少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re LIVE- 錯劇 -XSTAGE -   作:リカル

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輝きの無い世界の何処か、『黒の逢魔』の拠点



「プレジデント、スカルナイトモン・・・ッ」
〔ーー!、ーー!"〕

そこでは昏睡状態のスカルナイトモンが治療用ポッドに収納されており、悲痛な表情を浮かべたツワーモンやデッドリーアックスモンに見守られながら傷を癒していた。

「回復は順調のようだな」
〔!!?〕
「・・・・・・・・・」

すると、2体の背後から五体満足な闇の器が歩み寄る。
どうやら、前回同様『闇』を食らって【データ】の欠損を補ったらしい。

「く、くくく!、キャッハハハハ!」
「?、どうしたんだ?」
「い!、いや、なに・・・!
ユーって、ほんっと【数字】しか見て無いんだなって思ったらッ、おかしくて!!」
「そうか、オレはお前の役に立てたのか」
「キャッハッハッハッハッ!、ハ、ハハ・・・」

この闇の器の言葉にツワーモンは肩を震わせ
デッドリーアックスモンは



〔!!!!!!〕《エアスライサー》。



「な?!」
「やめるネー」
〔ー!?、!!〕
「今そいつが消えて困るのはユーのブラザーだ
わかるな?」
〔!、・・・・・・・・・ーーーーーーッ〕
「で、デッドリーアックスモン?
お、オレは何か間違えてしまったのか?
ならば、謝る!、本当にすまない!」
〔!"!"!"!"!"〕
「え、あ、な、なんで?」

懐刀の制止により牙を納めようした矢先
中身の無い謝罪をぶつけられた魔獣は怒りを剥き出しにし、唸り声を上げながら口から溶解液を垂れ流す。

「なんで、って
プレジデントの影からアレを一部始終観ていたユーにそう言われれば、ネー」
「あ、アレ?、アレとはなんだ?
教えてくれツワーモン!!」
「・・・・・・・・・ユーにはいくら言ったって無駄だよ



火や光なら兎も角、ネー」



「!!!、そ、そんなワケがあるか!!!



オレはオレ達と違ってお前達を「自慰のネタだと思ってる」は、へ?」



「だからタイセツ、なんだろ?
別にユーが何考えてても構わないから
精々ミー達の気も知らずに贖罪するネー」
〔!!〕
「あ、待、まっ、て・・・・・・・・・」


  
「今更ユーが何をしたって

スサノオモンに消されたチューチューモンは

ミーの元へは帰って来ないんだから」

「!!!」




イキリ立つ魔獣を懐刀は無理矢理引っ張り出し、治療エリアを後にした。

尚、会話が始まってから終わらせるまで

ツワーモンは闇の器の顔を一瞥すらしていない。



「(回復は順調?



それこそそんなワケがあるか!!!



スカルナイトモンの心が



大月あるるに奪われたっていうのに!!!



ーーーーーー、だったらまた奪ってやる・・・!



ミーを利用したお前を利用してな!!!)



待っていろ   叶美空ァアッッッッ」





廻る運命、きずなのV字回復

☆デジタルワールド

 

 

幻の里

 

 

希少な古代種たるブイドラモン族の隠れ里であるこの場所は聖騎士創設の立役者であるインペリアルドラモンを象った像から発生する結界と・・・

 

 

 

「・・・ぁ・・・・・・ぅ・・・・・・・・・」

 

 

 

守護の要の異名を持つ黄金の聖騎士・マグナモンにより護られていた。

そのマグナモンが今、3m近い体躯を無理矢理縮め、焼け焦げた喉の奥から声にならない音を漏らしているのは

幼い頃、かつての友と暮らした住処。

 

 

 

「・・・・・・・・・ぁ"・・・・・・ぁ"」

 

 

 

最早、黄金の2つ名は見る影も無いこのデジモンの隣には

 

刀身が『黄金』に輝くロングソードが壁に立て掛けれており

 

 

 

両目に深すぎる傷を負い

 

 

枯れ枝のようにやつれ果てたブイモンが

 

 

洞窟の中心で横たわっている。

 

 

 

「ぁっ、ぁ"」

 

 

 

軍師の聖騎士・ドゥフトモンの手により呪いは解かれたというのに未だ昏睡状態の青い小竜を目の当たりにし

辛うじて焼き付くのだけは免れた瞼の隙間から

零れ落ちた涙が火傷しかない顔の上を、溶けたゴールドデジゾイドが一体化した体の上を流れ

幾つものシミを地面に作っていた。

 

 

 

「ぅ、ぅーーー、うーーー・・・・・・・・・!"」

 

 

 

手を伸ばす でも、すぐに降ろす。

 

こんな自分が今のブイモンに触れてしまえば

 

 

 

そのまま 砕けて 消えてしまいかねない。

 

 

 

 

 

 

♪ー♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪

 

 

 

 

 

 

〔「の空ひろがる~♪」〕

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

などというクダラナイ思考に耽っていると

外から耳慣れないメロディとパートナーの機能を使ったであろう拡大されたニンゲンの歌声が聞こえてきた。

 

『ワーーーイ♪♪』

「ミソラおうたじょうずーー!!」

「そう、かな?、えへへっ」

 

マグナモンがキマグレで外へと出れば

ブイモンと共にこの里へと運び込まれた舞台少女・叶美空が10体程のチビモンに囲まれているのを発見。

 

「あ、マグさん・・・」

「チビモン達の心配なら御無用ですよ」

「俺らがちゃんと見張っときますんで!」

「だから、マグさんは

アル、じゃなくって!

