少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re LIVE- 錯劇 -XSTAGE -   作:リカル

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無法者罷り通る 豪弩アトラーバリスタモン

デジタルワールド内にて秘密裏に建造された『黒の逢魔』の拠点の一つ

 

ダークナイトモンの館。

 

聖騎士や神々の目を逃れるべく幾重もの隠行術が張り巡らされこの場所は地下から上空までもが真っ黒いドーム状の結界に覆われており、多くのスカル系完全体デジモンが配備されているのだが・・・

 

 

 

『侵入者ダ!!』『討チ取レー!!』『ガアアアアアアアアーーー!!!』

 

 

「邪魔ッ」

「《ドリルバスター!!》」

「しないでよ!」

「『《メテオスコーール!!》』」

「《ランダムレーザー!!》」

「早く!!行かないと!!」

 

 

〔《ヘヴィスピーカー!!》〕

「《ソウル!!!クラッ!!シャァアアアアアア"アアアアーーーーー"ーーーー!!!!!!"!"!"》」

『グワアアアアアアーーー?!!?』

「あるる!!!」

 

 

 

4人の人間と5体のデジモンにより騒然となっていた。

 

「デ、電脳核ガ、痺レル?!」

「コレガ、ダークナイトモン様ガ欲スル、レイド帝国支配者ノ力!」

「何トシテデモ捧ゲナクテハ!!」

『全テハ我々ノ新世界ノ為ニ!!!』

「シャウトモン」

「どうしたシズハ?」

「先へ行って」

 

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

 

「ここはララフィン達に任せて!」

「貴方ならあるるを助けられる!」

 

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

 

「シスター達は俺達でフォローするゼ☆!」

『Yeeeeeah!』

「け、けどよ、あの数はヤバいだろ!?」

「お前らが戻るまで引っ掻き回すだけなら問題無いだろうが」

「僕のスピードを舐めないでよ!」

「お前ら・・・

 

 

わかった!!、俺がすぐにアルルを連れてきてやっから待ってろ!!」

 

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

 

フロンティアの面々にスカル系デジモンの大群を任せ、シャウトモンは館の中へ。

 

〔「ぼ、ぼくもッ」〕

「お前は休んでろと言っただろうが!!

ったく!、無理しやがって!」

〔「キュウウウ」〕

「(キュートモンのリキャスト・・・復帰には最大65分はかかる

ドルルモンの言う通り、せめてこの戦闘中は休ませてあげないと)

ララフィン、スターモンズとスパロウモンと連携して空中からスカルサタモンを撹乱

動き回って射線を定めさせないようにして

つかさは私やドルルモンと一緒にスカルグレイモンとスカルバルキモンのヘイト稼・・・注意を引き付けて

美空ちゃんとバリスタモンは

 

 

 

美空ちゃん?」「「え??」」〔フガ!?〕

 

 

 

 

 

「手荒な真似をして本当に申し訳ない

しかし、こうでもしなければ君と話は出来ないと思って、ね」

 

戦闘の真っ只中な外とはうってかわって、館の中は静かなモノだ。

何せ、喋っているのはダークナイトモンだけ。

相対するあるるは沈黙を守り、彼女の背後ではツワーモンが鎌を弄りながら無言で佇んでいる。

 

「(拘束はダメ、武器を奪うのもダメ

ほんと、そうゆう所がダメダメネー

・・・・・・・・・まぁー、それぐらいミーを頼ってくれてるってことにしておこう、そうしよう)」

 

ジト目で主を見据えながら、懐刀は内外への警戒を怠らない。

 

「どうして私を?」

「クックックッ!、いや、何

コレで舞台少女達のログを確認したんだが」

「それは?」

「電脳世界の中ならばどんな情報も覗き見ることが出来る優れモンさ

今の人間界も例外ではなくてね

君のことも調べさせて貰ったよ」

「!?、プレジデント!!」

「いいじゃないか、これぐらいは」

「あああっ、もおおお!」

 

なのに、肝心のダークナイトモンが大粒のルビーを見せびらかせながらあるるに近寄っていく。

 

 

 

「さぁ、ここからが本題だ」

 

 

 

主役は自分だと言わんばかりに一歩一歩が大仰

 

 

 

「大月あるる」

「・・・・・・・・・」

 

 

 

残る手は無遠慮に金の髪を梳くように撫でて

 

 

 

「君は

 

 

世界から捨てられた私達を知ってどう思った?」

 

 

 

兜の隙間から覗く眼が少女を見下「あなたはどう思ったの?」

 

 

 

「は?」

 

 

 

ダークナイトモンの舞台が、途切れた。

 

 

 

「ねえ、教えて」

 

 

 

