落として上げる戦法にしては落としの部分が足りない気もしますがお許しを。
ACZEROをクリアしてAC7のサントラ買ったので初投稿です。
「おっとぉ、ガラスはバレねえうちに修復~」
どういった原理かは知らないし知りたくもないが、先ほど砕けたガラスが逆再生フィルムを見ているかのように浮いて戻り、修復されていく。
「ゴルシ…言いたいことは沢山あるが…ここ一週間何をしていた?」
深く考えないようにしつつ、尋ねる。
「なにって…そりゃおめー、URAぶっ潰すための証拠集めに決まってんだろうがよ。上のつまらねえ意地でゴルシちゃん最愛のルームメイト消されてたまるかってんだ」
「…何だと?」
「お?アルがそんな間抜け面晒すとは珍しいじゃねーか。写真撮っていいか?」
どうせまた火星が云々の話が来るのかと思えば、至極真面目な理由が返ってきて目が点になる。一瞬目のハイライトが消えたように見えたが、彼女はすぐにいつもの表情になって私をスマホで撮り始めた。
「私のために行動してくれるのはうれしいが…ヤバい事していないだろうな?」
「あったりめぇよ!
「あぁ。色々と預かってきた」
どうやら私の知らないところで色々と準備してくれていたらしい。
「どーせアルは一人で抱え込んでどんだけ被害を少なくするか~って考えるだろうと思ってな。皆でちょっとずつ頑張ってみたんだ」
「確かにそう考えていたが…私はそんなに分かりやすいだろうか?…皆?アンタらだけじゃないのか?」
私の問いに、二人は笑う。
「意外とおめーを大事に思ってる連中ってのはいるんだよ。このゴルシちゃんもその一人だぜ!」
「同郷の奴らからの情報が多いぞ。いろんな奴に会ってみたが、全員が全員ウマ娘になったという訳ではないようだ。中には普通に人間やってるやつもいた」
「なるほど…同k…まて、ヒシスピード、ここにはゴルシが…」
ごく自然な流れで出自を自白するところであった。いや、ゴルシはもう知ってそうではあるが…。
「大丈夫だアル。少なくともオメーがココの住人じゃねえってのは知っているぜ。安心しな」
やはり知っていたようだ。もうなにも驚かない。前もそれらしいこと言っていたしな。
ゴルシが部屋の電気をつけ、机を出して私の隣に腰を下ろした。それを見てヒシスピードが話し始めた。
「それじゃあ改めて。ゴールドシップ、俺からいいか?…よし、俺は海外で傭兵をやる傍ら情報屋として活動しているイエローサーティーン…通称黄色の13からとある情報を貰ってきた。他の奴らのもあるが、それは後だ」
そう言って彼女は机の上に一つのファイルとICレコーダーを置いた。ファイルのタイトルは『
「こいつはフランスのシャンティイトレセン学園の帳簿、それの黒い部分の抜粋だ。ICレコーダーは重役の会話の録音。どうやら競バ産業の元締めであるフランスも上層部が腐ってるらしくてな、今の私じゃ無理だから代わりに頼むと言っていた」
これは…かなりの強カードがいきなり手に入ったな。そして奴は傭兵をやっているのか。少し羨ましいな。
「ヒシちゃんよぉ、イエローサーティーンと言えば結構前の凱旋門賞バだよな?発言力も結構あんじゃねーの?」
「確かにそうなのだが、本人曰く解決はしたいが面倒事に深入りしたくないらしくてな…それにもう十数年も前の凱旋門賞バだ。知らない奴も出てきているし、今を生きる私たちがやった方がいいと判断したらしい」
「…恐らく前者が本当の理由だろう。あいつも自由を求めていたクチだからな…」
私が苦笑しながら言うと、ゴルシが首を傾げて言った。
「アル、おめーはそのイエローさんとどんな関係なんだ?」
「そうだな、俺も気になる。あっちの関係者で知らん奴はほとんどいないくらいの有名人だからな」
「どんな関係…か。私は良き友人のつもりだった。まああいつが年齢差を考慮して私を敬っていたせいで周りからは子弟の様にみられることもあったがね」
