ウルトラマンザイン   作:魚介(改)貧弱卿

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エピソード11 変わり始める世界 5

「最精鋭部隊、BURKアメリカ・チームスティンガー

及びBURKジャパン・チームクルセイダーズ、現着した」

 

 超大型超音速輸送機、走れ、我らが友の為に(メロス)

BURKアメリカ所有の特殊兵器(エクスカリバー)、最高速度マッハ8、輸送規模は中隊(16人)

軽量戦闘機に限れば……満載8機(二個小隊)搭載可能。

 

「行くでぇっ!」「Igoooooo!」

「出撃する」

「HAHAHAHAHA!Ican fry!」

「もう大丈夫だ、救援に来た」

「oh……crazy……」

一緒に行こう(Let's go together)兄弟(My brother)

Doyou speak English?(えっ?お前英語できんの?)なら英語でいいか?」

 

「できれば日本語で……行くぞっ!」

 


 

 次々に輸送機から投下される銀色の機体、8機すべてがBURK最新鋭戦闘機、クルセイダーだ。

 

「出来る限り速やかに退却を終えなさい、立つ鳥跡を濁さず、彼らの為に道を開けるの」

 

室長の言葉のとおりにできる限りの速度で退却していく各部隊

戦死者の遺品回収すら後回しだ。

 

〈こちらチームスティンガー目標を確認した、サタンビートルを目標A(アルファ)とし、そちらに戦力を集中する!〉

〈クルセイダーズ了解、こちらはウルトラマンと連携して恐竜戦車を叩く!〉

 

 国際混成の舞台は作戦中に限り言語を英語に統一するため、ここからの会話は全て英語で行われているが、彼らの意思疎通に澱みはない

高速戦闘機に乗る以上は僅かなタイムラグが致命的になるため、英語力も鍛えているのだ。

 

「さぁ行こうぜウルトラマン!久方ぶりの共同作戦だ!」

「そっちは頼んだぞ兄弟ッ!」

 

「ディアッ!」

 

 日米共同編成の2個小隊が翼を広げ、片方は虫へ、もう片方は恐竜へ

今の地球の覇者(ニンゲン)の力を思い知らせる。

 


 

(彼らはBURKの部隊か……仕事熱心で頼りになることだ)

 

 呼吸を一つ挟んで再びは恐竜戦車へと向き直ったザインは、ウルトラ念力でそれを締め上げに掛かる

無論逃げようと身を捩りながら軌道を動かす恐竜戦車へとミサイルが16発同時直撃し、流石に衝撃が強すぎたのか大きくのけぞる。

 

 同化している変身者がいない以上、星の加護を持たないウルトラマンには力が出せない

もはや形振りに構ってはいられない

そして侵略の道具に、慈悲は要らない。

 

「ウォォォッ…デヤァァッ!」

 

 敵の抵抗が弱ったのを良いことに、ウルトラマンをも上回る超重量の質量体を念力一つで逆さ吊りにし、持ち上げてそのまま川に沈めるザイン

川底に溜まった汚泥が濛々と湧き立ち、恐竜戦車の姿が隠れる、その前に。

 

 

ザイナスフィア

 

 両腕から放たれた正負のスペシウムの対消滅反応が膨大なフォトンを生成し、奴の半身を爆砕した。

 


 

「ヒューッ!痺れるわねぇ新しいのは!」

「見た?今の!なんて念力!」

「すげえ!俺の念力なんかとは比べ物にならねぇぜ!」

 

「……来るわ!」「「「回避ッ!」」」

 

さすが最高峰、最精鋭部隊(スティンガー)は伊達ではない

無駄話を叩きながらでも大量に降ってくるミサイルを見事に回避していく。

 

「幸い、奴のミサイルは着弾時のみ起爆する仕様なようね、作戦はA-2とする!」

《了解!》

 

〈こっち片付いたから応援に行くでー!〉

「来なくていい、こっちも時期に片付くわ!」

 