アルフォースブイドラモン、でもなくて!」

「・・・ォ・・・ゥ・・・・・・・・・ェ・・・」

〔《ライトスピーカー》〕

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・

こんなボクが見ていたって

ア、のブイモンは起きない、起きるワケが無いんだ」〕

『マグ、さん』

 

すると、彼女を監視していたブイドラモン達が自分の元へと集まって気を使ってくる

しかも、バリスタモンまで。

 

〔マグナモン〕

〔「なんだよ?、お前が勝手にやってることへ礼でも言えっていうのか?」〕

〔礼ヲ言ウノハ俺ノ方ダ

俺トミソラガコノ里ニ残レルヨウニシテクレテ

アリガトウ〕

〔「・・・・・・・・・チッ、妙な勘違いはするな

もし、ア、のブイモンが目を醒ました時

真っ青な他モンばっかりじゃ不安になるだろ?

お前らの存在価値なんてソレ以外には無」〕

 

 

 

「こらーー!!」

 

 

 

『!?』〔フガ!?〕

〔「ゴ、じゃなくってチビモン?」〕

「マグナモーーン!

バリスタモンをいじめるなーー!!」

〔「い、いじめてるんじゃ・・・」〕

「ぶーー!!」

〔「う、あ、ごめん、なさい・・・」〕

「あやまんのおれじゃないーーい!!」

「ば、バリスタモン?、何かあったの?」

〔大丈夫ダミソラ

マグナモント少シ話シテタダケ

ダカラ、チビモン、落チ着ツイテクレ〕

「ほんとーーにーー?」

〔本当ダ〕

「そっかーー・・・

おれはやとちりしちゃったのかーー・・・

ごめんなーーマグナモン・・・」

〔「う、ううん、へーき、だよ・・・」〕

『ッ』

 

乱入してきた1体のチビモンにタジタジなマグナモンを見て両者の関係を知るブイドラモン達は思わず目を伏せる。

 

「マグナモン、ブイモンの具合は?」

〔「僕なんかよりお前らが側に居ろよ」〕

「なんか、って」

〔「なんかだろ・・・

護らなきゃいけないモン全部蔑ろにして・・・

挙げ句、自分で消そうとしたドボカゲなんかが近くに居たら

ア、のブイモンは絶対に目覚め無い・・・」〕

「そんなこと無いッ!!!」

〔「お前だって知ってるんだろ・・・?

僕がア、のブイモンに何をしたのか・・・」〕

「・・・・・・・・・うん、ウィザーモンが

あなたの昔の仲間が教えてくれた

聖翔の先輩達やあなた達のこと、いっぱい」

〔フガ〕

〔「・・・・・・・・・だったら、なんでそう言える?」〕

「それは

 

 

 

あたしがそうあって欲しいって願ってるから」

 

 

 

「・・・・・・・・・?」

「だって、ずっと近くで想ってた大切な存在を

 

 

 

違う世界の

 

違う生き物に盗られたら

 

取り返したいって思うからッ

 

あたしが、そうだったから」〔「馬鹿かお前は」〕「え」

 

 

 

〔フガ!?〕「マグナモン!!」

〔「・・・・・・・・・・・・・・・・・・お前は

 

 

 

          勝ったんだろ?

 

 

 

でも、ぼくは負けたんだ

 

 

 

だから、同情なんかされてたって迷惑だ」〕

 

 

 

「どう、じょう

 

 

 

そうかもしれない

 

 

 

だけど

 

 

 

 

 

(あたし   まだ   勝ってないよ)」

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「ま、マグさん!、どこへ?」

 

 

 

「(どうかしてるよ

 

 

あいつも   ぼくも)」

 

 

 

アレだけ怨み、憎んでいたニンゲン。

 

だというのに、そのニンゲンの・・・

 

美空の言葉に心が惹かれている自分が居る。

 

マグナモンはそんな自分が自分で許せなかった。

 

だから、距離を取ることにした

 

美空からも、バリスタモンからも、同胞達からも

 

 

 

あの、ブイモンからも。

 

 

 

「ミソラ、ごめんねーー・・・」

「え?」

「マグナモンはね、ずーーっとアルフォースブイドラモンとなかなおりがしたかったんだ

でも・・・」

「あたし達を庇って

あんなことになっちゃったから」

「っざけんな!!」

〔「!?」〕

「ア、ルフォースブイドラモンはなぁ!!

自分の意思で戦ったんだよ!!」

「それを勝手にお前らニンゲンなんかの為にすんな!!」

『そーだ!!、そーだ!!』

〔・・・・・・・・・モシカシテ、慰メテクレテルノカ?〕

「そ、そうなの?」

『バ!!、ちげーし!!』

「ちがうならおれおこるよーー??」

『おれたちもーー!!』

『う"っ』

 

マグナモンが去った後も美空とバリスタモンの周りの喧騒はまだ終わりそうに無い。

 

 

 

 

 

チャプ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ン・・・

 

 

 

 

 

〔・・・・・・ーー・・・・・・・・・・・・!〕

 

 

 

故に、足元にまで迫る脅威に誰も気づけていないのである。

 

 

 

「はじめましてネー、マグナモン」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

そして、黄金の聖騎士に『黒の逢魔』の魔の手が迫っていることにも・・・。

 

「え?、どうやって結界を越えてきたって?

その気になったらいつでも入れたんだけど特に用が無かったからネー

おっと!、そう身構えなくたっていい

ユーやユーの同胞達に危害を加えるつもりはナッシング!、だから、ネー」

「・・・ぁ・・・ぃ・・・・・・・・・・・・?」

「ミーの目的はユーが憎んでやまないニンゲン

そして、そのパートナーデジモン

こいつらさえ引き渡してくれれば

 

 

 

ユーの『アル』を取り戻す手助けをしよう」

「・・・!?」

 

 

 

いつでも技を放てる体勢でツワーモンと対峙していたマグナモンだったのだが、この提案には焦げだらけの奥に隠れた深紅の瞳が大きく見開らかれた

 

「正直、あのブイモンにはミー達『黒の逢魔』だって同情してるんだ」

「(・・・・・・・・・・・・・・・・・・同情?)」

 

ゴールドデジゾイドと一体化した体が震えた

 

「何せ、奴隷を越えた部品扱い!

