾われ、こうなった転生者である。

 

「まあ、正直そうだね、かなり思い切ったなーって思うけど」

 

 肩にかからない程度に切り揃えた黒髪を無理やりまとめて上げたコスプレじみたツインテールをいじりながら、今時どこに売ってるのか分からないくらいダサい、何も考えてない四角い黒縁眼鏡の位置を直すという高度なくせを披露しつつ、宇佐野 美々加は、セラフィックアイドルにうと名乗った気ちが……いや、変わり者のことを思い出した。

 

「バーチャル美少女になりたいだったら分かるよ?でもそうなって即日で悪魔に適応して、自分を増やす化身だっけ?それを5体も作るなんてのはスガルには分からん。お前はどう思うんだ?ミミカ」

 

 そう言ったスガルの姿は、スク水であった。今は趣味的なアレとなってしまった、露出度の高いスクール水着。これはスガルが初期設定として所持していた初期装備であり、ペルソナ使いとしては問題ない、むしろこれ後半装備でかなり強いとは本人談である。きっちり胸には名前を書く白い部分がある。当たり前だよなぁ?

 

「若干尖りすぎな気はするけど、いろんな意味で同志だし、メガテンペルソナ的な意味で悪い事にはならないとは思った」

 

「性癖的な意味では?一緒に配信しようとか言い出さないか?」

 

「それはしそう」

「だよな?」

 

 若干の不安を抱えたところで、アームターミナルに通信が入る。

 

「来たか」

「とりあえず直接話しましょう……っと」

 

 

 

………………………………

 

 

 

 結論から言うと交渉は成功した。

 

「君も配信しようよ!」

 

 という要求は断固拒否したが、とりあえず本体の「ゼロッチ」と、化身の「イッチ」が仲魔になった。ゼロッチが設定で持ってたものはもちろんそのままゼロッチのものだが、装備品の類は私達がもらう事になった。こちらも設定上の初期装備はあるのでそこまで劇的に変わるもんじゃないが、店売りの消耗品アイテムの在庫が増えたのが一番助かる。

 

 そして何より、電霊って凄すぎる。転生してから今まで分かっただけでも、オカルトセキュリティとプログラムセキュリティの両方ないと侵入を防げないのがまず一つ。

 

 実体化が可能で、その際に霊体と実体が選べるのも一つ。

 

 小さなもので電子データ上とはいえ、ゲームデータを参考に異界を作れるというのも一つ。

 

 移動速度は当然のように通信速度依存、そこらのスマホからでも、通信速度イコールというトンデモ速度で移動できるというのも一つ。

 

AIのような挙動も出来て、自動的に情報収集したり端末に常駐したりと、プログラムみたいに動いても問題ないのも一つ。

 

 便利すぎるし適応しすぎている。正直私達、ミミカとスガルは自分の能力をまだ試してないんだよね。異界に行かないと試す機会ないのに、初心者向け異界の情報がなかったから。にうちゃんが情報収集向けの電霊を選んでくれて助かったよ。

 

「情報によると、渋田海岸とか良さそうだな。夜は危ないけど昼行けばいいし」

 

 にうちゃん……ニッチさんの調べた情報が続々入ってくる。

私のア-ムターミナルの内部情報も並列して調べてくれている。

 

 情報によると、渋田海岸……渋田海水浴場と隣接する松林は、南北5キロに及ぶ砂浜で北の端には潟湖があり、そのまた北側は同じような松林の玉前海岸に繋がっている。

 

 夜間は出現悪魔が変わって、潟湖を中心に溺死者の霊「デプスLV15」が出てくるので注意。

異界の中心はその潟湖、そこから松林の中を南にのびて、南端の波切り不動が出入り口になる。

 

 昼の通常出てくる悪魔はポルターガイスト、ゴースト、ピンクルーパーにマッドスラッグ、グリーンスライム。

 

「後半のはモノノケだっけ?いや外道って書いてあるな。メガテンでも古いのが出てきたか」

 

 この中ではゴーストは作品によってはムド使って来た強いのもいたな、ペルソナ1だったかな。まあそいつはレベル8だし、この情報の表記はレベル3~4なので特に強いのはいないだろう。後はポルターガイストの魔法も要注意かな。外道の軟体動物はレベル1か2、特殊な攻撃もしてこないみたいだ。

