ドラゴンボール超 第六宇宙最強の戦士!! 作:バルサ
第六宇宙のサイヤ人の背景からして第七宇宙のサイヤ人達とは真逆の在り方してますよね。
だから、サイヤ人伝説もまた違った形で伝わっているのではないかなと思い、それにプラスして超サイヤ人ゴッドとはある意味対極に位置している超サイヤ人4を其処に於いてみようと思いました。
要するに、超サイヤ人ゴッドやブルーと超サイヤ人4を共演させたいという願望で書きました。
此処は、全部で十二もある宇宙の内の六番目の宇宙────【第六宇宙】のとある領域に存在する惑星『サダラ』。
其処には宇宙に於いて最も戦うことに長けた戦闘民族────『サイヤ人』達が住んでいた。しかし戦闘民族と言えど、その気性は荒々しさとは真逆の穏やかなモノだった。
それでいて正義感が強く、悪に真っ向から対峙するという気質も持っている誇り高き種族でもあった。その気質は今でも継承されており、他の惑星から要請があれば即座に駆けつけ、悪人達を瞬く間に倒してしまうという。
間違っても他の惑星に攻め込み、其処を植民地としてそのまた別の星の住人に売り飛ばすなんて野蛮なことはしないのである。
前置きはこれくらいにして────本題に入ろう。
そのサイヤ人達が暮らす惑星サダラにて、とある命が芽吹いた。
その生命力たるや、生まれて間もない時点で正規の戦闘員であるサイヤ人達の気の総量を容易く上回ってしまう程であった。その赤子の特異性はそれだけには留まらない。
本来、サイヤ人には猿のような尻尾がお尻の先に生えているが、長らく平和が続いたのが理由なのかは定かではないが、この宇宙のサイヤ人達は尻尾をなくしてしまったのだ。
この話をするということは、察しの付く者もいるだろう。そう、その赤子には尻尾が生えていたのだ。
それは温厚な赤子の両親であっても驚愕に値するモノであった。
サイヤ人達には伝説とされている言い伝えがあった。
そう、未来のサイヤ人達へ向けて残された古びた古文書に記されていたのだ。
その存在を知るのはサイヤ人の王族のみ。それ以外の者達には伝説としてではなく、空想の物語として語り継がれていた。そんな、伝説とされた尻尾の生えたサイヤ人が我が子なのだと赤子の両親にしてサイヤ人の王族に連なる二人は恐れ慄いた。
誰が思うのだろうか。
長きに渡り御伽噺とされていた伝説の存在が今正に生まれ出でてしまったなどと。
両親はハッとなった。
もしもあの伝説が真実を記しているのであれば、自分達の子供があの伝説の『超サイヤ人』なのであれば、その続きに記されていたことが起こるのではないかと。
────────混沌が押し寄せてくるのではないかと。
思い返せば彼等は冷静ではいられなかったのだろう。
自分達に漸く生まれた愛しい我が子に初めて対面した時の歓喜。
その我が子に自分達にはなかった尻尾が生えていたことへの驚愕。
そして伝説を知っているが故に思い浮かべてしまった混沌への不安に恐怖。
それら三つが重なりまじりあった結果、彼等は取り返しのつかないことをしてしまった。
なんと、生まれたばかりのその赤子を幼児用のポッドに入れ、自分達のいる惑星サダラから遥か彼方にある辺境の星域へと飛ばしてしまったのだ。
正気に戻った時にはもう遅かった。
愛する我が子は既にこの星の遥か彼方にまで飛び立っており、加えてその飛ばした辺境の星域は未開拓とされた最果ての銀河に在り容易には辿り着けない。
何故そんな場所へ飛ばしてしまったのかと激しく後悔するも、その瞬間に自覚したのは自分たちの恐怖であった。
我が子へ向ける愛情以上に、これから訪れるであろう混沌への恐怖が勝ってしまったのだ。
いや、もしかしたら我が子にも恐怖していたのかもしれない。
自分達を遥かに上回る覇気をした赤子に呑まれてしまったのかもしれない。
だが、どんなに後悔してももう遅いのだ。
赤子は、人間の手には届かない場所に行ってしまったのだから。
「オ、オレにどうしろってんだよぉ!!! ちょ、おい!! オレの腹をつまむな!!」
「キャッキャ!! ンアハハ!!」
「あらあら、もう『シャンパ』様に懐いてしまわれたようですね」
「あらあらじゃねえんだよ!! クッソッ!!! どこの誰だよ!! こんな場所に赤ん坊飛ばした奴ゥ!!!!?」
