東方龍優録番外編『インフィニット・ストラトス〜赤き龍と黒き騎士〜』 作:餡 子太郎
学園祭後編です。
それではどうぞ。
一夏が女子生徒に追われてる中、俺達は別の場所で集まっていた。其々生徒会長である楯無のやり方に文句を言っている中、山田先生から通信が入った。
真耶『大変です!ロッカールームに、未確認のIS出現。白式とバルバトスが交戦中。専用機持ちはただちにISを展開。状況に備えてください!』
ロッカールームにIS........、もしかして一夏が居るのか?俺はこの場に居ない黒騎に連絡を取る事にした。
龍騎「黒騎、今何処に居る?」
黒騎『........一夏と同行している、そして主犯らしき人物を捕まえた』
鈴音「え!?もう!?」
セシリア「流石ですわ黒騎さん!」
ラウラ「私が婿と認めた男だ、当然だな」
鈴の反応が正しい筈なのにセシリアは歓喜、ラウラは何故か自慢げに胸を張る。
箒「一夏は!?一夏は無事か!?」
一夏『........俺なら大丈夫だ、ちょっと気分が悪いけど........』
どうやら一夏も無事のようだ、でも何か吐きそうな声で言ってないか?
千冬『アルカード、良くやった。他のメンバーは増援の警戒とする。霧影、オルコット、凰は空中で哨戒につけ!篠ノ之、デュノア、ボーデヴィッヒはアリーナ内を探索し、敵の逃げ道を塞げ!』
「「「「「了解!」」」」」
今度は織斑先生の指示が入った。内側と外側を固める訳か........。指示を聞いた俺達はISを展開する。
何か........、嫌な予感がする........。
〜IS学園・上空〜
龍騎「........現状報告、そっちはどうだ?」
鈴音「右舷前方クリア」
セシリア「こちらも異常ありません」
学園の上空を飛び回り、外部から近寄ってくるものがないか見張る。今更だけどISのセンサーは優れてんな。三機だけでもこの広い敷地の殆どをカバー出来るみたいだし。まるで椛の千里眼みたいだな
他の専用機持ちは何してんだろうか、大方別の場所で待機だろうな。全部一片に出すのはそれはそれで愚策だしな。今の所敵影らしきものは見当たらない。
シャル『高速で移動中のISを補足!』
龍騎「!やっぱり来たか」
狙撃機で一番目のいい筈のセシリアよりシャルが先に学園側のレーダーが敵を捕らえたらしい。改めて辺りをよく見てみると、空の彼方についさっきまでなかった光点が一つ。
龍騎「別に倒さなくても良い、追い出すだけで良いんだ。それと命優先な!」
セシリア「はい!わかりましたわ」
全員が武器を取り出し構えた時、視界に『警告』の二文字が浮かび、これから敵が現れることを知らせていた。
龍騎「ほんじゃま、一仕事と行きますか!」
光点は数秒後には影へと変わり、影は色を帯び形を現してはやがて人のような姿となる。あいつが、敵って訳だな。
全体的に紫色をした流線形の装甲。背部に装備した大型のユニットはちと分厚いが蝶の羽のよう。
頭についた顔を覆うヘッドギアから延びる細い角も合わさって、ますます昆虫、特に蝶のような印象が強いデザインをしている。
高速でこちらへ接近しているようだが、まだ交戦可能距離からは少しある。念のため望遠で眺めてデータを解析、結果はすぐに出た。
セシリア「そんな...何故ですの!?あれは、サイレント・ゼフィルス!」
龍騎「え?何それ?」
セシリア「何せあれは、BT二号機。私のブルー・ティアーズのデータを用いて、二番目に作られた物ですわ........。何でよりによって敵が持っているんですの........!?」
知らない間に盗まれたんだろうな........、そんな事はどうでも良い!