この場の主役を奪った彼女は自分の髪を撫でていた手を引き寄せ、指を掴み

 

 

 

「あなたは私を知ってどう思ったの?」

 

 

 

【女】の顔でそう言った。

 

 

 

「あ」

〔!?〕

「プレジデント・・・?」

 

 

 

真正面に立つ彼女の瞳に【己】を見たダークナイトモンは激しく狼狽し後退る。

 

 

 

「デジ忍法!、クモ縛り!」

 

 

 

するとすかさず懐刀が動き出し、手元から白い糸を大量に噴射。

 

「あむ!?」

〔!!〕

「ま、待て兄弟!」

「下がってくれプレジデント

 

 

 

奴が来たネ」

「ア"ルルウウウウウ"ウーーーーー"ーーーー!!!!!!"!"!"

!!!」

 

 

 

遠退いた筈のダークナイトモンが口元まで雁字搦めにされたあるるの体を抱き留めるのと同時にシャウトモンが飛び込んできた。

 

「良く来たネー歓迎するよ《マンティスダンス!》」

「《ラウディロッカァー!》」

「キャッハァ!、ダンスバトルネー!」

 

ツワーモンがマンティスアームを様々な武具に変形させつつ踊るように激しく舞う必殺の殺陣を披露すれば、ソレに即興で合わせたマクフィルド社製マイクによるマイクパフォーマンスで応戦。

 

「く!、だから、待てと言っているだろうッ

兄弟!!」

〔!!、!!〕

「?」

 

命懸けのダンスバトルが繰り広げられている間にダークナイトモンはあるるを連れて跳躍

館の2階に着地した

 

 

 

タイミングで

 

 

 

1人と1体を繋ぐ手目掛けて、ワイルドバンチが突き出された。

 

「くっ!!」

「むむむぅ!!」

〔ミソラ!!〕

 

しかし、力任せの刺突はダークナイトモンの左肩に備わる《ショルダーブレード》により弾かれ、美空は1階の床に叩き落とされてしまう。

 

〔大丈夫カ〕

「・・・ぇ・・・!・・・・・・せ・・・」

〔エ?〕

 

パートナーの身を案じ、慌てて追ってきたバリスタモンだったのだが当の彼女は目もくれない。

 

「返せ、あるるを、かえせッ」

「・・・・・・・・・いやだ」

「かえせ」

「わたさない」

「かえせ」

「いやだ!!」

「かえせ!!」

〔!!!〕

〔フガ!!〕

 

死に物狂いの様相でダークナイトモンと願望をぶつけ合う最中、突然ツインスピアから鋭い衝撃波が放たれ美空を庇ったバリスタモンを直撃、青い装甲が大きく凹んだ。

 

「バリスタモン!」

〔グ、問題無イッ〕

「(・・・・・・・・・不味いネ

今のプレジデントは正気じゃない、このままだと万一のこともある)

デジ忍法、御鏡の術」

 

 

 

〔「バオオオオーーーーン!!!」〕

〔『うわあああああああああ!!??』〕

 

 

 

「みんな!?」

「うむむむぅう!!」

 

ツワーモンがシャウトモンと切り合いながら印を結べば、虚空にスクリーンが展開され外の映像が映し出される。

 

「虎の子を出したか」

「マンモスだけどネー」

 

そこで上映されるのは電脳核剥き出しになった全身骨だけの究極体アンデッドデジモン・スカルマンモンによりフロンティアの面々が蹂躙される光景。

 

「デジクロスが出来ない今のあいつらじゃ

究極体には逆立ちしたって勝てはしない

それでも、ユーやバリスタモンが居ればああも一方的じゃなかっただろうネ

まったく!、先輩を無視して勝手に行動するなんてダメダメな後輩ネー!」

 

 

 

「かえせ」

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?、あれれ?」

〔ミ、ソラ??〕

 

 

 

しかし、ソレすらも

 

今の彼女の目には入らない。

 

 

 

「あるるをかえせ」

「いやだといってるだろう・・・!!」

「プレジデントッ

(と、とんだ誤算!

『情報』じゃこいつはまだ周りに気を配れる奴だったのに!)」

 

ダークナイトモン・・・の腕の中に囚われたあるるを真っ直ぐ見据えながらワイルドバンチを構え、突撃体勢を取る美空に危機感を覚えたツワーモンは

 

「これ以上我が主を乱すな!!!

 

 

 

強制デジクロス!!!」

 

 

 

「ッ!?」〔フガアアア!!??〕

「バリスタモン!!??」

「むうううう!?」

 

 

 

自分のダークネスローダーを掲げると

 

体内のレイドプログラムを大量に消費することで

 

彼女のクロスローダーを無理矢理ハッキング

 

パートナーの【データ】を奪い吸収した。

 

 

 

「無茶をする・・・」

「ハア!!、ハア!!

