GOD EATER 〜煌めく波と手向けの花〜 作:sha-yu
最強の整備士と呼ばれる彼女の仕事風景はどのようになっているのか。見ていただきます。
目が覚めると、肩、腰、首が凝っていた。体の鈍い痛みに耐えながら私……柳川リイヤは、自分の作業場にある作業台から起き上がった。
「うう……はぁ……」
大きく伸びをすると、腰がバキバキと音を鳴らす。ついでに首も。肩は……鳴らし方を知らないので、あとで愚弟に揉ませよう。
肩を揉むのだけは上手いんだよね、あいつ。
さて、今日の作業は……ナズナの神機にタツミの神機、ブレンダンの神機、カノンの神機、ナズナの神機、ショウゴの神機、ナズナの神機、ナズナの神機、ナズナの神機……
「ナズナの神機ありすぎでしょ!?どうなってんのよ全く!」
まぁ、いつものことだ。今更驚くまい。
あとは別枠で、親友であるジーナの神機。あれ?こっちは整備じゃなくて強化になってる。まぁ、確かにそろそろオールメンテからの強化の時期か。素材は足りてるから、問題ないわね。
「さて、まずはタツミの神機からね」
今日も一日頑張るとしよう。
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「リイヤ〜。お疲れ」
タツミの神機を整備し終わったころ、持ち主であるタツミが作業場にきた。
「タツミ、お疲れ。ここに来るなんて珍しいわね」
「まぁな、たまには俺が神機を取りにいくのも悪くないと思ってな。ほら、ここで稼働テストだけでもすれば、ショウゴの負担も減るだろ?」
なぜこの優しさをヒバリちゃんの時に出せないのか……そこが残念だよ、タツミ。
「そう、ありがとう。ショウゴ、なんか無茶してない?」
「堅実に仕事してるよ。やっぱり、テスターとして他人の武器を使うからな。悪く言えば積極性に欠けるんだが、その武器に慣れれば気にならない」
「なら良かった。あ、タツミの神機の整備終わったところだから、稼働テストだけしてみて」
整備したての神機をタツミに渡す。タツミの神機の整備はやりやすい。タツミがヒットアンドアウェイの戦い方だから、神機にキズがつくことが少ない。たまに刃こぼれするけど、ショートは軽さが売りだからしょうがないと言えばしょうがない。
タツミは少し神機を振り、感触を確かめている。
「うん、大丈夫だ。これ、このまま持って行っても大丈夫か?」
「大丈夫。むしろここにあっても場所とって邪魔くさいから持って行って」
「あいよ。じゃあ、行ってくるわ〜」
タツミは神機を片手に作業場を出て行った。
「さて、次はブレンダンの神機かな」
バスターというのは、大きくて整備が大変だ。しかも、ブレンダンは、剣でガードすることが多い。キズが多くて、それを補修するこっちのみにもなって欲しいところだ。
「リイヤ、いるか?」
噂をすれば、ブレンダンのご登場だ。
どうせ、いつものように神機に傷つけて済まないとか言い始めるんだろうな。
「ブレンダン、どうした?」
「あ、ああ……その、神機のことなんだが……」
「傷のこと?気にしないでよ。あんたより酷いのいるから。ナズナとかナズナとかナズナとか」
「いや、俺の力不足のせいで神機に負担をかけているんだ。やはりケジメはつけなければ」
本当に真面目だな、ブレンダンは。まぁ、そんなことはどうでもいいんだけど、なんかブレンダンが怯えてる気がする。
いや、だいたいわかっている。あの肩書きのせいだ。まぁ、触れないでおこう。
「あんたの神機の整備なんてもう慣れてんだから、私に任せておきなって」
「……ああ、よろしく頼む」
ブレンダンはそう言って、そそくさと作業場から出て行く。怖がっちゃって。取って食ったりしないよ。
「さて、さっさと終わらせよう」
あ、ブレンダンのやつボルグ・カムランの攻撃受けたな。
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「姉ちゃん、いる?」
「お邪魔しま〜す。リイヤさんいますか?」
今度はショウゴとカノンか。
今日はやけに来客が多い。私に仕事をさせろ。
