少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re LIVE- 錯劇 -XSTAGE - 作:リカル
舞台に立てない
バンドに夢を見れない
何者にもなれない、不透明な存在です。
☆街中
『『『うォアああ"オオオ"!!!オァウウウオーーーーおおおおぅオオオぅ"おおお!!オーーーオ"!!ッオ!!!"!"!!』』』
「増えてるぅうううーーーーーー!!??」
「な、なんでッ!?」
「突然あちこちから突き出てきたスピーカーのせいでしょうか・・・?」
珠緒達と別れた時の倍以上となった暴徒達にいちえも文もゆゆ子も困惑を隠せない。
「くっ!、これじゃ上に行く所か!」
「私達自身の身すら危ういッ、です、ね!」
〔「そうなる前に全て消せばいいのカナ?」〕
「・・・・・・・・・」
〔「餌ぁ!、餌だらけぇえええ!、全部我に食わせろぉ!、ヴォオオオオオオオオオオオオーーーーーーン!!!」〕
「アチチチチチチ!?
このぉー!、興奮するなぁ!、馬鹿坊ー!」
〔「D"ooooooっダああaaaAAA"ァア"ーー"ーーーーー"ーーー!!!"!!!!"!"!」〕
『オオぅウオーー"ー"ぁウおウウ!ッ!"!』
「「「!!」」」
〔「フミ!!、ブルルルルルルゥ!!」
継ぎ接ぎだらけのスピーカーから垂れ流される『音』・・・高密度の暗黒のソウルに呼応しより一層ヒートアップした人波の勢いはまさに怒濤。
「3人共息を止めて!!
リロード!、ウィザーモン!」
ソレに文達が飲まれる寸前、つかさのクロスローダーから杖を手にしたウィザーモンが出現し
「模倣!!《ロージィクレイドル!!》」
『『『オ"ぁオ?・・・ぅ・・・・・・ゥあぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』』』
『土』と『木』と『水』のエレメントで生成し『闇』属性を付与させた濃淡ピンク色の薔薇を『風』で広範囲に散布することで
辺り一面を甘ったるい香りで覆い尽くした。
『『『グゥーーーーーー・・・・・・・・・・・・・・・・・・』』』
「「「!?」」」
「ブルルル?」
すると、川蝉から分離していたブルコモンの目の前で暴徒達が次々と倒れ伏し、穏やかな表情で寝息を立て始める。
ヒュゥウウーーーン!!
「《ブリング・ブリーズ》
フゥ、これでもう息をしても平気だ」
「プハッ!、ハァー!、ハァー!
こ、これってもしかして睡眠魔法って奴?」
「ま、まぁー!、ねぇー!」
「おーやー??、どーして口籠ってるんでしょーねー??」
「た、たたいした理由は
って!、それよりフミ!、何故そいつが外に居るんだ!?」
「え?、あ、本当に出てる
あなた、いつの間にこんなこと出来るようになったの?」
「ブルルル」〕
〔「ブルコモンだけズルい
どうすればドラコモンも出れるのカナ?」〕
〔「出せぇーーー!!、餌ぁ!!、出せぇーーー!!」〕
〔「ブルゥ」〕
氷の小竜は大人しくソードブレイカーに戻ったが、他2体はとてもうるさい。
「ねぇ、ウィザーモン
あなたがリロード出来るようになったのって・・・」
「恐らく例の3人組による『音』が原因、さ
あのコンサートホールを中心に輝きの無い世界が人間界を急速に蝕んで
!、あ、あれは!!」
状況説明をしていたウィザーモンのクマが酷い目が大きく開かれる。
「え?」
「なになに!?」
「嫌な予感が・・・・・・・・・うわ」
演劇同好会が視線を追うと
薄暗い空の至る所に無数の穴・・・ゲートと
『ギャギャギャ!』『グウオオオオン!』『ピュィーーー!』『バルルルルルル!』『キヒヒヒヒヒヒ!』『アアアアアアアアア!』
そこから多種多様なモンスターの大群が見えた。
「『黒の逢魔』の本隊ッ
だが、どうやって聖騎士や神々の監視を!?
い、いや、それより!マズい!この状況は本当にマズい!!」
「ぐ、具体的には何が・・・??」
「今!世界同士を隔てる壁はあの3人によって脆くなっている!そこにあれだけの大軍が無理矢理ゲートを通ろうモンなら!
境界が崩壊するッッッ!!!
そうなったら最後!!もう止められない!!
君達の時よりもっと酷いことが沢山のニンゲンに同時進行で降りかかるぞ!!!」
「「「!」」」
「それなら急いで『先輩』達を止めないと!!」
「あ、ああっ、そ、それはそうなんだが!
わ、わたしは、その、そう!、そうだ!
ここに居るニンゲン達の記憶を書き換えなければいけなかった!!だから貴君らは先に行っててくれ!!すぐに追い付く!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「わかったわ」
「ほら、ゆゆ子」
「早く行こ!」
「はい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(ユユコにはすっかり疑われてしまったな
無理もない
だが、それでも、私はッ)」
別れ際向けられた眼差しから目を背けるかのように自称・魔法使いは帽子を目深く被り直すと、杖に記憶改竄の『光』を灯す。
「恵比寿さん、本当は気づいているんでしょう?」
「・・・・・・・・・ウィザーモンのこと?」
「はい、あのデジモン
嘘はついていないようですが」
「なーんか誤魔化してるっていうかー?
隠し事してんのがバレバレなんだよねー」
「何か目的があって私達の味方をしてる
最も、それはお互い様だからミチルもやちよも静観してるんだと思うわ」
「ま、まぁ、誰だって話せないことの一つや二つあるし」
「・・・・・・・・・それについては同意見ね」
ウィザーモンについて語り合いながら少女達は壊れたマネキンやら机やらがあちこちに積み上げれた狭い回廊を通り、捻くれたコンサートホールの最上階へ。
〔ーーー!!!〕
「ぐぅっ、うぁぁあああーー!!!」
「シャウトモン!?、みんな!!」
「お!、キタキタタき♪♪♪」
「「「・・・ぅ・・・・・・・・・」」」
「か、さ!・・・せ、・・・・・・・・・ぱ!」
すると、そこには
「珠緒?、ねぇ、ちょっと、嘘」
「バキバキシュコーッ、シュコーバリッ、シュコーッガリガガリ・・・」
「塁?、塁!、どこ!?、るい!!!」
「晶!!?ミチル!!メイファン!!やちよ!!
