〈クルセイダー現着、これより旋回待機に入る〉
〈椎名君、ケルベロスの兵装はディザスター級地獄の炎の運用に特化した編成です、現状では頼みのそれが弾切れである以上はあまり火力は期待できませんが、フレアやバルカンなど牽制用の武装は充実しています、目眩しとして時間を稼ぐことに集中してください
ロシアチームのセイバーがサーチライトでプリズ魔を誘導しますので、ポイント内にプリズ魔を釘付けにするように、エリア間移動に注意を〉
「了解」
雄介はケルベロスの速度が若干クルセイダーより遅いため少し後ろにつく形で進んでいたが、ここでブレイクし単独でプリズ魔により近づいて行く。
「こちらジャパンチームよりシイナ、これより進路誘導に入ります」
〈こちらロシアチームよりグリゴリー、誘導協力に感謝する〉
キィィンという音と共に、独特の軌道で浮遊するプリズ魔の正面からサーチライトが照射され、不規則に揺れ動くサーチライトの光を追ってプリズ魔が動き始める
プリズ魔の結晶化光線は直撃どころか掠っただけで周辺をプリズ魔本体と同質の光プラセオジウム結晶に物質組成を転換する脅威的な性能を持つ、装甲の薄い飛行機では一撃で全体がやられてしまうだろう
その致命的な攻撃がいつ飛んでくるかもわからない中でプリズ魔の正面に立ち続けるグリゴリーの精神力のなんと強靭なことか。
〈このまま相対距離を保って誘導する!〉
「お願いします」
雄介が周囲を飛び回りながら軌道を逸らさないように注視し、グレゴリーが誘導して引っ張っていく
だが、古来より月に叢雲と言われるように、順調な作戦とは邪魔が入るもの。
〈椎名回避ッ!〉「うぉっ!?」
通信機からの怒号に慌てて操縦桿を捻り上げ、無理やり高度を上げる雄介の真下を潜り抜けていく一条の光弾。
「なんですかアレ!」
〈エネルギー反応はマイナス値!マイナスエネルギー量はまだ測定できていませんが、フリズスキャルヴの衛星からの画像出ました、これは帝国猟兵ダークロプスです!〉
機械処理の都合上、基地の大型レーダーでなければ探知できないマイナスエネルギー
そのため全機標準装備の一般型レーダーでは反応が検知できず、不意打ちとなってしまったのだ。
(ザイン、行けるか?!)
(エネルギー不足だがやるしかない!)
プリズ魔が光弾攻撃に反応して結晶化光線を放つが、ダークロプスはそれを回避し、海面に派手に着水して水飛沫をあげながらスラッガーを射出
同時にダークエメリウムスラッシュを撃つ
小手先の牽制技といえど、ゼロ水準である以上は並大抵の怪獣などこれ一つで打ち砕くことが可能な威力を持っているが、残念ながら超高硬度の結晶を砕くことはできず、体表で弾かれてしまう。
〈いかん!作戦中断、ダークロプスに攻撃を集中しろっ!〉
その言葉が彼の遺言となった
セイバーグリゴリー機に流れ弾のスラッガーが直撃し、そのまま墜落していく
爆散しなかったので遺体は回収できるかもしれないが、生存は期待できないだろう。
「グリゴリーさん!」
〈落ち着いて、彼も覚悟はあったはずよ
遺志を継ぎなさい!〉
駒門の言葉よりも早く、雄介はターゲットをロックオン、全火力をブチ撒ける。
「クッソ!食らえよフルバレットファイアーッ!」
ガトリング・ミサイル・ビーム砲の束が一斉に放たれ、ダークロプスへと飛来するが、機械であれど敏捷性に秀でるダークロプスの動きは速く、射撃を回避していく。
「クルセイダー!弾幕ください!」
〈支援入る!〉〈了解!〉
ビームやミサイルの弾幕、その一つ一つは大したことのない威力だが、束になれば流石に鬱陶しい
プリズ魔を狙うよりも先決と判断したのだろうダークロプスの指先がケルベロスへと向かう。
「デューアッ!」
「来たな」
ビームに使っていたエネルギーをカットし、ジェネレータの過熱を防止しつつ実弾を消費して重量を下げて機動性を上げる雄介
ケルベロスの操縦性はそう高くはないが、ドッグファイトに突入する!
(雄介!)
(やってやるさ)
主機となるグラヴィティエンジンを再起動させたケルベロスが弾切れしたガトリング砲を質量弾として投下、ビーム砲へのエネルギーチャージを開始すると同時に急降下し、水面のダークロプスへと迫る
質量弾の直撃を嫌ったダークロプスは逃げの一手を取るが、それを許さぬビーム砲の発射。
〈メテオール使用を許可する!〉
〈パーミッションシフトトゥマニューバ!
マニューバモードオンッ!〉
海面に突っ込むギリギリの高度で急速反転、ほぼ垂直に上昇しながらビームを撃ち続け
逃げるダークロプスを追う
だが、ビームのエネルギーが急激に増大したことで、プリズ魔のターゲットがケルベロスへと移ってしまう
結晶化光線が雄介の目の前に迫った。
今後の作品展開の方針は?
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ニュージェネ系統
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昭和兄弟系統
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ンネェクサァス(ねっとり)