GOD EATER 〜煌めく波と手向けの花〜 作:sha-yu
《クッテヤル……》
何を……
《クッテヤル……》
やめろ……
《オマエラ、クイツクス》
お前は!?
ーーーーーー
ーーーー
ーー
「はっ!?」
暑い……汗が吹き出る……今のは一体。
「夢……だったのか?」
だとしたら、悪夢だ。
アレが出て来るなんて……。
あのアラガミ……ハンニバル。
結局、あの時から一度も現れず、単一個体だったのかさえもわからない。
しかし……嫌な予感がする。悪夢は、それを知らせようとしているのか?
……今考えても仕方がない。今は何時だろう。
「午前2時……はぁ、寝れそうにないな」
部屋に備え付けてある冷蔵庫を開ける。
見事にすっからかんだった。
「はぁ……自販機で買ってくるか」
寝間着姿で誰かに鉢合わせるのも嫌だけど……上にジャケットを羽織るくらいでいいか。
クローゼットからジャケットを取り出し、袖を通しながら扉を開けた。
廊下は完全に消灯しているわけではなく、淡い光がさしていた。
自販機に近づくと、ボタンを押す音と、ガタンという音が。誰かいるのか?
なんとなく、慎重に近づいて行く。
「あれ、ジーナさん?」
「ん?ショウゴ君、こんばんは」
あの胸のはだけたインナーと、ハーフパンツ姿のジーナさんが自販機の前のベンチに座っていた。手にはミネラルウォーターが。
「眠れないん……ですか?」
ジーナさんの格好にドキドキしているせいか、少し言葉につまった。
「ええ、まぁね。今日はちょっと暑いしね。寝苦しくて」
「はは、わっしも似たようなもんですね」
初恋ジュースのボタンを押して、出てきた初恋ジュースのプルタブを開けながらジーナさんの横に座った。
グイッとジュースを流し込む。火照った体に染み渡るわ……。
「それ、好きなの?」
「ええ。でも、ジーナさんにはオススメしないです。わっしの舌がおかしいみたいなんで」
「ふぅん……」
ジーナさんが、スッとわっしの初恋ジュースを奪い、グイッと……って、これはやばい!
「じ、ジーナさん、それ普通の人にはマズイですから!」
「んっ……そうかもね。美味しいとは、言えないかしら」
「水飲んでください。少しは楽になると思うんで」
しかし、ジーナさんは水を飲まずに、わっしの膝に頭を……頭を?
「うぇ!?ジーナさん、何して!」
「具合が悪いから、横になろうと思って。ちょっと借りるわね、膝」
「あ、えっと……」
頭真っ白……なんかお話した方がいいのかな?嫌でも、具合悪いって言ってるし……
「その慌てた顔。私が膝枕して上げた時も、そんな顔してた」
「あ、ありましたね。あの時は、本当にびっくりして」
「今も、でしょ?」
「はい……」
「ふふ、いいんじゃない?可愛いわよ。その顔」
ジーナさんの手が、わっしの頬に触れた。
ひんやりと冷たい手だ。
「じ、ジーナさん?」
「あなたの肌、すべすべね」
「そ、それは、どうも……」
何を言われても、もう反応に困ってしまう。
すると、ジーナさんはわっしの膝から頭を上げた。
「ありがとう、もう大丈夫よ」
「それは良かったで……」
ちゅ
「す?」
お、おでこに……?
「お礼。またよろしくね」
「は、は……」
ジーナさんは部屋に戻って行った。
わ、わっしの頭はショート寸前。
お、落ち着け、初恋ジュースを飲んで落ち着くんだ。
「あ、これ……」
関節キスや……
ジーナさぁぁぁん!
うわぁーーーー!!
ジーナっ、ジーナぁぁぁぁ!!