ミーにそうさせたのは、ユー、ネー!」

「悪い」

「そう思うんならいい加減下がれよ!!」

〔!〕

「むぐぅ!」

「・・・・・・・・・」

 

背部には2つの青い突起、腹部に黒色の巨大スピーカーを備えた懐刀に促されるまま、ダークナイトモンはあるるを連れて館の奥へと歩みを進める。

 

「バリスタモン!!バリスタモン!!聞こえてんだろ!?返事しろよ!!おい!!!」

「無駄だネー、もうユーの声すら届かない」

「なんだと!!?」

「他の『黒の逢魔』ならいざ知らず

ミーはプレジデントに直接色々手を加えて貰ってるからネー

ユーがレイドプログラムに干渉してもプロテクト出来る

 

 

 

それから」「・・・・・・・・・!」「ミソラ!?」

 

 

 

息を整え終わったツワーモンが睨む先

 

戸惑うシャウトモンの横に立っているのは

 

制服姿の叶美空。

 

 

 

「アルゴモンによって世界の境界は失われた

つまり、今のデジタルワールドは輝きの無い世界も同然!

デジモンと契約していない舞台少女は

ただのニンゲンって訳ネー」

「バリスタモンと、ミソラとの繋がりまで消えちまった・・・?

!"、!"、んなワケあるかよ!!」

「キャッハハハッ♪、つ、繋がりって!

お前と大月あるるの契約に引き摺られたオマケ同士がくっついただけじゃないかネー?」

「オマケじゃねええええ!!!」

「じゃあ、なんでこいつはさっきバリスタモンを見向き

いや、それ以前に

 

 

 

バリスタモンってダレのことネー?」

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハァッ?」

 

 

 

「今、ミーとデジクロスしているのは

 

下界のサーバー侵略を担当していた

 

レイド帝国の六曜たる金曜オレーグモンが造った

 

破壊兵器・ダークボリューモン」

 

 

 

「な、ん」

 

 

 

「だからユーが造り直せたんだよ

 

レイド帝国、支配者の転生体のユーだから」

 

 

 

「ぁ」

 

 

 

「なーのーにー!、ああも自分の都合の良い美談に仕立て上げてて!

チャンチャラ可笑しいったらありゃしなかったネー!!

キャッハッハッハッハッハァーッ♪♪♪」

 

 

 

 

 

 

笑えよ」「んん?」「笑いたきゃ好きなだけ笑え

 

 

 

その代わり、俺も好きなようにするからよ」

 

 

 

「!!」

「・・・・・・・・・」

「えーっと、まずは

 

バリスタモンを奪い返す

 

んで、ダークナイトモンからアルルも奪い返す

 

外出てシズハ達を助けたら全員で反撃して

 

人間界も奪い返す!!!

 

へへっ♪

 

とんだ過密スケジュールだ、燃えてきたぜ」

 

「!!!」

 

「・・・・・・・・・」

 

孤立無援の状況だというのにシャウトモンには不安も焦りも見られない。

ツワーモンの嘲笑をニヤリと笑って返す余裕すらある。

 

「む、う、ぅぅ」

「ッ」

〔!〕

「わかっている!!、わかって、る・・・」

〔ーー!!〕

 

熱い叫びが館全体に響き渡ると、今まで従順に連行されていたあるるの足が止まった。

そんな彼女の肩をダークナイトモンの左手が強引に引き摺ろうとするのだが、何故か右手に阻まれる。

 

 

 

「・・・・・・・・・

 

 

 

(まただ

 

              また

 

あなたは             そうやって

 

 

   あの子を奪う)」

 

 

 

大月あるるのハートが揺れ動くのを

 

叶美空は本能的に感じ取った

 

だから

 

 

 

「自惚れるなよお元凶ッッ!!

 

デジ忍法 怨霊災臺 そして!!

 

《アルティメットスピーカー!!!》」

 

「《ソウル!!!

 

 

 

!?「うぎ、!!!ああ"あああああ"あ!!ああああ"ああ"あ"あ"ああ"ああ!!!!!!」ミソラッ!?」

 

 

 

シャウトモンより前に出た。

 

 

 

「何やってんだ!?早く下がれ!!」

「い"ああ"・・・だ、ああああ・・・・・・!!!」

「な、なんなんだコイツはぁ!!?」

 

彼女が・・・生身のニンゲンが

聖騎士すらも存在が危ぶまれる呪いが付与された大音量の破壊音波を全身で受け止める姿にツワーモンすらも目を剥いた。

 

 

 

「(さがらない)

 

ぁ!!!」    ヒビが入る

 

 

「(さがってたまるか)

 

ぅ!!!」    崩れ落ちる

 

 

「(ゆずれないんだ)

 

う"ううううぅう"うううう!!!