あんな半生を送れば誇り高き竜族の『アル』が消えてしまっても仕方ないネー」

「(・・・・・・・・・消えた?)」

 

心が、震えた

 

「でも、プレジデントの力を持ってすればサルベージ出来る

勿論あの目も元通りネー!

ニンゲンのペットなんかじゃない

ユーの『アル』として完全に蘇るんだ」

「(ぼくの、『アル』・・・?)」

「どうだ?、悪い話じゃないだろ?、ええ?」

「・・・・・・ぅ・・・・・・・・・ぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぃ・・・」

「ん?」

「う

 

 

 

      る

    

           さ   い・・・!」

 

 

 

「へ?」

 

 

 

           怒りで。

 

 

 

だから、馴れ馴れしくすり寄ってきた不届きモンに《シャイニングゴールドソーラーストーム》を超至近距離からブッ放した。

 

 

 

「ぁぁめえ"え"ええ"ええ"ええ!!??!!」

 

〔ー!ッ"?〕

 

 

 

『!!?』

「(もう1匹居たのか?)」

 

ツワーモンを黄金のレーザー光で滅多撃ちにすれば、その中の一発が『奇跡』的に地面に溶け込んでいたデッドリーアックスモンに直撃。

 

「な、なんで!?、どうして!!?」

「ぃ・・・ぁぇ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

〔!《ライトスピーカー!》〕

〔「ゴミも公害も越えた汚物の分際で

いつまで選ばれし存在であるこの僕と同じ目線で物をいうつもりだ?」〕

「おぶつ?、が!!」

〔「何が、同胞に危害を加えるつもりはないだ?

もうやってるだろ?、ええ?

それとも自分達がやったことすらメモリーに残せないぐらいに容量が少ないのか?」〕

「ぐぎゃ・・・ぁ・・・・・・!!」

〔~!?!~ーー!!!〕

〔「そんな低脳だから

お前らは世界樹からも捨てられたんだよ」〕

「〔ーー"ー!!ー"ー"ーー・・・・・・・・・ッ〕」

 

一瞬で展開したバリアで侵入者2体を左右から挟み込み、カタチが変形する程に締め付け

挙げ句、罵声を浴びせながら《マグナムキック》を四方八方から叩きつける。

 

〔フ、フガッ〕

「ね、ねぇ、バリスタモン・・・」

〔ウ、ウン

声ヲ拾ワナイ方ガ良カッタカモシレナイ〕

 

どちからが悪役かわからなくなる光景を前に舞台少女もパートナーデジモンも呆然とするばかり。

 

「うしに、乗、ウッ?!

レイドプログラムがきのうふぜん!?

デッドリーアックスモン!!」

〔ー!!ーー!!〕

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「なん!、エ"!?

 

 

 

なんでユーがキラめきをヲヲヲヲゥウ!!??」

 

 

 

〔「なんで?、だと

 

僕が纏うデジメンタルは

 

デジタルワールドが産んだ『奇跡』の輝き

 

ニンゲンなんかが垂れ流してるモンよりも

 

もっとずっと高尚なモンなんだから当然だろ」〕

 

 

 

〔・・・・・・・・・イヤ、アレハ多分〕

「石動さんが焼いた時のキラめきとかが

マグナモンの体に残ってた、のかな??」

〔フガフガ〕

「マグさんすっげぇーー!!」

「ア、ルフォースブイドラモンを傷つけたこと報いを受けやがれ!!逆怨みモン共ぉーー!!」

〔ン?〕

「大体!!、そもそもの元凶と戦ってねぇクセに違うモンに八つ当たりとか性根が腐ってんだよ!!

なあ?」

『そーーだ!!、そーだ!!』

「ええええええ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

マグナモンはバリアから目を焼くような黄金の0と1の粒子を迸らせ『黒の逢魔』幹部2体を圧倒。

反撃を一切許さず一方的に攻撃し続けた。

 

「(チッ、思ってた以上に・・・)」

「ま、た、汚物っていったあ!!

ミーはソレにすら成れアガガがぁ?!!」

〔「うるさいなぁ・・・

お前の来歴とか本当にどうでもいいから

とっとと消えろよ今すぐに」〕

「・・・・・・・・・じぶんじゃ、消せないから

か?」

「!!」

『な!?』

「キャハ、ハ!

どんなに偉そうにしてても所詮この程度、ネー♪」

「ー♪」

〔「くっ」〕

 

ソレはつまり、幾ら攻撃しても決定打に至っていないことの証左に他ならない。

だからツワーモンもデッドリーアックスモンも未だ存命し、マグナモンを嘲笑う余裕すらも見せる

 

「ほんっとに、ユーはダメダメ、ネー

そんな低脳だから

 

 

 

同じ過ちを繰り返すんだよドボカゲぇ!!」

 

 

 

「ウワアアアアアアーーーー!!??」

「ち、チビモン!!?」

『チビモン!!』

〔ーーー!〕

〔「ゴルゥ・・・!!」〕

〔デ、デッドリーアックスモン、ガ

フタリ!!?〕

「デジ、忍法ッ、影分身のジュツぅ!!!」

〔ー♪、・・・・・・・・・・・・・・・・・・〕

 

 

 

だけではなかった。

 

 

 

バリアの中に挟まれ、激しい攻撃に晒されながらも耐え忍び、とっくに液状化して脱出済みであった相方の幻影を出し続けていたのである。

 

〔!!、!!〕

「ッ」

「まぐな、も・・・!!

バリア、けしたら、ダメーー・・・!!」

〔!!〕

「フギャア・・・!!」

「チビモン!!」

〔「や、やめろぉ・・・!