懐かしい。一瞬あの地獄へ戻りたいと思ってしまった。
「この話はここまでにしよう。それで、フランスの情報はありがたいが、それではここ…日本のURA諸問題の解決に至らない気がするのだが」
「落ち着けミ…アル。情報はまだある。今度はちゃんと国内の情報だ。情報屋のフルバンド…第444航空基地に居たメンバーの一人だ。そいつからは…これ、URAの幹部同士の会話の録音だ。今年の賄賂収支についてだな」
第444航空基地…?随分と不吉な数字の並びだな…。
「…あぁ、444はアンタがトリガーと初邂逅した時に彼が所属していた航空部隊だ。懲罰部隊だよ」
「あのバラバラ部隊か。懲罰…通りでな。ん?という事は奴は犯罪者だったのか?」
犯罪者に墜とされたのか…?私は…。
「あぁいや、あいつは冤罪だった。他にも冤罪の奴は結構いたって聞いていたぞ。あの時の裁判は体の良い駒を作るために有罪にされ易くなっていたからな」
オーシア側も相当腐っていたようだな…だが、良かった。トリガーが罪人ではなくて安心した。
「それと情報をくれたフルバンドは同士討ちで死んだから、アンタが気にする必要はない」
「それは助かる。気が楽というものだ」
“これで俺は終わりだな”といって空の紙袋を振るヒシスピード。それを見たゴルシが待ってましたとばかりにパソコンと書類を取り出した。お前今何も持っていなかったよな?どっから出したそれ。亜空間か?
「私のターン!ドロー!手札のパソコンを通常召喚し効果発動!」
そう言って彼女は電源ボタンを押した。
「パソコンの効果にチェーンして書類の効果発動!すべての書類を特殊召喚!」
そう言って彼女は机の上に書類を綺麗に並べ始めた。
「ターンエンド!」
「先攻だったのか」
ヒシスピードがそう突っ込むが、私にはよく分からない。恐らくカードゲームだとは推察できる。
「まあそれよりこれを見てくれ。私が情報屋から買ってきた…というより頼まれた情報なんだけどよ」
そういう彼女に従い、机の上に広げられた書類、パソコンに映し出された物を見る。書類の方は会計記録のコピー(黒)と政府や名家の一部との取り決めのコピー(黒)、パソコンの方はURAトップと幹部らともう一人の男の会議の映像だった。
映像を再生してみると、次のようなことが流れた。
『今年も大豊作だったな。名家の活躍ぶりには毎年助けられいる』
『まあ今年は寒門の出で活躍したのがいませんでしたから、私たちの仕事も少なくて済みましたね』
どうやら去年のもののようだ。
『名家だけ活躍していればこちらに金がたんまり入ってくるのだからな。こちらの儲けにあまり繋がらない奴らはいらんのだよ』
これはトップの発言だ。日本のレース産業を担っているトップの発言にしては些か軽率が過ぎる。…まぁ、腐敗の原因はこいつがロクデナシなせいだろうな。上が腐っていると腐った部下しか残らんものだ。
『来年はどうされるんすか?もし寒門で実力のあるやつが来た場合は…』
カメラからは後頭部しか見えない男の発言に対し、URAのトップは顎に手をやって考え、口を開いた。
『潰せ。まだ前の寒門ブームが残っている。下剋上を起こして民衆を沸き立たせるのは数年後で十分だ』
『どのように?』
『いつものパターンでいいだろう。…そうだ、キミはまだここに来たばっかりだったな。説明しておこうか。頼む』
トップが指示すると幹部が資料を持って男の前に置いた。
『それが失脚へのルート一覧だ。いろんな方法があるが…来年はこれだな、記者会見の延長による世論操作だ』
『なぜ分かるんです?』
その問いに対して幹部が口を開く。
『来年はシンボリ家の親戚にあたるウマ娘がデビュー予定です。その子は足が弱いと聞いています。恐らくどこかでケガをするでしょう。もし寒門に実力があるならその子と同じレースに出ているはず。ケガについてケガした側に記者会見を開かせます』