────────そう、
────あれからウン十年の時が過ぎた。
最果ての星域にあるその星────主たる者の名を冠した小さな星にて、一人の男が立っていた。
その男は白く足首まですっかり隠れてしまう程の長ズボンを履き、それに反して上は黒い生地に肩と首の周囲を山吹色のラインが引かれているジャケット状のものを裸の上に腕を通しているのみ。
髪は黒く、まるで炎のように上に逆立っており、背筋は真っすぐに伸びきっている。
服から大っぴらに開けて見える胸から腹筋にかけて見事に六つに割れており、だが決して大きくはなく、限界まで引き締まっている。無論、その両腕もそのようになっているからして、直接は見えていなくとも全身が鍛え上げられた仕上がりとなっているのだろう。
そして、最後は揺ら揺らと男の背後で震える茶色の尻尾はまるで緊張した様子が見られず、この星に吹くほんの少しの風になびいていた。
男は目を閉じながら両こぶしを軽く握るのみで、後は黙って突っ立っていた。
それは一分か、十分か、それとも半時か。
一体どれ程前からそうしていたのかもわからなくなってしまう程、男は黙って立っていた。
まるで何かを待ち構えるかのように。
────────────そして、その時が来た。
「────ふッ!! だりゃ!!!」
それは頭上からの強襲だった。
先端が鋭く尖った針のような光の礫が男へ向かって降り注いだ。
それを男は自身の頭に当たるほんの僅かな時を最小限の動きで以て見えていない光の礫を紙一重で躱しながら、そのまま裏拳気味に拳を放つ。
強襲してきた光の礫は頭上からであったというのに、男は何故自身の背後へ拳を放ったのか。
その答えはすぐにわかった。
男の拳は、薄く青い誰かの手によってその衝撃ごと綺麗に受け止められていた。
だが、そんなことは解りきっているとばかりに男は拳を掴まれる前よりも早く引き戻し、その遠心力をそのままに左足を伸ばし、身体とほぼ一体で回転し、自身の拳を受け止めた者がいるであろう足元へ向けて足を薙ぐ。
感触がない────と解ればすぐさま意識を頭上と正面へ集中し、右腕を肘ごと上へ、左腕は肘を後方へ下げたまま拳を握り締めた。
次いで来るは右腕への鈍い衝撃。棒のような物で叩きつけられたのだろう。もしも右腕を防御として回していなかったならばこの衝撃は頭へとぶつけられていただろう。
そんな感傷を余所に男は叩きつけられた棒を払いのけ、下げていた左の拳を其処にいるであろう誰かへ向けて放つ。
感触がない────それを余所に男の掌は何時の間にやら開かれており、その掌から金色に光る弾が放たれた。
爆発音がしない────男は横殴り気味に来る微かな風切り音に反応して膝を曲げて体勢をやや前方に落としてその音から遠ざかる。
そのまま両手を地面について逆立ちをし、足が頂点に立ったであろう瞬間に両足を横に開き、回転しながら誰かへ向けて蹴りを放つ。
それは今度こそ当たった────
「油断大敵ですよ」
────感触と同時に男の腹筋へ鋭く鈍い打撃音が響いた。
「イテテテッ………今度こそ決まったって思ったんだけどなぁ……」
男は胡坐をかき、腹をさすりながら眉をひそめて座り込んでいた。
「ええ、決まってましたよ。 私の杖に」
男の独り言を拾うように告げるのは気品を持った女性の声。そうして声がした方へと男が顔を上げて見れば、其処には長身の薄く青い肌をした女性が微笑んでいた。
男はその女性へと苦笑いを受かべると、腹をさするのをやめて立ち上がり、彼女の名前を告げながら苦言を呈した。
「やっぱズリィって、『ヴァドス』さんだけ武器持ってるのは……」
「あらあら、どんな状況でも100%の力を発揮してこそ、一流の戦士というモノですよ」
「そうは言うけどよ……拳や足が届かない距離から杖が伸びてくんのは避け様がないって」
「そういえば、今まで貴方との稽古は素手だけでしたっけ?」
「ああ……漸く当たるようになって来てから急に武器使いだしてくるんで、参っちまうぜ」
やれやれと首を振りながらも、口元は二ィと吊り上がっていた。
どうやら困っているというのは単に口だけで、彼の気概は武器持ち相手にどう攻略するかに向いてるようだ。
