(原始人どもめ、愚かな真似を……!)
(良いさ、話の通じるような賢さは期待していない、せいぜい足掻かせようじゃないか)
思念を交わすバルタン星人たち
もっぱらの議題はこの文明的に未熟な未開惑星の原住民から攻撃を受けているという事実に関する話だ。
(まぁ恐竜戦車の一台如き捨てたところで大した損害でもあるまい?
我々の占領計画には何の影響もない)
(元々バリア突破に使い捨てるつもりだったのだから在庫処分にはよかろう
せいぜい我々の身代わりになるがいい)
(バリアに傷を入れたのは誰か知らんが良くやってくれた物だ、アレほどの強度のバリアにまで傷を作るとは)
円盤の住民達から見捨てられたなどとは微塵も考えていない哀れな戦車が戦場を駆ける。
「戦車隊は砲撃を続けろ、包囲殲滅に於いて我らの前に敵はない!」
日本から譲り受けたBURK十八式戦車を駆る戦車隊が砲撃を中断、弾を入れ替える
徹甲弾による貫徹を諦め、チタン芯弾による焼灼を狙うつもりだ。
「戦闘機隊は一時退却、射線を開けなさい!」
イヴァン発射のカウントを聞きながら、空戦部隊を退かせて道を作る
いかに超電導領域による道を作っても大電流は空気の壁を貫いてしまう以上、万が一の事故は避けねばならないからだ。
「カウント5.4.3.2.1」
「総員衝撃に備えろッ!
基地から遥か17km、地下ケーブルを通ったその先に、それはあった
いかにもな古典的発電所にある鉄塔として偽装された砲身が輝き、超伝導領域が形成され、1.7テラワットの電流が放射される
大気という分厚い絶縁防壁を紙切れよりも容易く貫き、空間に走る雷光は秒速100kmを超え、発射と同時に着弾した。
ズガァァァン
爆発じみた音を連れて訪れた閃光、そして雷光の残滓が風に払われる
一撃の元に吹き飛ばされた円盤のバリアが剥がれ、その防御を失ったバルタン星人たちは即座に撤退していく、無論それを許す無能ばかりではない。
「撃ち落とせ!シルバーシャーク!」
「発射!」
〈ベルクシュナイダー投下ッ!〉
「ローマ支部より
「日本支部より高度1万メートル天球周囲5万キロに
「これで逃しはしないと言うことですね……続けて撃ち込みなさい、今が好機です!」
溶鉄の弾丸による地平の彼方からの狙撃、鍛治の神の名を冠した一撃が円盤の一部を貫き、その姿勢を大きく崩した
スピードを保てなくなった円盤の逃げる先には同じく彼方から展開された半球型のバリア、一定以上の運動エネルギーを持つ物を停滞させるエネルギー減衰領域がその脚を絡め取った。
(何だこれは!どうなっている!)
(被害を報告しろ!)
(コンディションイエロー、装甲を貫通された以上長距離テレポートは危険だ、耐次元シェルが使えない)
(運動エネルギーが低下している、おそらく300年ほど前に流行ったエントロピー増大エリアだ、既に通常動力の限界まで使っているが十分に加速できていない、このままではバリア突破どころか大気圏すら突破できん)
(ええい猿どもめ!やってくれる!)
(討って出る、私は帰らんと思え)
座っていた一体のバルタン星人が立ち上がり、そのまま円盤を出る
そして。
突然の光と共に出現した怪獣に騒然とするCIC。
「新たな怪獣出現!タイプアンノウン……いえ
巨大な角を生やしたカブトムシに近い形状の怪獣、サタンビートル
その姿を見て、即座に決断した。
「……仕方ありません、エクスカリバー・サジタリウスを使用します、承認を」
己の握る
確実に円盤を潰さねばこちらがやられると確信しのだ。
〈はい〉
通信と同時に返事が届く
サブスクリーンに映された支部長が、自分の首から提げた剣型のペンダントを引き抜き、机に置かれたコンソールへと突き立てた。
〈ゾディアックウェポン・サジタリウス、起動〉
彼女の高い声と共に、黄道の第九宮、
11機のゾディアックウェポンの9番目、規格外口径
おまけ 兵器群
ディザスター級 銀嶺庭園
一定以上の運動エネルギーを持つ物体のエントロピーを増大させる事で運動速度を低下させる領域
あらゆる
故に、銀嶺庭園
ディザスター級 ヘファイストス
超長距離弾道狙撃砲、溶鉄の弾丸を射出する超高出力の狙撃銃
地平の彼方より噴火の如く、鉄の弾丸が飛来する
故に、
ハイパー級 ベルクシュナイダー
ストライダー等戦闘機に搭載された『金属薄片』
マッハ3で飛来するそれは刀よりも鋭く薙ぎ断つ刃
故に、
今後の作品展開の方針は?
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ニュージェネ系統
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昭和兄弟系統
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ンネェクサァス(ねっとり)