『…すると?』
『名家の方は自滅と発表するでしょうが、世間はそれで納得しないはず。そこで寒門の方が急いで記者会見を開こうとするが、その許可を私たちは下ろさない。そうすると世間は寒門に対して懐疑的になるでしょう。そいつはなぜ記者会見を開かないんだ、とね。SNSで何かやろうとすれば私たちが規制すればいい。…そして、世論が寒門に対しマイナスに傾きかけたところで記者会見許可を出します。寒門は一生懸命弁明しようとしますが、この時点では何を言ってもマイナスになる、そこで世論がさらに傾き、引退を余儀なくさせるという作戦です。我々の常套手段ですね』
『ヒュゥ…怖い怖い。しかし、寒門を潰すためといっても名家の子のケガはいいんですかい?名家からしたら痛手なんじゃ?』
男のもっともな質問にトップは軽く笑った。
『分かってないなァ…別にその子がケガをして再起不能になろうが名家はどうだっていいんだ。大事なのは名家の権威を持続させ続けることだ。何もその子は名家最後の一人という訳ではないのだからね。その子の選手生命が潰えたのなら新たな子を名家は送り込んでくるだろうさ。寒門さえ潰せば私達は安泰、という訳なのだよ。所謂コラテラル・ダメージというものだな』
後頭部しか見えない男は手元に軽くメモをしたようだ。そしてここで話されていることは今の私に対して行われている工作の内容とみて間違いないだろう。実に安い且つ博打要素が強い手段ではあるが、私には効果的である。
そして、URAだけでなく名家の方もグルだとは…。選手生命を…その子の一生に関わることを手段としてしか見ていない奴らだ。決して許すことはできない。
その後の映像は他愛ない会話で終わっており、最後に後頭部しか見えなかった男が立ち上がり、カメラの方へ歩いてきて、そこで映像は終わっていた。どうやら荷物にカメラをこっそり仕掛けていたらしい。となると、この男はこっち側か。
「私のターン!ドロー!」
「相手のターンはどうした」
映像が終わるや否や、ゴルシはまた新たに書類を取り出し、机に置いた。それは先程男の前に置かれていた寒門失脚マニュアルそのものであった。
「以上が私が情報屋からもらってきた情報だ。ここにある情報全部をまとめたサイトは作っておいてくれたらしい。このQRコードからアクセスできるってよ」
そうしてさらに大きく印刷されたQRコードが机に置かれ、情報は出そろった。そのQRコードの裏面には“情報屋ラーズグリーズ”の文字があった。…まさかな。
「…ありがとう。明日は、まず一通り弁明した後、情報開示タイムでいいだろうか?意見は?」
「ないな。それでいいだろう」
「バトルフェイズに移行!ダイレクトアタックだ!」
二人の同意(?)も得られた。あとは資料を読んで、明日に備える。
ーー決戦は明日、記者会見で。全世界に、革命を。
明日は俺の担当…アルカンジュの記者会見の日だ。トウカイテイオーの記者会見の後すぐに開こうと思っていたのだが、何故か許可が下りず一週間も引き延ばされてしまった。アルはどうやらもう諦めているようで、いつもの調子ではない。どう打開するかではなくどう被害を最小に抑えるかを思案しているあたり相当まいっているのだと…思う。もともと彼女はあまり人を頼らない性質だというのは知っていたが、この状況でも頼られないとなると…少しばかり寂しい。いや、聡明な彼女の事だ、私にできることが少ないと理解しているが故の事なのかもしれない。
「…はぁ…。どうしてこうも俺は無力なのか…」
目の前の記者会見資料を睨みながら呟く。今の俺は完全にお荷物だ。自分が嫌になる。
その時だった。もう消灯時間はとうに過ぎ、日付も変わったというのに、スマホの通知が鳴る。この端末は事務用であるため連絡先はごく少数しか入れていない。いったい誰が…?
