東方龍優録番外編『インフィニット・ストラトス〜赤き龍と黒き騎士〜』   作:餡 子太郎

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どうもです。

学園祭前です。

それではどうぞ。


生徒会長とは最強であれ、ってね

 

〜IS学園・廊下〜

 

一夏「悪い!待たせた」

 

龍騎「別に気にするなよ」

 

放課後、いつもの訓練を受けようとしたのだが、一夏が課題を出し忘れた為、職員室へ提出しに行ってるのを付き添っていた。学園祭の準備は順調に進んでいるので、心配無く訓練を受けられるから有難い。

 

龍騎「ほら、さっさと行くぞ」

 

一夏「おう!」

 

そう言ってアリーナに向かおうとすると、

 

楯無「やぁ♪」

 

後ろから声を掛けられた。俺と一夏は振り向くと、其処には楯無が立っていた。

 

一夏「生徒会長........」

 

楯無「水臭いなぁ、楯無で良いわよ」

 

一夏「はぁ........」

 

楯無で良いって........、お前仮にも生徒会長なんだから礼儀正しくしないといけないのでは?

 

龍騎「........んで何の用な訳?」

 

楯無「実はね、一夏くんのISコーチをしてあげようと思ってね」

 

一夏「はい?」

 

どう言う風の吹き回しだ........?

 

一夏「でも俺、結構コーチ居るんですけど........。それに今だって龍騎や黒騎にも訓練してますし」

 

楯無「確かに霧影くんとアルカードくんの実力は知ってるわ。多分、二人が本気で戦ったら私でも勝てないかもしれないわ。挙げ句の果てにはあのブリュンヒルデより強いかもしれない」

 

楯無は手に持っている扇子を広げてパタパタと仰いでいる。扇子には『規格外』と書かれていた。規格外は一言余計で、ブリュンヒルデより強いってのは買い被り過ぎだ。

 

楯無「それにね、霧影くんとアルカードくんの指導も良いけど、偶には"第三者"の意見も聞く事も大事よ?二人の技術だけじゃなく、他からも得られるものもあるの。だから私も一夏くんのISを指導して上げるって事が目的よ。貴方も強くなれるし、私も更に高みを目指せる、一石二鳥ってやつよ」

 

楯無の言葉に一夏は悩んでいるが、俺は口を開けたまま固まってしまった。こいつ以外と生徒会長らしい事するんだな」

 

楯無「以外って何よ!」

 

あやべ、声に出てた。

 

龍騎「まぁ確かに楯無の意見は一理あるな、誰にでも戦い方とか考え方とか人それぞれだし、良い機会だと思うぞ?」

 

一夏「........やっぱり、そう思うか?」

 

龍騎「ああ、引き受けるかどうかはお前次第だ」

 

受けるなら自分の時間が作れる訳だし、有難いっちゃあ有難い。

 

一夏「........お願いしても良いですか?」

 

楯無「決まりね♪」

 

そう言って楯無は扇子を畳むと、着いて来いと指示する。

 

 

〜武道場〜

 

俺と一夏は黙って着いて行くと、辿り着いたのは武道場だった。

 

一夏「な、何で武道場?」

 

龍騎「........あれだろ?身体能力向上と護身術を身につける為の」

 

楯無「御名答、まず一人ずつ私と勝負して生身の戦闘力を図ろうって訳なの、形とかは関係なくね」

 

龍騎「おいちょっと待て、俺もやらなくちゃいけないの?」

 

楯無「別に良いじゃない、貴方と一度やってみたいと思ってたのよ」

 

ISでボコボコにしておいて良く言うよお前。其れから楯無に袴を受け取っては着替えて、まずは一夏からだ。

 

楯無「さて、その勝負の方法だけど、私を床に倒せたら君の勝ち。逆に君が続行不能になったら私の勝ちね。それで良いかな?」

 

一夏「え?それって........」

 

安い挑発のつもりか........、自分に不利な条件を出すとはな........。

 

龍騎「一夏、相手は生徒会長、生徒の中でもトップだ。手加減する必要ないぞ」

 

一夏「........行きます」

 

楯無「いつでも来なさい♪」

 

そう言って一夏は楯無との間合いを詰め、掴み掛かるがそのまま軽く受け流され、一夏は地面に叩きつけられた。あれは........、無拍子ってやつだっけ?