 

(あんたを 舞台 に連れていく役は)」

 

 

 

塵と化す それでもすすむ 我欲のままに。

 

 

 

「ひゃ、ひゃくにんぶんだぞ?!

ソレほどの暗黒のソウルが何故ニンゲンひとりを消せない!?なんで??なんで?なんで?なんで?なんで?なんで???」

「ミソラぁ・・・ッ・・・・・・・・・」

 

 

 

【データ】が原型を留めているのが不思議な状態にも関わらず、破壊音波の中を強引に突っ切ろうとするのでデジモン達は目が離せない

 

 

 

つまり、この場の主役は彼女になったのだ。

 

 

 

「(みそら?)」

 

 

 

あらゆる輝きを奪う世界の中で

 

叶美空が生命のキラめきを魅せていることを

 

大月あるるは本能的に感じ取った

 

だから

 

 

 

「待っ!!ぐ?!違う!!そうじゃない!!

兄弟!!」

〔ー!?〕

 

 

 

すすむ

 

争い合う暗黒騎士の腕から抜け出して。

 

 

 

〔・・・・・・・・・

 

俺モ〕「(え)」〔俺ニモ譲レナイ役ガアル

 

オマエト同ジヨウニ〕「(バリスタモン・・・・・・・・・)」

 

〔ダカラ俺達ハ契約出来タ、ダカラ〕

 

「(今、あたし達はここに居ル!!」〕

 

 

 

「?!"ネ!」

 

すると、ツワーモンの腹部・・・《アルティメットスピーカー》の発生源である黒いスピーカーから

 

 

 

ダークネスローダーを掴んだ腕が飛び出た。

 

 

 

「バリスタモン!!!」

〔負ケルナ!!、シャウトモン!!〕

「!?、ッ、おう!!」

「う"ううああ"ああああ"あああああ!!!」

「な!ん!でえええ・・・!?」

〔直接色々手ヲ加エラレタノハ

オマエダケジャ、ナイ!〕

「や!、あっ、だ ダあメえねえええ!!」

 

まるでサナギが羽化するかのように内側から

噴噴アーマーを破ったバリスタモンは1人と1体が真正面から突っ込んできたタイミングですくい上げ

 

 

 

〔「「フ!ン"ンッ!ガァアアアアアア"アアアアーーーーー"ーーーー!!!!!!"!"!"」」〕

《ホーンブレイカー!!!》。

 

 

 

「やだ、いやだ、いかないで!!」

「(・・・・・・・・・ごめんね

 

でも、わたし、いかなくちゃ   舞台に」

 

「あ!、あああっ」

 

 

 

その余波でツワーモンのダークネスローダーが粉砕されるのと同時に、金色の髪を引かれる少女のホルスターに収められたダークネスローダーが真っ赤な炎のような色合いのクロスローダーに変化。

0と1の金色の粒子が迸ってクモ糸を吹き飛ばし

 

 

 

彼女を自由の舞台へと誘う!

 

 

 

 

 

コォォーーー・・・!   コォォーーー・・・!

 

 

 

 

 

「「「「「〔ゑ?〕」」」」」

 

 

 

このタイミングで白鳥乱入!!?。

 

 

 

「《シャープネスクレイモア》」

「バオン?!」

「《ガイアトルネード》」

「バオオオオオーーー・・・・・・・・・ンッ」

 

 

 

「ララちゃん!!」

「何とか間に合ったか・・・!?」

「ま、ひる?、ふたばも」

「たす、かった、ゼえ」『センキュ~~』

 

館の壁が粉砕され、垣根が失われると99期生達とフロンティアの面々が合流しているのが中からでも見えた。

 

 

 

 

 

コォォオオオオーーー・・・!!

 

 

 

 

 

「くっ!?」

〔!?〕

〔「《ゾーンデリーター》」

 

 

 

 

 

コオオオーーー・・・!?

 

 

 

 

 

そのまま白鳥がダークナイトモンへと突撃すれば、虚空から黒い霧を纏った巨鳥が出現。

白いキラめきとソウルの化身を異空間へと葬り去る。

 

「大チャンス到来!、キターーーーーー!」

「オラアアアアアア!!」

「!?、出てこいゼロアームズ・オロチ!」

『〔〔シャアアアア!!〕〕アアアアアア〔〔アアア!!〕〕』

 

白鳥に追随し筋骨隆々な2体が殴りかかれば

闇の器に秘められた呪詛の大蛇が解き放たれた。

 

「お前らも奴と同罪だ!、同じように果てるがいい!」

『〔〔シャアアアア!!〕〕

ア"ッアアアアア!?〔〔アア"ア!!??〕〕』

「ッ、それはオレの力!?」

「違うなァ、こいつはオヤジの」

「んで、こっちがエンシェントグレイモン

ジャン!!」

「がぁああああ"あああああ!!??」

 

致死性の呪いが込められた牙が『光』を宿した《フラッシュバンチョーパンチ》に弾かれるのと同時に

火に『火』が重ねられた闘神の炎拳が2体纏めてぶっ飛ばす。

 

「いいのデシテ?、そいつらばかりに構っていると」

「な・・・・・・・・・あ"!!?」

 

 

 

 

 

ォォーーー・・・

       コォォオオオオーーー・・・!!

