東方新天地 〜 Forgotten Memories in the New World.   作:ぽよい

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博麗大結界:簡単に言ってしまえば外の世界の常識は幻想郷の非常識となり、外の世界の非常識は幻想郷の常識となる理論結界。結界の間に入りそのまま向こうへ進むと永遠と同じ景色が続くが、逆方向へ進むと元の世界に一瞬で戻れる。結界を超えることができるものは、基本的には非常識(結界を超えた先の常識)か常識にあまり関係のない意識のないものである。


WELCOME TO THE NEW WORLD!
実体と非常識の地


オレンジ色の球体は立ち上がると周りを見渡した。私の存在に気がついたようで、顔を上げて話しかけてきた。

 

「ここはどこですか?いったいなにが起こったのですか?」

 

おかしい、聞いたことがない言語だ。何故この言葉を理解できるのだろうか?いや、この言語は聞いたことがある筈だ。だが思い出せない。思い出そうとすると頭が痛くなる。確信を持って言えることは私にとって大切な宝物の送り主が居た星の言語であるということだけだ。

 

「ええっとだな、ここは幻想郷。地球っていうお前の住んでる星とは違う星にある小さな郷だ。で、お前は謎の渦から落ちてきたんだ。」

 

未だにあちこちで渦が発生している。私はそれを指さした。

 

「ありがとうございます。この感じだと仲間もこちらに来てそうですね。他のところにある渦に向かってみます。」

 

オレンジ色の球体は神社の階段を飛び降りるようにして向こうへ行ってしまった。

烏の群れが不自然に飛び交う。不吉な予感がしたと思った次の瞬間さっき飛び降りたオレンジ色の球体の悲鳴が聞こえた。わにゃわにゃと泣き叫ぶ彼は檻に閉じ込められ、烏に運ばれて幻想郷とは反対側へ飛んでいった。私は慌てて彼を追いかけた。しかし遅かった。ほんの一瞬で見失ってしまったのだ。

無我夢中で飛ばしていたが、冷静になってようやく気が付いた。私は幻想郷の外に出てしまっていた。森から出るとそこはかつて人間が暮らしていたであろう荒廃した世界が広がっていた。建物は上の方は苔生していたが、不自然に地面から自分の背丈程までは一切植物が生えておらず、高い位置にあるものよりも酷く老朽化していた。空には見覚えのある渦が数え切れない程あり、あちこちからあのオレンジ色の球体と同じような悲鳴が聞こえる。これは幻想郷で起きた異変では無さそうだ。だが、外の世界の異変が幻想郷に影響を与えているとなると、異変解決に向かうしかないな。

何処へ向かえばよいのか迷っていると、あの悲鳴とは違う、一際目立った声が聞こえた。私は声が聞こえた少し高い土地の方へと猛スピードで飛ばした。

明らかに最近出来た人工物が見える。とてもこの星の人間用のものとは思えないが、めちゃくちゃに荒らされボロボロになっていた。水色の見たことがない生物が犬に追いかけ回されている。よく見るとあの犬も何かがおかしい。檻を持った烏と連携して確実にあの生物を追い詰めている。私は簡単な魔法を放ち、犬と烏をぶっ飛ばした。

 

「ありがとう、助かったよ-!

でもあの子たちは…ワドルディたちは拐われちゃった…。

なんども町を襲われて、みんなで戦っていたんだけど、とうとうボクだけになっちゃった…。

早く助けに行かなくちゃ…」

 

コイツ、ペラペラと喋るな…絶対騙されるタイプだ。まぁお陰で状況はある程度把握できたが。

 

「そうか、じゃ私に任せろ。私は霧雨魔理沙だ。で、お前名前は?」

 

「ボクはエフィリンだよ!宜しくねっ!」

 

と、このタイミングでポケットの中身が震えだす。霊夢の陰陽玉?こんなもの持ってきた覚えは無いんだが、まぁこんなことするのは紫ぐらいだろう。

 

「なんだ紫?こんな懐かしい端末でわざわざ連絡とるなんて?」

 

「外は広いから目印つけとかないと場所が分からないのよ。まぁ、その、彼らは一旦幻想郷で保護しましょう。可能な限りワドルディとやらを救出しながら戻ってきて、結界は緩めてあるから。恐らく彼らは黒幕のエネルギー源に使われていて、ほっとけばこの星は今度こそ終焉を向かえるわ。」

 

私は辺りを見渡した。

 

「すまん…迷子だ…」

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