東方新天地 〜 Forgotten Memories in the New World.   作:ぽよい

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白楼剣:妖夢が使う短剣。物理的な切れ味は兎も角、迷いを斬ることができるのが特徴。これで斬られた幽霊は成仏し、人間は後先考えずに前に突っ込もうとする気質に変化するという極めて危険なものである。これで斬られると幸せになれるのだとか…
魂魄家の家宝であり、魂魄の血筋以外は扱うことができない。因みにこの刀には元々鞘がなかったが、永夜抄からは鞘に納めている。


絶郷ドリーミー・ロータス
ロータス・ロスト


カービィはコピーしたソードを地面において鞘から引っ張り出し、ソードそのものは口の中に納めた。

 

「そうか、カービィさんの身体の大きさだとあの長さの刀を抜くには一回地面に置く必要があるのか…刀は裸のほうがいいか…それか異次元に繋がる特殊な短い鞘を自作するか…(デザイン的には鞘は必須なんだよなあ…)とりあえずこの鞘は破棄しておきます。」

 

それから武器屋を出て、カービィとエフィリンと共にワープスターに乗り込んだ。そのまま神社の謎の渦へと突っ込むと…なんだここは?なんていうか、カオスだなあ…

 

「これは…まるであの夢のような…」

 

「どうしたの、エフィリン?」

 

「ボク、エフィリスに取り込まれたとき、夢を見たんだ。その夢にそっくりだなって思って…」

 

「じゃあここは間違いなくアイツが作った夢の世界って訳だね。」

 

「僅かだけど、人(?)の気配がするよ。多分魔理沙の(ソウル)が散らばっているんだ。エフィリスのヤツ、自分の身体を失ったから魔理沙の身体を乗っ取るつもりなんだっ!」

 

魔理沙が残した道具の一つ、白黒の玉から声が聞こえる。これ携帯通信機だったのか。(※厳密には違います。)

 

「それが本当なら急がないと不味いわね。魔理沙の肉体は不死だから。その分乗っ取るのも時間が掛かるとは思うけど、それでも間に合うかどうかってところだと思うわ。魔理沙の魂も不死だからその欠片が半分以上集まればあとは自分で自己再生できる…筈…私達も可能な限りサポートするわ。」

 

「筈…?ええっと?」

 

「そもそも魂が分断された例が無いから実際はどうなるのか分からないのよ。不死の魂は本来致命傷を負っても再生するんだけど…分断された場合、それがそのまま再生したら魂のクローンっていう本来存在できないものができてしまう。だから恐らく欠片同士が再生を抑制し合って集まろうとしているんじゃないかなと思うの。半分以上集まれば欠片を寄せる力も強くなって抑制より再生の方が上回るんじゃないかなっていうのが私の予想。」

 

「じゃあ、念のため全部集めれば良いってことですね!」

 

簡単なことじゃないのは分かっている。でもやるしかない。皆で協力すればできないことなんてないんだ!やってやる!

この空間は分かりやすいぐらいエリアが分かれていた。恐らく夢だからだね。夢は記憶の欠片によって生まれるものだから。当然それだけで夢は見ない。夢を見せる力と合わさって初めて記憶の欠片が夢を作る。ボク達の星にあるスターロッドと夢の泉がまさにそのシステムの一部だ。きっとエフィリスの思念が夢を見せる力になっているんだ。まず手始めに、渦に入ってすぐのエリアを探索することにした。

 

相変わらずの着地で最初のエリアに突っ込んだ。慣れればどうってことはない。いつものことだけどカービィは顔面から突っ込むアレで着地をカッコよく決めたつもりらしいんだよね。まあ、カービィと敵対してた頃からその着地は見てたし、今さら驚かないけどさ。

このエリアは人混みがすごかった。良くできた、発展した都市だ。アイツの記憶には人が住んでいた頃のモノがあるのか。その時代の兵器とか出されたらヤバイか?

でも、この光景、何処かで見たことがある…気がするんだよなあ。初めて見た筈なのに。

 

「ここの住民、変わった服装だよねっ!」

 

「多分元々はこっちが普通の格好だったんじゃないかな?幻想郷のがイレギュラーだったんだよ。」

 

そんな話をしていると人々は急に武装をし、ハイテクな兵器をこちらに向けた。

 

「そうか、この幻影もアイツが作ったもの。ボクたちを追い出そうとするのは当たり前か。殺意マシマシだなあ。カービィ、行…アレ?剣が短くなってる?というか鞘に納められている?」

 

「ディメンションホール付きの剣にしたんです。」

 

ああ、デザイン変更が反映されたのか。

 

「あ、ちょっと勝手に陰陽玉を…」

 

「鍔に隠しボタンがあってそれを押すと異空間に納められた刀身が出てくる仕組みになってます。」

 

カービィがソードを鞘から抜き、隠しボタンを押すとソードが元の長さに延びた。カービィは軽くジャンプし、力を込めて回転斬りをした。その瞬間ソードが更に長くなり、広範囲の幻影を上下に斬り分けた。

 

「流石楼観剣!幽霊10匹分の殺傷力を持つだけはありますね!カッコいい!」

 

「幽霊は殺傷できないんじゃ?」「幽霊は殺傷できないよ…」

 

ボクとエフィリンが同時に突っ込む。どう考えてもその例えは弱そうにしか聞こえないというか、めっっっっちゃダサい。

 

「本来殺傷できないものを殺傷できるレベルの強さって意味ですよ!」

 

「実際のところは賢者の私でも知らないんだけどね…」

 

果たして何処まで信じて良いのか?とりあえずカービィを過信しないようにしよう。頼りすぎていては足元を掬うことになりかねない。

カービィに斬られた幻影は黒い煙となって消滅した。そのなかから1つの黄色い光の玉が出てきた。

 

「あれは…魔理沙の魂だっ!でも、このエリアにある魔理沙の気配は、その1つだけみたい…結構広いエリアの筈なのに…」

 

「これ全体の100分の1も無いわよ。他のエリアに沢山散らばっているってことかしら?」

 

もうこのエリアに用は無さそうなので次のエリアに向かおうとワープスターに乗り込もうとした。しかし血色の悪いゴリラが出てきて、ボクたちの邪魔をした。このゴリラ、多分あのときのゴリラの幻影だ。夢だからってなんでもアリだな…

 

「カービィ!行くよ!ボクが引き付けるからその隙に急所を一刀両断しちゃって!」

 

「ぽよっ!」

 

槍をゴリラの顔面に投げつける。それをゴリラは振り払い、怒った様子でボクの方を向いて何度も殴りかかってきた。ゴリラはカービィに背中を向けていた。ボクがそうなるように誘導したんだけどね。

 

『めーそーざんっ!』

 

カービィはゴリラの首を斬り、その幻影は霧となって消えていった。ゴリラだったものは5つ連なった魔理沙の魂に変わっていた。強い幻影を産み出すのに魔理沙の魂を利用したらしい。とことん酷いヤツだエフィリスは。

しかしこれ、見覚えがある理由はあの荒廃した都市の、過去の記憶だからなのか。こんなに発展していたのに、なぜこの星を捨てたんだろう…エフィリスに滅ぼされたとか?ま、そんなことどうでもいいか。次のエリアに向かうため、ボクたちは今度こそワープスターに乗った。

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