しおりぃいいいいいいいいい!!!!!!」
「今更騒いだって無駄だってだってもう私達が倒したんだってエーデルを、あのエーデルを!シークフェルトの気高き君を!私達が!わ・た・しがぁあああ!!」
彼女達の想像を越えた光景が広がっていた。
「ボルトモーン、そのののそ合体メカそのままま押さえてててー」
〔ーーー!!!〕
「!?」
「あは!あは!あは!、怖い?、コワイ?、ねぇこわい?
だいじょぶだいじょぶダイジョーブ!いたたたくしないかかからぁハハハはははーーー♪♪♪」
「つ、ツカサッ、にげ!、ろぐあああ!!」
「夢大路文は私がモモもってくけどイイいよね?」
「ん"!、う、うん!、おーけーおーおおけー!
他の『後輩』は『先輩』として私がヤややっとくクククハヒッ♪♪♪」
「《ベビーヘイル!!!》」
目を血走らせながらにじり寄る黒子と口裂け女とフランケンシュタインの顔面に氷の礫が容赦なく直撃。
「エーデル!!ああエーデル!!えぇでエぇえええルゥウウうう!!」
「ッ!!」
「文ぃ!!、んああ!!?」「がはっ!!」
「シュコー・・・・・・・・・ッ、バキッゴックン!
わたたたしをミ見ロぉお"オオオぅあ"アアーーー"ーーーー!!!"!!!」
しかし、まるで効果が無い。
痛みを感じていない様子でギタリストとドラマーが膨張した腕を振り回しながら突っ込んでくる。
「ハっは♪アハぁハ♪ハハはははハーーー♪
楽しい!楽しいな!すっすすごくタぁノシイッ
将来のこととかもうどうでも良くなりそう」
「『先輩』、あなたもしかして・・・・・・・・・」
独り無防備に立ち尽くす『後輩』に斧型ベースを引き摺りながらベーシストが歩み寄
「《ランダムレーザぁああーーー!!!》」
「はあはははあああ?!」
ろうとすれば、上空からの威嚇射撃によって止められた。
「ぇ、ーーーーーーッ」
「ツカサおねぇちゃん!!」
その隙に黄色い戦闘機を思わせる姿の鳥型デジモン・スパロウモンがつかさを掻っ攫う。
「スパロウモン!?、どうして!?」
「どうしては僕の台詞だよ!!
なんでこんな危ないことしてるの!?」
「そ、それは・・・」
「おねぇちゃん自分で言ってたでしょ!?
ニンゲンは固くて強い体じゃないし
飛ぶことだって出来ない
なのに、究極体なんてモンが居る場所でッ
逃げようともしないなんてッッッ!!!」
「!」
「グスッ!、ウウウ!
僕!、僕ヤだよぉ!!
おねぇちゃんが怪我したり、消えちゃうの!
やっと、ずっと、独りだった僕に友達が出来て
おねぇちゃんとであえたのに・・・!
おねぇちゃんが、いなくなったりしたらぁっ
ぼく、もう、みんなとたのしめないよぉっ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ごめんね
ごめんなさいスパロウモン
私、『考え』て無かった」
「ウウウ!ウゥウウウウウウ!!」
涙ながらの訴えが
役の無い《案山子》の少女にもたらしたのは
「ねぇ、スパロウモン」
「グスッ!、ウウウ?」
「私と契約してパートナーになって」
「パートナー??」
「うん」
「!!、させるかぁアーーア"ああ!!!
ボルトモぉおおおオオオーーーン!!!」
〔ーーー!!!、?!〕
「まぁーまぁー、待てって
今、最ッ高に良いシーンなんだからよぉー
邪魔すんなぁー!!《バーニングスタァクラッ!!シャァアアアアアア"アアアアーーーーー"ーーーー!!!!!!"!"!"》」』〕」
〔!?ーー?!!ー?〕
「「「ボルトモンッッッ!?!?!?」」」
「今、あそこで戦っているのはね
私の仲間なの」
「おねぇちゃんの、なかま?」
「私は、みんなと同じ場所に居たい・・・
あなたと一緒に舞台に立ちたい!
だから!」「いいよ」「!?」
「僕も『ブタイ』、一緒にやってみたい!」
「ありがとうっ」
電《脳》世界でのキラめき。
〔TSUKASA EBISU X SPARROWMON
CONTRACT!!〕
明るまない空にて契約が交わされると
無色のクロスローダーはスパロウモンに良く似た黄色い機械翼風に、つかさの纏うモノもウェスタン風のレヴュー衣装へと変化し
両手には二対の斧・ダストデビルを構えた
その時
カチッ カチッ カチッカチッカチッ
カチカチカチ
カチカチカチ・・・!
カチッ! カチッ! カチッ! カチッ!
「・・・・・・・・・ーーーーーー」
「キュ、キュ~~~~~~っ」
「!!、キュートモン!!!」
「る、るい??」
地上では
制服姿の少女が瓦礫の山を持ち上げていた。
☆『舞台少女・秋風塁』
繧キ繝ウ閨エ隕壼ョ
ここは、どこ? わたしは いったい?
「へぇ、まさか君が一番乗りとはね」
「ズルルルルル!!、モグッ驚ろいングたな」
「そうですなぁ、最も早くここへ来るのは
巴珠緒嬢だとばかりに思っておりましたよぉ」
!、そうだ!!、珠緒先輩!!
「はいはい、慌てないの」
「今のお前が戻った所で何の意味も無いのだということがわからないのか?」
「そうだね~、フワァア・・・・・・」
でも!!、珠緒先輩が!!
また、あんなことになったら・・・!、私は!
「おちついてルイ
だいじょうぶ、だいじょうぶだよ
ここへこれたってことは
きみはもっとつよくなれる、進化できるんだ」
しん、か??
