テストのせいで投稿が遅くなりました。
テストはゴミだなと思いました。まる。
銀ちゃんがバーテックスを切り刻み、鎮華の儀が始まる。もう着地は諦めているため、綺麗だなーなどと思いながら落ちる。これからの課題は空中機動だな。よし、空を飛べるようになろう。うん、そうしよう。
「ぐえっ……」
「撃退……」
「出来たってこと……?」
「「やったー!!」」
果てしなくダサい断末魔を上げ頭から落ちる俺と、バーテックスを撃退できたことにはしゃぐ銀ちゃんと園子ちゃん。そして撃退したことで樹海化が解除され、俺はいつの間にか大橋付近の祠の前にいた。さっきまで一緒に戦っていた少女たちと一緒に。
「……あの、大丈夫ですか?」
「……あーうん、大丈夫」
須美ちゃんの心配が心にグサリと刺さる。大丈夫ではある。ただ、バカ恥ずいだけだ。今度からは気をつけよう。大橋を見ながら俺はそう決心する。……頭から落ちたのに怪我一つないとは、俺は一体? まぁいいや。
「……そっか〜。学校に戻る訳じゃないんだ〜」
「ん、うお、あっ! やっべ! 上履きだ!」
「ほんとだ〜!」
「あー、上履きか……懐かしいな。履き替えのない高校で良かった……」
「えー! いいなぁ、高校生」
学校にいる時間だったからだろう、三人は上履きのままだった。かくいう俺はランニングシューズを履いている。やっぱり履き替えが無いと楽だな。そう少し自慢をすると、銀ちゃんがズルいと言わんばかりに言葉を漏らす。そこで俺はすかさず、高校生の素晴らしさを存分に伝えることにした。
「高校生はいいぞー。なんてったって買い食い自由! 帰り道に寄り道しても怒られない!」
「「おおーっ!」」
羨ましがるのが一人増えたと同時に、注意をしてくる真面目ちゃんが出て来た。
「良くないですよ! 買い食いだなんて! お行儀が悪いです!」
「立ち止まって食べるのでセーフ!」
「そういうことじゃ……」
ノリと勢いとフィーリングで注意を乗り切った俺は話しを逸らすべく小学生三人衆に質問をする。
「あ、そういえばさ、君たちは授業大丈夫なの?」
「私たちはまだ朝の学活だったので」
「それに、もうクラスのみんなは知ってるんで」
「先生が話してくれたよ〜」
「……マジ?」
「……まさか」
「……大赦め! クレーム入れてやる!」
大赦はきっとMU☆NO☆Uだね。俺の長年の感(十八年もの)がそう告げている。くそが。そう心の中で悪態をついていると、須美ちゃんが提案をしてきた。
「……あの、改めて自己紹介をしませんか?」
「あー、そうだね。さっきは簡単に済ませちゃったしな。……よし、誰から言う?」
「なら最初はアタシ! 三ノ輪銀です! 好きなものはうどんとイネスと醤油豆ジェラート! よろしくお願いします!」
「次は私ね〜。私は乃木園子、好きなものはうどんかな〜。よろしくね〜」
「鷲尾須美といいます。好きなものは……うどんとぼた餅です。共に御役目を全うしましょう」
「俺の番だな。俺は高嶋勇太、好きなものはうどんとゲーム、それから運動だな。これからよろしくな! あと、俺には敬語は使わなくていいぞ。そうだなぁ、兄貴か友達とでも思ってくれ」
「りょーかい! にーちゃん!」
「分かったんよ〜。おに〜ちゃん」
すぐに兄として慕ってくれる銀ちゃんと園子ちゃんはかわいかったです。まる。
「順応するのが早いわね……」
「いやー、アタシって姉弟の中で一番上だからさ。にーちゃんが欲しかったんだよね」
「私は一人っ子だからおに〜ちゃんか弟が欲しかったんよ〜」
「どうも、兄です」
「ほら、鷲尾さんも」
「お……おに……勇太さん!」
「まだ早かったみたいだね〜」
照れている須美ちゃんもかわいかったです。まる。
「あ、そうだ! NARUKOでグループ作ろうよ!」
「連絡先の交換か。盲点だったな。えーっと……はい、俺のアカウント」
グループへの参加はスムーズに終わり、雑談に花を咲かせていると、一台の黒い車が現れた。その車から降りてきたのは、恐らく多分きっとmaybe、俺をこっちに連れてきたオシャレ仮面だった。神官服じゃないから分かりにくいが、背格好が同じだからそうだと思う。
「鷲尾さん、乃木さん、三ノ輪さん、御役目ご苦労様。そして高嶋勇太様、御役目ご苦労様です」
「あ、普通に話して下さい。今日は神官として来た訳じゃないでしょう?」
「……なら、そうさせてもらいます。とりあえず、鷲尾さん達を学校へ送った後、貴方の学校まで送ります」
「あ、俺は大丈夫です。……あのー、一つ聞きたいんですけど良いですか?」
「? ええ、大丈夫です」
「俺が授業中に居なくなった理由は、学校が把握しているのかどうかを教えて下さい」
「そのことについては話してあります」
「よしっ!」
大赦はYU☆U☆NO☆Uだったよ。良かったァァァ! 御役目のせいで説教とかマジ勘弁だからな。クレームはやめてしんぜよう。
「良かったね! にーちゃん!」
「にーちゃん、とは?」
眼鏡美人の顔が険しくなり、スマホをすっと取り出す。そして電話アプリを開き……
「ちょちょちょ、ナチュラルに通報しようとしないでください!?」
「小学生に兄呼びをさせる高校三年生男子……」
「言葉だけ聞くとやばいっすね……。いや、純粋にそういう立ち位置の方がいいかなって思ったからです! やましい気持ちは1ヨクトたりともありません!」
「大丈夫です。分かっています。勇者に選ばれた貴方のことは大赦が調べてありますので」
俺は無意識のうちに妹を欲していた……⁉︎いやいやいやいや、まさかまさか、俺、シスコン疑惑、浮上。……考えないようにしよう。妹が好きで何が悪い!
「あ、そうなんですね。焦りましたよ。たちの悪い冗談はやめてください……」
つーか身辺調査してあるなら通報しようとしなくて良かったんじゃないっすかねぇ……。
確実に俺、試されたよな、今。まぁいいか。
「ええ、そうですね。それじゃあ、鷲尾さん、乃木さん、三ノ輪さん。乗ってください」
「はい。勇太さん、それでは」
「は〜い。バイバイ〜、おに〜ちゃん」
「ハイ! にーちゃん、またね!」
「うん、またねー!」
「失礼します」
四人が出発したのを見送り、俺も歩き出し、立ち止まる。
「……めんどいからサボろうかなぁ。いや、ダメだ。鞄がまず学校にあるし、なんならその中に財布もあるな。……よし、行くか!」
サボろうかなという考えは、財布がないから特に何もできないことに気づいたことと、今年受験を控えているから少しでも評価を上げようという考えによって綺麗さっぱり消え去り、俺は学校へ向かって走り出した。