わかった・・・!、わかったからぁ・・・!」〕

〔ー♪〕

 

影分身の輪郭が徐々に失われていく中

本物のデッドリーアックスモンは口の中に囚えたチビモンをマグナモンにワザとらしく見せつけ、仲間の解放を催促。

 

「ハァッ、ハァッ、は、ハハ!

キャッハハハハハハハハハ♪

 

 

 

マーグナモン!、マーグナモン!

 

アーマーターイ!

 

聖騎士唯一のアーマーターイ!

 

外はキンピカ御立派だけど!

 

中はお子ちゃまバーブバブ♪

 

守りの要?、うん!、そうだね!

 

 

守れるのは自分だけだけど、ネー!!

 

 

 

キャッハキャッハキャッハキャッハッハァ!!!!!」

 

 

 

「!!!!」

〔ア、アイツゥ!!

モウイッペン土手ッ腹ブチ抜イテヤル!!〕

「や、やめろよぉ!!」

「下手に動いたらチビモンがぁ!!」

『うううぅ・・・!!』

〔グッ〕

 

バリアが解除されるや否やツワーモンはナニカノウタを歌い、手拍子まで加えて全力で馬鹿にした。

この行為には温厚なバリスタモンでさえ怒りのメーターが振り切れ殴りかかろうとすれば

周りの幻竜達により抑え込まれてしまう。

 

「あんた達の目的はあたしでしょ!?

なのになんでチビモンを!?」

「キャッハキャッハ♪、イー顔ネー叶美空ぁ

その面拝めただけでもこーーんな面倒臭い辺境まで足を運んだ甲斐があったネー♪」

〔~~♪♪〕

「こん!!のぉおおお!!」

 

美空もまた歯噛みしながらワイルドバンチを握り締めているのだが、やはり動けない。

 

「さーて、お楽しみもこれぐらいにして

その槍もクロスローダーも捨てて手を頭の後ろに組んで跪くネー」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

〔ミソラッ、ウ!!〕

「バリスタモン!!?」

「デジ忍法、風神波

コレで奴の『叫び』も使えまい」

〔フ、ガ・・・ァ・・・・・・・・・〕

 

チビモンの生殺与奪を握っているのをいいことにツワーモンはやりたい放題。

美空の武装を解除させた挙げ句

印を結んだ手を一閃させ、バリスタモンのスピーカーを鎌鼬で引き裂いた。

 

「人質なら、あたしだけで充分でしょ!?

だから早くチビモンを解放して!!」

「やだネー」

『んな!!?』

「だーってオウゴンノセイキシサマには

ミー達と一緒に舞台少女達とまた戦って貰わないとネー♪」

「・・・・・・・・・!」

「あんた!!どこまで汚いの!!?」

「忍者は汚い!!、コレ常識ネー!!

さあ、どうするマグナモン?

 

 

 

また自分のせいで『ゴル』を消すのか?」

 

 

 

「・・・ッ」

〔ゴ、ル?〕

「このチビモンはネー

こいつや『アル』の育ての親の転生体なんだよネー」

「え」

「な、なんでお前なんかがソレを知ってんだよぉ!?」

「戦う相手の来歴ぐらい

予め知っておくのはアタリマエ、ネー」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「そういうことは自分達では一切やらないクセに軍師達を小馬鹿にして暴れるしか能が無い!

選ばれし一族が聞いて呆れるネー!

キャハハハハハハハハハ♪」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」「って、あまり時間を掛けるのも良くないな

マグナモン、ニンゲンとそのペットを連れ」

 

 

 

「ダメだ」

 

 

 

その時だった

 

 

 

「!、ぉ、ぅ・・・?」

「ンー?」

〔ー?〕

「そんなことしたら、マグナモンは

 

 

 

お前は、もう、二度と自分を許せなくなる

 

もう、二度と、あいつと笑い合えなくなる」

 

 

 

「!!」

『あ』

「チビ、モン?」

 

 

 

「そんなの、おれ、やーーだーー・・・!!」

〔ー!?、ー!?〕

 

 

 

魔獣の牙に囚われた幼竜が暴れ始めたのは。

 

 

 

「ユー、まさか『前』のメモリーが残っているのか!?、世界樹のフォローも無しに!?」

「んなモンしるかーー!!」

「へ!?」

 

 

 

「おれがその『ゴル』だったらなんだ!?

 

おれがだれだろうとおれは

 

おまえらなんかにはまけないぞーー!!」

 

 

 

〔ー!?、ー!?〕

「え?、コイツどうするって?

うーーん、そーネー、とりあえず

 

 

 

そこのドボカゲとお揃いにしてあげたら

大人しくなるんじゃないかなー?」

〔ー♪〕

 

 

 

 

 

ゴポン・・・・・・・・・・・・・・・ッ・・・

 

 

 

 

コレに困ったデッドリーアックスモンがツワーモンにアイコンタクトを送ればナイスなアイディアが返ってくる。

 

「ウッ?!」

「チビモン!!ダメ!!」

〔大人シク、シテロォ!!〕

「いーー!!、やーー!!、だーー!!」

『チビモオオオオオオン!!!!』

 

不穏な音と共に立ち上る異臭。

ツワーモンの台詞からチビモンがどんな『運命』を辿るのかを察して

美空もバリスタモンも同胞達も声を荒げる。

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

          ぁ   ぅ    ?」

 

 

 

 

ただ、ひとり、マグナモンだけは

 

焦げだらけの奥に隠れた深紅の瞳を見開いて

 

魔獣の足元を

 

 

 

「お前らうちのチビ達に何しやがる

 

                デス」

 

 

 

そこに立つ ぼくの『光』だけを見ていた。

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふえ?

 

 

 

ここ、どこ?

