不運な味噌屋は帰りたい   作:ガラクタ山のヌシ

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でけましたわー


第15話

遠月リゾート。

某県某所にある高級別荘地として有名なそこに、でんと構えるのはアホみたいにデッカいホテル。全然旅行とかに興味無いわたしでも、名前くらいは知ってるくらいには超有名なとこだ。

卒業生の就職先としても有名だとかなんとか…。

普通なら一泊するだけで諭吉さんが十人弱は飛んでいくとかなんとか。

 

「はぁ〜…憂鬱だ…」

「だ、大丈夫?顔色悪いよ?」

「あ〜…うん…ゴメンね、慣れてなくって…」

 

バスの隣の席で心配してくれてる田所ちゃん、相も変わらずエンジェルやでぇ……。

やがて馬鹿広い駐車場でバスを降り、先生方が先導する形で大広間に通される。

なお、豪勢な割にヘンな沈黙が拡がっている模様。

でも、おっかし〜なぁ〜〜…事前に渡されたしおりにはこんな殺伐とした内容だなんて…いやでもまぁ、進学校なんてこんなモンなんかねぇ〜…。

 

「よっ、頑張ろうなぁ〜」

 

そしていつも通りへらへら話しかけてくる幸平くんよ…。

ホント大物だよ君は…。

 

「ステージに注目」

 

うん?

あ…先生だ…。

 

「これより合宿の説明を始める」

 

ざっくりまとめると…。

 

五泊六日の日程で、毎日料理に関するお題を出される。

そして課題の内容は毎年違う。

初日は二十のグループに分かれて、各自指定されたところへ移動する。

講師の評価が一定値を下回れば即失格。

バスに乗って強制送還ののち退学…と。

 

地獄かな?

地獄だったわ…。

 

「そして、審査を一任する遠月学園卒業生に多忙の中集まってもらった」

 

周囲がめっちゃざわついてる。

まぁ、そりゃあそうだよねぇ〜。

で、入場して来た人たちを見てあ〜〜〜〜……なんか…テレビで見たことあるような、無いような〜〜……なんて、呑気なことを思ってるわたしはやっぱ、料理人向いてないんやなって。

 

いやまぁ、スゴい人たちなのはわかるけどもさ。

自分の店持って、きっちり仕切って、ちゃんと稼ぎ出してる時点でちゃんとやることやってるんだろうし…。

まぁわたしの場合はアレ、仕切ってたって言うか、ほぼゲンさんに丸投げしてたんだけどもさ…。

いやまぁ…中学生にはキツいよね流石に。

ほんと、残ってくれた職人達には申し訳なかったなぁ…。

考えごとしてたらいつの間にやら退学を言い渡されてた生徒もいたし…。

やっぱエリートって怖いわぁ〜。

 

やがて壇上にガタイのいい坊主頭のオジサンが登る。

いやまぁ、偉い人なんだろうけども…。

 

「ようこそ。我が遠月リゾートへ」

 

まぁ、こっちも内容としては説明と激励だ。

なんでも従業員として扱うとかなんとか…え?

なにそれ正気?聞いてないんだけど。

しかも講師の材料で一発退学もアリって、そんなん気分次第やんけ。

 

「それでは…移動開始!!」

 

そして、地獄がはじまった。

 

うぅ…胃がぁ…。

 

おうちかえして…。

 




どこの先輩のとこ行かせよ。、
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