GOD EATER 〜煌めく波と手向けの花〜 作:sha-yu
あのあとにあとがきなんて書けるわけが……
《nazuna side》
謎の弱体化を引き起こしたアラガミ達は、なんの手応えもなく数を減らし、殲滅を完了した。
アラガミを掻き分けて行ったジーナさんは、1人地べたに座り込んでいた。
ショウゴ君の姿は……見当たらない。
「ジーナさん……」
ジーナさんに近づくと、どこを見るでもなく小さく「ショウゴ君……ショウゴ君……」と呟いていた。
まだ……まだ!
「みんな、ショウゴ君探して!」
「いないのか!?」
「手分けして探すわよ!」
リンドウさん、サクヤさんの声が響く。
皆が散らばっていく。
私はジーナさんに付き添う。
「ジーナさん、大丈夫です!皆が見つけてくれます。大丈夫ですから」
「ナズナ……」
ジーナさんの肩に手を置くと、少し震えてる。
こんなジーナさん、見たことない。
目も、いつもより弱々しい。
日が暮れても、彼は見つからなかった。
ーーーーーー
ーーーー
ーー
《riiya side》
アラガミを倒した彼らが帰ったのは、日付が変わる直前だった。
彼らの顔は、このアナグラを守ったのにもかかわらず、暗かった。その中でも酷かったのは……
「ジーナ」
彼女の顔は、私でも見ていられないほどだった。
私の方を見たジーナは、すぐに顔を逸らした。
そして、そのまま私に何かを差し出した。
腕輪だった。神機使いのつける腕輪。
一体誰の……もしかして……
「ジーナ……これって、まさか……」
「……ごめんなさい……」
そういうこと……そういうことなんだね、ジーナ。
「そう。まぁ、ゴッドイーターはこういう仕事だもんね。運がなかったのね。私の弟は」
「おい、何言ってんだよ!あんたショウゴの姉さんだろ!そのあんたが、なんでそんなことを!」
「シュン、やめろ。今突っかかったって、何も変わらない」
叫ぶシュンをカレルが止めた。しかし、カレルの目もシュンと同じく、私を蔑むような目をしていた。
ジーナも何も言わずにその場を立ち去っていった。
ただ一人、私に近づいてきた人がいた。
整備班にとっての厄介者、ナズナだった。
「リイヤさん……」
「何?あんたも私に物申す?」
「いえ……あまり、強がんないでくださいね」
「強がってないよ。じゃ、私はあんた達の神機の整備あるから」
ナズナに背を向けて、整備室に入る。
その瞬間、私の足から力が抜けた。
ナズナには、見抜かれていた。私の精一杯の強がりを。
「バカァ……バカショウゴ……」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
「柳川ショウゴはMIA……戦闘中行方不明と認定されました」
「……これは、私の責任でもある。非は私にある」
「ゴッドイーターは、いつこうなるかわからないです。腕輪もつけていない。いつかはアラガミ化すると思われます」
「はたして、そうだろうか?」
「え?」
「オラクル細胞の最適化。そして今回の包囲戦の報告、アラガミの弱体化。彼の特異性は、何か不思議なものを感じる」
「博士は、どう考えているんです?」
「私は、彼がアラガミの……いや、オラクル細胞の恩恵を受けた存在ではないかと睨んでいる。以前、彼を調べた時に出た"謎の偏食因子"。それが、彼を特別なものとしている」
「では、彼はこのまま終わるとは?」
「思っていないよ。そのうち、ヒョッコリ帰ってくるんじゃないかね?」
サカキ博士のひょうきんもの具合がわからん。
さて、ショウゴはどうなったか。
ジーナは立ち直れるのか。
リイヤはいつまで強がれるか。
乞うご期待。
次回から、ショウゴの過去となります。