東方新天地 〜 Forgotten Memories in the New World. 作:ぽよい
デゼニーキャッスルの前には門番らしき猫が二匹いる。ネコに門番任せてもいいのか?マッチョなネズミの遊園地だっていうのに。
魔砲で門番を軽くぶっ飛ばしてやろうと物陰から構えたのだが、カービィは後先考えずに門番の前に飛び出てしまった。アイツ今剣持っているからな、可哀想なのは猫達の方だが。カービィは見たこともない特殊な剣術で猫達を倒してしまった。あの剣術は流石の妖夢にも真似できないだろう。空中で縦回転しながら剣を振るったり、剣をドリルのように回転させながら突っ込んだり。百歩譲って剣をジャイアントスイングみたいに振り回すことは妖夢にもできるかもしれないが、剣先は比較的軽いのでスピードが出しにくく踏ん張ることもできないためかえって威力が落ちてしまう。叩き潰すタイプの大剣なら話は別だが。カービィの場合、その回転で空をも飛んでしまうのだ。あんなのに当たれば骨どころか鉄骨も斬られてしまう。一体どういう力の使い方をしたらああなるのか。
それから城の中に入ろうとするが、扉が空かない。それどころか窓ガラスもダメだ。どこを叩いても私の魔法じゃ一切効かないということは、どうもこの城そのものが結界のコアということだ。
あのお札でスキマを開け、ワドルディ達をけしかけた。相変わらずアイツらノリノリだよな、いつも通りの掛け声出して。
「あら?今回はスタート地点からそんなに離れてないのね。」
「そりゃ同じ娯楽施設内で完結しているからな。というか知らなかったのか?」
「まだコアの位置は調査中だったのよ。貴女が見つける方が早かっただけ。しかし、こんな立派なお城がコアにされているなんて、壊さなきゃいけないのが勿体無いわね。」
紫と話をしていると、ワドルディ達はまだほとんどコアの破壊ができていないというのに何かに怯えた様子でスキマへと帰ってしまった。壊された扉から中を覗くと、獰猛そうな小柄の豹がこちらを威嚇している。豹も本で見たことがある程度なのだが、どことなく虎…いや、猫っぽいな。ワドルディが三人もあの檻に捕まってしまっている。さっき逃げ遅れたヤツだろうか。カービィとバンダナワドルディはそれぞれの武器を構えて豹へと突っ込んだ。豹は爪を剣のように使ってカービィたちの攻撃を華麗に弾き返している。普通に考えて、知能の低い動物があのような武器の猛攻を丁寧に弾くなんてできない筈だ。やはりこの豹も操られているのだろう。しかも、この洗脳がどうも知能にも影響を与えているようだ。エフィリンを助けたときのあの光景、犬と烏の見事な連携もそういうことなのだろう。
だが、こんな戦闘で露骨な尺稼ぎをしてもしょうがない。某お野菜戦闘アニメじゃないからな。おそらくあの豹も“ああいう動物”のはずだ。つまり寒さに弱い。進化したミニ八卦炉の出番だ。魔砲の威力は落ちていても余裕で凍らせる程度の威力は出せる。
「カービィ!バンダナワドルディ!ギリギリまで豹を押さえろ!」
「ぽよ!」「了解!」
マスタースパークをミニ八卦炉の冷却機能を使って限界まで冷やす。外の世界でも単純な熱魔法でなんとか氷を作れたんだ。冷却機能で効率が上がっているのだから豹に凍傷を負わせるぐらいできるだろう。そう思ったのだが、あまり効いていないようだ。豹は寒さに強いらしい、私の考えは恥ずかしい程に外れちゃったか。とはいえ急な温度変化と足元の地面が凍ったことで混乱したようで、出鱈目な激しい動きで暴れ始めた。バンダナワドルディは「これはチャンスだ!」と槍での足払いをして豹を転ばせた。この隙を逃すまいとカービィは飛び上がり、剣を脳天めがけて叩きつけるように振り落とした。
ワドルディが捕まっている檻を壊し、もう一度スキマを開けてワドルディ達を城にけしかける。みるみるうちに城は解体された。
ワドルディの町へと戻る。序盤に比べて助けた数が明らかに減っている。時間のせいなのか、それとも黒幕に近づいているからなのか。しかし、そんな状況でもワドルディは陽気だ。それともそう振る舞っていないと気が狂ってしまう程仲間を心配しているのだろうか。ガチャルポンのカラクリにはVol.2が追加され、さらに薬を売る「ワドルディの道具屋」もオープンしている。また、バスのバッテリーも治ったらしく、バス停の整備も進められたようだ。時刻表を確認すると守矢ロープウェイ前、香霖堂前、旧都、そして白玉楼前まで、ありとあらゆる場所にバスでアクセスできるようになっている。どうやってバスで冥界行くんだよ…てかよく見たらこのバス天界にもバス停作ってるじゃんすげえ…
と、このタイミングでバスが来た。バスからは武器屋ワドルディが沢山の荷物を持って降りてきた。しかも一緒に河童も降りてきてる。気になったので声を掛ける。
「その荷物どうしたんだ?それとなんで河童が来てるんだ?」
「香霖堂で面白そうなものを買ったんです。ジャンク品がほとんどですけど、マジックアイテムとかもありますよ。もしかしたら武器の進化に役立つかもと思ってね。河童のにとりさんは我々の技術が見たいそうで。こちらとしても河童の持つ技術は我々とは違うものなので、異文化交流みたいなものですよ。」
「なるほど。あ、そういえば外の世界で変わったものを拾ったんだ。ほれ。」
「おお、面白そうなゴーグルとレーザーガン!ありがとうございます!これ、もしかしたらレンジャーの進化に役立つかもです。」
それから技術人の二人は駆け足で武器屋へと入っていった。
因みにこの小説では今のところ
L ロストプラント(Lost-plant)居住区
O オブリビオン(Oblivion)埋立地
T ティバニー(Tiba-ney)跡地
となっている。