 

ま、まっくら、デスぅううう・・・って、違うか

 

だって、ブイにはもう瞼も目も無いんだから

 

もう、何も、見えないん、デス・・・

 

でも、ソレはしょうがない

 

きっと、バチが当たったんだ、デス

 

 

 

今まで、ずっと、逃げてたバチが・・・・・・・・・

 

 

 

レイド帝国の武器工場で働いてた時も

 

下界でみんなと一緒に戦ってた時も

 

天界でマグ、ナモンからも連絡が来た時も

 

あの、殆ど名前も知らない舞台少女達からも

 

 

 

逃げて

 

   にげて にげて にげて にげて

   ‎

にげてにげてにげてにげてにげてずーーっとにげまわってた、デス

 

 

 

ブイになる前の『俺』と同じように

 

 

 

「だからお前は頑張ってたのか?」

 

 

 

!?

 

 

 

「同じ日に産まれて、同じように育った

 

だけど、アイツの方がすごいと思って・・・

 

だけど、ソレを認めるのが怖くて・・・

 

だから、少しでも差を広げる為だけに

 

アイツから逃げる為だけに頑張ってたのか?」

 

 

 

はいデス

 

 

 

「・・・・・・・・・ったく、相変わらずだな

 

お前だって本当はわかってるだろ?

 

ただ、苦しくて、怖くて、逃げてただけじゃ

 

 

 

『アルフォース』には至れない

 

 

 

お前が選んだ道の中には喜びや楽しみ

 

守りたい大切なモノだってあった筈だ

 

俺が知ってるチビだったお前にも

 

俺が知らないブイである今のお前にも」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

このまっくらな世界で

 

何でかは知らないけど

 

後ろだけが明るくて温かい

 

『俺』の大好きなあの金色のニオイまでする

 

きっと、振り返ったらそこには綺麗な青空が・・・

 

 

 

「行くのか?」

 

 

 

はいデス

 

 

 

「お前が進もうとしてるのは

 

今までよりもずっと怖くて痛くて逃げたくなる道だぞ?

 

それでもいくのか?」

 

 

 

はいデス

 

 

 

だって、きみの方へいったら

 

 

 

今のきみを助けに行けないから

 

 

 

それに

 

 

 

「それに?」

 

 

 

あいつブイのことバカって言ったんデスよ?

 

 

 

「ふえ!?」

 

 

 

しかも4回もデスよ!?、4回!!

 

こっちの気も知らないで勝手言って!!

 

だから!、あの!、ダメダメニンゲンに!

 

四言文句言ってやらないとブイの気が済まないん

 

デスぅううううううううう!!

 

 

 

「・・・・・・・・・ハハ♪

 

 

 

そーーか!、そーーか!

 

 

 

約束通りに強くなったんだな、チビ

 

 

 

俺よりも、ずっと」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい、デスッ

 

 

 

「だったら出来るさ!

 

お前がやりたいこと!、全部!」

 

 

 

うん、だから、今すぐ行くよ、『ゴル』

 

 

 

きみの元へ

 

 

 

          最速で

 

 

 

 

OUT of the BLUE       Fin

 

 

 

 

 

〔! " !〕

 

 

 

その登場      まさに蒼天の霹靂

 

 

 

「ワッ!?」

 

「デッドリーアックスモンッッ!!」

 

〔ク、首ヲ・・・?〕「落とした!?」

 

『あ、ぁぁ!!』

 

『ブイモンおきたーー!!』

 

「ぅ"!!ぅーーー!!うーーー!"!"!」

 

 

 

すっかり濃い群青へと変わった空の下

 

刀身が『黄金』に輝くロングソードを振るい

 

魔獣の口から同胞を奪還してのけて

 

幻の里に立つモン全ての視線を一身に集めるのは

 

 

 

「えっと、だいじょぶ、デス?」

「うん!!、へーーき!!

ブイモン、ありがとーー!!」

「・・・・・・・・・はい、デス」

 

 

 

両目を無くした青い子竜。

 

 

 

「でも、今のは危なかった、デス

これから無茶する時はちゃんと自分の実力に合った無茶をしような、デス」

「はーーい!!」

「いい返事、だ、デス」

「ブイモン!?、今ソレ所じゃないってば!!」

〔早クチビモンヲ連レテ下ガルンダ・・・!

後ハ俺トミソラニ任セロ!!《ホーンブレイカー!!》〕

「!?、しまったぁ・・・!!」

「ふえ?」

 

幼竜が『黒の逢魔』から解放されるや否や

美空は足元のクロスローダーとランスを引っ掴み

バリスタモンは頭の角を掲げてツワーモンに突っ込む。

 

〔フン!!!ガアアアァアーーー!!!〕

「ぐううう!!?、やはり力比べでは分が悪いッ」

 

そのままの勢いでカブトムシロボが不倶戴天の敵とがっぷり四つに組み合った。

 

 

 

 

「な~んちゃってぇ♪」〔ーー!!!!ー!〕

 

 

 

 

すると、地面に倒れ伏していた筈の魔獣の胴体が突然動き出し、残像が見える程のスピードで相方が動きを封じている獲物を背後から

 

 

 

〔!!!!「遅い」?!・・・"!〕

 

 

 

粉砕しようとした頑丈な身体が『黄金』の刃により一刀両断、今度は胴体から真っ二つに。

 

「ぁぅぁうあぅあーーー」

『あ、あああるうさあああーーん!!!!』

「だから!、ブイ!、『アル』!、違う!

デスぅううううううううう!!」

『あ、すいません・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

「ぉぇん、ぁぁぃ」

「ぶ、ぶいもん??、あなたさっきから

 

 

 

みえてるの?」「いや、全然デス」

 

 

 

〔フンガァ!!?〕

「だったらどうしてデッドリーアックスモンを斬れるネー!!?」

「うーーん、勘?、デスぅ?

だから、まだ、頭が生きてるのも、わかってる

デス!」

〔ー・・・"〕

「え?、あ!」

「きみ、確か、ミ、ソラ、だった、デス?