「アル?」
通知の主はこの端末で一番やり取りが多い彼女だった。内容は…
確認頼む。解決の糸口を見つけた。
資料.zip
中に記者会見での段取りの大まかな予定も入れておいた。不備があったら言ってくれると嬉しい。
見ればわかる。頼りにしている。
一緒に革命を起こすぞ
+ Aa
既読つかねぇし!いや待てなんだこの資料は、どこから手に入れた!?…落ち着こう。とりあえず資料を熟読して、話はそれからだ。
ー10分後ー
よし潰す。URA潰す。この悪しき流れを完膚なきまでに叩きのめしてやる。いやぁ!明日が楽しみだ!いや、今日か!興奮で眠れやしない。
夜が明けた。現在時刻は午前6時。記者会見開始は午前10時から。休日であるため多くの人が見るだろう。まずは一通りの弁解、理解を得たところで情報開示タイムだ。
私にかけられた疑惑は「領域のせいでトウカイテイオーが骨折をしたのではないか」という一点だ。記者の誰かに領域を体験させれば疑惑は晴れるであろう。その記者が認めないようなら会場全員にやってやるまでだ。
普通領域というものは走っているとき、極限の集中状態でのみ出るもの、出せるものだ。だが私はそうではない。如何せん中身が前世で慣れ親しみすぎたものなだけにいつでもどこでも出すことができるのだ。実証はできまい、とタカを括ってふんぞり返っているURAには効くだろう。
恐らく奴らも会見を見るはずだ。流れを悟って会見を中止にしようとするかもしれないがもう遅い。一部のマスコミはURAの息がかかっていて表現規制を行うかもしれないが、参加名簿の中には月刊トゥインクルがいるから大丈夫だ。恐らくはあの乙名史女史が来る。何も心配はいらない。
そうだ、昨日トレーナーに送った文書の反応は…
『よし!一緒にURA潰すぞ!』
どうやらノリノリのようだ。彼は人一倍正義感が強いからな、こういった時は大いに頼れる人物だ。
さて、腹が減っては戦はできぬと言う。まずは食堂に飯を食べにでも行こうか。
ーーー
時は過ぎ午前9時半。私とトレーナーは記者会見の現場に到着した。もちろん、真正面から行けば今回参加できなかった奴らに絡まれるので裏からこっそりと、だ。会場のセッティングはバッチリ、記者たちはもう席についているようだった。その中にはやはり乙名史女史の姿も確認できる。一安心だ。
「どう?アル。緊張のほどは」
トレーナーがにこやかに話しかけてきた。昨日のメッセージを見て心持ちが変わったようで、獰猛な笑みを浮かべている。少し怖い。
「これから革命を起こそうというのに、緊張しないわけがないだろう?…だが、楽しみという感情の方が上回っているな」
「アルらしいね」
私は手元の書類に目を落とす。昨日ゴルシがくれたものだ。全く…よくまぁここまでの物を秘匿していたな。普通は内部告発がありそうなものだが…。
「アルカンジュさん、小林トレーナー、そろそろお時間です。移動をお願いします」
今日の司会者が私たちを呼ぶ。さぁ時間だ。
ーーー
ステージ上に設置された机に座り、報道陣を見据える。懐疑の視線を向けるもの、憎悪の視線を向けるもの、様々な視線はあれど好意的なものは少ない。
『これよりアルカンジュさんの記者会見を始めます。では早速、アルカンジュさんお願いします』
「了解した。私にかけられた疑惑は『私の領域によってトウカイテイオーがけがをしたのではないか』という1点に尽きるはずだ。まずここで異論はあるかね?」
声は上がらない。
「ここで私が御託を並べたとてあなた方は納得しないだろう。故に今回は実践をもって安全性を示すことにした。私の領域を体験させるという事だ。まずは志願者を募ろうと思う。誰かいるだろうか」
手が数か所で上がる。その中には乙名史女史も含まれていた。
「では今手を挙げた方は最前列まで来てほしい。領域自体はここに居る全員に見えるから証明になるだろう。私の領域で被弾してなおケガをしていないのなら私がケガをさせたことにはならない。ここまでで異論は?」
記者たちが移動し、椅子に座る。手が一つ挙がった。
『ではそこの方』
「はい、月刊○○のーーーーと申します。ケガをしないならどうなるのでしょうか?」
おっと、説明を忘れていた。
「並の人間であれば極度の疲労に襲われる。私の領域内での被弾の主作用はスタミナを削ることだからな」
「なるほど…ありがとうございました」
志願した記者たちの準備が出来たようだ。乙名史女史に至っては目を輝かせている。立ち上がってしゃべりだしていないあたり頑張って欲望を抑え込んでいるのだろう。
「それでは実演に移る。…行くぞ」