       ‎

 

 

 

 

 

「ほーら、目立ちたがりの高慢ちきが御立腹だ!」

「誉め言葉として受け取っておきますよ」

「おいこらディアナモン!!、独り占めすんなよなー!!」

「ゴチャゴチャ言ってんなァ!!、とっととあいつら仕留めっぞ!!」

「あ、そっか!」

 

異空間を脱した白鳥が、舞台へと舞い戻るや否や

手負いとなった巨鳥と大蛇を鷲掴みにして上空へと連れ去ってしまったのでマルスモンとバンチョーレオモンが急いで追走。

 

「ディアナモン、あなた

天堂真矢のキラめきを制御出来てないの?」

「出来ると思うか?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい」

「静羽ちゃんッ、つかさちゃんッ」

「だ、いば、さ」

「れに、ブイモン、も・・・」

「治療するならデジタルワールドの方が良いってドルモンが言ってたの」

「うん、ボクが呪いに犯された時のデータをワー爺や兄弟が調べてくれているからね」

「ーーーーーー!!」

〔「ドルルモン痛いッキュ?、だったら治すッキュ!」〕

「違う!!、出てくるな!!」

〔「キュウッ」〕

「・・・・・・・・・チッ

(なにやってんだ、おれは?)」

「あ!、見ておねぇちゃん!、アルルが居るよ!」

『!!』

 

スパロウモンの指摘により99期生とフロンティアの視線が集う場所

 

 

 

「美空・・・」

 

「ねぇ、あるる

 

あたしのこと、みえてる?」

 

「見え、てるよ

 

 

見えたよ みえるよ   ッ、見る、よ!」

 

 

「・・・・・・・・・そっ、か

 

 

 

そっかあ♪」

 

 

 

崩壊した館の中

この舞台の中心

そこでは幼馴染み同士がクシャクシャになった顔を突き合わせていた。

 

「ツワーモン、まだ、やれるな?」

「ダ、メえ、ダメ

 

って

 

言ってもユーはミーの言うこと聞かないだろ?

 

だったら

 

ちゃんと命令しろよ!、プレジデント!」

「・・・・・・・・・!、ダークナイトモン!!」

「ツワーモン!!

 

 

 

デジクロス!! ムソーナイトモン!!」」

 

 

 

「うん!?、あれはあの時のッ!!

シャウトモン!!そこから離れろ!!早く!!」

 

このキラめきを奪うべく暗黒鳴動形態が動く。

 

「「《魔重力呪縛陣・・・!!》」」

「「ッ!ー~ー~ー~!!??」」

「あ・・・」

「プレジデントオオオオ!!!」

〔!!〕

「ッ、わかっている!!

もう離さない!!、絶対にだ!!」

 

自分の周囲に強力な重力をかけ、あるるとシャウトモンの声すらも封じたムソーナイトモンは目当てのモノへと接近。

 

「《アロー・オブ!」

 

 

 

 

 

ピシ・・・ィ・・・・・・・・・・・・・・・・・・!

 

 

 

 

 

「グ?!ギァ!!」

「ディアナモンッッ!!!」

「よ!、る、なああ!!、テンドォ!!」

「でもあなた神機が!!」

「このままじゃおばあさんみたいになっちゃう!!」

 

『黒の逢魔』を阻止すべく氷の矢をつがえたディアナモンだったが

その手首から不穏な音が聞こえてきたので真矢やクロディーヌ、ななが必死に止めた。

 

「「あるる!!」」『兄貴ぃいいい!!』

〔「シャウトモンッ」〕

「ーーーーーー!!」

「くそ!!」

「エンシェントガルルモンあるるちゃんを助

きゃああああああ!!?」

「マ、ヒルゥウウウ!!!

グルァアアアアアアアアアアアア!!!」

「させ、るモンかあッ」

「我!、ら!、の主の邪魔はさせん!!」

「こ、こいつら、もう体半分しか残ってないのに・・・!?」

「相棒!!」

「やめろ!!君達じゃまた巻き込む!!

