クポクポ(クラスゼロはドーピング無しのLv99)
クッポォ~(魔法強化はカンスト、召喚獣は不可)
グボォ…(難易度は仲間ありの強制不可能状態だ)
クポ(あちらもそちらもほぼ一撃死状態と思ってくれ)
皇国軍一個中隊が守る、『魔導院』城下上層区へ続く門。
先程から幾度か首都内部の朱雀軍残党による特攻が仕掛けられてはいるが、魔法を封じられている『朱雀』など物の数ではないため、全て撃退、撃破されている。
その数も想定より少なく、お陰で『魔導院』制圧は順調。
今も近づいてきた朱雀の部隊をお出迎えしに部隊から三個小隊が出撃したばかりだ。
よって、ここには一個小隊が残っていることになる。
だが『小隊』とは言っても50人規模の部隊であり、瀕死の『朱雀』に負ける道理はない。
と、歩哨が何かを見つけた。
「ん? あれは……」
遠くからこちらに走ってくる人影。
それが何か理解した瞬間、彼は叫んだ。
「朱雀だ!殺せ!!」
その声で周りの皇国兵たちが一斉に小銃を構え弾幕を張る。
15ミリ口径の弾丸が、無謀な朱雀を引き裂かんとし―――光り輝く壁に全て弾き返された。
それを見た皇国兵は驚愕の余り目を剥いて叫んだ。
「なっ?!『ウォール』だと!?」
一瞬止んでしまった弾幕、その隙を突いてさらに加速し、こちらに突っ込んでくる。
もはやお互いの顔が見える距離まで接近している。
先頭の少年―――――候補生がこちらへ腕を突き出した。
「『ファイア』!!」
その掌から、人が両手で抱えねばならないほどの大きさの火球が射出され、皇国兵を丸焼きにする。
「ぎゃああ!!」
全身を焼き尽くされ、皇国兵は息絶えた。
「バカな?! 『クリスタル』は封じているはずだ!!」
「なぜ魔法が使えるんだ!?」
疑問に思う暇もなく、朱のマントの候補生は次々に皇国兵たちを殺していく。
「う、撃て! 撃てェ!!」
「来るな! 来るな化け物!!」
必死に手に持つ小銃の引き金を引くが、動揺して狙いが定まらず弾丸は見当違いの方向へ。
いや、例え動揺していなくとも弾は当たらなかっただろう。
何故ならその候補生たちは、まるで弾丸が見えているかのように躱しながら突っ込んできているからだ。
「う、うわぁああ!!」
と、恐怖に耐えきれなかったのか、ひとりの皇国兵が背中を向けてその場から逃げていく。
それを見とがめた隊長が制止しようとするが……。
「バズ伍長!? 貴様持ち場を離れるな!! 敵前逃亡はがはっ!?」
バリケードを飛び越えてきた候補生の槍に突き殺された。
その候補生は槍を振って死体を壁に叩きつけると、威勢のいい声を張りあげる。
「へっ! 皇国兵ってのは腰抜けかザコばっかかコルァ!!」
金髪にヤンキー風味な少年がそう言えば、隣に立つ短い髪の少年が冷静な声で窘める。
「油断するな」
少年が腕を振るえば、魔力によって輝くカードが舞った。
カードと言えど決して玩具ではない。
彼の放ったこのカードは、魔力により敵を(ゆるくだが)自動追尾し、下手な装甲を
その証拠に、手近にいた皇国兵の身体中を貫通し、血まみれの的に変えてしまった。
「わかってんよ!」
そして二人は息の合った連係で周囲の皇国兵を殺して回る。
そんな二人を物陰から見る三人の皇国兵。
小銃装備がひとり、ロケット砲装備が二人だ。
「クソッタレの化け物め……!」
「ちくしょう……もう俺たち以外思い出せねえぞ…!」
「見つかるのも時間の問題だ!やるぞ!」
暴れまわる候補生二人の隙を窺い、一瞬、二人が同じ場所に固まった瞬間に飛び出した!