 

 仲間はサマナーの私とワイルドのペルソナ使いのスガル、ゼロッチ・イッチの電霊コンビ、ただしスキルは休む、挑発で運特化。

 

「行けそうだな、行くか?行っちゃうか?」

 

「やらいでか!」

 

 こうして私達は、今日はもう遅いから明日の朝から、初めての異界……渋田海岸松林に行く事になったのだ。

 

 

 

………………………………

 

 

 

「たでーま」

 

 なつかし……いやそうでもないが一旦オレの家のCOMPに帰って来た。

 

「あっ帰って来た」

「どうだった?ウスイ本だった?」

「オレは王道を行く、悪魔わからセがいいですね」

「そんな王道はない」

 

 全く……メガテンはそういうゲームじゃないから!いや二次創作だとわりとあるけど。

 

「そんなことより、そっちはどうだった?」

 

 ニッチの情報収集と、サッチゴッチの調査活動。これにより、こちらの世界の様子が判明した。初期地点のCOMPの周りにあるのはやはりオレの現住所と同じ、祖父母の家の離れだ。

 

 本宅の方にはちゃんと祖父母が暮らしてる様子はあるが、今は留守。どうにも起こった出来事が少しずつずれていて、リアルではただのカルト宗教との戦いだったものが、こちらではちゃんとした?悪魔事件になっていて、元凶の悪魔の一体を討伐したら政府系の腐ったダークサマナーに濡れ衣を着せられて、両親は遠方に退避してもらい、元デビルバスターの祖父母と時間城にかくまわれて……という事になっているらしい。

 

 こっちのオレは大学進学も一般就職もしてないし、この街から動いた形跡は無いということになっている。

 

 まあ、悪魔の実在する世界だし、天罰もあったし、カミサマがつじつま合わせに頑張ったんだろうなぁってのは伝わってくる。

 

 その後オレはその腐ったダークサマナーを見事討ち果たして濡れ衣を果たしたはいいが、わき目も振らず戦っていたのでいい年して独身。弟子をとった所でふと寂しさを感じ、結婚……の方向へは行かず、バ美肉に目覚めた。

 

「これがバ美肉おじさんの物語ですか……」

「リアルはクソ、はっきりわかんだね」

「オレ、かわいい」「もう毎秒バ美肉したい」

 

 普通の人ならいやいやおかしいだろって突っ込み入れるんだろうけどな。共感しかないんだよなぁ……。んで、時間城の主情報はまだある。『太閤』のゲーム内の新武将列伝の中に隠してあった情報によると、その腐ったダークサマナーというのが元凶のうちの1人だという。

 

 『六地蔵法輪』の真実が分かった所でそれを隠蔽し、見なかった事にして使い続け、ガイアとの取引でリアルのオレのような強制ガーディアン・リアルの技術を得て、新人に使わせて高い新人育成能力で評価を上げて、メシアとも協力してリアル世界神霊召喚への政府系機関内部の動きを妨害した。

 

 表向きはコネが多く中道で誰からも好かれる人格者、悪魔業界の交渉に良く通じ新人育成に長けた有力者。

 

「おい、こいつから殺せばいいのか?」

「もう消えてるんだよなぁ……」

 

 当然ながらこいつは元オレサマナーに倒されて、邪教の館経由でR18Gな目にあった上に、既に全知全能の神の天罰によって存在を消され、オレ達のような転生者を受け入れるカバーストーリー作成素材として、また悪魔業界の歴史的存在としてだけ記録されている。

 

 一連の事件、今こちらの世界では生き残りのメシアンが神託を受け取って、広報に勤めているようだがあまり信用されていないという状況だ。そらそうよね。

 

 ただ、無限にこのまま時間が稼げるというものでもないだろう。

 

「いつものメガテン来る~?」「唯一神のお掃除済みだからワンチャン?」

「何にせよ、レベル1じゃどうしようもない」

 

 明日からの稼ぎは、セーフティにかつ急がないといかんな。

 




 ペルソナ1は魔境……。
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