自分の足元も気をつけた方が良い、デスぅ」

「あ、ありがと・・・」

「ブイモンすごいすごーーい!!」

 

更に、溶解液を発射寸前だったデッドリーアックスモンの頭部をも斬ってみせる。

 

「(どうして?

あんなに小さくて、あんなに痩せてるのに

今のブイモン

アルフォースブイドラモンだった時より)」

「聖騎士に見える、デス?」

「!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ブイ、きみに

きみ達にカッコ悪い所いっぱい見せてたから

そう思われても仕方無い、デス

でもミソラ、それからバリスタモンも」

〔フガ?〕

 

空の名を持つ舞台少女の前でナヨナヨした口調で語るのは、この世界で最も『空』に憧れる泣き虫で弱虫なデジモン。

 

「きみ達

 

 

 

ここをどこだと思ってやがる」「ネ"」

 

 

 

〔!?、変ワリ身!!、イツノ間ニ!!?〕

 

 

 

青い手が握る『黄金』のキラめきは

直前まで取っ組み合っていたカブトムシをも惑わし、背後から音もなく忍び寄っていた忍者の腹部を無造作に貫く。

 

「幻の里は聖騎士を創設したインペリアルドラモンが同胞達の為に造った場所

そのデータを受け継いだブイドラモン族が次の世代のチビ達を守って育てて

そのチビ達がブイドラモンになった時、次のチビ達を守れるようにする為の場所

 

 

 

だから下がるのは、きみ達の方、デスッ」

 

「グ!!ギ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

            キャハ♪

 

 

 

キャッハキャッハキャッハキャッハァー!!

さっすがは義兄弟!!

口だけは達者なのがそこのドボカゲと一緒ネー!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ォ?」

『なんだとぉ?!!』

「直に体験してみてユーのカラクリはもーバッチリわかっちゃったネー♪

今のユー、アルフォースブイドラモンだった時の光速思考と風読み・・・つまりは周囲の情報を処理する能力は残ってるんだろー?

ソレを使ってそこでボケーっと突っ立ってる連中がキラめきとソウルで造った傷を感知してなぞってる

タダそれだけの話ってワケ!!

そっちのドボカゲと同じでミーもデッドリーアックスモンも消すことが出来ないんだろ?

青瓢箪!!!」

「バッチリじゃなくってバッチィデスぅー」

「キャッキャッキャッ♪

ず、図星を突かれたからって減らず口とか!

戦場荒らしが言ってた通りカーワイー♪♪」

「今突かれてるのはお前だろ?、デスぅー

後、ミソラ、バリスタモン、動かなくて、いい、デス」

「でも!!」

〔俺達シカソイツラハ倒セナイ!!〕

「ミソラのソウルもキラめきもほとんど空っぽなのにどうやって、デス?」

「!!?」

〔フ、ガ〕

「あの呪いがどんなモンかはブイだって知ってる

それでも、きみは、この里のチビ達を楽しませてくれた」

「へ?、あれ??」

 

 

 

「守ろうとしてくれた!!!」「ンネ"ぇ」

 

 

 

そのままブイモンはツワーモンを持ち上げ

 

 

 

「(こ、こいつ!、どこからこんな力が!?

 

しかし、これは好機!!)

 

ミーごとやるネー

 

 

 

デッドリーアックスモン」〔!!!!!〕

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・だから」

 

 

 

バラバラになった魔獣の体が溶けることで発生する溶解液の濁流《アクアレジア》が迫る最中

 

「今度は」

 

 

 

 

 

 

ギィィィーーーーーーー・・・・・・・・・ン!!!

 

 

 

 

 

「へ?」「ぁ」〔石像ガ〕「うごいた?」『御先祖様!!』

 

 

 

 

 

この里の中心・・・ポジション・ゼロに聳える

 

 

白亜の像と共に

 

 

ロングソードを/オメガブレードを

 

 

 

 

 

 

「ブイの!!      番!!」

 

 

 

 

 

振り下ろし

 

 

            振り上げ

 

 

描いた軌跡のそのカタチは

 

 

 

☆デジタルワールド・アケビ号メインルーム

 

 

 

『皆さん!!!

 

この度は本当に申し訳ありません!!!』

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・説明を、して欲しい」

「は、はいですじゃ始祖様!!」

「ドゥフトモン所に行ったらいきなりミソラさんとバリスタモンとブイモンを幻の里へ連れてくって言われたんだよな?、メタル」

「ああ、そうだズィード

くそ!!、究極体に進化したってのに!!」

「自分達では止めれませんでした!!」

「く、くやしいんだなぁ・・・!!」

「めめめめがねだめがねいるめがねめがね

い"っ!、てぇ!?、何すんだよ犬野郎!!?」

「まだゴチャゴチャ言ってんならとっとと引っ込めアホンダラァ!!」

 

幻の里を目指す大型飛行艦の艦内では『明けの遠吠え』の面々が舞台少女やパートナーデジモン達の前で深々と頭を下げていた。

 

「それで?、幻の里のセキュリティを破る当てはあるのデシテ?」

「おっまかせクダさいディアナモンサマ★

あのイカれ走り屋・・・じゃなくって★

セイキシソウセツシャサマの住処でしたらとっっっっっくの大昔に探ってあるんで★

後はオレチャンがヒラケゴマー★すればイケますヨ★」

「!、マタドゥルモンソレは!」

「今の状況って出し惜しみしてる余裕あるのか?

キョーダイ」

「そ、それは、そうだけどッ」

「そうか、ならば任せた」

「ミコママ★」

「月光!!?」

「信者がやると言っている以上

神はただ見守るだけ、デシテ」

「ドルモン、いくらお前の兄弟でもこればっかはディアナモンも譲れないジャン」

「ちゅーか、信者が仕える神の為に身を削るのはアタリマエだっちゅーの」

「ッ」

「チョイ★チョイそんな顔すんなッテー★

何も生命全賭けってワケじゃナ」

 

 

 

〔「フッフッフッ!!」〕

 

 

 

「な!?」

『マタドゥルモン?』

 

 

 

現・デジタルワールド最高位セキュリティエリアへの侵入方法を模索していた

その時だった

 

 

 

〔「ベソカキの弱者かと思ってたが

 

存外骨があるようで何よりだチビ助

 

いいぜ、この俺の力を貸してやる」〕

 

 

 

「・・・・・・・・・ブイモン、あんた何をやった?