そして15ミリ口径小銃の銃撃と、ロケット弾を食らわせる前に雷撃に焼かれた。
悲鳴すら上げることなく即死した三人。
その屍の後ろから、ひとりの少女が走ってくる。
候補生の制服に紅いマント、手には十字架をイメージさせるソードが握られている。
黒髪をきっちりと整え、メガネをかけた委員長っぽい感じの少女だ。
「二人とも、先行し過ぎですよ」
「あ!?大丈夫だってこんくらい!」
「辺り一帯皇国兵だらけだ。はやく奴らを追い出さないと被害が広がるばかりだ」
「だからと言って、突出するのは危険です。なんでも命令通りにしろとは言いませんが慎重さを忘れるのは愚の骨頂です。それに、我々がうっかり死んだら、ジャマーに無力化された味方を誰が救出するのですか?」
「だぁーもう悪かったって!腕輪もあるから大丈夫だろ!?」
「僕たちもクイーンがいるから突撃してるのさ。もしサイスやシンクがペアなら僕はもっと慎重だよ」
「そういう問題ではありません!ナイン、あなたはそうやって他の任務にも行くのですか?復活できるからと言ってそのままでは強くなれませんよ!エース、私の仕事を増やさないでもらえますか?」
「す、すまん」
「悪かった……」
クイーンと呼ばれた少女に叱られた二人の少年、エースとナインは縮こまった。
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「んで?こっからどうすんだっけ?」
戦場となった首都の通りの駆け抜けながらナインが聞いた。
「まさか忘れたのですか?!」
「い、いや忘れたんじゃなくてよ」
「聞いてなかったんだろ?」
「おう!それそれ!!」
セリフだけ聞けば和気藹々とした子供同士の会話だ。
しかし実際には、この間にも何人もの兵士を顔色ひとつ変えずに葬っている。
「まず僕らは、この先のブロックでCOMを受けとる」
「COMって何だよコラァ」
「通信機のような物だそうです。それを受け取り、以後は通達される命令を遂行すればいいそうです」
「あん?皇国兵を片っ端からブッ飛ばすだけでいいじゃねえかコラァ」
「無作為に暴れるより、効果的に暴れた方がいいだろう?そういうことさ」
「…………あ??」
しばらく唸り、首を捻りしているナインに、エースはただ一言付け加えた。
「……向こうの地区まで競争だ」
「任せろコラァ!!」
ナインは槍を構えて猛然と飛び出した。
「あ!こらナイン!エース!」
キッとクイーンがエースを睨めば、明後日の方を見ながらエースも速度を上げる。
「すまないクイーン。話が進みそうになかったんだ」
「まったく!……それで?待ち合わせる朱雀兵の特徴は?」
「あぁ、それは僕が知ってる。名前はイザナって言うんだ」
そう言って、エースは少しだけ笑った。
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とある地区、そこに三人の強化兵が斥候としてルートを巡回していた。
と、その内の一人があるものを見つけ叫んだ。
「ん?あれはまさか、チョコボ?!」
さっと銃を構えた男に、残りの二人も視線を向ける。
「チョコボ?なんだそりゃ?」
「モンスターか!?」
が、見れば一羽のでかい鳥が所在無げに立っているだけだった。
背には鞍が乗っており、傍には血まみれの朱雀兵が倒れている。
最初に叫んだ男を見れば、ずいぶんと嬉しそうだ。
「いや違う、本当に極まれにだが雪原を走ってる肉だ!あれ旨いんだよ!!もしかして乗り物にしてるのか?もったいねぇ!」
「そっか、お前実家は猟師だっけ?」
「へぇ、だが今食うわけにもいかん。捨て置けよ」
「そうもいかねぇ。チョコボってのは見た目こそ鳥だけどな、それでもモンスターだ。油断すっと蹴り殺されちまう」
「……んな強ぇの?」
言われてもう一度鳥を見るが、とてもそうは見えない。
あれなら
だが「木ぐらいならへし折る」とまで言われては考えを改めなければならない。
「それは怖いな。いいぞ、仕留めろ」
「任せとけって!」
構えられた銃の照準が、チョコボの胸に合わせられ―――――
一発の銃声が、空へと吸い込まれていった。
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首都奪還作戦開始より三時間。
朱のマントの候補生が到着し、状況が劇的に変化した。
ジャマー圏内にも拘わらず、非常に強力な魔法を使用する彼らは、首都中心部より四方向へ散開。
皇国の部隊を次々と撃破していき、遂には『ジャマー搭載型空中戦艦』すら内部より撃沈して見せた。
これにより、一時魔法の使用が可能になった朱雀軍が一斉に攻勢に転じ、首都全域で戦闘が勃発。
首都郊外で立て直しを図っていた朱雀軍も呼応し、『魔導院』へ取りつかんと皇国軍の戦線を押し上げ始める。
この時、『魔導院』内部に立て籠り、徹底抗戦を行っていた候補生たちも奮闘、皇国軍の制圧部隊を叩き出すことに成功。
『魔導院』防衛用の戦力を残し、皇国軍撃退のため出撃していった。
ミリテスにいるチョコボはアタックチョコボ。
もし皇国視点で朱雀と戦うゲームが出たら、間違いなく敵の中にチョコボ兵が出てくる。
ちなみにイザナのシーンはカットです。あのシーン描写できると思うほど自惚れてないっす。
白虎スキーの私ですら泣くシーンですから…。