エース娘コンバットダービー   作:Jeep53

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前の話で遊戯王回を書くみたいなこと言いましたがこれがエスコン小説であったことを思い出したので止めました。タイトルが思いつかない。ついでに内容も。だから数少ない読者に頼ることにした。


MISSION 28 「HANGER」

 身体を貫くような暑い日差しを浴びながら、私はトレーニングに励んでいる。合宿も既に開始から2週間がたち、合宿のために組まれたメニューをこなすことに苦痛を感じなくなってきたころである。私は本格化が始まっていたせいかトレーニング効果が他人より大きく、やりがいがあるとトレーナーがこぼしていた。苦痛がないのは成長のおかげであろう。

 そんな中いつも通り正午に近い砂浜で用途がわからないほど大きなタイヤを引き摺っていたところ、トレーナーが手元のバインダーとスマホを交互に見やりながら悩んでいるのが目に入った。彼はそのあと何かを決心したようにこちらへ向き、小走りでやってきた。

 

「何か用か?」

「そろそろ違うトレーニングをと思ってね」

 

それはいい。タイヤ引きとランニングと遠泳にも飽きてきたところである。

 

「それで、内容は?」

領域(ゾーン)の強化だよ」

 

ーーー

 

 先ほどまでとはうって変わって涼しい室内で私はトレーナーから説明を受けている。どの世界もエアコンは偉大である。

 

「普通、領域の強化というのは領域を数多く発動することでそのものの効力を強化するというのが一般的なんだけど、アルの領域はほかの領域とはちょっと違っているからトレーニング方法も違うんじゃないかな、と思ってここしばらく調べていたんだよ」

 

それでスマホとにらめっこだったのか。なるほどな。

 

「それで、前例がないかどうかを調べたんだ。そしたら予想通り、アルのようなタイプの領域は強化方法が若干異なるんだ」

「どのように異なるんだ?」

「うーんとね、一般的な領域は自分にのみ作用するフィールドを作り出すんだ。その過程で他者にデバフを撒いて蹂躙することはあれど、基本は自分を強化するためだけのフィールドなんだ。だけどアルのようなタイプは違う。もちろんフィールド自体に効果もあるけれど、自分のフィールドで戦うことを相手に強制するのがアルの領域、つまり相手もアルへ挑戦することができるってことが最大の特徴だ。テイオーから受けた機銃掃射がいい例だね」

 

……!なるほど。そういうことか。

 

「一般的な数をこなす領域トレーニングでは展開するフィールドしか強化されない。私に必要なのはそのフィールドで相手を圧倒するための手段を増やすこと、そうだな?」

「そういうこと!さすがはアルだね。分かってくれて助かるよ。もちろんフィールドそのものの強化もやるけど、最優先は自分の手数を増やすことだ」

 

確かに、現状私が領域で使うことができる手段は機体常備の機関銃(GUN)通常ミサイル(AAM)の二種類だけだ。今までは…というか東京優駿が初披露だったから対策されようがなかったが、今後は私の領域に合わせてくる相手が出てきてもおかしくはない。基礎能力だけでなく、領域の強化も必須であろう。誠に盲点であった。

 

 となると主に習得するべき兵装はAA(空対空)だろう。あのレースでは取り込んだウマ娘すべてが戦闘機になったのだから。

 

「ということで現実の戦闘機に使われている兵装一覧をまとめてきたんだけど…」

「…受け取っておこう。感謝する」

 

全て知ってはいるが…彼の行為を無下にはできない。ここは受け取っておこうではないか。ご丁寧に対空から対地、対艦…その他、いろいろとまとめられている。ありがたいことだ。

 

「それじゃ、今日の午後から領域のトレーニングに入ろう。室内でのイメージトレーニングが主になるから、暑さとかは心配しなくていいよ。これまでやってきていた毎日のトレーニングは最低限のメニューだけにして、こっちを優先しよう。ただ、テイオーたちにあまり感づかれないようにね?」

「…善処はする」

 

無理だろう。聡い彼女らのことだ、すぐに気づくはずだ。

 

 不意に、くぅ、と腹の虫が鳴いた。昼時である。

 

「トレーナー、飯時だ。行こう」

「ん?あぁ了解。行こうか」

 

今日の昼食は何だろうか。夏といえば、と言ってこの前出された冷やし中華もよかったが、今日はなんだかがっつりと食べたい気分だ。揚げ物でも出てくれればいいのだがな。

 

ーーー

 

 昼食のチキン竜田丼は大変美味であった。腹も膨れ、私はとても満足である。相変わらずの食欲であったスペシャルウィークには呆れたがね。屈託のない笑みでおいしそうに食べるものだから、止められなかった。

 閑話休題。今はエアコンの効いた部屋で瞑想中、と言っても領域を出しながらの瞑想故楽ではない。目を瞑り、瞼の裏に描かれる空をSu-30SMで駆ける予定だ。目を開けるとただのホバリングだが、閉じているとどうやら自由に飛び回れるようなのだ。これを利用して訓練をすることにした。

 今は離陸前を思い描いているため私は(ウマ娘)の姿で格納庫で愛機を見上げている。今更ではあるが、こんな華奢な体で機体に向き合っているという事実に違和感を感じる。前はもっと目線が高かったはずなのにな。さて、私は今出撃前の兵装確認にあたっている。記憶として存在するため、形式上すべての兵装がそろっているはずだが、飛んでみて使えるかどうかは別だ。とりあえずは通常ミサイルと似た空対空の兵装を選んでみようじゃないか。さて…何があるかな。




短い(確信)。Wi-Fiを導入したからようやく小説が書けます。これからもよろしくです。

実際に30に装備できないとか言わないで(小声)

SELECT SP WEAPON ”選択した期待に応じた特殊兵装を選択することができます”

  • HCAA(高速リロード多搭載ミサイル)
  • SAAM(セミアクティブ長射程)
  • QAAM(高誘導)
  • 4AAM(1~4目標同時ロックオン可)
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