あの自分以外興味0モンがここまで言うとか信じられん」

「マタドゥルモン!!!?

ブイモンの身に何かあったのか!!!?」

「え、エーット・・・」

 

 

 

〔「おい、ケチャップその船邪魔だ

 

とっとと降ろさなねーと一緒に斬るぞ?」〕

 

 

 

「何かはあったらしいケド

トリマ大丈夫っポイんデー

 

 

 

下ニマイリマーース★」『『!!?』』

 

 

 

何モンかの思念を感じ取ったマタドゥルモンがアケビ号の進路を無許可で変更。

一気に地面スレスレまで急降下させた

 

 

 

次の瞬間

 

 

 

 

 

 

ギィィィーーーーーーー・・・・・・・・・ン!!!

 

 

 

 

 

巨大なV字状の閃光が大型飛行艦の真上を過った。

 

 

 

「ー~ー~ー~ッッ、な、なになにぃ!?」

「なんだってんだぁ!?、今のは!!」

「へ、HEY!!、アルル!!、兄貴!!

みんなも見てくれ!!」

『ルック!!、ルック!!』

 

 

 

アケビ号全体を襲った凄まじい振動からいち早く復帰したスターモンズが指(?)差す先にあったのは、前方を映すモニター

 

 

 

そこに表示された集落らしき場所。

 

 

 

「ドルモン!、もしかしてアレが」

「う、うん、そうだよジュンナ」

「幻の里ッ

しかし、一体全体何があったのデシテ!?」

「最速の聖騎士殿がやってくれたようです

ディアナモン様」

「ブイモンが!!!?」

「って、ことは

あいつ、目、さめたのか・・・・・・・・・?」

「!?、双葉ちゃん!!」

「大丈夫!!?」

「あ、悪ぃばなな、まひるも

なんか、急に、気が抜けて・・・

ったく、こんなに早いんなら、さ

無理矢理にでも連れてくるんだったなー」

「双葉」

「・・・・・・・・・例え、予想外の展開があったとしても

ソレが『彼女』が選んだ舞台」

「ッ、わかってる、わかってるよ、天堂」

 

この光景に99期生達が色めき立つ一方

 

「マタドゥルモン!!、お願い!!」

「超特急で飛ばしてくれ!!」

「なんだったら僕がひとっ飛びするよ!!」

「「『ハリー!!ハリー!!』」」

「ワ~!、噛んでもヨロシイデスカー!?」

「スパロウモン落ち着いて!!、みんなも!!」

「そんな一斉に詰め寄ったら操縦なんて出来ないわ!!」

「・・・・・・・・・いや、あいつ結構余裕有りそうだぞシズハ」

「キューキュー」

 

フロンティアの面々も興奮が隠せない。

 

「トーチャン!、トーチャン!

ミナサンこう言ってるしサ★

アレ使ってイイ?、イイヨネ★」

「フォウン・・・オニスコアの限定解放、か

しかしアレは外装への負担が、のぅ」

「結界の復帰まで後数分って所だから

急がないとマジで間に合わない」

「皆の衆!!、衝撃防止姿勢じゃ!!」

『ワン!!』

『わん!?』

 

すると、マタドゥルモンがアケビ号の秘密兵器の使用を申請

最初は渋っていたワー爺だったが、幻の里の様相が徐々にボヤけていることに気がつくと直ぐ様全員に指示を出す。

 

「マタドゥルモン!!」

「カシコマ★、すうーーーーーーっ

 

 

 

       【 起 キ ロ 】」

 

 

 

 

 

 

"ー!ーー!!ー・ー?!~!ーーー・"""!

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・結局、その【声】使うんだ」

「隠士殿」

「うん、わかってるよ

前世から継いだモンをどう扱うかは

今を生きる兄弟次第なんだってことは」

 

 

 

「ウゲッ、ゲゲゲゲゲゲェーーー オエェ」

 

 

 

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

 

 

 

尊い犠牲により動力炉として搭載されている

 

かつての大敵オニスモンの電脳核が起動

 

聖なる輝きを放つ光の翼が巨大化し

 

飛行速度が格段に上がった。

 

 

 

『ーーーーーーーーーッッッ!!!!!!』

 

 

 

「オロロロロロロロォゥン」

 

 

 

『マ、マタドゥルモーーーン!??』

「耐えろ!!!、耐えるんじゃあ!!!」

 

 

 

直後、凄まじいGが襲いかかり

 

モニターに映し出された場所との距離が一瞬で縮まる

 

 

 

そして・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「「!!」」

 

 

 

呆然と立ち尽くす彼女/相棒の姿が見えた。

 

 

 

 

 

 

バ     ギ     ィ     !

 

 

 

 

 

 

「ぅ、ん?、ううううううん!!?

 

こ、コォラアアアアアア!!!

 

艦を壊すなぁああああああ!!!」

 

 

 

憤るドルモンの叫びは最早遠い。

 

何故ならば、あるるもシャウトモンも

 

全身から発するソウルとキラめきを推進材にして、既に地上へ降下済み。

 

 

 

「んみ"いいいいいいぞおおおおらああ"ああああああ"ぁああぁあーーーーーー!!!!!!」

「バリスタモン!!!