 ヒラ、本名比良泉 榊(ヒライズミ・サカキ)の通信音声ににべもなく返しながら

ウルトラマンを見やり、スティンガーの隊長はかつてアメリカで戦った時のことを思い出す

ニューヨークに現れた怪獣ベムスターとの戦いを

そう、あの時も別の赤い戦士が飛来して、あの憎き鳥面に飛び蹴りを叩き込んだのだ。

 

「……やっぱり、誰でも同じなのかな、こういうのは」

 

 顔見知りでもあるロシア戦車隊副隊長・イヴァンナ、間違いなく前線に出ていたであろう彼女に心配を向ける、それと同時に飛来して来たミサイルを平然と回避・バレルロールしながら翼下からビームを発射して反撃

全ての作業を一瞬のうちに完了させて軌道を再び上げる。

 

「それとも相性の問題?て気にしてる暇もないわよね」

 

 戦車隊にはスピードがなく、戦闘機隊には堅牢性が無い、一概には比較できない

だからこそ戦車隊がパワー負けするサタンビートルを一方的に翻弄できるのだ。

 

「まずは一当て、腕の一本

そこから始めようかしら!」

 


 

「さて、我々も出ますよ」

「室長?何を!?」

 

「外国から援軍を呼びつけておいて、自分たちは何もしない、とは筋が通らないと思いませんか?」

 

 すぐ目の前にあるデスクコンソールの中の非常防護ガラスを叩き割り、基地の緊急モードを起動した室長が微笑む。

 

「私のガンブレイバーを使います

勇気ある者だけが着いてきなさい」

 

性能がピーキーすぎるが故に封印されて使うものがいなかったライドマシン、ガンブレイバー

ガイズの残した遺産であるそれは現代の技術でさえも問題を解決しきれていない

ゆえに、勇気ある者(ブレイバー)のみに使用を許される。

 

「キース、防衛指揮は任せます」

 

「はい、室長……ご武運を」

 

 CICを務める彼女の声を背に受けながら、老齢の戦士がサングラスを捨てた。

 

 


 

「さっきはああ言われたけどどうします?」

「無論援護、俺たちはミサイル使い切ったし、これ以上はビームだけで戦うことになる

それに向こうの奴にはビームの効き目が薄いのはさっき見た通りだ」

 

 丈治の言う通り、サタンビートルの甲殻強度は並のそれではなく、ビームをほとんど弾いていた

主兵装ではなく内蔵火器の重粒子ビーム程度など、大した意味もないだろう。

 

「じゃあ高速撹乱ですねぇ……うへぇ」

「苦手だからって、泣き言言うなよぉっ!?」

 

「撹乱するからそっちでミサイルを当ててくれ!」

〈わかったわ〉

 

 急激に加速したクルセイダー達がサタンビートルに肉薄してビームを放ち、通り過ぎる

至近距離を飛び抜けていくクルセイダーに注意を奪われ、後ろを振り向くも、何度も周囲を旋回してはビームが繰り返され、すっかり方向感覚を失ったその時には。

 

「Hello、nice beetle」

 ターンを終えて笑顔で待ち構える星条旗付きのクルセイダー。

 

「and goodbye」

 

 ミサイル4連撃が一斉着弾し、爆発。

 

「ギシィィィイイイッ!!」

 

自慢の甲殻ごとミサイルの発射口を破壊され、思わず悲鳴をあげて地面に倒れるサタンビートル

そして、そんな無様な隙を最精鋭部隊は見逃さない。

 

「やっぱキショい、ごめん死んで」

「……いやそれナイスボートやんけ」

「なんか言った!?」

 

 残る三機のミサイル一斉着弾と同時に全機のビーム砲が突き刺さり必殺のフォーメーション攻撃が完璧に決まった

これには流石に甲殻を以ってしても耐えきれなかったようで、サタンビートルは崩れ落ちて爆散するのだった。

今後の作品展開の方針は?

  • ニュージェネ系統
  • 昭和兄弟系統
  • ンネェクサァス(ねっとり)
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