謎の食通のネタ帳   作:謎の食通

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破壊者の無限学園《エンドレスハイスクールオブディケイド》

これは夢だ。

 

 

俺が幾度となく見る夢だ。

 

 

悪夢と言っても良い。

 

 

暗雲に包まれた空、荒廃した大地、突き立つ十字架。

 

 

そこでは『彼』と十人十色の集団が戦っていた。数の上では集団の方が勝っているのにも関わらず『彼』は圧倒的だった。

 

 

龍の様な赤い鎧の男を『彼』は右手で地に伏せ、その倍加した力を霧散させる。

 

 

『彼』は機械の様な杖を持った白き魔法少女を魔法障壁ごと原子レベルで分解し、水素と酸素の火と化した。

 

 

『彼』は赤き衣の弓の英雄の剣を砕き、その首を叩き落した。

 

 

雷を操る少女の砲撃を『彼』は超高速スピードで回避し、そのスピードを維持したまま少女に体当たりをした。

 

 

パーカーを来た剣士が『彼』を押さえ、桃色の髪の少女が魔法で『彼』を吹き飛ばそうとするが分身した『彼』により背後から二人ともその剣で刺された。

 

 

空を飛ぶ紅白の巫女の弾幕を『彼』は何処からか取り出したミサイルランチャーで吹き飛ばし、その爆煙を隠れ蓑に接近し、その細首を左手で圧し折った。

 

 

魔法使いの少年が自らの肉体を電気に変換して、彼の超高速スピードに追随するが『彼』の拳により魔法ごと体は破壊されてしまった。

 

 

無限の空を飛ぶ白騎士を『彼』は飛び上がり蹴り穿つ。白騎士は回避しようとするも自動追尾されたソレを引き離す事ができず絶対防御ごと胴体を蹴り貫かれた。

 

 

終いには最後に立っているのは『彼』だけになった

 

 

『彼』の足元には『彼』が打ち倒してきたモノが居た。

 

 

心優しい青いロボットの少年と猫。ピンク色の球状の生き物。銀色の肉体を持つ光の戦士。白と赤の拳法家たち。餓狼の親子。対魔の炎を持つ少年少女たち。時を止める魔法少女に学ランの少年。

 

 

数多の戦士が『彼』の足元で倒れていた。

 

 

そして、十字架には何者かが張り付けられていた。

 

 

十字架の数は9本、その全てに人らしきものが磔にされていた。

 

 

磔にされている奴の顔は見えない。また、『彼』の姿も逆光で見えない。

 

 

そいつらの顔を良く見ようとすると何時も見ることが出来なかった。

 

 

『我が○×よ・・・まだ、その時では無い』

 

 

バリトンの聞いた男の声。それは圧倒的な力が込められていた。

 

 

そして俺はその声にある感情を何時も抱く。

 

 

それは恐怖と・・・親愛だった。

 

 

 

***

 

 

 

「お兄ちゃん!もう、朝だよ!!」

 

 

妹、小夜の声で俺の意識は夢の中から浮かび上がった。

 

 

「あ゛~~」

 

 

目を瞬かせながら枕もとの目覚まし時計を手に取り、時間を確認した。

 

 

「・・・はぁぁぁぁぁ!?」

 

 

目が覚めた。下手したら遅刻しそうな時間だった。

 

 

「ほら、急いで!早くしないと遅刻しちゃうよ!!」

 

「わ、わかった!」

 

 

とりあえず、急いで着替える事にした。というか妹よ、俺が着替えるから部屋を出て欲しいのだが・・・。

 

 

 

***

 

 

 

俺は学校の制服に着替えて、リビングに移動した。そうするとテレビの音が聞こえてきた。

 

 

《ゲッ、ダン!揺れる廻る振れる切ない気持ち~♪》

 

「相変わらず、このハワコネ体操は凄いな~。しかし、ロック君の顔色悪いけど大丈夫かなあ」

 

 

テレビと共に聞こえてきた声はおそらくウチの執事の秋月信彦だろう。信彦は俺たち兄妹が餓鬼の頃に記憶を失って行き倒れてたのを俺が拾った奴だ。両親どころが親族すら居ない俺たちにとって信彦は、血こそ繋がっていないが家族同然の男だ。

 

 

「もう!はやくはやく!!」

 

 

妹が急かして来るので急いで家を出ようとした。だが、そんな俺を信彦は呼び止めてきた。

 

 

「やあ、遅かったね士君。時間が無いから朝のごはんはお握りにしておいたよ」

 

「助かる、信彦!」

 

 

俺は信彦からお握りを奪うように受け取ると玄関に急いだ。

 