ジュンナ!!」「ええ!!」

 

 

 

〔「・・・・・・・・・」〕

 

  

 

【観客達】がザワつく中

 

1人と1体は静かに佇んでいる。

 

 

 

この強力な重力波の中で微動だにせずに。

 

 

 

「え?、あれミーのダークネスローダー?」

「あいつらなにをするつもりだ!?」

 

 

 

〔「・・・・・・・・・」〕

 

 

 

最早両者に言葉はいらない

 

ただ、視線を

 

カタチは違えど重さと性質は同じソウルを

 

拳と一緒に交錯させるのみ。

 

 

 

 

 

 

バキ

         パァンッ!! 

         ‎

        ‎

 

 

 

すると、バリスタモンが手にしたダークネスローダーの残骸が

 

まるで夕焼け色の空を連想させる

 

青から金のグラデーションに彩られた0と1の粒子と共に飛散。

 

 

 

「!」「え?」「わ!?」「うあ!!」

 

 

 

「ミ、ミーのモンがあいつらのクロスローダーに取り込まれたあ!?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・まさか」

 

 

 

〔プロテクトガ出来ルナラ逆モ出来ル〕

 

 

 

「「!?」」

 

 

 

〔言ッタダロウ、直接色々手ヲ加エラレタッテ

 

俺ノボディモ、ハートモ

 

シャウトモンカラ貰ッタモン

 

ダカラ、コンナコトダッテ出来ルッ

 

《アルティメットスピー

 

 

 

カァアアアアアア"アアアアーーーーー"ーーーー!!!!!!"!"!"》」〕

「・・・・・・・・・ーーーーーー!」

 

 

 

極限を越えて増幅された『侵略』する叫び。

 

ソレは隣に立つ舞台少女のソウルとキラめきを震わせ・・・

 

 

 

「近くにあるからこそ」〔ドレダケ遠クテモ〕

 

 

 

青い重装甲のクロスローダーをRE LIVE

 

外装が美しき空の色へと染まっていく

 

 

 

「〔誰ニモ譲ラナイ役ガ

 

誰ニモ譲レナイ役ガ

 

コノ舞台ニアル!!〕」

 

 

 

だけには終わらない。

 

新しくなったクロスローダーから放たれるスポットライトに照らされたバリスタモン自体にも変化が

 

いや

 

 

 

〔バリスタモン進化!

 

        アトラーバリスタモン!〕

 

 

 

進化が、訪れた。

 

 

 

「Sky highも貫いて

 

ススメ!!!   フロンティア!!!」〕

 

 

 

ウエスタン調の上掛けをはためかせ

 

ワイルドバンチの槍先で思いっ切り天を衝く

 

舞台少女・叶美空に並ぶのは

 

更に厚みを増したメタル質の体躯の所々で

 

バチバチと音を立てながら流れる電撃が目映い

 

 

 

完全体・マシーン型デジモン。

 

 

 

「レイド帝国の支配者」

「プレジデント?」

「奴らの中で最も強い願い・・・

自らもキラめきたいという意思を元に生まれ変わったのがシャウトモン

そのキラめきたいという漠然とした願望に

あのデジモンはパートナーのキラめきや君のダークネスローダー

そして、録音していた奴の叫びを使って指向性を持たせた

 

 

 

自分達の進化というカタチで・・・!!」

 

 

 

「えっと、つまり

僕も進化出来るってこと!?

やった!、やったよおねぇちゃん!」

「ええ、ええ!、すごいわ美空!」

「『ヒュー☆!ヒュー☆!イカしてるゼー☆!』」

「はしゃいでる場合か!?

まだ終わってないだろうが!」

「《ミナナオーーール!!!》」

「キュートモンあなたまだ!?」

「大丈夫ッ、キュッ!」

「みんな!!、今は純那達と一緒にまひる達を助けよう!!」

 

アトラーバリスタモンの登場により、物語の流れは一気に舞台少女側へ。

 

〔ーーーーーー!!!!!!〕

「・・・・・・・・・チャージ、完了ッ

《魔重力呪縛陣》出力最大!」

「な待ておまえら何をするつもりだ!!?」

「咎ならば後でいくらでも受ける

だから今は奴を!!」

「やめろおおおおおおおおおお!!!」

 

 

 

ソレを覆すべく、ムソーナイトモンは重力波を強めながら強羅打雷銃の砲身を『黒の逢魔』の第一目標に向けた。

 

 

 

「《超力鳴動破!!》」

「あ"あ"ああああああるるうああああああ!!??」

 

 

 

絶叫と共に放たれる一斉放射が一直線に

 

 

 

アトラーバリスタモンの両拳に直撃。

 

 

 