 

一夏「っ!まだまだ!」

 

イチカはすぐに立ち上がり、再び掴み掛かるも、一瞬にして返され、そのまま一夏の体は畳にしたたかに投げ落とされちまった。今度は大内刈りという技だ。

 

楯無「IS学園において、『生徒会長の肩書き』はある一つの事実を示しているんだよね」

 

楯無は一夏の必死な掴みを殆ど受け流しながら話し始める。

 

一夏「くっ、うおおおおおっ!!」

 

楯無「生徒会長、即ち全ての生徒の長たる存在は........、最強であれ、とね」

 

一夏「はぁ........、はぁ........」

 

そして一夏は生徒会長に背負い投げされて、畳に叩きつけられ、大の字でくたばってしまった。

 

龍騎「........一夏、一本だけやらせてくれないか?」

 

そう言って俺は楯無と向かい合うと、一夏は起き上がって離れる。一方楯無は若干微笑んでいる、俺ともやりたかったようだ。

 

楯無「貴方から参加するなんて珍しいわね」

 

龍騎「御託は良い、さっさと掛かって来い」

 

一夏「っ!(龍騎からオーラが若干出てる........、黒騎と違って赤色だ........)」

 

そう言って楯無が『容赦しないわよ』と言って向かってくる。そして楯無は俺に掴み掛かり、自分の肩越しに投げようとする。皆んな知ってる背負い投げだ。

 

さて、突然だが柔道で技を決められた時、一番に着く身体の部分は何処だろうか........。

 

分かると思うけど、肩だ。

 

だか俺は違う、既に非常識ばかりな事を体験してきたのだ。だから今回も、常識から離れた技をお見舞いする。

 

 

 

 

 

楯無「え................」

 

一夏「............え?」

 

確かに楯無は俺に背負い投げしようとした。

 

だが実際は楯無が()()()()()()()()()()()

 

 

 

〜一夏side〜

 

あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!龍騎は確かに楯無さんに背負い投げされたと思ったら、逆に龍騎が背負い投げを決めやがった。な...、何を言ってるのか分からねーと思うが俺も何されたか分からなかった...。頭がどうかなりそうだったが...、催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチャなもんじゃあ断じてねえ...。もっと恐ろしいものの片鱗を、味わったぜ...。

 

いや割とマジで訳が分からない........。

 

そして今は........。

 

楯無「い"た"た"た"た"た"!?ちょっと何で柔道からプロレスになってるの!?」

 

龍騎「さぁどうする!?ギブする?ギブアップ!?」

 

楯無「ギブギブ!ギブアップ!!」

 

龍騎「ネバー?」

 

楯無「ギブアップ!」

 

龍騎「オッケー!それじゃあご期待に答えないとね!」

 

楯無「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!」

 

何故かプロレス技のチキンウインクアームロックされてる楯無さん。いや背負い投げさせた後どうやってやったんだよ........。

 

〜一夏side out〜

 

 

背負い投げされた後にプロレス技で楯無を沈めて数分後、俺と一夏は廊下に寮室へと向かっていた。既に日も暮れて来たので本日は此処まで、明日は学園祭なので訓練は無し。ゆっくり身体を休もうと言う事で寮室に戻ってる途中だ。

 

一夏「なぁ龍騎、さっきのやつだけどさ........」

 

一夏が先程の試合について聞いて来た。まぁ気になるよな。

 

龍騎「あれ?あれは普通に小細工なんてしてないぞ?」

 

一夏「で、でも先に袴を掴んだのは楯無さんじゃないか」

 

龍騎「そう見えるのも仕方無ぇよ、多分一夏からしたら普通のスピードで見えたかもしれない。でも俺の場合は楯無の動きは遅く見えたんだ」

 

