この悲劇の少女に祝福を 作:アクセルの狩人
アクセルは始まりの街とは言え、街の規模は大きい。とは言えこれはフロム世界から流れ着いた人々が開拓した結果とも言えるだろう。
なにせ、フロム世界こと特異点の年代はカズマが過ごした平和な時代と比べてバンバン人が死んでいく。ある少女は狩人から避難場所としてオドン教会を進められ、オドン教会に向かっていた最中に人食い豚に襲われて死んだ…ある人は傭兵として理不尽に死んだ…ある英雄は怪物に成り果て狩人に殺してもらった…ある人々は人類の敵になることを選んだ少年の手でクレイドルを落とされ運命を共にした。と御存知、人が次々と死んでいく。だが、アクアやその同僚そしてその上層部は死んだ人々を異世界転生させるさい、決まって転生者はアクセル及びその近辺にやって来る。だからこそ、人々は思うのだ。アクセルで待っていればやがては我が子、恋人、両親、親友と言った大切な人々と再会できるかも知れないと思うのだから。そんな事も有ってか、アクセルは正史より発展したのである。
「ギルドから出て正面が中央広場。そんで中央広場から各々の方角に向かって大通りが有るでしょ?そこから東区、西区、南区、北区に出れるの」
ヴァイオレットの案内でギルドを出たカズマとアクア。そんな2人の視線の先にはギルドの真前にある大きな広場、中央広場の光景が広がっていた。中央広場ではアクセルに住まう大勢の人々が行き来しており、中央広場からは名前の通りアクセルの中央に存在しており…そこから方角に沿って4つの大通りが出ている。
「人がいっぱいだな…」
「その大半が私やカズマのように地球出身の人やその末裔。どういう訳か知らないけど、時代や地域によっては特典は貰えないからそんな人達は身を寄せあってアクセルで暮らしてるの。
まあ、私も特典なんて必要ないし…興味もない。貰えなかったしね」
アクセルは転生者がやって来る所。カズマの年代の若者のようにチート特典を授かってやって来た勇者は少し経てばアクセルを旅立ち、魔王討伐に向けて旅を進める。
しかし魔王討伐に興味のない人やフロム世界出身故に特典が貰えなかったか弱い民間人等はアクセルに留まり、大切な人を待ちながら街を発展させて過ごしているのだ。
「特典に興味はないのか?」
「あっても普通に死んでいく人を良く見たわ。無くても強い人も多いし、オマケね。私の恩師と養母、お爺ちゃんは特典なんか無くても魔王軍の幹部倒せるし」
平和な時代で若く亡くなった若者が授けられるチート特典。だが、そんな物はこの世界ではチートですらなんでもない…唯のオマケにしか過ぎないのだ。当然だろう、神々がチート持ちを1日に何百(1日に日本人は約3000人が亡くなってます)と送り込んでも魔王は愚か幹部さえも倒せない。だからチート特典なんてオマケにしか過ぎないのだ。
「私んちは西区に有って、オススメの武器屋は北区に有るの。有澤重工の工場が南区。そんで今から向かうイェルネフェルト教授のラボ兼喫茶店 レイヴンの止まり木は東区に有るの。着いてきて」
西区は住宅街が多く、北区は商業施設が多く、南区は工業が盛んである。そしてこれから向かう東区はホテルや飲食店等もあり、グルメ関係が多いと言えるだろう。
レイヴンの止まり木。
異世界に来たのは良いが、傭兵や企業専属パイロットとして血にまみれたグリーンカラー日々を送っていたヴィンセントとリリウムに普通の生活に馴染んで欲しいと思った良識を持った大人3人組(セレン、ジョシュア、アナトリアの傭兵)が設立した喫茶店である。地下には国家専属とも言える研究施設 イェルネフェルト教授のラボが存在しており…異世界転生したのは良いが、コジマ汚染の関係で持ち込んだネクストの動体保存やAC(年代問わず)の保管も無償で行っているのである。