〔《プラズマクラック・・・!》〕

「〔!?〕」

〔コンナ、ハートガバラバラナ攻撃ガ

今ノ俺ニ効クモンカ!!《ロケット!バンカーー!!》〕

「ょが!!ったあ」

 

重厚感溢れるメタル質の電磁装甲により《超力鳴動破》の威力を低減させた上、電撃で相殺すると

間髪入れずにどこまでも伸びるパンチを放ち

ムソーナイトモンの兜を凹ませる。

 

 

 

「・・・・・・・・・ーーーーーーッ"ッ!!!"」

「「(みそら!?)」」

 

 

 

すると、あるるとシャウトモンが身動き所か声すらも上げられらない超重力の中

 

美空は歯を食い縛り

 

ソウルとキラめきを全身から迸らせながら

 

ワイルドバンチを構えて突撃

 

 

 

〔!!〕

「で、デジ忍」

 

 

 

〔《ロケット〕「バンカー》」「ぽ?」

 

 

 

進化したパートナーの必殺技を推進材代わりにし

 

まさしくロケットになって

 

暗黒鳴動形態の前面・・・ツワーモンの腹部に轟音と共に突き刺さると

 

そのまま一気に急上昇

 

 

 

「う"ぶぶぅ・・・!!」

「ツワーモン!!?」

〔!!!〕

 

 

 

〔貫ケッッ〕

 

 

 

脆くなっていた噴噴アーマーを貫通し

 

 

 

「Fly!!   High!!」

 

 

 

館を覆っていた真っ黒なドームすらも突き破って

 

 

 

「・・・」

「え?、ブイモン?」

 

 

 

この舞台の天井を美しい青空へと一変させた。

 

 

 

「うごいた?いまうごいたよな?な?なあ!

 

~ー~ー~!!

 

ブイモンが!!うごいたあああああああ!!!!」

《オメガバースト!!!!》

 

『ぎやあああーーー?!?!』

 

『あっつう!!?』

 

「《アブソリュートゼロ・・・》」

 

 

 

「凄い!

 

・・・・・・・・・すごいよ

 

やっぱり、みそらはすごいんだ」

 

「ああ、俺も、負けてられんねぇッ」

 

 

 

「やったッキュ~!!」

「ヒャッホ~ー!!」

『Yeeeeeah!☆』

「って、待って!!

あの子様子がおかしい!」

「え、あ!、ほんとだ!!」

「お、おいまさかあいつ意識が!!?」

「美空ちゃん!!」

 

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

 

仲間達の視線を一身に浴びながら

 

叶美空の体が無防備な状態で地面へ・・・・・・・・・

 

 

 

「ポジション・ゼロ」

『・・・・・・・・・!?』

 

 

 

否、舞台の中心へ轟音と共に落下。

 

ワイルドバンチを柄の半ばまで深々と突き立てて

 

見るモノ全てにあのTの字を幻視させた。

 

 

 

「《獅子!!!羅王漸!!!》」

『〔〔ジャ〕〕

ア"ッ!?〔〔・・・・・・・・・!!??〕〕』

「オ、ロチィイイ」

「しゃあ!、牙とったジャーーーン!!」」

 

 

 

 

 

コォォオオオーーー・・・!!

 

 

 

 

 

一方、舞台袖で行われていた闘争にも幕引きが近づいている。

闇の器は翼と両脚を切断され

ゼロアームズ・オロチも牙を全て失っており

最早、双方共に鬨を上げる白鳥の足元で足掻くことしか出来ない。

 

「勝ったの?」

「ハァ・・・!、ハァ・・・!、まだだッ

だから、ワタクシに近寄るなよ!」

「ですが」

「貴様の出番はまだ先だ

いつも通りデカイ顔してふんぞり返ってろ」

「「・・・・・・・・・ーーーーーー」」

 

主席と次席の不安げな眼差しを受けながら月光神は油断なくクレセントハーケンを構え、暗黒鳴動形態へ近寄ると・・・

 

 

 

目の前で暗い閃光が弾け

 

1体のデジモンが【3】体に分離した。

 

 

 

〔ー!!、ー!!〕

「うん?、ダークナイトモン、じゃない?」

「・・・・・・・・・デッドリーアックスモン

成熟期、魔獣型

それと」

 

 

 

「あ、あ?ああああああ!!!見るなみるなみるなみるなあああうわああああああーーーーーー!!!」

 

 

 

「スカル、ナイトモン??」

「!!?そのなでわたしをよぶなあ!!!」

 

土手っ腹に風穴を空けて沈黙するツワーモンの近くに居たのは屈強な鎧を纏う四足魔獣と

半狂乱で喚き散らし、静羽に赤い槍の穂先を向ける三頭身の骸骨騎士。

 

「・・・・・・・・・そういうことかよ」

「エンシェントガルルモン、あのデジモンを知ってるの?」

「知るモンぞ知る、って奴?