 

「もう!お兄ちゃんったら!・・・信彦さん行って来まーす!」

 

「ああ、いってらっしゃい」

 

 

妹が俺をとがめるように声を上げるが信彦は苦笑しながら俺達を見送ったのだった。

 

 

 

***

 

 

 

「で、あるからして近年の社会問題としてオルフェノク化現象と超能力発現が問題になっている」

 

 

今日はなんとか遅刻しないで済んだ。だけど最近あの悪夢を見ることが多くて夢見が悪すぎる。

 

 

「いつ誰がいかなるときに発症するかもわからないから、政府も対策に苦慮しているわけだ」

 

 

そろそろ精神科にも見てもらう必要があるかもしれないが・・・妹とかを心配させたくは無いな。

 

 

「・・・さて、今日の授業は此処までだ。じゃあ、帰りのホームルーム始んぞー」

 

 

どうやら授業は、もう終わりらしい。今日はノートこそ取っていたが授業内容が頭に入ってこなかったな・・・。まあ、俺なら今日のノートを一度見直すだけで頭に入るんだがな。

 

 

「今日は特に連絡事項はねえ。とりあえず寄り道せずに帰れよー。んじゃ、さようなら」

 

「「さようなら!」」

 

 

帰りの挨拶が終わると声が美声だが、どことなくマダオ臭のする担任は教室からとっと出て行った。というか学校にあんな赤いコート着てくるんて恥ずかしく・・・そういや他の先生も大概だったな。

 

 

「よ、士」

 

 

学校の教育現場に黄昏ている俺に話しかけて来た奴が居た。声のする方に振り向くとそこには俺の友人、二人が居た。

 

 

「・・・雄介に翔一か。なんだ?」

 

 

サムズアップが似合う男五代雄介に天然男子の二つ名を持つ津上翔一だった。

 

 

「一緒に帰らないかい?」

 

 

翔一の言葉を反駁すると、どうやら俺を誘っているらしい。

 

 

「ん、別に構わねえぜ」

 

 

俺自身は特に用事が無かったので雄介たちの誘いに乗った。

 

 

「ところで小夜ちゃんは?」

 

翔一がこんなことを聞いてきたが、そういやコイツと小夜って仲が良かったな。・・・なんとなく面白く感じない。

 

 

「小夜は部活だな」

 

 

俺は素っ気無く翔一に答えた。自分でも少し大人気ないと思った。

 

 

「小夜ちゃん、がんばってるねえ」

 

 

もっとも肝心の本人は全く気付いていないが・・・そして、そんな俺たちを五代はニコニコ眺めていた。

 

・・・こいつらの人の良さには勝てねえわ。

 

ちなみに小夜はテニス部である。

 

 

 

***

 

 

 

男三人で下校している。華というものが無いが、これはこれで気を張る必要が無いので楽だ。というかこんな善人たちと友人関係築けている時点でこれ以上は高望みな気がすると思うのは俺だけでは無いだろう。

 

 

「そういや翔一はレストランでバイトしてんだっけか?」

 

ふと、思い出した事を翔一に振ってみた。俺の記憶が正しければ、中国系のイケメンと金髪西洋系少女が経営する店にバイトしていた筈だ。

 

 

「うん、人形がたくさんある可愛いお店なんだ」

 

 

やはり例の場所か。あそこは料理も旨いが可愛らしい人形も多いからな。小夜も人形を欲しがっていたなあ。まあ、断られていたが。

 

 

「翔一君は自分の店を持つのが夢だっけか」

 

 

俺が翔一に振った話題に雄介も乗ってきた。以前、翔一から聞いたことだがこいつは自分の店を持つのが夢らしい。というかバイト先の店主も似た夢を持っていた気がする。そういや雄介からも夢を聞いていたな。

 

 

「そういう雄介の夢は冒険家だったか」

 

 

そう、こいつの夢は冒険家だ。高校に在学中の今でも長期休暇には登山したりしているらしい。・・・夏休み明けにヒマラヤの写真を貰った時はさすがに驚いたが。

 

 

「そうそう。でも他にも夢はあるんだ」

 

 

雄介のもう一つの夢か。それは気になるな。

 

 

「へえ、どんなのだ?」

 

 

だいたい想像が付くが俺は聞いてみることにした。

 

 

「人を笑顔にする事だよ」

 

「・・・お前らしいな」

 

 

本当にこいつは聖人君子すぎる。俺には、こいつみたいな優しさを持つのは難しいな。

 

 

「そう言う士は、どんな夢持っているの?」

 

「俺の夢か・・・」

 

 

翔一が俺の夢について聞いてきたが、正直思いつかない。そもそも俺はありとあらゆることを難無くこなす事が出来る。だから夢にするほどの目的が無いのだ。・・・あえて言うなら小夜の幸せや信彦の記憶が戻ることが俺の夢だろうか?

