マメオの電脳冒険記   作:神爪 勇人

2 / 3
第2話 便利君

 

——————なんだ、これ?

 

黒色の長方形の手の平大程度の大きさの函みたいなものに吸い込まれて、意識が浮上して目に映る景色は、暗黒。

黒一色で重力を感じない、自分が目を開けているのか、落ちているのか、立っているのかも曖昧な空間。

何も見えない、何も聞こえない、何も感じない。

 

・・・・・・いや、一つ声が聞こえた。

 

ボンヤリとした声で最初は聞き取れなかったが、徐々に声がハッキリと聞こえるようになってきた。

そして、その声はこう言った。

 

『————————————▲ボタンを押しっぱなしにしろ』

 

・・・・・・・・・・・・いや、▲ボタンってなんぞ?

 

 

◆◆◆

 

 

「・・・・・・はっ!?」

 

そして俺は目が覚めた。

空には太陽天気は晴れ、俺はどうやら地面に横たわっているようで、身体を起こそうと身を捩るが・・・・・・身体はピクリとも動かない。

 

・・・・・・Why? 何故?

 

まるで意識だけが動いて世界の時間から切り離されたかのような感覚。

・・・・・・え、ナニコレ、どうすんの俺? どうなんの俺?

そんな俺の目の前・・・いや、頭の中で何か浮かんできた。

 

『大回復フロッピー×40・万能フロッピー×45・超再生フロッピー×50・攻撃プラグインS×30・防御プラグインS×40・高速プラグインS×30・デジカムル×30・クサリカケメロン×30・薬×30・etc...』

 

・・・・・・ナニコレ?

 

何かよく分からない単語の羅列が並んでいた。

いや、ホントなんだこれ。

あ、何か意識を向ければこの単語にカーソルみたいなものが合わせられる。

何となくこの『高貴なたてがみ』というのを選んでみた。

 

すると、不意に小さな黄色い恐竜の様な生物が現れて、そのたてがみをムシャムシャと食べ始めた。

 

・・・・・・いや、は?

 

意味が分からず二度見すると、黄色い恐竜は雄叫びを上げて身体を発光させる。

そして光が収まると、何か白っぽい人型のライオンっぽいのに姿が変わっていた。

 

・・・・・・ナニコレ?

 

ますます意味が分からない。

次は『ミスリル』って奴を選んでみる。

するとライオンは首を振った。

ありゃ、なんでも食うわけじゃないのか?

『硬いウロコ』なんかも食べないし。

色々試した結果、なんか『ギガハンド』に反応した。

そしてまたもやモシャモシャと食い始めた。

すると発光し、光が収まったら機械と融合した黒いドラゴンへと変貌した。

随分厳つい見た目だなオイ。

そんな姿に姿を変えると、もう他の物に反応しなくなった。

・・・・いや、一部に反応があるな。

『デジカムル』と『クサリカケメロン』だ。

もう取り合えずこれでも食っとけよ。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。