「おぉ、こいつがあったか」
格納庫で私の目に最初留まったのは4AAM「R-77」。1~4個の目標を同時にロックすることができる空対空ミサイル。通常ミサイルよりも射程が長くとても使いやすい一品だ。前世ではこれより上の6AAMを使っていたころもあったが、リロードの速さを考慮すると同時ロック系ではこいつが一番使い勝手が良い。
この
ほれ、そうこう考えている間に翼下に4AAMが装備された。これで準備は万端だ。通常ミサイルに比べて武骨なその見た目はいつ見ても安心感がすさまじいな。まぁ、
どうしたものか、あいつを思い浮かべたら急に4AAMが頼りなく見えてきてしまった…。
切り替えようじゃないか。大丈夫だ、この世界にあいつはいない。いるのはヒシスピードとリット、フギンとムニン。そして彼女らは私との戦いに出てこない。…よし、大丈夫だ。飛ぼう。
外の世界と隔絶されたコックピットの中は静かだ。
そしてそこに
若干やけくそ気味にスロットルを絞り、機体を加速させていく。十分な速度に達したところで、操縦桿を引き、空へと上がる。
「…よし、衰えてはいないな」
むしろ、体のつくりが変わった分楽に離陸できたような気がする。気のせいだろうか?
さて、高度は十分。眼下には雲が広がっている。そろそろ始めるとしよう。仮想敵のイメージは…そうだな。開戦直後に出会った部隊位の実力のやつを数機…よし、出現したな。便利なものだ。
実際のレースを想定して私が彼女らを追うように、後ろについたら、特訓の始まりだ。相手は5機。まずは1機、肩慣らしとして通常ミサイルで相手させてもらおうじゃないか。
最後尾の機体に…よし、ロックだ。
「FOX2」
AAMが煙の尾を引き、眼前の機体に着弾する。機体は黒煙を吹いて落後していった。ふむ、では次は4AAMだ。特殊兵装に切り替えのボタンは…よし、変わらずここにあるな。
ピピッ
兵装が切り替わり、HUDはチチチチチチ…という音でロックが完了している旨を私に教えてくれている。やはり長射程はいい。近づかずとも相手に攻撃ができるのだから。
「FOXt…おや?」
引き金が押し込めない。どうした?さっきの通常弾の時は軋みもなく押し込めたではないか。何故だ?
考えてみよう。前世と違う点を挙げて…ダメだ、キリがない。違うことだらけすぎる。まず私が変わっている事、ここが領域であり、いわば幻影であること…。
うん?もしかしてだが、思考が足りないのではないだろうか。4AAMは久しく使っていない。頭の中でイメージが固まっていないと領域にて何かを成すのは難しいと以前トレーナーが言っていた。つまりだ。自分の中で4AAMはこういう動きをする、というイメージを固めることができればこの引き金も動くのではないだろうか?
となればやることは一つ。4AAMは翼下から切り離され、わずかな自由落下の後ブースターに点火、そのまま高速で相手に向かって飛翔、着弾とともに通常弾以上の爆発を起こし、相手を…ここで死というと現実になりかねん。そうだな、相手に致命傷を負わせる。これでいいだろう。*1
「FOX3」
引き金を押し込む。今度は引き金が素直に動いた。先ほどよりも大きな音がなり、4つの光を伴う煙の筋がそれぞれの目標に向かって高速で飛翔していく。…命中。比較的大きな爆炎が上がり、4つの機影が雲の下へと黒煙とともに墜ちていく。この機体が墜ちていくとき特有の音は何度聞いても好きになれない。
念のためにもう一度、やっておこう。
想像すれば、目の前には4機の敵が出現する。距離的にも、ロックは完了しており後は引き金を押し込むだけの簡単な作業だ。
「FOX3」
結果は変わらず、先ほどと同じ。4機きっちり撃墜だ。だがこれが万が一実戦で失敗したらと考えると…
ーーー
ーー
ー
~4時間後~
ー
ーー
ーーー
よし、隊長クラスの敵もR-77のみで何とか対応できるまでに感覚を戻せたぞ…。これで実戦で使えなくて困るということは絶対にないであろう。熟練度で言えば100%だな。
『…ル』
…おや?何か聞こえた気が…?