 

 

 

死を司る高位の天使サマ、賢者バグラモン」

 

 

 

「そのデジモンが死という概念に触れ続けた結果

データの内部で蓄積した絶望が!、闇が!

スカルナイトモンを産んだ!!

それを知った三大天使は!、世界樹は!」

「産まれてすぐに廃棄を決定した」

「!!!」

「それでも生きた!、生きていたんだ!

なのに!、なのにぃ・・・!、一度ならず二度までも!!、世界に!、捨てられたんだ!!

あんまりじゃないか!?、可哀想だとは思わないのか!?」

 

 

 

         「思わない」

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」

「ぁ」

「相棒」

「例えそうだったとしても

あいつのやった事も、やろうとしている事も

オレは決して許さない」

「オレ?、何でそんな酷いことを言えるんだ?」

「酷いのはお前達『黒の逢魔』だろ?

 

デジタルワールドのデジモン達にも

 

人間界のニンゲン達にも

 

どっちの世界にも迷惑をかけて

 

他の器まで汚染して

 

ブイモンの想いを踏みにじって

 

その挙げ句、未だに恥ずかしげもなく被害者面を曝して

 

 

 

キモチワルイ ヘドが出る」

 

 

 

「ど、どうしてだ!?、なんでだ!?

なんで!、そんなことをオレが言う!?

だってオレのせいで多くの犠牲が」

 

 

 

「自惚れるなよ」

 

 

 

「は」

 

 

 

「タダの道具の分際で、悲劇の主人公気取って

 

自分が贔屓したい連中の片棒担いで

 

それで救済した気になって

 

自己満足に浸って

 

キモチヨクなりたいだけだろ?、【オレ】」

 

 

 

「な、あ・・・・・・・・・」

 

 

 

「(マヒルと出会うまでは一度たりともあのゴミ捨て場で満足なんてしたことない癖に何言ってんだよ、この始祖様は)」

 

 

 

「・・・・・・・・・

 

 

 

 

ひは

 

ヒヒヒヒヒヒヒハヒヒヒヒヒヒヒヒヒハヒヒッ」

 

 

 

『!?』

 

 

 

そのデジモンは始祖同士で行われる自傷行為の最中、突然不気味な引き笑いをしだす。

 

 

 

「ああそうかそうか、そうだった

 

危うく私という存在を見失う所だった

 

ね!!!」

 

 

 

『〔ォオオオオオォォオ・・・・・・ッ〕」!!!

 

 

 

 

 

コオ・・・!?

「ギ」「ァ"!?」「ジャッ!!」

 

 

 

 

 

直後、スカルナイトモンは大仰な身振りで黒のマントをはためかせ

 

異空間からナニかの巨大な『腕』を召喚。

 

キラめきの白鳥も 百獣番長も 闘争神も

 

一瞬で蹴散らし配下達の自由を奪還した。

 

 

 

「『黒の逢魔』の舞台はこれからだ!

 

精々、一時の余韻に浸っていたまえ!

 

舞台少女諸君!!!

 

ククク!、ハーッハッハッハッハァッ!」

 

 

 

更に、捨て台詞まで吐いて高笑いと共に退場。

 

 

 

「あぁああああーーーーーー!!

逃がしたあぁああああーーーーーー!!

待てコラあぁああああーーーーーー!!」 

 

 

 

 

 

パキッ バキバキバキバキバキ!!!

 

 

 

 

 

「Arrête!!」

「止・ま・れーーー!!、アホぉー!!」

「あなたも安静にして貰えませんか!?」

「バンチョーレオモン!!!だいじょうぶ!!?」

「うる、せーなァ・・・ギャーギャー喚くなァ・・・」

 

『黒の逢魔』の幹部を全て取り逃がしてしまった一行だったが、究極体達の負担も大きく深追いは出来ない。

 

 

 

「・・・・・・・・・」

 

〔ミソラ?〕

 

『え?』

 

「お、おい、どうした?」

 

「・・・・・・・・・」

 

 

 

美しい空の下に広がる館の跡地

 

その中心で主役は槍に寄りかかったままだった

 

敵役の退場の間も、ずっと。

 

 

 

「美空」

 

「・・・・・・・・・」

 

「ねえ、きこえ

 

あ」〔ソレ、ハ〕

 

「ブイモンと、おなじ?」

 

「叶!?叶!!」

 

「・・・・・・・・・」

 

 

 

あるるの手が触れる美空に触れる寸前

 

彼女の【データ】から呪詛が立ち上る。

 

 

 

「美空

 

みそ、あ、う

 

 

うあああああああああああああああーーーーーーーーーーーー!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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