一夏「遅く?」

 

そう、俺が楯無に掴まれた時に直ぐに背負い出来たのは、俺視点からしたら楯無の動きは遅く見えたのだ。非常識という概念を無くした俺には生身の楯無相手では話しにならない。

 

龍騎「いずれお前もそう見えるようになるぞ?なんてたってやってる事が常識的にありえないからな」

 

一夏「お前達の仲間入りだけは嫌だぜ........」

 

龍騎「一夏ちゃーん、こっち側へおいでー。歓迎するよー」

 

一夏「止めろ気持ち悪い」

 

俺が招き猫みたいに招きながら言うと、気持ち悪いと帰ってきた。気持ち悪いとはなんだ気持ち悪いとは!

 

箒「い、一夏」

 

一夏「あれ?箒じゃん」

 

後ろから箒がやってきた。彼女の手には包みを持っていた。

 

箒「そ、そのだな........、少し煮物を作り過ぎてな........。少しばかりお裾分けを........」

 

一夏「マジで!?サンキュー!」

 

箒が差し出すと、子供のようにはしゃぐ一夏。ますば胃袋を掴むってか?何か和む空気が漂い始めた中、俺は微笑ましい笑顔で二人のやり取りを見物していた。すると箒が俺を顔を見た瞬間、顔を赤くしてそっぽ向いてしまった。可愛い、そのまま告っちゃえよ........。と思うとニヤニヤが止まらん。え?爆発しろとか言わないのかって?俺もうそんな事言える立場じゃないねん。

 

 

〜楯無side〜

 

私は武道場の真ん中で寝そべっていた。先程までは織斑一夏くんと柔道で勝負していたのに、霧影くんと勝負する事になった。あの時の雰囲気はいつもとは違っていたのは一夏くんも気づいていたようだ........。手加減する訳にはいかない、そう思った私は先に霧影くんの袴を掴む。そして背負い投げを仕掛けようとした........、でも、逆に私が背負い投げされた。ほんとに一瞬だった。袴を掴んだと思ったと思ったら気がついたら身体が浮いていた。その後何故かプロレス技を決められたのは想定外だった、でも........。

 

一瞬だけ見せたあの凛々しい表情が、頭から離れない........。

 

いつもはそんな顔はしないのに、時には政府や企業に脅迫文を送ったり、報告にあった暴走したISを撃破したりと、彼の行動力は私の予想の遥か斜め上を行っていた。シャルロットちゃんが彼に惚れる訳ね、何か羨ま........。

 

楯無「!?何考えてるの私は!」

 

仮にも生徒会長、更識楯無よ!少しギャップが変わった所で簡単に惚れるもんですか!そう、私は彼に惚れてない。惚れてなんか........、ない。そんな事を思っていたら寮室の扉の前に立っていた。いつ着替えたっけ........、そんな疑問に思いながら扉を開ける。

 

龍騎「ん?ようお疲れさん」

 

楯無「!?///」

 

扉を開けたら、彼がシャワー上がりなのか短パンと上半身裸で出迎えて来た。彼の身体には切り傷や打撲の後、そして何より........、腹部には大きな傷跡があった。

 

龍騎「どうした?........あ、これ?()()()で出来たやつだから気にするな」

 

そう言って腹に指を指す彼。いや気にするわよ!こんなの他人には見せられないでしょ!?........それにしても以外としっかりとした身体になってるわね、細いのに。

 

龍騎「おい今何か馬鹿にしてなかったか?」

 

楯無「し、してないわよ!///それよりお腹空いたから何か作りなさい!」

 

龍騎「はいはい、ちょっちぃお待ちよ」

 

そう言って彼は着替えては夕食の支度しようと台所へ向かった。はぁ........、何で私は彼に対してこんな感情を抱いているのかしら........。いつも私を揶揄っているのに........。

 

ほんと、変な話しよね........。




いかがでしたか?

次回は学園祭です。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。

前作『インフィニット・アルテミス』書き直そうと思ってるけど、読みたいかどうか(アンチ無し)

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