『…ル、アル、アル!」
目を開ける。目の前には私の肩をつかみ、心配そうにのぞき込むトレーナーの姿があった。
「トレーナー?」
「あぁよかった。呼びかけても全然反応しないし、かといって寝てるようじゃなかったからめっちゃ心配したよ…。どうしてそんなに深く入り込んでたんだい?」
「いやなに、隊長クラス…ゲームのボス級の相手を威力は大きいが追尾性と速射性に欠けるミサイルのみで倒す練習をしていたのでな」
”うわぁ”と言いたげな顔をするトレーナーから目をそらし、窓の外を確認する。空は茜色に染まっており、今が夕方であることが確認できた。かなりの時間を瞑想での鍛錬に費やしてしまったようだ。
「安心したまえ、ちゃんと勝利したさ」
「そこじゃない…」
呆れたようにため息をついたトレーナーは私の肩から手を放し、目の前に座りなおした。
「領域の鍛錬に励むのはいいんだけど、時間を設定してその時間が来たら休むようにしたほうがいい。領域を出し続けることは通常不可能とされるくらいに脳に負担がかかる行為なんだ。俺としては4時間近く出し続けて頭痛の一つも訴えないアルに驚いているよ」
頭痛…?むしろ快感に満ち満ちているのだが…?
「はは…その顔は分かってないな?ほんとにすごいよアルは。こんな新人の俺にはもったいないくらいの逸材だ」
トレーナーは自嘲気味にそういう。
「それは違うな」
私はそれをとっさに否定していた。
「トレーナーがいなければ、私は学園に入ることも、正規レースのトラックを踏むことさえ適わなかった。さらに、テイオーやマヤをはじめとするライバルに出会うことさえなかった。私を
トレーナーの目をまっすぐに見据える。彼の瞳が少し見開かれた後、いつもの笑顔に戻った。
「アルは…優しいんだね。ありがとう。これからもいいトレーナーでいられるように頑張るよ」
「そうだ、それでいい。トレーナーはもっと自信を持つべきだ」
ヒグラシの鳴き声が聞こえる夏の夕方の部屋に、二人の小さな笑い声が響いた。
ーーー
「ところでアル、何を習得したんだい?」
「あぁ、4AAMだ。練習のし過ぎで途中で6AAMに進化してしまったがね」
「進化!?」
トレーナーが驚く。その気持ちはよくわかる。私だって驚いたからな。そして原理は不明だ。何故だか知らないができたのだ。きちんと戻せたから良しとしたがね。場合によって使い分けることになりそうだ。
「ようお二人さん、取り込み中悪いがちょっといいか?」
そういって部屋に入ってきたのは沖野トレーナーだ。
「沖野先輩どうしたんですか?」
「んにゃ、晩飯の知らせってだけだ。準備ができたら来てくれ」
そういって沖野トレーナーは部屋から出ていった。今日の晩飯はいったい何だろうか…?