「舞台少女は日々進化中・・・おっと!、君は『彼女』に関する記憶が封じられていたね、僕としたことがうっかりしていたよ」
「白々しいッ、お前のそういう所が腹が立つ!!」
「んもぅっ、喧嘩しないの」
「ファ~りともあきないね~」
「さぁて、さぁて話を戻しましょう
凛明館演劇同好会、普通科一年生、秋風塁嬢
あなたは 私達に 力を求めますかぁ?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・欲しい
珠緒先輩を 文先輩を いちえ先輩を
ゆっこを、みんなを、私達の舞台を護る力が
欲しいほしいほしいホシイ欲しい欲しい欲しいホシイほしいほしいホシイホシイ欲しいほしいほしいホシイ欲しい欲しい欲しいほしいほしいホシイ欲しいッッッッッッ!!!!!!
「イッ!、イッ!、イッ!、イッ!、イッ!
いいよぉっルイぃ!!、すごくいいぃ!!
すっかりおでたちに堕ちてるぅっ・・・!!」
「ズルルルルルル!!、今回はサービス、な
期間限定で無料体験させてやんよ
七大魔王の寵愛って奴をさ」
〔「先輩からの配給エネルギー急上昇」〕
自分達を押し潰していた瓦礫をまるで張物のように軽々と投げ捨て
〔「それに伴い本機の再起動を確認」〕
再び和風のレヴュー衣装と鋼の翼を装着
〔「先輩からのエネルギー配給尚も増大・・・
機体名・ジャザモンの容量を大幅に超過
よって本機はこれより」〕
だけに終わらない。
〔「成熟期
機体名・ジャザードモンへの進化を移行」〕
元々の機械翼がより洗練された形状へと変形し
両足には足底に噴射口が備わる装甲が追加
更には、頭部が兜のようなバイザーに覆われ
『眼』が開かれた懐中時計・魔封機からは
『脚』が伸び、肩当ての紐に絡まっていた。
〔「敵、データ収集終了」〕
「《レーザーアイ》」
〔?!!??!〕
〔「攻撃パターン及び損傷箇所解析済み」〕
「ふっ!!、やぁっ!!」
〔ーーー!!!???〕
「なん!?、なの!?、アレ!?」
「し、進化したからって、成熟期が究極体と互角とかありえんの・・・?」
「わわ、わわわっ、あわ!!」
自分達のパートナーがたった1『体』に翻弄されている光景がこの3人には到底受け入れられない。
「「「「ぐ!!
ぁあああっ!!! うぅうああああああああ!!!」」」」
故に、ソレに気づくのが遅れる。
「はぁっ!!、はぁっ!!、はぁぁああ!!
(あつい!!、あつい!!、あっつぃぃ!!
なのに、なんで、なんでこんな・・・!?)」
〔「ヴォオオオオオオオオオオオオーーーーーーン!!!」〕
音無いちえは扇子のみならず
衣装のあちこちから溶岩と粉塵
そして、よりラヴォガリータモンに近づいた
ヴォーボモン・・・否、ラヴォーボモンが放出する熱に浮かされ
〔「ユユ!
ドラコモンはコアドラモンはなれたよ!
これでもっとユユの敵を消せるカナ?」〕
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
無言で顔をしかめる田中ゆゆ子の脛当て
その竜の鱗はスカートまでもが侵食され
腰辺りからは緑の強靭な尾が揺れていた。
「これってあの時の姿?」
〔「ブルゥ・・・」〕
掲げられる川蝉はより一層氷に覆われており
ソレを持つ夢大路文の腕周りの衣装と肩当てが
かつて自分達を襲った氷竜・ペイルドラモンを思わせる形に変化
しかも、背中には大きな氷の翼までもが生えている。
「《アサルトクロー》」
そして、巴珠緒は
ゆゆ子のモノよりスマートな脛当てがもたらす優れた俊足で『ステージ』上を駆け抜け
跳躍。
〔「先輩!!、巴珠緒が急速に接近!!
攻撃体制!!、回避!!、回避ーー!!」〕
独擅場を演じる後輩目掛け、両腕に備わる盾より伸びる鉤爪を突き出した。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
〔「ジャ!?、ジャザァーーー!!?
内部からのハッキング!!?、バイタル異変!!?、先輩!!?」〕
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
自分へと向けられる凛々しい薄紫の瞳
風に靡く美しい黒髪
憧れの先輩が刻一刻と迫り来るその光景を
忌まわしき存在から奪い取った高度な解析能力にて
髪の毛一本すらも鮮明に写る程の高画質を!
ミリ秒単位での超高速連写にて切り取る!。
これにより!、彼女の脳内メモリーは一瞬で!
巴珠緒一色に!!!。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
〔「せん、ぱい?、心配停止??
め、メェエエエーーーーーーデェエエエーーーーーー!!!!!!」〕
〔「うわあああーーーん!!!、ルイ!!!
ルイーーー!!!《カウダ!!カウダ!!カウダ!!カウダ!!カウダ!!カウダ!!カウダ!!》」〕
ドッッッグ!!ドッッッグ!!ドッッッグ!!ドッッッグ!!ドッッッグ!!ドッッッグ!!ドッッッグ!!ドッッッグ!!ドッッッグンンン!!
「ハッ!!、珠緒先輩!!」
「・・・・・・・・・塁ちゃん、私が見えてる?」
「は、はぃいい!!、よくみえますうう!!
あ、あれ?、私、今まで何を??」
〔「ふんぬぅっ!、俺の罪を弾き飛ばしただと!?