龍騎「構うなセシリア!覚悟を決めろ!」
セシリア「っ!はい!」
そう言ってセシリアはブルー・ティアーズの脚部にある二本の砲身を起こす。レーザーは使わず、確実性をとってミサイルビットを使うのか......。安定して動作する実弾で、確か弾道が操作出来る訳だ。事実発射されたミサイルは直後にそれぞれ上下に移動、人間の視界で捉えにくい二方向から同時に敵へと向かっていった。
それに対し、サイレント・ゼフィルスは迎撃にと子機を放ちレーザーを発射。セシリアの意思で操作可能なミサイルはこれを回避しようとするが、
サイレント・ゼフィルスのレーザーはジグザグと軌道を変えこれを追尾、二発のミサイルはほぼ同時に光線に貫かれ空中で爆発した。
龍騎「何だ今の!?」
セシリア「今のは........、BT兵器の偏向射撃《フレキシブル》!?現在の操縦者では私がBT適性の最高値の筈........それがどうして!?」
セシリアが驚く中、俺は確信した。奴はプロだ........。
龍騎「........セシリアと鈴音は後方支援、俺が前に出る!」
そう言って俺はライフルを手に持ってサイレント・ゼフィルスに接近し、ライフルを発射するが、あっさりと躱されてしまいレーザーで反撃される。流石はプロと言った所か........。
龍騎「だったら!」
俺はライフルを一度収納し、対艦刀を取り出して接近戦に持ち込む。サイレント・ゼフィルスも銃剣タイプのライフルで対抗する。
「貴様、強いな?」
龍騎「何?」
サイレント・ゼフィルスのパイロットから一言言ってきた。やっぱりプロだ、一目で分かったって事はこいつも中々の実力者だ。
龍騎「なら勝負するか?ちなみに俺は接近戦が得意でね........、取り敢えず70%でやらせて貰う」
そう言って俺は火属性を解放させて、対艦刀に炎を纏わせてサイレント・ゼフィルスに斬り掛かる。
「何!?」
龍騎「悪いが圧倒させて貰う!」
俺は炎の纏った対艦刀でサイレント・ゼフィルスに攻撃、一振りめは避けられたが二振りめは直撃。回し蹴りで相手を吹き飛ばす。
「ちっ!」
サイレント・ゼフィルスはレーザーでフレキシブルとやらで攻撃を仕掛けるが、俺は対艦刀で弾く。
「馬鹿な!?何て奴だ!?」
龍騎「火剣『炎円斬』」
俺は身体を思いっきり斜めに傾けて回し、少しずつ回転速度を上げて行き、円盤カッターのような火の輪っかを放つ。サイレント・ゼフィルスはギリギリの所で避けるが、今回の炎円斬は一味違う。
放った火の円盤は何とブーメランのようにUターンしてサイレント・ゼフィルスの背後に直撃した。
「がっ!?」
龍騎「ちょいと工夫すれば、このぐらい!」
そう言って俺は対艦刀を片手にサイレント・ゼフィルスに接近する。
「しまっ........!」
龍騎「とった!」
俺はサイレント・ゼフィルスに斬り掛かろうとした時だった。
シャル『りゅーくん!地上から高速で移動するISを確認!』
シャルの通信が入って直ぐに下から砲撃を食らった。
龍騎「うわっ!?」
「っ!余計な事を........」
俺とサイレント・ゼフィルスは地上から攻撃して来た機体を確認する。
それはまるで、黒と銀色に染まった
「おいマドカァ、あのレズ野郎はどうした?」
マドカ?「Mと呼べ!オータムなら中に........」
マドカと呼ばれた女に質問してる男に俺は体当たりをした。
龍騎「テメェ........!生きていたのか!!」
「........おやおやぁ?まさかこんな所で会えるとはなぁ........」
間違い無い........!こいつは........!
オルタ「会いたかったぜぇ、オリジナルゥゥゥゥゥ!!」
龍騎「オルタァァァァァァァァ!!」
まさかの俺のコピー体であるオルタであった........。
鈴音「........何あれ、知り合い?」
セシリア「それに龍騎さんの事をオリジナルと呼んでおりましたけど........」
鈴音「どうやら
セシリア「そうですわね!」
マドカ「........あいつの知り合いか、なら任せるか」
マドカが学園内へ侵入しようと向かうと、鈴とセシリアが行手を阻む。
鈴音「此処から先は通さないわよ!」
マドカ「邪魔だ」
二人が立ちはだかる中、マドカは強引に抜け出し、学園に向けてレーザーを発射する。そして、レーザーで出来た穴に侵入する。
セシリア「しまった!?」
鈴音「ごめん!侵入された!狙いは一夏の所の仲間よ!」
箒『分かった!後は任せろ!』
鈴からの連絡により、学園内に待機している専用機組は動き始める。しかし、マドカは既に一夏と黒騎の待つロッカールームに到着していた。
〜一夏side〜