瞬間、屋内であったはずの記者会見会場は蒼い空の上へと変化する。私と目の前の5人の記者のみが戦闘機として出力されている。Su-30SMが空中で静止しているのは私とて違和感しかないが、仕様なので諦めるしかない。所詮幻影にすぎないのだから。記者たちの機体は大体がアメリカ機だ。一人だけレシプロ機がいるが…。
『今からミサイルを放つ。もろに当たるだろうが実害はない。安心してくれ。もしケガをしたのなら賠償しよう』
戦闘機に乗ったことで無線越しとなった私のセリフに記者たちが了解の無線を返してきた。
『FOX2』
まずは2発。1発ずつが最初の二人のコックピットに向かって飛んでいく。爆炎が上がり、戦闘機は黒煙を噴き始めた。
『FOX2』
もう2発。今度は翼やエアインテークに向けて発射した。2機は翼、エンジンから火を噴いた。
『FOX2』
最後の1発。単発レシプロ機に向けて。元気に回るそのプロペラに被弾した瞬間、機体全体が炎に包まれた。
『領域を解除するぞ‥‥ふぅ、疲れた」
領域を解除した私の目の前には、椅子に座ってぐったりとしている記者たちの姿があった。だが、その中の一人はすぐに回復して立ち上がった。
「素晴らしいです!!!」
あぁ、どうやら情報開示はもう少し先になりそうだ。
ーー
ー
ー
ーー
あれから乙名史女史の語りが十数分続き、結果として私の領域にケガをさせる要因はなかったという事が証明された。始まる前は悪意ある視線ばかりだったが、今はそうではない。ほとんどの記者は私の領域を認めたようだ。そんなところで、一つの質問が上がった。
「なぜすぐ記者会見を開かなかったのですか?早めに開けばもっと早く誤解を解けたのではないのでしょうか」
ーーーきた。この質問を待っていたのだ。
「端的に述べればURAが開催を許してくれなかったのだ。私達トレセン学園の生徒が記者会見を開くにはURAの認可が必要だろう?」
途端に会場がどよめきに包まれる。
「まぁこういっても信じない人も多いと思って証拠を少しばかり用意してきた。トレーナー、お願いしていいかな」
「もう準備できてるよ。…皆さん、こちらの画面をご覧ください」
記者たちが思わぬ特ダネに目を光らせ静まったところで、昨日確認した動画を再生した。
その後の展開は早いものだった。マスコミはこういったネタが大好物だ。たとえURAの息がかかっている者がいたとしても容易く裏切るだろう。現に妨害は一つも行われていない。皆が食い入るように見入っている。
URA幹部同士の会話、昨晩部屋で見た情報屋ラーズグリーズ提供のトップの動画を流し終えたときには質問の手が我先にと挙がっていた。
『みなさん、落ち着いてください。ちょっと、アルカンジュさん!?どうするんですかこれ!?』
「まぁ落ち着け」
私は席を立ってQRコードの紙を掲げ、こう告げる。
「記者の方々、まずは落ち着いてほしい。今配っているQRコードは今しがた流した音声、動画はもちろんそれらを裏付ける書類のPDF類がまとめられたサイトへアクセスするためのものだ。ぜひ
私のこの言葉を最後に記者会見はお開きになり、襲い来る質問の嵐から「サイトから調べろ」の一点張りで逃げ、私はトレセン学園へと帰還した。
ーーー
「感謝ッ!!」
そんな私を学園で待ち受けていたのは、満面の笑みで扇子を広げた理事長とその秘書、ゴルシとヒシスピードだった。
「アルカンジュ、小林トレーナー、よくやってくれた!私ではURAを叩くことができなかったのだ。どうしたものかと悩ませていたが…友人と協力して見事疑惑を晴らしただけでなくURA告発をやってのけた!トレセン学園の理事長として敬意を表したい!」
「アル~、上手くいったなァ!」
「ミ…アル、ナイスだ。午後には世間の話題が書き換わっていることだろう」
ゴルシが私に抱き着き、ヒシスピードは清々しい笑顔をしていた。トレーナーは理事長たちと話をしている。
「それはそれとしてアルカンジュさん…」
理事長秘書の駿川さんが私に近寄ってくる。いい笑顔だ。
「どこから情報を手に入れたのか、説明してもらいますよ?まさかとは思いますがヤバい事はしていないでしょうね?」
まぁ、こうなるな。全く…忙しい日々が続きそうだ。
序盤を書いた日と、後半を書いた日が違うので読みにくいかもしれませんがお許しください。次回はスレ回の予定です。
私事ではありますが、この度これまで私を苦しめていたものが消え去りました。よって順次投稿を再開していこうと思います。これからもよろしくお願いします。
ひゃっはぁぁぁエスコンやり放題だぜうおらぁぁぁぁぁぁ!