 

 

「きゃぁああああ!!」

 

 

自身の夢について考えを巡らせていた俺の耳に絹を引き裂くような悲鳴が聞こえてきた。

 

 

「なんだ?」

 

 

何かが起きたらしい。耳を澄ますと先程の悲鳴の他にも悲鳴が聞こえてきている。・・・この悲鳴の多さはあまりにも異常だ。

 

そう俺が考えを巡らせていると雄介と翔一は突然走り去った。

 

 

「お、おい!雄介!翔一!・・・ったく!」

 

 

俺は雄介たちの後を追った。そこで俺は俺自身の運命の歯車が動いた音を確かに聞いたのだった。

 

 

 

***

 

 

 

「あれは・・・22号!」

 

「22号?それって、もしかして五代さんが!?」

 

「ああ、未確認の連中だよ。・・・でもあいつは倒したはずなのに」

 

「五代さん、今はそれよりも!」

 

「うん、わかってる!」

 

 

雄介と翔一の腰にベルト状の物体が出現する。雄介は右手を顔の前に掲げる、翔一は天をしめすように掲げた。そして言霊と共に振り下ろされた。

 

 

「「変身!」」

 

 

雄介と翔一の体が変わる。大きな赤い複眼に金色の角、そして雄介は赤に、翔一は金色の鎧に包まれた。

 

 

「あれは未確認生命体、それに雄介と翔一が4号!?・・・ッ!」

 

 

俺の記憶が正しければアレは未確認生命体第四号と呼ばれる存在だ。翔一が変わった姿も雄介と似ているから同種なのだろうか。だが、俺の推測は否定された。他でもない俺自身に。

 

 

「違う。あいつはズ・ザイン・ダ。そして、雄介はクウガで翔一はアギトだ!・・・何故、俺はこんなことを知っている?」

 

 

突如として俺の頭にあいつらの変身した姿の名前どころか怪人の名前すら思い浮かんできたのだ。クウガとアギトは良い。なにしろ俺の持っているカードにも書いてあったから。だが、何故怪人の名前を知っているのか、そして・・・。

 

 

「それに何故家にあるはずのコレがある」

 

何故俺の手の中にコレがあるのか。どことなくカメラを想起させる白い機械、俺が物心付いたときから持っているそれが・・・。

 

 

「なんだよ、こいつら!」

 

 

翔一の声が聞こえて、ふと前を見ると未確認生命体グロンギ族と思われる存在の数が増えていた。

 

 

「こいつら未確認だけど今までの未確認じゃない!」

 

 

だが、雄介の言うとおり新聞や知識で知っているグロンギとは違っていた。姿はクローンの様に画一的だし何よりも腰のあるはずのベルトの装飾品が無かった。

 

 

「ギベ、クウガ!」

 

 

新たに現れた未確認の対処に苦戦している雄介に第22号ザインが殴りかかった。

 

 

「うぁあああ!?」

 

「五代さん!」

 

 

その拳は雄介は吹き飛ばされた。このままではクウガは、雄介はタコ殴りにされてしまうだろう。

 

・・・どうやら悩んでいる暇は無いらしい。今、俺がすべき事、俺が出来る事はわかっている。何故分かるのかはわからない。でも、俺はやらなければならない。

 

俺は覚悟を決めると戦場に足を進めた。

 

 

「やれやれ、主役は遅れて登場するというが態々盛り上げなくても良いだがな」

 

いきなり俺が現れたことでザインも沸いて出てきた取り巻き連中も俺に注目していた。よし、これで雄介が態勢を立て直す時間は稼げるな。

 

 

「士!?どうして?」

 

 

仮面ごしで表情はわからないが恐らく翔一は驚いているだろうな。まあ、俺でも驚くだろうな。

 

 

「士君!逃げて!」

 

 

雄介の奴、自分がピンチに関わらず、そんなことを言うか。・・・こんなお人よしが今まで戦ってきたのか。

 

 

「その必要は無いな」

 

友人として付き合いがある俺には大体分かる。こいつは泣きながら敵を殴っている。誰よりも他人を笑顔をしたいと思っている男が泣いている。なら、俺がやらなければならない。俺がこいつの笑顔を守らなければいけない!