「リイヤさん、お疲れ様です。クッキー持ってきました!」
前言撤回。少し休憩しよう。
もう本当にカノンはかわい〜な〜も〜。
「よしよし、ありがとねカノン」
ああ、弟じゃなくて妹が欲しかった。
「姉ちゃん、わっしの神機の整備終わってる?」
「終わってるよ。カノンのもね」
「わぁ、ありがとうございます!」
2人は神機持つと、感触を確かめている。
特に違和感はないようだ。
「バッチリ。姉ちゃん、サンキュー」
「私も大丈夫です!」
二人とも、神機を丁寧にあつかっているから、整備は早く終わる。本当、どっかの誰かも見習って欲しいものだ。
「こんにちは〜。リイヤさん、神機取りに来ました。
どっかの誰かが今来た。
「あ、ショウゴ君にカノンさん。2人はこれからお仕事?」
「はい、ショウゴさんと外部居住区の見回りです」
「そうなんだ。がんばってね、2人とも」
「頑張るも何もって感じはするけど……」
まぁ、装甲壁が壊されてなかったら、そのまま何もせずに帰ってくるからね。神機を使わずに帰ることがほとんどだ。
「それじゃ、わっしとカノンはこの辺で失礼するよ」
「リイヤさん、神機ありがとうございます」
「2人とも頑張れ〜。神機傷つけるなよー」
本当にカノンを妹にしたい。
「リイヤさん!私の神機は……」
「まだ。というか、終わるの遅くなると思う。今日はお仕事お預けね」
「えぇー!?今日こそピターの冠を奪って来るつもりだったのに!」
「もうカタログコンプしたでしょうが!これ以上、何作るっていうの?」
「リッカと2人で自作パーツを……」
ナズナは何がしたいのかよくわからない。
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大量のナズナの神機の整備を終え、時計を見ると午後7時。まだいけるかな。ジーナの神機もやってしまおう。
「リイヤ」
ふと声をかけられると、そこにはジーナがいた。
「はい、これ」
「おっと、ありがと」
ジーナは缶コーヒーを投げ渡してくる。
さすが、私のことをよくわかってる。ミルク、砂糖入りの甘いコーヒー。
「お仕事、もう終わったの?」
「いんや、これからジーナはの神機のフルメンテ」
「あら、悪いわね。強化なんて頼んじゃって」
「いいよ。ジーナの神機のことは、私が1番よくわかってるんだから。それに今日はフルメンテだけにするし。明日から強化始めるから、しばらくは神機お預けね」
「ふふ、わかってるわ」
コーヒーを三分の一ほど飲んで、神機のメンテを始めた。
ジーナの神機のことは全部わかってる。何回も整備したんだから。
「ねぇ、リイヤ」
「なに?」
「最近、サカキ博士とはどうなの?」
「ぶふっ!?」
思わず吹き出してしまった。この親友は……私がメンテしてる時にそんなことを……。好きな人のことをどうって……
「ど、どうって、何もない!」
「あら、残念ね。まぁ、サカキ博士があまりそういうことに目を向けないせいもあるかもね」
「いいの。サカキ博士のことは、一方通行でも」
「あなたがそう言うなら、それでもいいんじゃない?」
澄まし顔して……少し仕返ししてやる。
「ジーナはどうなのよ?最近、誰かにべったりだって聞いたけど?」
こんなブラフかけても、ジーナは同様しないと思うけど……
「っ……けほっけほっ」
ジーナが飲んでたコーヒーでむせた。え?図星?
「……なんのことかしら?」
「いや、ジーナ。本当だったの?誰かにべったりって……」
「さぁ?誰かが流したデマじゃないの?」
いや、今の反応はデマじゃない。ジーナは本当に……一体誰?
カレルとシュンはあり得ないだろうし、タツミ?……ないな。じゃあ……ブレンダン?
ああ、ブレンダンならありそう。他に男っていたっけ?
「リイヤ、私はもう帰るわ。神機よろしくね」
「あっ、ちょ!」
逃げられた……いいさ、絶対突き止めてやる。親友に隠し事はなしだからね。ふっふっふ
リイヤ回でした。
弟はカウントされないっていう。彼女の中では、ショウゴは恋愛対象になることはないという。
ジーナ可愛いマジ天使