「うぅ........ちく、しょう........」
一夏「........やっぱ慣れねぇな、こんなボロボロな人初めてだ」
俺は目の前に倒れている女性の姿に目を向けられなかった。あれから黒騎が一方的に刀一本でボロボロに斬り捨てた。お陰で女性は左目を斬られてしまい、ISも無惨な姿になってしまった。
黒騎「相手はテロリストだ、そんな奴に優しくする必要はあるのか?」
確かにそうなんだけど........、そんな事を思っていたら真上から爆発音が響くと、謎のISが現れた。
一夏「何だ!?」
黒騎「新手か........」
マドカ『迎えに来たぞ、オータム』
オータム「てめえ!私を呼び捨てにするんじゃねぇっ!!」
謎のISが倒れている人、オータムを引き取りに来たようだ。俺は実体剣を構えるが、黒騎に止められた。
黒騎「........こいつを引き取ったら、大人しく帰るか?」
マドカ「どう言う事だ?」
黒騎「大人しく帰るなら、こいつは返す。だが、もし引かぬというならこいつの首を刎ねる」
一夏「黒騎!?」
マドカ「........」
俺は黒騎の言葉に驚きを隠せなかったが、改めて考えるとこれは脅してると分かった。無駄な戦闘を避ける為か........。
マドカ「........オータム、引き上げるぞ。その壊れかけで動けるか?」
スコール「あぁ?…そう、だな。こいつらにプレゼントでもくれてやるか。私を運べ!」
マドカ「早くしろ」
そう言って、謎のISはオータム?を掴んで飛んで行こうとした瞬間、
「りゅうきいぃぃぃぃぃぃぃ!!」
鈴音の悲鳴が聞こえた。
一夏「鈴........!?」
黒騎「........まさか!?」
そう言って黒騎は慌てて外へ向かう。俺も後を追って外へ出ると........、
龍騎が別のISに背中を斬られた瞬間を目撃した........。
それと同時に頭の中から何かが弾けて、視界がクリアになった。
〜一夏side out〜
〜少し前〜
オルタ「腕が落ちたなぁ!ISに頼りっぱなしなんじゃないかぁ!?」
龍騎「俺だって好きで使ってるんじゃないんだよ!」
俺はオルタと交戦する中、圧倒的な性能とパワー等に負けており、苦戦していた。相手はパワー系なのは分かったが、オルタとの相性が良いのか、全く勝てる気がしない。
オルタ「おらぁ!」
龍騎「ぐあっ!?」
俺はオルタの重い一撃を食らい、地面に叩きつけられた。
龍騎「畜生........」
「きゃ!」
俺が立ちあがろうとすると、目の前には逃げ遅れたのか女子生徒が転んでしまった。
龍騎「っ!早く逃げろ!」
しかし、女子生徒はオルタが向かっている方向へ見てしまった為、恐怖でで体が震えて動かない。そしてオルタはお構い無しに剣状の鈍器を振り下ろす。
鈴音「龍騎!」
セシリア「早く逃げて下さい!」
二人の声が聞くが、既にオルタは近くに来てしまった為、俺は生徒を庇って背中を斬られた。その時には大量の血が出たのが分かった。
龍騎(装甲を........、貫通した........?)
俺はそのまま倒れると同時に意識を失った........。
オルタ「どうだ?極限まで鍛えたソードメイスのお味は?」
鈴音「嘘でしょ........、龍騎........、龍騎........!」
セシリア「あ........、ああ..............」
鈴音「りゅうきぃぃぃぃぃぃ!!」
セシリアが呆然とする中、鈴は涙を流して龍騎の名前を叫ぶ。一方、オルタは得意げに倒れた龍騎に問い掛ける。
一夏「うおおおおおおおおおおお!!」
オルタ「っ!?」
すると、学園内から一夏が実体剣を持ってオルタに接近して来た。
一夏「白式、俺に力を貸せ!」
すると、白式が機体が赤く発光し、オルタに向かって急接近する。
オルタ「早い!?」
一夏「アンタだけは、落とす!!」
オルタ「ちっ!」
オルタはソードメイスで一夏を目掛けて振るが、機動力の上がった白式では攻撃を与える事は出来ず、背後から攻撃を受けてしまう。
一夏「アンタは俺が撃つんだ!今日、此処で!」
オルタ「舐めるなよなぁ!」
オルタは再び攻撃を仕掛けるものの、やはり今の一夏には通用せず、攻撃を受けてしまう。一夏は実体剣の先端にビームを展開して破壊力を増し、まるでダンスを踊るかのような動きでオルタに攻撃を与えていた。
オルタ「何だ!?質量の持った残像とでも言うのか!?」
一夏「これで........!」
オルタ「クソッタレがぁ!!」
一夏が実体剣を刺そうとするが、オルタのソードメイスが一夏の顔面に直撃し、左頬に血が出始める。それでも一夏は怯む事無く、実体剣二本を連結させ、オルタの腹部を突き付ける。
オルタ「ぐっ!?」