思っていたより面白い奴じゃないか!」〕
〔「・・・・・・・・・真面目な顔して、あの子が一番私の罪と相性が良いのかも」〕
〔「ねぇ~~~、そろそろだれかとめて~~~
さもないと俺がキレるぞ?」〕
〔「はいはい《グランドクロス》」〕
〔「イ"ッッッ!?!」〕
〔「止まりましたのでレイジモードは止めて下さいよぉ」〕
〔「ズルルルルル!!」〕
「・・・・・・・・・」
「た、たまお、せんぱい?、私の胸が何か?」
「ううん、もう大丈夫みたい」
「???」
塁の胸元に備わる魔封機の不気味な脈動が止まったことに珠緒は安堵の息をもらした。
「キュ、る、ルイ・・・げんきになって、よかっ
キュ~~~ゥ~~~・・・・・・・・・」
「キュートモン!!」
「あのデジモンもおねぇちゃんの仲間?」
「ええ!」
「だったら早く助けないと!、しっかり捕まってて!」
そんな2人の頭上から、つかさを乗せたスパロウモンが瓦礫に埋もれる長耳目掛けて急降下。
「「「Sァせえええるcaああ"ああああーーーー!!ーー!!!」」」
「「!!」」
すると、楽器を通して放たれる凶暴な『音』が
「「「それは!、こっちの台詞!!!」」」
銃弾の雨と投擲されたランス、ハンマー、大鎌のキラめきによって散らされた。
「みんな!!」
「あ、あんなにダメージを受けてるのに何で立てるの!!?」
「つかさ先輩の舞台、魅せて貰ったからッ」
「いつまでも、寝ていられないよ!!」
「うん!、うん!
こんなにワクワクする舞台で、休んでるなんてもったいない!」
「わ、ワクわク??、んで??、言えエの?」
「・・・・・・・・・逆に聞きますが
あなたはこのステージを楽しんでいないんですか?」
「?あ?」
「その反応、やっぱり」
「シズハも気づいてたか?
こいつら口や顔は笑ってんのによぉー
心はこれっぽっちも笑ってねぇんダ?!」
〔ーーーーーー!!!!!!〕
「シャウトモン!!」
「ダダママんッ!!!れェエエエええぇレえええ!!!」
「「ぐ!?ビぃ!!?」」
「仲間ごと!?」
「!、いけない!」
「ア"、キラァ"ーー!!」
『!』
逆上したベーシストが指先からデータの破片を撒き散らし、狙いも定めずに超重低音の衝撃波を放出すれば
その一つが未だ動けないシークフェルトの面々へ
「《メテオヘイル》」
『『な!?』』
〔「またペイルドラモンだけズルいカナ」〕
到達する寸前、和風衣装から飛び出た巨大な氷解が5体と5人の前に割り込み、彼女達を護り抜いた。
「ブルルルルルル・・・・・・・・・」
「よ、ヨン??」
「ハッ」
「!!、こ!、こい、つぅ!!」
「ブルルルルルル」〕
ペイルドラモンは横たわるワスプモンに冷えた一瞥をくれた後、再び文の元へ。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・勝手なことしないで」
〔「ブルルゥ」〕
「(でも)」
「「な、んン?んんン?!あなたばッかリ」」
「!」
衣装と武器に氷竜の意匠が戻ると、薄汚れたギタリストとドラマーの血走った視線が彼女の方に。
「「文!」」「「文先輩!」」
「「「がァアああ"あアアアア"アアーーー!"!!」」」
〔《バトルトマホーーーク!!!》〕
「〔「『ぐあっあああああ!!!』」〕」
直後、暗黒のソウルを纏った一撃によりデジクロスが強制解除。
バラけたデジモン達を吹き飛ばしながらボルトモンが突進してきた。
「《アイスエイジ・・・!》」
〔ーーーーーー!!!!!!〕
「くっ!!、珠緒!、みんな!
今の内に『先輩』達を止めて!!」
「!」
「「な!?」」「「「「「・・・・・・・・・!」」」」」
「ちょぉっ!、文ぃ!?」
「このまま彼女達を歌わせたら大変なことになる!、だから早く!!!」
「それはッ、そう、だけど・・・
だけど、あたし!
やだ!!!」〔「ヴォオオオオオオオオオオオオーーーーーーン!!!」〕
〔《トマホークシュタイナーーー!!!》〕
叩きつけられる吹雪を容易く乗り越え、巨大なバトルアックスを文へと振るう究極体デジモンの前に踊り出るいちえ。
「(もうあんなの絶対に嫌!)」
〔「餌ぁ!、餌ぁ!、餌ぁ!」〕
「ッ、そん、なに食べたいんなら!!
コレでも食べてろ馬鹿ああぁーーー!!!」
絶叫と共に衣装の所々から発火性のある粉塵と高熱の溶岩を振り撒き、いちえハリセンから火の玉を飛ばせば
相手の凶器が根元から消し飛んだ。
〔「「「!!!???」」」〕
「あ"あっつぅううう~~~!!?」
「いちえ!!、熱ッ」
〔「ブルルルルルルルルル!!」〕
しかし、その反動は凄まじく
必殺技を放った扇子は完全に炭化し、両腕は大火傷、衣装の焼失は肩当て近くにまで及んでいるし全身が熱を帯びている。
「あ、ひんやりしてきもちいい~♪」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!!
って、コレもしかして脱水症状!?」
〔「ブルルル・・・・・・・・・」〕
「え?、氷?、あ
いちえ、口開けられる?」
「う"~~~っ」
「しっかりしなさい!、まだ舞台は終わってないんだから!」
「文!、そのままいちえをお願い!
塁ちゃん!、ゆっこちゃん!」
「「はい!!」」
〔・・・!・・・・・・ーー!、ー!〕
文が腕の中に抱き止めたいちえの唇に
自身の意思とは関係無く零れていく小さな氷を押し当て、強引に水分補給させている間に
珠緒は後輩2人を引き連れ
武器を失ったボルトモンへと斬りかかった。
「か、かかっこいいなぁほんと
なんで?なんで?あなたたちあきらめないの?
もうえんげきかなくなったのに
もうゆるされるばしょなくなったのに
なんでまだ 舞台 つづけられるの???」
「・・・・・・・・・『先輩』」
「わ、わわたしはあきらめた!!あきらめたのに!!だ!だってゆるされないでしょ!?
伝統ある凛明館の生徒がデスメタルとか!?
だだ、だから、わた、わたしぃ
なのにズルいよともえさん
あァナタァばッッかりぃイイ"いいいおmooいしテぇえええ"えェエエ"エえぇえええーーーーーーーーー"ー!!!!"!!!"」〕
「!《フリスビッカー!》」
「逆恨みも甚だしいッッ!!《ストライクボマー!!》」
「ゆ、ゆっこ!?」
〔「先輩!、敵究極体エネルギー増大!
