結城勇太は勇者である   作:モンハン太郎ゆゆゆスキー

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紅葉餅@Uniさん、コメントありがとうございます!
黒川ましろさん、お気に入り登録ありがとうございます。


第十話 結城勇太は合宿に行く。

 今日は合宿に行く日だ。須美ちゃんたちとは現地集合にしてもらった。その理由は、家からそこそこ離れた讃州サンビーチまで走って行こうと思ったからだ。(A.M.0:00)

 

 何でこんなに早く家を出るのか、それは早く行って砂浜でトレーニングがしたいからだ。砂浜でのトレーニングはいつもよりも効果が高いから、楽しみだなぁ。あと、久しぶりに全力疾走したいから車通りが少ないこの時間帯に家を出るっていう理由もある。

 

「さて、ボストンバック持ったし、行くか」

 

 父さんたちへ書き置きを残して、俺はボストンバックを持ち、2リットルのペットボトルを身体中にくくりつけ、走り出した。

 

 ◇◇◇

 

 やって来ました、讃州サンビーチ。広い砂浜と、透き通る海水。そしてゴミ一つ落ちてない綺麗さ。本当にいい場所だなぁ。

 大橋市から走ること一時間弱、俺は故郷の讃州市にある、海水浴場、今回の合宿の地へ辿り着いたのだった。

 

「重りがなければもっと早く着いたのになぁ。……それにしても、疲れたなぁ」

 

 疲れた。到着したは良いものの、トレーニングをやる気が起きない。……よし、砂遊びしよう。(A.M.1:00)

 

 ◇◇◇30分後◇◇◇

 

「ダメだ……! まだまだ足りない……友奈はもっと可愛らしい……! 全体的に気に入らないな。よし、もう一度」

 

 ◇◇◇10分後◇◇◇

 

「さっきよりは良くなったけど、まだ違う!」

 

 ◇◇◇10分後◇◇◇

 

「……何で俺は気づかなかったんだ。砂友奈に足りないのは、友奈の天真爛漫さだ……! よし、ゴールが見えた!」

 

 ◇◇◇10分後◇◇◇

 

「最後にここを整えてっと。よっしゃ、完璧だ。砂で友奈を作るのはなかなか難しかったな」

 

 苦節一時間、俺は砂友奈を完成させた。本人と寸分の狂いもない最高傑作だ。友奈の魅力を最大限引き出した至高の作品。服のヒラヒラ感も頑張って再現しました。

 

 頑張って作った友奈を写真に撮っていると、早朝のランニング中だったらしい女の人が近寄って来た。安芸さんではなかった。

 

「お写真、お撮りしましょうか?」

 

「お願いします!」

 

 俺はすぐに頼んで、写真を撮ってもらった。その後、女の人は写真をもらっていいかと聞いてきた。もちろんオッケーした。

 

 女の人が帰った後、俺はトレーニングを始めた。

 

 ◇◇◇A.M.? :?? ◇◇◇

 

 やべぇ、気づいたら空が明るい。今日のトレーニングの結果としては、とりあえず海の上は走れるようになったな。足が沈む前に次の足を出す。この動作を繰り返せるようになれば簡単だった。ただ、慣れるまで海に落ちまくったから、ジャージはビッシャビシャだった。

 

「うーん……順調に人間卒業してきてるなぁ」

 

 次は空を走れるようになろう。着地を安全にするために! (第五話参照)

 そんなことを考えながら着替える俺。安芸さんに渡されたジャージすごいな。動きやすい。私服、ジャージにしようかな。

 

「兄ちゃーん!」

 

「おに〜ちゃ〜ん!」

 

 背部に走る二つの衝撃。気を抜いていたからか少しだけよろめいてしまった。俺は振り向き、二人の頭を撫でながら挨拶をする。笑みを浮かべた二人は可愛すぎると思いました。まる。

 

「おはよう。銀ちゃん、園子ちゃん」

 

「おはよう!」

 

「おはようなんよ〜!」

 

 銀ちゃんは離れたが園子ちゃんは抱きついてくる。そこに、須美ちゃんがやってきた。

 

「もう、置いてかないで。三ノ輪さん、乃木さん。おはようございます。兄さん」

 

「おはよう。須美ちゃん」

 

 もちろん須美ちゃんも撫でながら挨拶をする。須美ちゃんも撫でると笑顔になる。可愛い。妹って良いよね。なんか、こう、良いよね! 

 

「あれ、兄ちゃん荷物は?」

 

「そこに置いてあるよ。トレーニングしてたから、着替えを置いとこうと思って」

 

「おお〜、ストイックなんよ〜!」

 

「やっぱり二人は勇者としての心構えができていないわ!」

 

「まあまあ、須美ちゃん。気負いすぎないのも勇者の仕事の一つだよ。気負いすぎて動けなくなっちゃったら目も当てられないからね。そういえば、三人は荷物はどうしたの?」

 

「もう部屋に持ってったよ」

 

「そうなのか。なら、俺も荷物置きに行くか。あ、安芸さん居る?」

 

「先生ならもう来てたよ〜」

 

「え、本当に? 気づかなかったなぁ。ま、とりあえず宿に行こうか」

 

 俺がそう言うと、三者三様の返事が返ってきた。砂浜を出て、歩くこと数分、合宿で泊まる宿に着いた。

 

「おはようございます。安芸さん」

 

「おはよう、勇太くん。荷物は置いてきてね」

 

「はい、すぐに置いてきますね」

 

 以前より仲が良くなった安芸さんに挨拶をする。この前ばったり会って、手伝いとかしたら仲良くなりました。

 

「先生、いい感じじゃないですかぁ」

 

「三ノ輪さん、ふざけないの」

 

「痛ぁぁ!」

 

 荷物を置きに宿に入ろうとした瞬間、銀ちゃんが何かを言って叩かれている。何をしてるんだか。俺は自然と笑みがこぼれる。……早く置いてこよう。そして、合宿を楽しもう。俺はそう思って、部屋に向かった。

 

 ◇◇◇

 

 部屋に荷物を置いた後、すぐに外へ向かう。

 

「お待たせしました」

 

「大丈夫よ。さあ、合宿を始めるわよ!」

 

「「「「おぉ──!」」」」

 

 安芸さんの言葉に勇者四人で返事をする。この合宿で、良い連携がとれるようになろう。そして、全員無事で御役目を終えよう。そんなことを考え、俺たち五人は砂浜へと歩いていった。

 




次回からちゃんと合宿が始まります。
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