黒騎「悪く思うなよ」
オルタ「なっ!?テメェ........」
一夏の隣に黒騎が現れ、左前腕部に装備されている鉤爪状の武装を換装してビームソード状にして黒騎に突きつける。そしてパイルバンカーのように撃ち抜くと、オルタは反動で吹き飛ばれる。しかし、タイミングを測ったのか、マドカがオルタの腕を掴んで空高く飛んで行ってしまった。
一夏「はぁ........、はぁ........」
黒騎「........これで少しは静かになったな」
赤く発光していた白式が元の色に戻ると直ぐに待機状態に戻り、一夏は膝を着く。黒騎もISを解除すると、辺りを見渡す。
一夏「........そうだ、龍騎は!?龍騎は無事なのか!?」
一夏は慌てて龍騎の方へ向くと、丁度龍騎が担架で運ばれていた。その後ろには鈴が駆け寄っていた。
箒「一夏!」
ラウラ「婿よ、大丈夫か!?」
黒騎「俺は問題ない、シャルロットはどうした?」
箒「........シャルロットは」
ラウラ「龍騎が斬られた時にショックで気を失っている、今頃セシリアが介抱してるだろう」
黒騎「........そうか」
一夏「........」
黒騎「認めたくないな........、このような結果に終わるのは........」
一夏「........とてもやりきった感じがしねぇのは、生まれて初めてだ」
箒「私もだ........」
ラウラ「........」
こうして、テロリストの撃退に成功した一夏達だが、この襲撃で重傷を負った被害者がもう一人........。
霧影龍騎........、一人の命を守る為に自らを犠牲した男の名である。
〜???〜
オータム「ああああああああ!!くそっ!あの野郎!!次はぶっ殺す!!次こそはぶっ殺す!!」
「オータム、駄目じゃない大人しく寝てなきゃ」
オータム「はぁ、はぁ........、スコールか?」
全身包帯で暴れてるオータムに、現れたのは金髪でグラスマーな女性、『スコール・ミューゼル』は彼女はオータムに近寄り頬に手を当てる。
スコール「........オータムと貴方が戦ったのは、貴方の知り合いで間違いなのいのよね?オルタ」
オルタ「........ああ」
オータムを落ち着かせる中、スコールはスナック菓子を頬張るオルタに声を掛けた。
オルタ「これで分かったろレズ女、お前が相手じゃあ瞬殺されるのがオチだってなぁ」
オータム「んだと!?俺は負けてねぇ!!」
オルタ「へっ、口だけは一丁前だな........、おまけに自分の専用機ですら修復不可能なぐらいぐしゃぐしゃなんだろ?そんな奴がまたやりに行ったら今度は腕か足斬り落とされるぜ?」
オータム「テメェ........!」
スコール「オルタ、彼女は怪我人よ。変な刺激しないで頂戴」
オルタ「........変な刺激してんのはお前だろ?同性愛者の気持ちなんざぁ知りたくもねぇよ」
そう言ってオルタはその場から去ると、偶然にもMこと、マドカと遭遇する。
マドカ「貴様か........」
オルタ「おいおいつれねぇじゃねぇか、折角助けてやったのによぉ」
マドカ「助けなど要らかった」
オルタ「そう言うなよ、
マドカ「........仲良くするつもりはない」
オルタ「言っとくが今のお前じゃあ、あの二人どころか織斑一夏にも勝てねぇぜ?」
マドカ「........何?」
オルタ「お前が戦った男........、どうだった?強かったか?」
マドカ「........ああ、強かった。最大の障害となるかもしれないな」
オルタ「勝てるようにしてやろうか?」
マドカ「!?」
オルタ「教えても良いぜぇ........。次の仕事は休む事になるけどなぁ」
マドカ「........考えておく」
そう言ってマドカは自室へ向かうと、オルタは小さく笑い始める。
オルタ「次会う時には、しっかり強くなってくれよなぁ........。オリジナルくぅん........」
いかがでしたか?
遂にラスボスであるオルタが登場。
それに、一夏の覚醒+トランザムお披露目でした。
ちなみにオルタの専用機は、バルバトスルプスを黒と銀色の二色にしたやつです。
誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。
次回もよろしくお願いします。
前作『インフィニット・アルテミス』書き直そうと思ってるけど、読みたいかどうか(アンチ無し)
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頼む!
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いらない!