回避ー!、回避ー!」〕
「五月蝿い!!、体の中で騒がないで!!
鬱陶しい!!」
〔「ジャザッ!?」〕
カチッカチッカチッ
カチカチカチカチカチカチ・・・・・・・・・ッ
フランケンシュタインのメイクが崩れる程の涙を流して衝動のまま暗黒のソウルを『後輩』達にぶつけるドラマー。
「そうよ、そうだよ、ズルいんだよあんたら
気高き君 シークフェルトのトップ
エーデル
エーデル!!ああエーデル!!えぇでエぇえええ"ルゥウウ"う"ーーーうううう!!!!!」
「うっ!、くぅう!、が!」
「ふ、み・・・ぃ・・・・・・」
ギタリストは本当に口が裂けんばかりの音量で奇声を発しながら斧型ギターを元・翡翠の君へと何度も叩きつける。
「わたしたちにはもうここしかない
ここでしかもうLIVEできない
だからもうJamァあッッあ"あアスるナ"アァァああ"ああーーーーー"ーーーーー!!!"!」
そして、黒子ベーシストはこの歪んだステージの中央で思いっきり表立ち、鬱屈した本音を『音』として垂れ流し崩界を加速させた。
「おねぇちゃん!、空が変だよ!」
「急がないとッ」
「キュウウウ・・・・・・・・・」
「キュートモンッッッ!!!」
「ありがとうつかさ」
「ううん・・・・・・・・・その、みんなごめん
スパロウモンのことずっと隠してて、私」
「なぁーに気にすんな!、っと!
お陰でサイッコーにアガるモン魅せて貰えたんだからよぉー!、なぁアルル?」
「うんうん!、つかさちゃんとスパロウモンの舞台!、最ッ高にワクワクしたよ!」
「・・・・・・・・・ふたりとも」
「大丈夫ですよ、先輩
先輩の気持ち、ちゃんと伝わりましたから」
「なんてたってララフィン達は舞台少女☆!
言いたいことは舞台でわかる!、なんてね☆!」
「ヒュー☆!、イカしてるZE
シスター☆!」『Yeeeeeah!』
〔ソウイウコトダ〕
「みんな・・・うん、わかった!
これからの舞台で今までの分を取り戻す
ううん!、それよりもっと!、スパロウモンと一緒にキラめいてみせる!」
「任せて!、ツカサおねぇちゃん!」
「・・・・・・・・・」
「ドルルモン、キュートモンの具合は?」
「意識は無いが傷は軽い、呼吸もちゃんとしている」
「そう、よかった」
「良くは無いだろうが
この状況ではまた何が起こるかわからん
だからとっとと終わらせるぞ、シズハ!」
「ええ!」
穴だらけの薄暗い空の下で、遂にフロンティアの舞台少女とそのパートナーデジモンの5対が揃った
「となったらよぉー、やることは一つ!!」
「シャウトモン!!」「OK!!」
「バリスタモン!!」〔フンガ!!〕
「ドルルモン!!」「ドラァ!!」
「スターモンズ!!」「HAY☆『YeaH☆』
「スパロウモン!!」「たぁーー!!」
「「「「「デジクロス!!
シャウトモン!!! X5!!!』
高く掲げられた5つのクロスローダーより
放射された0と1のソウルとキラめきが重なれば
彼女達のステージは新たな段階へと合体進化。
「シャウトモン飛んでるぅー!!
これがスパロウモンとつかさちゃんのキラめき!?、すごいすごいすごすぎだよー!!」
「なんか顔のカンジ変わった!?」
「おおおやくそくだよぉおおお☆☆!!」
「シャウトモンX5、合成型、完全体!
これなら!!」
「スパロウモン・・・・・・・・・、ッ、お願い!!
みんなで一緒にこの舞台を造り直しましょう!!」
「!、ボルトモォオーーオーオ"ン!!!」
〔!!!ーーー!!!ー!!!!!!〕
「「「ッッ!!?」」」
「シずめぇエeeeえええぃ!!」
「くっ!?、2人共私の後ろへ!」
ベーシストの喚き声に呼応したボルトモンが3人を弾き飛ばせば、ドラマーが肥大化した両腕を振り回して瓦礫を投げまくる。
「チィチーイッとっトトとオレれろろろ!」
「!!、!、・・・・・・・・・!」
「御取り込み中の所大変申し訳ありません
ですが、レディ」
「ぶつかる相手を間違えて貰っては困る」
「?ハ? !は! 雪代ォ晶ァあ!!!」
「「「「だけじゃないッッ!!!」」」」
「・・・・・・・・・遅かったじゃない、エーデル」
「それは悪かったな、同好会」
すると、ギタリストの背後で
手負いの騎士と獣を従えながら
シークフェルトの王が再び立ち上がった。
「弟子、合わせて・・・!」
「はいーっ!《スパイキングフィニっしゅーっ!》」
「《ツバメ二枚返し》ヒョオオオゥ!!」
「グガガガガガガガガァ!!」
「レッパモン!!、何と素晴らしい気迫!!
私も負けてはいらせませぇえええん!!!」
「な?!ン?!Dェ!?」
「どうして成熟期を維持したまま自分達も戦えているのかって顔してますねー?
それが舞台少女だからですよ 『先輩』」
「!!」
「だから!、舞台の上で
いつまでも無様な姿は晒せませんッ!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・そう、だね栞ちゃん」
「!?、いちえ!」
「行こう文
珠緒達の所、あたし達の舞台に」
「ッ」
「ハニーのことなら心配いらないヨン!