 

俺は腰に巻いたベルトに付随しているカードホルダーからカードを取り出す。カードにマゼンタカラーのどことなくバーコードを想起させる仮面が描かれていた。そして、そのカードに書いてある名前は、DECADE。

 

 

「変身!」

 

《仮面ライド DECADE》

 

 

俺がベルトのバックルにカードを挿入して、バックルを回すと、俺の周りに9つの幻影が出現した。そしてその幻影たちが俺に重なると俺の姿は変わっていた。

 

俺は高揚感に包まれていた。今の俺なら何でも出来る。俺に出来ない事はない。このジャマなヤツをオレはハカイできる。

 

 

「変わった!?」

 

「あれは・・・氷川さんが言ってた展開型の装甲服の親戚なのか?」

 

 

雄介たちが俺の姿を見て驚いている。俺は、それを横目に取り巻きの雑魚どもに攻撃を仕掛ける。

 

 

「ふっ、セイ!はぁあ!」

 

雑魚を殴り、時には蹴ったりしているが、こいつらは数だけ多い。戦闘能力こそ高くないがやっかいだ。

 

 

「ちまちま殴っていても埒が明かないな。・・・こいつを試してみるか」

 

《フォームライド AGITO STORM FORM》

 

 

俺の姿は再び変わる光の神の力、その片鱗に・・・。

 

 

「また変わった!?」

 

「士が青のアギトに!?」

 

 

先程より雄介と翔一が驚いている。まあ、当然だろうな。アギトじゃない奴がアギトに変わるんだからな。

 

 

「はぁあああああ!」

 

 

俺はストームハルバードを振り回し雑魚を一掃していく。長物を使う事で複数の雑魚を巻き込めるから先程よりは効率よく数を減らせている。

 

 

「フン!」

 

俺の登場に混乱していたサイ型グロンギは立ち直ったのか、俺に殴りかかってきた。

 

 

「おっと・・・お前ならこれかな」

 

だが、俺はそれを余裕で回避し、こいつにとってインパクトのあるヤツを使おうと思った。

 

《仮面ライド KUUGA》

 

 

アギトストームフォームは赤く染まった。だが、それはフレイムフォームになったのでは無い。

 

 

「なっ!?」

 

「バンザト!?」

 

 

俺はクウガに変わったのだ。案の定グロンギそして雄介は大きな衝撃を受けている。

 

 

「ハッ!」

 

 

そして、それは隙となり、俺はグロンギに拳の連打を食らわした。

 

 

「バレスバ!」

 

「うぉおっ!?・・・やってくれるぜ!」

 

 

しかし、ヤツは俺の連打が途切れる隙を狙って俺を突き飛ばしてきた。その衝撃で俺は元の姿、ディケイドに戻っていた。

 

 

「クウガビバスザ!?オキガ、ラギッタギバビモンザ!」

 

「ズビズビうるせえな。ゲンザギデザ、リントンボオバデザバセ」

 

 

こいつらの言語は相変わらず耳に障る。というか現代の言葉を話せよ。

 

 

「士君、あいつらの言葉わかるの?」

 

 

そんな悪態を着いているといつの間にか雄介が俺の隣に居た。

 

 

「あ?あんなの言葉は日本語に似てるから英語より楽だろ」

 

 

正直、日本で育った俺にとってはリント語よりは良くわかる。聞いてるだけでイライラしてくるのが難点だが。

 

 

「そ、そうなのか・・・」

 

 

翔一、アギトは感心したように呟いてきている。というか戦闘中に天然発動するなよ。まあ、こういう会話しながら俺たちは雑魚を殴ったり蹴ったりしているわけだが。

 

 

「いや、桜子さんもあれの翻訳とか手を焼いてたんだけど・・・」

 

 

桜子・・・確か雄介の知り合いの考古学者か。まあ、グロンギ語の資料自体は乏しいからな。

 

 

「ところであいつはなんて言ってたんだ?」

 

「ああ、それな。俺がクウガに変わったから、俺は何者だって聞いてきたんだ」

 

「・・・なるほど」

 

「まっ、俺はこう返すだけだけどな」

 

俺は新たなカードをホルダーから取り出し、グロンギに向けて叫ぶ。俺自身が何者なのかを。

 

 

「通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ!!」

 

《仮面ライド ITIGOU》

 

 

俺の姿は変わる。伝説に。赤い複眼、緑のマスク、バッタをイメージさせる概観。

 

始まりの戦士、仮面ライダー一号に俺は変わった。

 

 

「まだ変わるのか!?」

 

「凄いな、一体どれだけあるんだろう」

 

「さあな、俺にも把握し切れては、いない。・・・行くぞ」

 