「ここのパンケーキと紅茶が美味しいの」
「へー」
「レイヴン…イヤな予感が」
そんなレイヴンの止まり木にやって来たヴァイオレット、カズマ、アクアの3人。店内は男1人、若い女性3人の計4人のお客様。そして店員は白髪混じりの髪をした30代半ばで鍛えられた肉体を持つ西洋人の男性(アナトリアの傭兵)、茶髪で渋い雰囲気を醸し出す鍛えられた肉体を誇る30代の男性…あとエプロンを着用している(ジョシュア・オブライエン)、日本人でクールビューティーな美女(セレン)、そして銀髪ミドルヘアーな十代半ばの少女…但し巨乳で推定Eカップ(リリウム・ウォルコット)、色素を喪った頭髪を持つ小柄な
「いらっしゃい!!ヴァイオレットか、好きな所に座れ」
「うん、セレンおばさん。紹介するね、昨日アクセルに来たばっかのカズマとアクアだよ。まあ、2人の為に言うけど、今…ここに居る人は全員転生者だから」
「マジで!?」
「チート特典?は無いけどな。私はこの喫茶店のチーフで、ガキどもの保護者をしているセレン・ヘイズだ。一応、日本人だ…宜しくな」
とカズマと握手を行うセレンさん。なお、カズマの隣ではかつてセレンに脅されたトラウマが出てきたのか、アクアは顔面蒼白と成って固まっている。
「お前、何時の日本人だ?」
「はい!!2000年代です!!」
「ふっ、平和な時代だな。おい、ヴィンセント、リリウム!!お前達も自己紹介しろ」
と、セレンはヴィンセントとリリウムを手招きし…2人を呼んだ。
「セレン、どうしたの?」
「お義母様?」
「私の息子のヴィンセント、息子の彼女のリリウムだ」
「俺、ヴィンセント。宜しく」
「リリウム・ウォルコットです。あと2年でリリウム・ヘイズと成ります」
「ローディーだ。今は訓練所の教官をしている」
「私はウィン・D・ファンションだ」
「エイ・プールです」
「私はメイ・グリーンフィールドよ」
とヴィンセントやリリウムは勿論のこと、来客として来ていた嘗てのリンクス達とも触れ合うカズマ。
だが、一方のアクアは…
「そろーり…そろーり……」
逃げようとしていた。しかし…
「珈琲でも飲んでいったらどうだ?」
デデーン!!アナトリアの傭兵に回り込まれてしまった!!
「ギャァァァ!!AMS適性最低限しかないくせに、殆んどマニュアルでネクスト動かしたチートがなんで喫茶店に居るのよ!!」
「む?君は……そうだ。ジャック・Oやシーラも呼ぶか」
「呼ぶなぁぁあ!!トラウマ甦るわよ!!このラスト・レイヴン!!」
アナトリアの傭兵。又の名をラスト・レイヴン。アーマード・コアNX→アーマード・コアラストレイヴン→アーマード・コア4そしてアーマード・コア4アンサーを戦い抜き、4アンサーの後ではヴィンセントの本当の願い通りヴィンセントを止めた伝説の英雄である。しかし、彼は英雄と呼ばれるのを嫌う…何故なら…
『俺は1人の少年の未来さえも護れず、責任を全て押し付けてしまった。ただのカラスだ』
とのこと。
「喜べ少年。君の願いは叶う」
そしてもう1人の英雄 ジョシュア・オブライエン。彼は異世界に来てから…色々と変わった。
「なんで麻婆豆腐!?」
「私が異世界に来てからはまったご飯だ。さあ、食べると良い」
麻婆に閃光は染まってしまった。
次回!!
建造中新型ジェネレーター搭載型のネクスト!?あと、マリア様が出てきます。
マリア「はぁはぁ!!アイルーは可愛いな!!」
マリア様…貴方もか
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