研ぎ澄まされたあの子のキラめきには
もうあんな不純物なんて通用しないんだから」
「・・・・・・・・・頼もしいパートナーさんね」
〔「!?」〕
「ヘッ」
〔「(あ!、あい、つぅううう!!!)」〕
「さむッ!?、何か急に冷えてきたぁ!?」
「?、そう?」
「!!逃ガ」
「《デストラクションロアー!!》」
「!?す?!」
「王の舞台で余所見は禁物ですよ?」
「ーーーーーー、ーー"!!ーッー!"!ーーッッ!!」
「またソレか
ディアトリモン、わかっているな?」
「存じております、王よ
貴女様のパートナーを、臣下を勤める以上は
同じ手にやられる訳にはいきません・・・!」
「フッ、良く言った・・・!」
継ぎ接ぎだらけのスピーカーより放たれる爆音を古代鳥の咆哮が相殺し、道を均せば
己が王がその道の上を往く
迷える『民』を導く為に。
「MO"ooo"oOMO"oMO"ooo"oOMO"ooo"oOMO"ooo"oO!!oo"oOMO"ooo"oO!!!!!」
「ううう・・・!」
「珠緒先輩ッ、盾が!」
「だい、じょうぶ、大丈夫だから・・・!」
「でも!!」
「塁、この盾が壊れたら
その瞬間に一気に飛び込んであい
いえ、あの人を斬・・・止めましょう」
「ゆ、ゆっこどうしたの!!?、さっきから何か変だよ!!?」
「あなたがそれを言う?」
両腕の盾から氷の結界を展開することで『先輩』の猛攻を辛うじて凌ぐ珠緒。
「珠緒!、塁!、ゆっこぉ!、お待たせ!」
「「「!」」」
「!"ッ!"」
「いちえ、さっきのヤツ本当に出来るの?」
「えーっと
多分??、きっと??、おそらく??」
「不安しかないじゃない!
もう、手伝ってあげるから
その代わり、ちゃんと魅せなさいよ!」
「オッケェー♪、まっかせて!」
その頭上を文が氷の翼を広げて飛び越えれば
既に衣装も扇子も完全に再生させたいちえが
「《グレイトフレイム!!!》」
最大限の火の玉を全力で解き放つ!!!。
「O"おォオooo"oォOO"oO"ooo"oOおおおあO"ooo"oOO"ooo"oO!!oo"oOオ"O"ooo"oO!ーーー!!!!」
すると、フランケンシュタインドラマーもまた自身の周囲にスピーカーを展開。
過剰にボルトが打ち込まれたドラムセットを粉砕されそうな勢いで演奏し、《グレイトフレイム》を掻き消そうとするのだが・・・
〔「ヴォオオオオオオオオオオオオーーーーーーン!!!」〕
「ヒッ・・・・・・・・・!?」
火の奥に居る存在に臆し、手を止めてしまった。
「《レーザーアイ!》」「《グリーンフレアブレス!》」
その瞬間、バイザーから発射されたレーザーによりスピーカーが爆破され
ドラムセットは緑炎を纏う凛明亭遊眠にバスやタム部分を射抜かれ炎上。
「火ッ、や!、あ!?、あああっ!!」
「火に囲まれる気分はどうですか・・・?」
獄炎に囚われた『先輩』の目に映るのは
妖しい笑みを浮かべて白鞘に手を掛ける『後輩』
の、残像だ。
〔ー!ー!ー!ー!ー!ー!〕
「へっ!、パートナーとやることが同じたぁ
芸がねぇーぞ!《バーニングスタァ!スラッシャー!》」
〔!ーーー?〕
「D"っダああaaaAAA"ァア"、!、・・・・・・・・・ーーー!!」
「あん?」
歪なステージの中央で瓦礫を投げまくるボルトモンを空中から飛来する赤い斬撃が一方的に打ちのめせば、一瞬の迷いの後に斧型ベースが放り込まれる。
〔!《バトルトマホーーーク!!》〕
〔フガッ!?〕
「『先輩』のベースが巨大化した!?」
「でも、これでもう彼女は演奏出来な
え?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ステージの中からベースが出てきた!?」
「でも、アレって普通の」
「そうだよ、そうそう
バイトして自分で買った安物
でも、さ
ソレでもコレは私の特別なんだよ
なのに
この先の私の未来でコレはただの飾りになる」
「「「「「!!!」」」」」
「・・・・・・・・・ああ、その顔
あなた達も知ってるみたいだね、フロンティアって学校が敷くレールの先に何があるのか
それならさ、だったらさ、なおさらさ
『今』を私達に寄越せよぉォオ"オオーー"ー!!"!」
「「「「「ぁぁあああーー!?」」」」」
何の変哲も無いただのベースが爪弾くのは
ありふれた思春期の情動
だというのにソレがもたらす暗黒のソウルの破壊力は今までの比ではない。
防御も回避もままならぬまま
舞台少女5人が揃いも揃って吹き飛ばされ
「ゆずれねぇ
なァアアアアアア"アアアアーーーーー"ーーーー!!!!!!"!"!"」
「「「「「ッ、ーーーーーー!」」」」」
る寸前、熱いシャウトが彼女達の背中を支え
壮絶な向かい風の中を進む力を与えた。
「ソレがお前らのロックってんならよぉー
尚更俺達は譲れねぇーんだ!」
「!、ゲームキャラがッ
データのクセしてリアルに口出すな!」
「口だけじゃねぇー!!
手も出す!!《メテオインパクトォ!!》」
〔!?!!??〕
「ボルトモン!!、何やっでぇ!え!?」
「つか、まえたぁ!」
「この!、離
"、!、・・・・・・・・・ーーーッ」
「ソレがあなたにとっての特別で
でも、普通のベースなら
さっきまでみたいに出来るワケありませんよね?」
「!!」
「・・・・・・・・・バイトの苦労だったら、あたしも結構知ってるんですよ、『先輩』ッ」
全エネルギーを溜め込んだ拳が格上相手にクリーンヒット。
ソレと同時にララフィンが一目散に飛びかかかれば、美空達も追随し黒子ベーシストを取り押さえる。
「スパロウモン!!」「うん!!」
〔「!?ーーー!?ー!?」〕
パートナーのソウルに応えるべく
X5のイエローウイングがキラめけば
ボルトモンもフロンティアの少女達も
あっという間に空の果て。
「ぅっ、ぁっ、ぁあ・・・!」
「見える?
