「艦隊に新しいメンバーが加わったようね」
いつも通り書類の処理をしていると初期艦の叢雲にそう言われた。
建造の指示なんて出した覚えがない。
「なんのことだ?建造なんて頼んでないぞ」
「あんた覚えてないの。昨日の夜に大声で『資材MAXの建造運試しじゃあ‼︎』とか言ってたじゃない」
そう言われ昨夜のことを思い出す。
「あぁ、そういえば隼鷹や明石と飲みまくっててそこら辺記憶ないなぁ」
「何してんのよ。とりあえず行くわよ」
叢雲に呆れられつつ工廠へ向かう。
ちなみに道中「失敗したら酸素魚雷喰らわせるわよ」と言われた。
(まぁまだ提督になって日が浅く資材の管理下手くそだからなぁ。ひとまず失敗してませんように)
-ドカーン‼︎-
そんな祈りも虚しく工廠の方から爆発が起こった。
「酸素魚雷はやだぁ」
「今そんなこと言ってる場合じゃないでしょ、被害状況の確認」
「は、はいぃ」
工廠の方を見ると大きく立ち登る煙、そしてその中に船のような影が見える。
被害確認のために現場へ向かう。
『ヴェ、ヴェ、ヴェ』
「な、何なのこれは」
「で、でけぇ」
工廠に着いた時にはある程度晴れており黒と紫の装甲を持つ空母ののような軍艦が"空に"浮かんでいた。
そう、空に浮かんでいるのだ。
空母、というより基本軍艦は海に浮かんでも空には浮かんがな。
「空母って読んで字のごとく空に浮けるんだなぁ。宇宙戦艦か⁉ってそうじゃねぇ空母にしてもデカいわ」
「あんた、さっきからうるさいわよ」
『ヴェ、ヴェ、ヴェ』
「すんません」
一人で騒ぎすぎたようだが仕方ねぇじゃん。
「これが今回の建造結果ってことでいい、んだよな?」
「私に聞かないでよ」
『ヴェ、ヴェ、ヴェ』
「とりあえず明石と妖精さんたちに頼んで調べてもらうか」
「そうするしかないわね。ていうかなんの音よこれ」
確かに何か音が聴こえる。
音のする方を見ると
正体がわからないから余計不気味だ。
「これ爆発とかするかもしれないし沖の方に引っ張って放置しない?」
「はぁ⁉もし強力な兵器で深海棲艦のものになったらどうすんのよ」
「それもそうなんだけどさぁ」
『お前ら、うるさい』
「え、しゃべった⁉」
『トランス、フォーム』
その言葉が聞こえた次の瞬間、超弩級空母(仮)が変形し人型になる。
「な、なんなんだよお前ぇ」
ビビりながらも対話を試みる。
『オレ、ショックウェーブ。デストロンの、剛腕提督』
(ショックウェーブ、それが名前か)
というか
「デストロンってなんだ?」
「そして提督ってどう言うことよ」
『一気に、聞くな』
その後一応答えてくれた。
セイバートロン星という星で生まれ、メガトロン(なんか途中からガルバトロンとも言ってた)が率いる軍団、デストロンに所属しているらしい。
そしてその剛腕で敵を蹂躙していたとも...。
「そんなヤバい奴が建造されるとかどうなってんだよ」
「知らないわよ。それよりコイツをどうするのよ」
「そんなこと言われてもなぁ。うーん」
他のところにコイツのことを報告するのは当たり前だが野放しには出来ないしどうしたものか...。
その時ある名案が降りてくる。
「そうだ、うちの鎮守府で働いてもらおう」
「はぁ⁉︎」
『ウェ?』
俺の言葉に2人とも驚いてるようだ。
「そうと決まれば善は急げ、とりあえず大淀に伝えてこよう」
「ちょ、待ちなさいよ」
そう言って俺は叢雲の言葉を聞かずに走り出す。
そして叢雲はその後を追ってくる。
『オレ、どうする?』
そんな中ショックウェーブは1人残されていた。
正直ショックウェーブを編成したら3枠潰しそうだよね。
なんでかって?
あいつ船3隻が合体してるトランスフォーマーだから。