俺の呼びかけに二人とも黙って頭を縦に振り、グロンギに向かい合う。取り巻きの雑魚はもう居ない。後は、ズ・ザイン・ダのみだ。

 

俺たちは一斉に駆け出す。最初に仕掛けたのはクウガだ。

 

 

「ふぅん!」

 

クウガはその拳に炎を纏いながら殴りかかった。俺がクウガになってかわった時よりはダメージが大きそうだ。

 

 

「とぉう!」

 

 

次に仕掛けたのは、アギトだ。アギトはザインの鳩尾に蹴りを打ち込む。神の力はザインの強靭な肉体を物ともせず突き刺さった。

 

 

「はぁあ!!」

 

 

そして、俺はそんなザインを投げ飛ばし、地面に叩き付けた。投げ方も一工夫されており、怪人にもダメージを与えれる投げ方だ。

 

 

「決めるぞ、雄介、翔一」

 

俺は、姿をディケイドに戻すと切り札をホルダーから取り出す。クウガは中腰に屈み、両手を天に向け右足に封印エネルギーを収束させる。アギトは、クロスホーンを展開し、地面に発生した6本角を模したエネルギーを右足に溜める。

 

《ファイナルアタックライド D D DECAD》

 

俺たちは飛び上がった。

 

 

「てぃやああああ!」「おりゃああ!」「とぉおおおおお!」

 

「ウアアアアアアアアア!?」

 

そして、俺たちの蹴りはグロンギに命中した。三種のエネルギーに奔流にヤツが耐え切れるはずが無く、ズ・ザイン・ダは爆散した。しかし、ヤツは俺の知識にあるよりもタフだった気が・・・。

 

俺は自分の覚えの無い知識のことがよりわからなくなっていた。だが、そんなことが吹き飛ぶようなことが起きた。

 

 

「取り巻きの連中が!?」

 

取り巻きの雑魚たちの姿が変わったのだ。その姿は全身黒タイツの男たちだった。・・・!俺は、こいつらの格好に心当たりがある!見覚えの無い知識ではなく、俺自身が調べた情報にこいつらは載っていた!!

 

 

「こいつらは・・・」

 

 

俺は転がってるヤツを適当に選んで、その腰にある紋章を見た。

 

 

「どうしたの、士君?」

 

 

雄介がそんな俺を疑問に思って話しかけて来たが、それどころではない。

 

 

「こいつを見てみろ」

 

 

俺は雄介に腰に付いている紋章を見せた。

 

 

「これは、二首の鷲に・・・地球かな?これがなんなの?」

 

 

そう、それは地球を鉤爪で掴んでいた双頭の鷲だった。

 

 

「俺の記憶が正しければこれはショッカーのモノだ」

 

 

そう地球を掴んだ鷲、それは秘密結社ショッカーのモノだ。

 

 

「ショッカーって確かあのドラマの?」

 

 

翔一がドラマの仮面ライダーを思い出したようだが、こいつらはそんなんじゃない本物だ。

 

 

「あれは誇張こそあるがノンフィクションだ。こいつらは昔起きたBADAN戦役のBADANの元となった組織の改造人間だ」

 

 

そうかつて世界各地の空軍基地が破壊され、日本の半分が占領された最悪の事件BADAN戦役、それの大本の組織、それがショッカーだ。

 

 

「改造人間!?」

 

「ああ。どうやら、こいつらは何らかの力でグロンギに変貌させられてたらしいな。・・・そして、その裏にはBADANの残党、いや新しいショッカーが絡んでいるんだろうな」

 

「士・・・どうして、そんなに詳しいんだ?」

 

「それは・・・」

 

 

それは俺にもわからないことだった。何故こんな知識があるのか。何で変身できるのか。俺にはわからなかった。

 

俺が言いよどんでいるとサイレンが聞こえてきた。これはパトカー・・・警察が来たようだ。

 

 

「警察か・・・。話はまた今度だ。放課後、図書室でな!」

 

「ちょ、まっ」

 

 

さすがに警察の世話になりたくは無いので俺は退散する事にした。4号もといクウガは警察との繋がりを噂されていたから大丈夫だろう、多分。

 

 

《アタックライド INVISIBLE》

 

「・・・消えちゃった」

 

 

そんなことを呟いている翔一を尻目に俺は自宅に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

この時俺はある種の異変が始まった事を察していた。だが、これが俺の旅の始まり、そして俺の俺たち兄妹の因縁の引き寄せた事だとは、この時想像も付かなかった。




この作品は
ディケイド+SPRIT+MUGEN+電撃学園+二次創作+その他
で構成されています。
つまり、この作品の士は○○○○の息子です。
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