コレがあなた達のステージ
ここにあなた達のハッピーは
あるの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ないよ ない、ない」
雲と風を越えた先から見下ろした景色は
捻れて 歪んで 汚れて 壊れて
しかもあちこち穴だらけで
どうしょうもなく酷くって・・・・・・・・・。
〔!!"、ーーー、!〕
「ぐ!、ア"、ギぃ!、や・・・!!」
「『先輩』!?」
「チィッ!、暗黒のソウルの逆流か!
シャウトモン!!」
「ああ、わかってるぜ」
パートナーを奪還すべく暗色のオーラを迸らせながら暴れるボルトモンをX5は右腕で掴んで抑え込み
「キャストも オーディエンスも
誰一人として
腹の底から笑えねぇステージなんざ・・・!」
加速しながら急上昇、成層圏まで駆け上がって・・・
「全部まとめて更地にしてやらぁああああーーーーーー!!!!!」《メテオバスターアタック!!!!!》。
この舞台の破壊を目的とした隕石が『ポジション・ゼロ』を穿つのと
プラティーンランツェが斧型ギターを貫いたのは/咲散花がドラムスティックを叩き斬ったのは
ほぼ、同時だった。
☆輝きの無い世界・捻くれたコンサートホール
跡地
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「シャウトモンめ、派手にやってくれたな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・白金の君が死体蹴りだなんてみっともない真似しないで欲しいんだけど」
地に墜ち、真っ平らになったこの場所で力なく横たわる口裂けギタリスト・・・シークフェルトの女生徒にエーデルを従えた晶が歩み寄る。
「ねぇ、『先輩』
あなた本当は気づいてましたよね?
コレがタダのゲームじゃないって」
「・・・・・・・・・まぁね」
「な!?
だったらどうしてこんなことを!!?」
「大方、他の2人に気を使って
そーゆー演技してたんでしょーねー」
「・・・・・・・・・途中から演じているのか、本気なのかが自分でもわからなくなってたけど」
「それだけ役に没頭していたのでしょう
ですが!!、本当に友を想うのならば!!
あなたは止めるべきだったと思います!!」
「・・・・・・・・・出来る訳ないでしょ
3年間王を崇める民の一員しか出来なかった
私に」
「「「「「!」」」」」
「ソレを弱さと断じるなら好きにすれば?」
「「「「「・・・・・・・・・」」」」」
「出来ない?、でしょうね
だって貴女達は
エーデルは!、シークフェルトって学校は!
有象無象にソレを求めてるんだから!」
〔「ミにクい」〕
『『!?』』
「この、声・・・『社長さん』???」」」
〔・・・・・・・・・・・・・・・・・・〕
不意に少女達の舞台へ割り込んできたのは
〔「やハリニんゲンハミにクい」〕
「え?、え?、え?」
「しゃ、『社長さん』?、な、何言って」
〔「クくく、ク!、く!
おま、えら3匹がソレを証明してくれた!
愚かで醜くキラめきなど無いニンゲン共の!
その醜さが自ら滅びの道を選んだのだ!」〕
「「「!?」」」
「ま!、まさか!」
「間に合わなかったの・・・?」
「ーーーーーー!」
「せ、先輩??、ゆっこ??、何を??」
『ギャギャギャ!』『グウオオオオン!』『ピュィーーー!』『バルルルルルル!』『キヒヒヒヒヒヒ!』『アアアアアアアアア!』
「見て!、空の穴全部にデジモンが居る!」
「しかもあんな沢山!?」
「ど、どうしよう・・・どうしよう静羽・・・
ウィザーモンが言ってた通りになっちゃった・・・・・・・・・」
「どうするって、これ以上の戦闘はッ」
「ですが!!、あんなモノ放っておいたら!!
また文さんの時のように!!」
「!!」
「栞抑えて!」
「闇雲に飛び出したって何も変わらないでしょ!?」
「でも!!」
〔「ああ!!、あああ!!
醜い!!、何て醜いんだ!!
やハリニんゲンハミにクいミにクい!!」〕
人間に対し異常な程の敵愾心が込められた雑音まみれの声と今まさに境界を破壊せんと殺到する『黒の逢魔』のデジモン達。
「ーーー!」
「おい、待てよアルル」
「待てないよ!!
だって!!、このままじゃ・・・!!」
「お前そんな顔でアンコールに出る気かよ?」
「
へ??」『え??』「はぁあああ!!??
おまっ!、本当にいい加減にしろ!!
あの大軍勢が見えないのかッ!?」
「勿論よぉーく見えてるぜ
俺のライブに来てくれたオーディエンスが出待ちしてる姿がなぁああーーー!!!」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
「ぷっ!、くくく!、はははははは!!」
「あ、あきら??」
「オーディエンス、そうかオーディエンスか
ならば、王者の舞台を見せる他ないな」
「ふふっ♪、流石雪代さん
そうこなくては張り合いがありません」
「晶ちゃん・・・珠緒ちゃん・・・
ッ!"、ッ!"、うん!
やろうよみんな!
さっきよりも、もっと、ずっと!
凄い舞台をあのデジモン達に見せよう!!」
「へへっ♪、良い顔になったじゃねぇーかぁ!」
〔アア、オマエソックリダ〕
『ほっぺ真っ赤!、ほっぺ真っ赤!』
〔「・・・・・・・・・そうか、おま、えか」〕
自らが入念に描いた脚本の流れが変わった途端、『社長』の声音が狂喜から威圧へと変わる。
〔「奴がぜが、ひでもデジタマを欲していた
好都合だ」〕〔ー"ー"ーー"ーー"〕
「「「ギゃアアあぁあアア"ァーーッーーー!!???」」」
すると、ボルトモンの体躯が
不自然に浮き上がり盛り上がり
3つのダークネスローダーが各々の持ち主に牙を剥いて、暗黒のソウルは愚か生命エネルギーすらも強制的に吸収しだした。
〔「醜いモン共よ、せめて最期くらいは美しくあれ」〕
「せ、『先輩』達ッ!?」
「まさか自爆!!?」
「おのれ不埒モンが!!、ガアッ?!」
「ディアトリモン!?」
「だ、ダメでっしゅーっ!、おししょーしゃまーっ!」
「近つげんッヒョ!!」
「「!!、ぅぁっ!!?」」
「あるる!?」「やちよ!!」
暗色の奇っ怪なオブジェと化した究極体から発する禍々しいオーラはデジモン達の接近を阻み、キラめきの弾丸や矢すらも弾き返す程。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
パートナーが仲間の元に駆け寄るのを見つめながら、とあるデジモンは音を立てずに・・・。
「グガ!?、グガガガガガガガガガガ!!」
〔「ば、かなァッ」〕
「あああぁ!!?」
「ゆ、ゆっこぉ!?、今度は何なのぉ!?」
「ううぅ、コレってウィザーモン??