短いとかオチが雑だとか言わないで(小声)
という訳でおじいちゃん4/6AAM習得です。Su-30SMの兵装、ゲーム準拠なら6AAMだからね、習得してもおかしくないよね。うん。
アルカンジュの性能について、作者もちょっと把握しきれなくなってきたのでここで整理させてください。
※MISSION 8より抜粋
SRスキル『アフターバーナー』
自信のスタミナ消費量をn倍にし、超加速する。加速度はスタミナ消費速度に依存する。(nは1以上の任意の整数。最大は現在5)
Rスキル『フルスロットル』
自信のスタミナ消費量をわずかに上げ、速度をわずかに上げる。
※MISSION 17より抜粋
SRスキル「エース」:レース出走時、スピード・スタミナ+50
Rスキル「AAM」:前を走るウマ娘のスタミナを削る
※MISSION 18より抜粋
固有スキル「いつか見た空」
持続時間
:任意の場所で発動、集中が続く限り持続する。
主要効果
:共通:最終直線で発動した場合、補佐効果の効果が上がる。
:Lv1:HUDを淡く自身の視界に表示する。
:Lv2:HUDを自身の視界に表示する。
:Lv3:レース出走者全体を包み込む自身が思い描くフィールドを展開する。
:Lv4:レース場全体に自身が思い描くフィールドを展開する。
:???:Unknown
補佐効果
:このスキルを発動している間は巡航速度が少し上がる。速度上昇割合は領域レベルに比例する。
:このスキルを発動している間に発動した既存スキルは効果が上がる。効果上昇割合は領域レベルに比例する。(例:
:このスキルを発動している間は兵装スキルが使用可能になる。(Lv3以上限定)
:このスキルを発動している間、フィールドに取り込まれた相手は威圧耐性が減少し、集中することが難しくなる。さらに、巡航速度をわずかに下げる。(Lv3以上限定)
:このスキルを発動している間、フィールド内の相手の視界には常時軽い警告が表示され、兵装スキルにロックオンされるとけたたましく鳴り響く。(Lv3以上限定)
兵装スキル:
AAM:標準的な赤外線誘導ミサイル。命中した対象のスタミナを削る。
はい。今回はこの兵装スキルに4/6AAMが追加になります。MISSION 17にあったRスキルAAMは兵装スキルと考えてもらって大丈夫です。ウマ娘風に書き表すのならば…
4/6AAMのヒントレベルが5上がった!
といった感じでしょうか。上記のことをまとめ、追記すると以下のようになります。
Archange
STATUS:Unknown
-SKILLS-
SR『アフターバーナー』:自信のスタミナ消費量をn倍にし、超加速する。加速度はスタミナ消費速度に依存する。(nは1以上の任意の整数。最大は現在6)
SR『エース』:レース出走時、スピード・スタミナ+50
-UNIQUESKILL(ZONE)-
SSR『いつか見た空』Lv.2
持続時間
:任意の場所で発動可能、集中が続く限り持続する。
主要効果
:共通:最終直線で発動した場合、補佐効果の効果が上がる。
:Stage1:HUDを淡く自身の視界に表示する。
:Stage2:HUDを自身の視界に表示する。
:Stage3:レース出走者全体を包み込む自身が思い描くフィールドを展開する。
:Stage4:レース場全体に自身が思い描くフィールドを展開する。
:???:Unknown
補佐効果
:このスキルを発動している間は巡航速度が少し上がる。速度上昇割合は領域レベルに比例する。
:このスキルを発動している間に発動した既存スキルは効果が上がる。効果上昇割合は領域レベルに比例する。(例:
:このスキルを発動している間は兵装スキルが使用可能になる。(Stage3以上限定)
:このスキルを発動している間、フィールドに取り込まれた相手は威圧耐性が減少し、集中することが難しくなる。さらに、巡航速度をわずかに下げる。(Stage3以上限定)
:このスキルを発動している間、フィールド内の相手の視界には常時軽い警告が表示され、兵装スキルにロックオンされるとけたたましく鳴り響く。(Stage3以上限定)
兵装スキル:
AAM:標準的な赤外線誘導ミサイル。命中した対象のスタミナを削る。
4/6AAM:1~4、または1~6個の目標を同時にロックすることが可能な長射程高威力ミサイル。追尾性は普通。命中した対象のスタミナをかなり削る。
フォント機能テストを兼ねてまとめてみました。こうしてみると強そうですね。普通のスキルが少ない気がするから習得させなくちゃ…(使命感)
それと領域について一つ。主要効果の段階をLvとして今まで表記していましたが、Lvだとウマ娘の育成イベントであるバレンタインなどで上がる固有スキルのLvと被ってしまうということに今更ながら気づいたため、Lv→Stageとさせていただきます。紛らわしくてすみませんでした。
後書きがさらに長くなりますがご容赦を。今合宿中はもう一つ兵装スキルを習得させるつもりです。その候補を絞りましたのでまたまたアンケートです。よろしくお願いします。
SELECT SP WEAPON ”選択した期待に応じた特殊兵装を選択することができます”
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HCAA(高速リロード多搭載)
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QAAM(高機動高威力)
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LAAM(超長射程高威力)