そんなやる気満々な男の様子にフフッと声に出しながらも嬉し気にするヴァドスと呼ばれた女性は、パンパンッと手を叩くと今日の稽古は終わりと言って切り上げた。
その直後────────────
ジリリリッ────という爆音がここよりも少し離れた城から響いて聴こえた。
男とヴァドスはその方向へと身体を向け、流し目で互いを見合うとコクリと頷き、そしてその場から姿を消した。
「クォワァァァアアア………へプジッ!!!!」
大きな欠伸、次いで訪れる鼻のむず痒さによって生じたくしゃみと共に吐き出されるは星一つを簡単に消し飛ばす破壊の気弾。それが向かう先は屋外であり、そしてその直線状の遥か彼方にある惑星だ。
その気弾は光速を優に超える速度で突き進んでいるため、此のまま行けばあの星は消えてなくなるだろう。
其処へ────────────
「ハァッ!!!」
男が突如気弾と惑星の間へと出現し、その気弾を有らん限りの力で受け止めた。
気弾は押しとどめられるもその勢いを止めず、男を突き破らんとするもその両腕はビクともしなかった。
「ハァァァァ…………ダァッ!!!」
男は自身の気を両手に集め、それを凝縮するとその破壊の気弾を握り潰した。完全にあの気弾が消滅したのを確認すると、ゆっくりと両手を降ろし、男は一つ溜息を吐いた。
それを寝ぼけながらも見ていたでっぷりと太った猫のような存在は、もう一つ大きな欠伸を浮かべて片手を上げて挨拶する。
「よぅ~『バルサ』。 修行はもう終わったのかァ?」
「気を付けてくれよ、『シャンパ』様………。 あと少しで俺の後ろの星が消えるとこだったぜ」
「ゲッ……其処ってまさかヴァドスが
「そのまさかですよ、シャンパ様」
シャンパと呼ばれた彼は、しまったと言ったように眉間に皴を寄せバルサと呼ばれた男へと問うも、それに答えたのは件に上げていた人物、ヴァドスだった。
ヴァドスは何時の間にやらシャンパ背後に立ち、彼の寝床のシーツを畳んでいたのである。
「もう~……折角殺風景なこの星の景観を良くしたいとシャンパ様が仰られたから星々を設置しましたのに………」
「うッ………悪かったよ」
シャンパ────彼はこの第六宇宙の破壊神である。
ついこの間までその立ち位置を脅かす存在がいなかったために何をするにも我儘三昧であった彼だが、とある出来事によってほんのすこーしばかり自重をするようになったのだ。
具体的には高カロリーの食べ物の制限やら、サボり気味の修行をちょっとだけ再開したりとかだ。
「まあまあ、その辺にしといてやれよ、ヴァドスさん。この通り俺がシャンパ様のくしゃみも受け止められるようになったんだからさ」
「それもそうですね………。昼寝の時間も十年程度から三年程度の適切なものになったようですし」
ヴァドス────彼女はこの第六宇宙の破壊神ガイド天使である。
彼女はついこの間までのふしだらな生活習慣にどうしたものかと頭を悩ませていたが、とある出来事によってそれが改善されたため純粋に喜んだ。
尤もその分、自分の趣味に当てられる時間が少し減って残念だなと思わなくもなかったり。
「まあなッ! オレがその気になればこんなの楽勝よ!!」
「よく言うぜ………ヴァドスさんから聞いた話だと俺が来る前はもっとひどかったらしいじゃねえか」
「あ゛あ゛ん ? 何か言ったかバルサ………」
「!? いっけね…ッ!!」
この男────彼は物心がつく前からこの『シャンパ星』にてなんの気まぐれか破壊神に拾われ、心身ともに育て上げられた戦士である。
その名を『バルサ』。
不真面目な破壊神の心を変えさせ、その身をあと一歩のところまで追いつめることに成功した
これは、皆が知る第七宇宙とは鏡合わせの宇宙────第六宇宙にて生まれた
作者は重度の超サイヤ人4推しです。
GTの時の悟空が初見時マジかっけーとか言ってました。
尚その後に登場したゴジータ4にその興奮を全て持ってかれました。
よってオリ主の容姿はゴジータ似です。
因みに名前の由来は玉ねぎのアラビア語のもじり。
玉ねぎ→サバル→バルサ
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