いえ、あのデジモンとは比べモンに・・・」
離れようとした四肢が見えないナニかに繋ぎ
止められたかのように急停止し、ゲートだらけの空を見上げた
『ギャウン?!『グアアーー!!』『ピピ!!?』『バルン!』『キヒーン!』ア"アーァ!!』』
〔!、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」
次の瞬間、輝きの無い世界に瞬きが溢れ
突如発生した強風により大軍勢は強制退去
ゲートは閉鎖
ボルトモンだったモノは真っ二つ
3つのダークネスローダーの牙は粉砕
これらの現象が起きたのは 全て同時。
ィィィーーーーーーー・・・・・・・・・ン!!!
「あれって、デジモン・・・??」
「だが、あの姿、どう見ても」
「「「「騎士」」」」
「グガ!!」
「は、ハニィ??」
一拍遅れでジェット気流音が舞台を吹き抜ければ、舞台少女達とパートナーデジモンの顔が上向き
蒼い空
ソレと良く似た翼と鎧を持つモンに視線が集う。
〔「お、のぇ!、おのれぇええええ!!!
ニン、ゲンに!尾を振った!ぶん、ざいでぇええええ!!!
わ、たし、をヲぉ見下す!!なぁ!!
最速ぅ!!
アルフォースブイドラモンッッ!!」〕
「その声は王騎ロードナイトモン、か?」
「!?、あ、アルフォースブイドラモンに
ロードナイトモン、だとぉ!!?
どっちも聖騎士だろうが!?
デジタルワールドのセキュリティ最高位がなんだってこんな所にッ!?」
「・・・・・・・・・ーーーーーー
!」「!?
( さん?
・・・・・・・・・え?、今、私、誰のことを?)」
痛みを堪えるかのような眼差しで地上を見下ろしていた聖騎士と目が合った刻、巴珠緒の中の
が疼いた。
〔「ク!!、く!!
だが遅かった!!遅過ぎだ!!最速ぅ!!
ミにクいニンゲンの醜くくククククククくくくッ!!醜くく!醜くく!ハハはははッ!!!
まだわかってくれないのか?、我が友よ」〕
「!」
「ひぃっ!?あ!ああ!!?」
『ウィザーモンッ!?』
『社長さん』・・・ロードナイトモンの声が遠ざかる最中、アルフォースブイドラモンが一瞬で瓦礫を両断。
すると、『闇』が霧散しエレメントによる隠密で潜んでいたウィザーモンの
「どういうことか説明して貰うおうか?」
「な!なん!なんの!?」
「とっとと答えろ
ロードナイトモンの唯一無二の盟友
飛竜の聖騎士デュナスモン!!」
本性が白日の下に晒されるのであった。
OUT of the BLUE first chapter
「ふぇええええええ~~~ん・・・!
飛んでも!、飛んでも!、全っ然!、出られない!、デスぅううううう!
暗い暗い暗い怖い寂しい怖い怖いお腹減った喉乾いたもうやだやだやだぁーーー!
あ、出口見
えええええええーー・・・・・・・・・?
(何あの団体?、滅茶苦茶妖しい、デスぅ)
ん!、ん"ん"!!、ここで何をしている?」
「ああ?、決まってんだろ?
これから人間界に攻、め・・・・・・・・・ぇ?」
『『『『『あ、アルフォースブイドラモーーーンッッッ!!!???』』』』』
「ツワーモンのデジ忍法で封印されたは
ヤバッ!!、誰か止めろぉおーーー!!」
「(確かにちょっぴり危なかったデスよ?
でも、あいつやきみ達程度に止められる程
ブイは、アルフォースブイドラモンは、甘くない、デ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・い
い"やぁああああああーーー!!??
なぁにコレぇええええええええーーー!!??)」
輝きの無い世界に到着し状況を目視
「(わあわあわあわ!?)」
ゲート入り口付近の『黒の逢魔』の大軍勢への拳骨乱舞
「(わあああああああわああああああぁ!!?)」
出現している全てのゲートを封鎖
「(あああああ!わああああああああ!!!!)
何かキモチワルイヤツをアルフォースセイバー唐竹割り&ニンゲンに取り付いたヤバいののヤバそうな所にチョップ
以上の所要時間、僅か0.002秒
「(ふぇえええ・・・おなかいたいいたいぃ
おなかいたいいたいいたいデスぅ・・・・・・・・・)」
その代償は空きっ腹への割りと深刻なダメージ
〔「お、のぇ!、おのれぇええええ!!!
ニン、ゲンに!尾を振った!ぶん、ざいでぇええええ!!!
わ、たし、をヲぉ見下す!!なぁ!!
最速ぅ!!
アルフォースブイドラモンッッ!!」〕
「その声は王騎ロードナイトモン、か?
(ブイもあんまり他モンのこと言えないけど
きみ前と変わり過ぎ、デ
って!
カ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・いやいやいやいや!
ないない!、ないわー、デスぅ
あのワガママで自分勝手でやたらと偉そうな癖に何も出来ないダメダメニンゲンと
あんな見るからに優しそうでセージュンで色々お世話してくれそうなイイニンゲンを間違えるとかブイないわー、デスぅ
でも、何か、あいつと、匂い?が似
ってぇー!?、デュナスモン居るぅー!?
それにあのオメガモンモドキなにぃー!?
んもう!、本っ当に!、ナンナン!?、デスぅううううーーー!!??)」
最速の聖騎士・アルフォースブイドラモン
その内心は結構パニくってましたとさ