よぉおおおっっっくやったぁー!!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

〔・・・・・・・・・・・・・・・・・・〕

「え?、あれ?、みそら?」

「お、おい!?、ど、どうしたお前ら!!?」 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

〔・・・・・・・・・・・・・・・・・・〕

 

 

 

転がるようにふたりの元へと駆け寄った

 

だというのに、美空もバリスタモンも

 

ある一点を見つめたまま微動だにしない。

 

 

 

「あれ?、きみ達も来てたんデスゥー?」

 

 

 

「!」「ぶ、ブイモン・・・??」

 

 

 

「はいデス、ブイはブイモンデス」

 

 

 

すると、件のデジモンが自分から近づいてくる。

 

「あ、あの・・・・・・・・・」

「あの時何がマズかったかわかったデス?」

「え?、あ、うん」

「ならよかったデス

次はもう庇わないから今度はちゃんと自分で何とかしろよ、デスゥー」

「!、ソレってつまり

俺のこと一人前って認めたってことかよ?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

は、い、デ、ス」

「って!、そこは即答しろよぉおおお!!」

〔フガッ?!、シャウトモン!!?〕

「いつの間に!!?」

「わ"たしもいる"よおおおお"おお"!!!」

「わ!!、わ!!?、あるる!!?」

「うわあああああああんんんんっっっ!!!」

「ちょ、ちょっとぉ・・・・・・・・・ もうっ」

 

ブイモンとシャウトモンとの会話を切っ掛けにあの光景からの衝撃から立ち直った美空を大泣きしている幼馴染みの全体重が襲った。

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「マグ、ナ、モン」

 

 

 

一方、もう一組の幼馴染みもまた、やっと

 

 

 

「寄るな ドボカケ」

 

 

 

『!!?』

 

 

 

「「アルダモン!!?」」

 

 

 

向き合える

 

と、思っていた矢先

 

炎竜の融合魔人が両者の間に飛び込み参上。

 

 

 

〔マ、待ッテクレ!!〕

「マグナモンはもうあんなことしない!!」

「わかってるよミソラ」

「え・・・」〔フ、ガ?〕

「コレって、所謂『感動の和解』って奴なんだよな?

いくらオレが空気読めなくてもそれぐらいはわかるんだ

 

 

 

わかってても許せないんだ、オレは」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

「なんなんだよ、お前は?

 

あの時ブイモンを消そうとしたクセに

 

お前は知ってるのか?

 

この10年、何もしなかったお前の分までブイモンは寝る間も惜しんで飛び回ってたんだぞ?

 

その結果」〔「お前の同族にやられた」〕

 

「・・・・・・・・・は?」

 

 

 

 

「ば、バリスタモ!!?」

〔・・・・・・・・・ブイモンヲ想ウモン同士、チャント話シ合ッタ方ガイイ〕

「そ、それは、そうだけど

大丈夫なの?、アレ」

 

 

 

〔「八つ当たりなら他を当たれって言ってるんだよ

それとも、ニンゲンに寄生して始祖になれたからって調子に乗ってるのか?

『黒の逢魔』みたいに」〕

「そういうお前は手負いで成長期に退化しているブイモンに何をさせたんだ?

何でブイモンが武器を持っている?

さっきのもブイモンがやったんだろ?」

〔「・・・・・・・・・お前、相変わらずうるさいな」〕

「そういうお前の守護も相変わらずザルだな

障子の方がよっぽど守ってくれそうだ」

 

 

 

〔「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」〕

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

「《ブラフマシ」〔「《エクストリーム」〕

 

 

 

 

「だぁあああーーー!!!

やっぱダメだあいつらぁーーー!!!」

「は、早く止めないと!!」

「タンマタンマ☆

ここはオジサンに任せて☆」

「「「ガルムモンッ!!?」」」

〔ソレニ、マヒルトフタバモ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・大丈夫カ?〕

「だい、じょぶ、じゃ!、ねぇー!」

「はぁーっ、はぁーっ」

「お疲れマヒル

後はストラビモンでも大丈夫だから休んでて」

「う、うん、おねがい・・・」

 

 

 

アルダモンとマグナモンが一触即発の雰囲気へと陥っていると、背中に息も絶え絶えな舞台少女2人を乗せた機械狼が漸く到着

仔狼へと退化すると文字通り怒髪天している同胞の元へ臆することなく歩み寄る。

 

 

 

「炎の」

「光の、下がれ」

「お前が【アイツ】を許さないのは勝手だし

【アイツ】がかつてのことを謝らないのも自由だ

だけど、その場合誰が君達の分まで頭を下げると思う・・・

 

 

 

そこで土下座している最速殿だ」

 

 

 

「「

 

 

 

!!!???」『ふえええん!!??』

 

 

 

ぶぶいもん?やめようソレいますぐやめよう

わるかったオレがわるかったからやめよう」

 

 

 

そして、容赦無く事実を指摘。

 

すると、顔色を失ったアルダモンは一瞬でフレイモンに退化

 

泣き崩れるマグナモン+αを無視して全力で謝り倒すのであった・・・。

 

「ストラビモンあの構文知ってるの!!?」

「ララチャン☆ララチャン☆

そこ今ツッコむ所チャウチャウ☆」

「はっ!!、そうだった!!

美空ぁああああああーーーーーー!!!」

「『Yeeeeeah!』」

「へ?、ふあ!?」

「美空!!!美空ぁ!!!」

「よかった、ほんっっっとうに、よかった・・・!」

「つ、つかさ先輩と静羽先輩まで~?!」

〔流石ミソラ力持チ〕

「だな♪」

「えへへ♪」

「わ、わらってないでたすけてよぉ~!!」

 

竜族の混乱を余所にフロンティアの面々もまた混沌とした再会劇を繰り広げる。

 

 

 

〔「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

フッ」〕

 

 

 

この地上の風景を見下ろす白亜の像。

 

動かぬ筈のその口元が微かに上がっていたのは

 

余談である。

 

 

 

 







瀬を早み 岩にせかるる 滝川の われても末に・・・



一度わかれたってまた会えるさ、きっと何度でも
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